207 / 327
アルバード王立高等学院~隣国からの客人~
武道大会~前座~
しおりを挟む
「両者、準備はよろしいですね?それではよーいはじめ!!」
全員その場から動かず互いの敵を見る。武術学院だからといって魔法が弱いわけじゃない。魔法専門の人もいる。前試合は公平をきすためという理由で見てない、というか寝ていたから見れるはずもないが、、そのため何に特化している人なのかわからないのが難点だ。
今日はお祖父様やコウ達も来ているらしいから本気出すしかないしな…
そんなことを考えていると、先に相手が動き出した。
大刀をもち走るその姿はカールを見ているようだ。
てか大刀かよ…短剣と相性悪いじゃん…
避けることは造作もないけど攻撃できない、というか短剣があたる距離まで近寄れない。
ということはどうするべきなのか、答えは簡単。魔法を使えばいい。
ちらっとアイリスの方を見る。
二人目の敵と魔法で戦っているようだ。まだ接近されてないようだしこっちに集中できるな。
大刀を避けている最中に砂を片手で掴む。あれはアレスのネタではなく僕のである。訓練中に僕が使ったのを真似したんだろう。
その砂を水魔法で造った水球の1つに混ぜる。そしてそれらを相手に向かって叩き込む。
「風切り!」
風魔法でほとんどの水球は壊されたが、本命はそいつらじゃないんだよな。
どさくさに紛れて砂入り水球を敵の頭の上で割る。
「いってぇぇ!!!」
目の中に入る砂はさぞかし痛いことだろう。
僕の弟子ならこれくらいはしないとねぇ…
痛がって少し体の動きが遅くなったタイミングでみぞおちに一発きめノックアウトする。
まだ12歳の部にいた少年の方が強い気がする…まあいいや。
「ハルシャ卿!」
そんな声とともに気配を感じ後ろを振り向くと二人目の敵が僕に短剣を振り下ろそうとしている所だった。
ガキン…
咄嗟に造った氷の壁がその攻撃を防ぐ。
いやー危ない危ない。いや、そんなことより気配を直前まで感じなかったんだが?
これは結構不味いな…僕と同じタイプってわけか…
「アンタやるなぁ。んじゃあこれはどうだ?」
構えを変えた?いったい何を…
「敵を貫け、ファイアーグロー!」
そう言いながら振られた剣を避ける、はずだった。
剣に纏わりついた炎が伸び、僕の体に思いっきり当たりそうになるのを、咄嗟に身体強化を使って体をひねって避ける。
いや、正直言ってちょっと当たった。だって服が少し焦げてるもん。
炎は短剣の柄からおよそ4mまでしか出ないみたいだ。
ただ、これだと…危なっ、、
どれもこれもギリギリで避けながら、この先どう対処するかを考える。
おそらく彼は魔法剣士。特殊な加工を施した剣に魔力を流すことによって今回のように剣に炎を纏わせたり、剣に触れた者を凍りつかせたりする。
魔法剣士自体あまり見ないから、作戦プランに入れるのを忘れていた。
さて、どうしようか…魔力が尽きるまで待つのは無理だ。徐々に剣を振る速度があがっている。このまま時間だけが過ぎれば、僕は確実に殺られるだろう。
げっ、、髪がちょっと燃えた…
「ほんとに君たちは策士だね。」
そんな僕の独り言が聞こえたのか相手もニヤッと笑う。
僕が始めにノックアウトした相手はおそらく強化魔法士だ。
強化魔法の種類はたくさんあるがその中で1つ特異なものがある。
その名も狂った段階強化。
効果は『術をかけられた者は、術者が気を失った後または死んだ後、徐々に身体能力が上がる』、だ。
術者が気を失うか死ぬかを想定した魔法なんて誰がかけるんだということでその名がついた。
強化魔法士、つまりは後衛。それを悟らせないぐらいの身体能力にこの作戦を実行する度胸。
すばらしい。どうにも心が踊る。
ならこっちも捨て身の技を出すしかないみたいだな。
「…激流」
突如として現れた巨大な水の塊は僕らを呑み込んだ。
そして次の瞬間には二人とも氷漬けになった。
アイリスが敵に駆け寄り短剣を首にあてる。
「…降参だ。もう動けない。」
奇遇だな。僕も動けない。
歓声がわく中、氷から解放された剣士が僕らに握手を求める。
「まさかこんなにも氷魔法が上手いとは思わなかった。」
「これは僕じゃないよ。水を出したのは僕だけどそれを氷に変えたのは彼女だ。」
「彼女?アンタもしかして『氷の天使』か?!」
…今さらかよ。
「ええ。一応そう呼ばれています。」
なんか嫌そうだな…
「まあ何はともあれ、アンタたちと戦えてよかった。次は魔法学院とやるんだろ?俺たちの試合を見てないから知らないだろうが、アイツら結構ヤバいから気を付けたほうがいいぞ。」
「それはどうも。」
そう言ってまた控室の方に戻った。
全員その場から動かず互いの敵を見る。武術学院だからといって魔法が弱いわけじゃない。魔法専門の人もいる。前試合は公平をきすためという理由で見てない、というか寝ていたから見れるはずもないが、、そのため何に特化している人なのかわからないのが難点だ。
今日はお祖父様やコウ達も来ているらしいから本気出すしかないしな…
そんなことを考えていると、先に相手が動き出した。
大刀をもち走るその姿はカールを見ているようだ。
てか大刀かよ…短剣と相性悪いじゃん…
避けることは造作もないけど攻撃できない、というか短剣があたる距離まで近寄れない。
ということはどうするべきなのか、答えは簡単。魔法を使えばいい。
ちらっとアイリスの方を見る。
二人目の敵と魔法で戦っているようだ。まだ接近されてないようだしこっちに集中できるな。
大刀を避けている最中に砂を片手で掴む。あれはアレスのネタではなく僕のである。訓練中に僕が使ったのを真似したんだろう。
その砂を水魔法で造った水球の1つに混ぜる。そしてそれらを相手に向かって叩き込む。
「風切り!」
風魔法でほとんどの水球は壊されたが、本命はそいつらじゃないんだよな。
どさくさに紛れて砂入り水球を敵の頭の上で割る。
「いってぇぇ!!!」
目の中に入る砂はさぞかし痛いことだろう。
僕の弟子ならこれくらいはしないとねぇ…
痛がって少し体の動きが遅くなったタイミングでみぞおちに一発きめノックアウトする。
まだ12歳の部にいた少年の方が強い気がする…まあいいや。
「ハルシャ卿!」
そんな声とともに気配を感じ後ろを振り向くと二人目の敵が僕に短剣を振り下ろそうとしている所だった。
ガキン…
咄嗟に造った氷の壁がその攻撃を防ぐ。
いやー危ない危ない。いや、そんなことより気配を直前まで感じなかったんだが?
