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2章
屋敷のメイド部隊
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イクシオンのお屋敷のメイドさん達が夕方に戻り、久々の再会となった。
ゲッちゃんとデンちゃんの事で、私が三ヶ月現れなかったことに、非常に心配をさせてしまった事に関しては、謝罪し回って、ゲッちゃんとデンちゃんのお世話をしてくれた事に感謝をした。
相変わらず、この屋敷のメイドさん達は優しくて、チヤホヤしてくれる……んだけど、捕まったよ!
「リト様、見ない間に成長なさいましたね」
これに関しては、アーデルカさんに言ったように、お祖父ちゃんが『賢者』でして~……と説明し、くれぐれもご内密に! と、口止めをしておいた。
別にバレても良いだろうけど、私には何の力も無いので、『賢者様どうにかして下さい』なんて言われても、何もできないし、やれない。
「リト様、ところで……洗濯物の下着、アレは新作ですか!?」
「ああ、アレは新作と言えば、新作かもですね。皆さんに教えようと思って、色々持ってきたんですが……荷物はまだ、届いてなくて……」
明日か明後日にはトランクが届くだろうから、現物の下着を是非見て貰いたいところだ。
ちなみに、皆が興味津々な私が洗濯物に出したブラジャーで、ストラップレスブラ。
肩紐の無いブラで、背中ではなく前が開くタイプ。コルセットみたいに、紐で自分の胸の前を縛るんだけど、コレの良いところは、小さな胸の人でも両脇から紐で縛る為にお肉が中央に寄るから、胸の谷間が出来る。
私は形崩れや、動くと胸が揺れない様にコレを付けてたんだよね。戦闘を視野に置いていたから……
それに、この世界の人はドレスを着る事もあるから、肩紐無しで胸がドンッと見えるタイプのブラならウケがいいかなー? という思惑もある。
谷間クッキリはドレスには良いし、西武劇のような服の多いここは、丸首の胸の見えるシャツを着ている女性も多いから、その点を踏まえてのチョイス。
「リト様、他にも何かあるのですね!」
「うん。それは後日のお楽しみかな?」
メイドさん達のこの下着談議も凄く懐かしい。
彼女達にとっては三ヶ月近く前の話だろうけど、私には随分前の話だから、会えない間はどんな物が、この世界に必要かを考えては、メイドさん達はどんな反応をするかを想像していた。
下着は実際買ったり色々してたから、下着に関しては……とても大人なランジェリーだらけの十代だよ……ハハハ。
「リト様、お式をするとメイド長から伺いましたよ!」
「うん。実はそういう話になっちゃって……どういう感じなのか、少しドキドキしてます」
「きっとヴァンハロー領の皆が集まりますよ!」
「ええー、出来れば……お屋敷でこじんまりとやるぐらいで良いんだけど」
「駄目です! イクシオン殿下は本来なら、王にも等しい方なのですよ! それに公爵ですからね! それなりにしませんと!」
メイドさん達がキャーッと盛り上がっているけど、私としては、王様とは無縁でいきたいイクシオンの気持ちを思えば、密やかに結婚していくのがベストだと思う。
子供が生まれたりしたら、王族争いの火種にもなりそうだからね。
私が望むのは、穏やかでのんびりとしたスローライフな家庭。
このお屋敷のメイドさん達は、王弟派でイクシオンを王として、王家の再興を願っている人達ばかり。
まぁ、元々獣人国では王弟派が多いのだという。由緒正しい王家の者が居るのに、王家の血の流れの無い今の国王では遅かれ早かれ、国の頭が代わるだろうという不安も大きいそうだ。
ただ、イクシオンが王位を望んでいないこともあり、強くは言わないけど、諦めているわけでは無いので、ポロッと王に等しいとか、口に出てしまっている。
気持ちは分からない訳じゃないけど、私はお城暮らしなんて真っ平ごめんである。
うちのお母さんなら、「キャーッ! 女の子の夢じゃない!」とか、言うだろうけど……
女の子が全員が全員、お城暮らしを夢見るわけでは無いのだ。
「リト様、私達メイド一同が責任を持ってお式の時までに、リト様を磨き上げますからね」
「お手柔らかに……」
うーん。とっても怖い気がするのは気のせいなのか? 野生の勘が告げているのか……?
でも、私がイクシオンと結婚する事に対しては、とても喜んでくれているのだから、そこは有り難いかもしれない。
メイドさん達は、お嫁入してもおかしくない年頃の女性が多いのに、イクシオンに仕えてはいても、イクシオンを恋の対象にしたりはしない。そこが私は不思議で仕方がない。
普通なら、ここで『キィィ~、生意気な小娘がイクシオン様を!』とか、ありそうではあるんだけど、そういう意地悪な人が居ないんだよね。
私的にイケメン! って、思っているけど、実はこの世界じゃイケメンはイケてない……とか?
「どうかしましたか? 花嫁になる方が眉間にしわを寄せてはいけませんよ」
「いえ、イクスって、私は格好いいと思うんですけど、皆さんは好きになったりとか、しないんですか?」
悩むのもアレなので、直接聞いてみることにした。
メイドさん達は、「殿下は観賞用ですよ」と「格好良くても、自分を絶対好きにならない人に、惚れるだけ時間の無駄ですもの」と、口々に言う。
イケメンはやはり、世界が違ってもイケメンで良いらしい。
「観賞用で、好きになってくれない?」
「そうですよー。『番』の居る相手を好きになるなんて、岩に恋している様なものですよ」
「殿下は、近くで見ても観賞用なら、遠くで見ても観賞用」
「私達、獣人にとって『番』は本能や匂いでわかりますから、自分の『番』でない相手に、そう簡単に惚れたりしません」
「政略結婚で泣く泣く嫁がされるものほど、悲劇は無いんですよ」
「ですから、イクシオン殿下が、ご自分の『番』を見付けられて幸せになるのでしたら、私達はそれを応援するのです」
「どうか、殿下を幸せにしてあげてください」
獣人の人達にとって、『番』を見付けられる事が幸せなら、イクシオンは今、私を見付けられて幸せなのかな?
メイドさん達は、夢見る様にうっとりと「『番』は、最高の恋物語なのです。そんな恋を間近で見れるなんて、幸せです」と言うのだった。
私には縁遠いと思った『恋愛』は、雪のように初めは静かに降り、気付けば大雪になってスッポリと降り積もって、『冷たい。感覚が無い』という様に、『好き。もうこの人しか見えない』というものになっていった。
でも、イクシオンは私がこの世界に来た時から『好き』で埋もれていた状態になっているとしたら、『番』というものは強力な恋の魔法なのかもしれない。
もし魔法が解けてしまっても、私はもう、イクシオンの手を掴んでしまったから、放す事は出来ないけど……
ゲッちゃんとデンちゃんの事で、私が三ヶ月現れなかったことに、非常に心配をさせてしまった事に関しては、謝罪し回って、ゲッちゃんとデンちゃんのお世話をしてくれた事に感謝をした。
相変わらず、この屋敷のメイドさん達は優しくて、チヤホヤしてくれる……んだけど、捕まったよ!
「リト様、見ない間に成長なさいましたね」
これに関しては、アーデルカさんに言ったように、お祖父ちゃんが『賢者』でして~……と説明し、くれぐれもご内密に! と、口止めをしておいた。
別にバレても良いだろうけど、私には何の力も無いので、『賢者様どうにかして下さい』なんて言われても、何もできないし、やれない。
「リト様、ところで……洗濯物の下着、アレは新作ですか!?」
「ああ、アレは新作と言えば、新作かもですね。皆さんに教えようと思って、色々持ってきたんですが……荷物はまだ、届いてなくて……」
明日か明後日にはトランクが届くだろうから、現物の下着を是非見て貰いたいところだ。
ちなみに、皆が興味津々な私が洗濯物に出したブラジャーで、ストラップレスブラ。
肩紐の無いブラで、背中ではなく前が開くタイプ。コルセットみたいに、紐で自分の胸の前を縛るんだけど、コレの良いところは、小さな胸の人でも両脇から紐で縛る為にお肉が中央に寄るから、胸の谷間が出来る。
私は形崩れや、動くと胸が揺れない様にコレを付けてたんだよね。戦闘を視野に置いていたから……
それに、この世界の人はドレスを着る事もあるから、肩紐無しで胸がドンッと見えるタイプのブラならウケがいいかなー? という思惑もある。
谷間クッキリはドレスには良いし、西武劇のような服の多いここは、丸首の胸の見えるシャツを着ている女性も多いから、その点を踏まえてのチョイス。
「リト様、他にも何かあるのですね!」
「うん。それは後日のお楽しみかな?」
メイドさん達のこの下着談議も凄く懐かしい。
彼女達にとっては三ヶ月近く前の話だろうけど、私には随分前の話だから、会えない間はどんな物が、この世界に必要かを考えては、メイドさん達はどんな反応をするかを想像していた。
下着は実際買ったり色々してたから、下着に関しては……とても大人なランジェリーだらけの十代だよ……ハハハ。
「リト様、お式をするとメイド長から伺いましたよ!」
「うん。実はそういう話になっちゃって……どういう感じなのか、少しドキドキしてます」
「きっとヴァンハロー領の皆が集まりますよ!」
「ええー、出来れば……お屋敷でこじんまりとやるぐらいで良いんだけど」
「駄目です! イクシオン殿下は本来なら、王にも等しい方なのですよ! それに公爵ですからね! それなりにしませんと!」
メイドさん達がキャーッと盛り上がっているけど、私としては、王様とは無縁でいきたいイクシオンの気持ちを思えば、密やかに結婚していくのがベストだと思う。
子供が生まれたりしたら、王族争いの火種にもなりそうだからね。
私が望むのは、穏やかでのんびりとしたスローライフな家庭。
このお屋敷のメイドさん達は、王弟派でイクシオンを王として、王家の再興を願っている人達ばかり。
まぁ、元々獣人国では王弟派が多いのだという。由緒正しい王家の者が居るのに、王家の血の流れの無い今の国王では遅かれ早かれ、国の頭が代わるだろうという不安も大きいそうだ。
ただ、イクシオンが王位を望んでいないこともあり、強くは言わないけど、諦めているわけでは無いので、ポロッと王に等しいとか、口に出てしまっている。
気持ちは分からない訳じゃないけど、私はお城暮らしなんて真っ平ごめんである。
うちのお母さんなら、「キャーッ! 女の子の夢じゃない!」とか、言うだろうけど……
女の子が全員が全員、お城暮らしを夢見るわけでは無いのだ。
「リト様、私達メイド一同が責任を持ってお式の時までに、リト様を磨き上げますからね」
「お手柔らかに……」
うーん。とっても怖い気がするのは気のせいなのか? 野生の勘が告げているのか……?
でも、私がイクシオンと結婚する事に対しては、とても喜んでくれているのだから、そこは有り難いかもしれない。
メイドさん達は、お嫁入してもおかしくない年頃の女性が多いのに、イクシオンに仕えてはいても、イクシオンを恋の対象にしたりはしない。そこが私は不思議で仕方がない。
普通なら、ここで『キィィ~、生意気な小娘がイクシオン様を!』とか、ありそうではあるんだけど、そういう意地悪な人が居ないんだよね。
私的にイケメン! って、思っているけど、実はこの世界じゃイケメンはイケてない……とか?
「どうかしましたか? 花嫁になる方が眉間にしわを寄せてはいけませんよ」
「いえ、イクスって、私は格好いいと思うんですけど、皆さんは好きになったりとか、しないんですか?」
悩むのもアレなので、直接聞いてみることにした。
メイドさん達は、「殿下は観賞用ですよ」と「格好良くても、自分を絶対好きにならない人に、惚れるだけ時間の無駄ですもの」と、口々に言う。
イケメンはやはり、世界が違ってもイケメンで良いらしい。
「観賞用で、好きになってくれない?」
「そうですよー。『番』の居る相手を好きになるなんて、岩に恋している様なものですよ」
「殿下は、近くで見ても観賞用なら、遠くで見ても観賞用」
「私達、獣人にとって『番』は本能や匂いでわかりますから、自分の『番』でない相手に、そう簡単に惚れたりしません」
「政略結婚で泣く泣く嫁がされるものほど、悲劇は無いんですよ」
「ですから、イクシオン殿下が、ご自分の『番』を見付けられて幸せになるのでしたら、私達はそれを応援するのです」
「どうか、殿下を幸せにしてあげてください」
獣人の人達にとって、『番』を見付けられる事が幸せなら、イクシオンは今、私を見付けられて幸せなのかな?
メイドさん達は、夢見る様にうっとりと「『番』は、最高の恋物語なのです。そんな恋を間近で見れるなんて、幸せです」と言うのだった。
私には縁遠いと思った『恋愛』は、雪のように初めは静かに降り、気付けば大雪になってスッポリと降り積もって、『冷たい。感覚が無い』という様に、『好き。もうこの人しか見えない』というものになっていった。
でも、イクシオンは私がこの世界に来た時から『好き』で埋もれていた状態になっているとしたら、『番』というものは強力な恋の魔法なのかもしれない。
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