これは結構不味いな…僕と同じタイプってわけか…
「アンタやるなぁ。んじゃあこれはどうだ?」
構えを変えた?いったい何を…
「敵を貫け、ファイアーグロー!」
そう言いながら振られた剣を避ける、はずだった。
剣に纏わりついた炎が伸び、僕の体に思いっきり当たりそうになるのを、咄嗟に身体強化を使って体をひねって避ける。
いや、正直言ってちょっと当たった。だって服が少し焦げてるもん。
炎は短剣の柄からおよそ4mまでしか出ないみたいだ。
ただ、これだと…危なっ、、
どれもこれもギリギリで避けながら、この先どう対処するかを考える。
おそらく彼は魔法剣士。特殊な加工を施した剣に魔力を流すことによって今回のように剣に炎を纏わせたり、剣に触れた者を凍りつかせたりする。
魔法剣士自体あまり見ないから、作戦プランに入れるのを忘れていた。
さて、どうしようか…魔力が尽きるまで待つのは無理だ。徐々に剣を振る速度があがっている。このまま時間だけが過ぎれば、僕は確実に殺られるだろう。
げっ、、髪がちょっと燃えた…
「ほんとに君たちは策士だね。」
そんな僕の独り言が聞こえたのか相手もニヤッと笑う。
僕が始めにノックアウトした相手はおそらく強化魔法士だ。
強化魔法の種類はたくさんあるがその中で1つ特異なものがある。
その名も狂った段階強化。
効果は『術をかけられた者は、術者が気を失った後または死んだ後、徐々に身体能力が上がる』、だ。
術者が気を失うか死ぬかを想定した魔法なんて誰がかけるんだということでその名がついた。
強化魔法士、つまりは後衛。それを悟らせないぐらいの身体能力にこの作戦を実行する度胸。
すばらしい。どうにも心が踊る。
ならこっちも捨て身の技を出すしかないみたいだな。
「…激流」
突如として現れた巨大な水の塊は僕らを呑み込んだ。
そして次の瞬間には二人とも氷漬けになった。
アイリスが敵に駆け寄り短剣を首にあてる。
「…降参だ。もう動けない。」
奇遇だな。僕も動けない。
歓声がわく中、氷から解放された剣士が僕らに握手を求める。
「まさかこんなにも氷魔法が上手いとは思わなかった。」
「これは僕じゃないよ。水を出したのは僕だけどそれを氷に変えたのは彼女だ。」
「彼女?アンタもしかして『氷の天使』か?!」
…今さらかよ。
「ええ。一応そう呼ばれています。」
なんか嫌そうだな…
「まあ何はともあれ、アンタたちと戦えてよかった。次は魔法学院とやるんだろ?俺たちの試合を見てないから知らないだろうが、アイツら結構ヤバいから気を付けたほうがいいぞ。」
「それはどうも。」
そう言ってまた控室の方に戻った。
3
あなたにおすすめの小説
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~
島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!!
神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!?
これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
前世は不遇な人生でしたが、転生した今世もどうやら不遇のようです。
八神 凪
ファンタジー
久我和人、35歳。
彼は凶悪事件に巻き込まれた家族の復讐のために10年の月日をそれだけに費やし、目標が達成されるが同時に命を失うこととなる。
しかし、その生きざまに興味を持った別の世界の神が和人の魂を拾い上げて告げる。
――君を僕の世界に送りたい。そしてその生きざまで僕を楽しませてくれないか、と。
その他色々な取引を経て、和人は二度目の生を異世界で受けることになるのだが……
神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです
珂里
ファンタジー
ある日、5歳の彩菜は突然神隠しに遭い異世界へ迷い込んでしまう。
そんな迷子の彩菜を助けてくれたのは王国の騎士団長だった。元の世界に帰れない彩菜を、子供のいない団長夫婦は自分の娘として育ててくれることに……。
日本のお父さんお母さん、会えなくて寂しいけれど、彩菜は優しい大人の人達に助けられて毎日元気に暮らしてます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる