868 / 960
26章
花嫁は夏に嫁ぐ
しおりを挟む
夕方のオレンジ色に染まる何も置かれていない部屋。
夏真っ盛りの温泉大陸、我が家の長女ミルア・トリニアがクイードとアンナニーナの息子ミールに嫁いでいった。
この一年はひたすら、仕事が終わると自分の部屋に籠って、ウエディングドレスを妹のナルアと共に作っていた。
ミルアらしいレースとフリルいっぱいのベルスタイルのドレスで、夏場ということもあってグリムレインにドレスの色々な箇所に解けない氷を付けて貰い、歩くたびにリンッと小さくベルのようになる仕組みにするなど、趣向を凝らしていた。
なにより凄かったのは街全てを飾り付けたことだろうか……
ドラゴン達に頼み、街の住民に頼み、兄達に頼み、黒を基調とする【刻狼亭】すらも、この日一日は氷で出来たウエディングケーキにされてしまったのだ。
街全体が氷と花と炎でデコレーションされて、ケーキの街のようだった。
アクエレインが復活したことで、アクエレインも強制参加させられ、グリムレインが作る氷のケーキに綺麗なレースの水を張り巡らして「半日の我慢……」と、必死に魔法で水を維持していて、今頃力尽きて旧女将亭の温泉で浮かんでいることだろう。
花は花竜ケイトが色とりどりの花をミルアの指示通りに氷のケーキの上に咲かせ、木竜ケルチャは樹を使ったアーチを温泉街に作り、火竜ローランドが街の街灯が巨大なロウソクにされているのだが、一番上に花火を何度も出るように設置したりと、メルヘンチックなミルアらしい結婚式会場にされていて、街の住民も上から降ってくる花とお祝いのお菓子に笑顔だった。
一番の笑顔は花嫁のミルアだったけれど。
子供の頃から『騎士のお姫様』を夢見ていたミルアに、騎士服の正装のミールが結婚の誓いで、跪いて手の甲にキスをして、まるで絵本のお姫様のようで、夢を叶えた瞬間じゃないかな? と、思う。
「凄く綺麗で、楽しかったねぇ」
「……ああ、そうだな」
少しトーンの下がった声でルーファスがこのお目出度い日にズーンとしている。
式の最中はキリッと普段通りだったけど、両親への感謝の手紙で少し泣いて、家に帰って来て、もぬけの殻になったミルアの部屋を見てしんみりとしている。
「もぅ。ミルアはナルアのウエディングドレスを作るのに毎日うちに来るんだし、そんな顔しないで?」
「ハァー……手塩にかけて育てた娘が嫁いだのだから、仕方がないだろう?」
朝から結婚式が始まり、刻狼亭の旅館前で結婚の誓いをして、あとはダンスパーティー会場のように踊ったり食べたり飲んだり騒いだりと、温泉街は盛り上がっていた。
一応、旅行客なども居る為に、夕方には解散となっている。
それでも温泉大陸の人々はミルアが結婚したことを祝って、今日は夜店がお祝い一色で夜まで開かれているらしい。
「街の人達も喜んでくれて良かったね」
「ああ、ミルアとナルアは温泉街の華だからな」
愛されて育って、これからもこの温泉大陸で家庭に入り、また家族を増やして愛され続けるように、娘の幸せを願わずにはいられない。
来年はナルアがシノリアくんの元へ嫁ぎ、またルーファスがしんみりしそうだ。
なんだかんだで、二人は初めての女の子だったし、私が育てられなかった二年分を溺愛して甘やかしまわって育てたルーファスなので、二人の軌道修正は結構大変だったなぁと、私もしんみり思う。
「にゃぁぁ~」
「あっ、コハルが泣いてる。ルーファス、着替えたら行くのでコハルをお願いします」
「ああ、わかった」
可愛い娘が泣いているとあっては、悲観している場合ではないだろう。ルーファスはミルアの部屋から出ていくとコハルの居る子供部屋に移動していく。
さて、私も服を着替えないと。
今日は娘の結婚式だったのもあって着物を着ていたのだけど、グリムレインの染めてくれた着物でも真夏は暑い!
着物をバッと脱げば、胸の下も汗がびっしょりで、長い髪もしっとりと濡れている。
「コハルとルーファスには悪いけど、お風呂が先ね」
シャワーだけと思っていたけど、シャンプーで髪を洗った方がスッキリするかなー? ハーブの石けんで胸の下を洗っておこうとか……色々していたら、すっかり出るのが遅くなっていた。
子供部屋を開けると、ルーファスの膝の上にスクルードとコハルが乗っていて、絵本の読み聞かせをしていた。
「『の、は、あ……く』……うー?」
「『の宝は赤く』だ」
「あーぅ」
スクルードがコハルに頑張って読み聞かせしている姿は可愛い~っ!
思わず口元がだらしなくなってしまう。
ああ、でも、お兄ちゃんしてる~っ! と、心の中で騒ぎつつ、三人の邪魔はしてはいけないと、スススッとドアから離れ、急いでカメラを取りに戻りコソコソとまた部屋に戻る。
ドアの隙間からハァハァしながらカメラを構える私は、ゴシップ誌のカメラマンか変質者か……いや、これは子供の成長を記録する親目線だから、大丈夫。後者では無い。
カシャッとカメラで撮ると、ルーファスが小さく笑って子供達にカメラを指さす。
「ほら、お前達カメラだぞ」
「かめー!」
「あぅあー」
ああん、うちの子達可愛い~っ!!
カシャカシャと撮りまわっていると、「ただいまー」と我が家の三つ子達も帰ってきた。
夏休みとあって、ティルナールとルーシーは帰国中である。
「ルーファス、お夕飯の準備しましょうか?」
「いや、今日はかなり飲んだからいい」
コハルとスクルードを抱き上げて子供部屋を出て、ティナール達の出迎えに行くルーファスに、少しだけ苦笑いである。
全然、お酒をすすめられても口を少しつける程度で、食べ物も喉を通っていなかったのだから、父親って大変だなぁと思うのである。
ミルアとミールは、この温泉大陸で暮らしていくし、【刻狼亭】で従業員として働くから、遠く離れて暮らすわけでは無い。
でもナルアはシノリアくんが魔国の王城騎士の為、魔国へ嫁いでいく。
ルーファスが来年はガックリしそうだ。
しかも、ルーシーも将来の相手が見つかってしまったし……
「当分はコハルがルーファスを慰めてくれるかな?」
生後3ヶ月弱の娘に押し付けて申し訳ないけど、娘にしか出来ないこともある。
勿論、私も全力でサポートしよう。それに、ルーファスは悲観してるけど、蜜籠り時期前に結婚式を挙げたのだから、今年の蜜籠りでミルアは子供を授かる気満々なので、心配せずとも、直ぐに孫が出来て賑やかになることだろう。
夏真っ盛りの温泉大陸、我が家の長女ミルア・トリニアがクイードとアンナニーナの息子ミールに嫁いでいった。
この一年はひたすら、仕事が終わると自分の部屋に籠って、ウエディングドレスを妹のナルアと共に作っていた。
ミルアらしいレースとフリルいっぱいのベルスタイルのドレスで、夏場ということもあってグリムレインにドレスの色々な箇所に解けない氷を付けて貰い、歩くたびにリンッと小さくベルのようになる仕組みにするなど、趣向を凝らしていた。
なにより凄かったのは街全てを飾り付けたことだろうか……
ドラゴン達に頼み、街の住民に頼み、兄達に頼み、黒を基調とする【刻狼亭】すらも、この日一日は氷で出来たウエディングケーキにされてしまったのだ。
街全体が氷と花と炎でデコレーションされて、ケーキの街のようだった。
アクエレインが復活したことで、アクエレインも強制参加させられ、グリムレインが作る氷のケーキに綺麗なレースの水を張り巡らして「半日の我慢……」と、必死に魔法で水を維持していて、今頃力尽きて旧女将亭の温泉で浮かんでいることだろう。
花は花竜ケイトが色とりどりの花をミルアの指示通りに氷のケーキの上に咲かせ、木竜ケルチャは樹を使ったアーチを温泉街に作り、火竜ローランドが街の街灯が巨大なロウソクにされているのだが、一番上に花火を何度も出るように設置したりと、メルヘンチックなミルアらしい結婚式会場にされていて、街の住民も上から降ってくる花とお祝いのお菓子に笑顔だった。
一番の笑顔は花嫁のミルアだったけれど。
子供の頃から『騎士のお姫様』を夢見ていたミルアに、騎士服の正装のミールが結婚の誓いで、跪いて手の甲にキスをして、まるで絵本のお姫様のようで、夢を叶えた瞬間じゃないかな? と、思う。
「凄く綺麗で、楽しかったねぇ」
「……ああ、そうだな」
少しトーンの下がった声でルーファスがこのお目出度い日にズーンとしている。
式の最中はキリッと普段通りだったけど、両親への感謝の手紙で少し泣いて、家に帰って来て、もぬけの殻になったミルアの部屋を見てしんみりとしている。
「もぅ。ミルアはナルアのウエディングドレスを作るのに毎日うちに来るんだし、そんな顔しないで?」
「ハァー……手塩にかけて育てた娘が嫁いだのだから、仕方がないだろう?」
朝から結婚式が始まり、刻狼亭の旅館前で結婚の誓いをして、あとはダンスパーティー会場のように踊ったり食べたり飲んだり騒いだりと、温泉街は盛り上がっていた。
一応、旅行客なども居る為に、夕方には解散となっている。
それでも温泉大陸の人々はミルアが結婚したことを祝って、今日は夜店がお祝い一色で夜まで開かれているらしい。
「街の人達も喜んでくれて良かったね」
「ああ、ミルアとナルアは温泉街の華だからな」
愛されて育って、これからもこの温泉大陸で家庭に入り、また家族を増やして愛され続けるように、娘の幸せを願わずにはいられない。
来年はナルアがシノリアくんの元へ嫁ぎ、またルーファスがしんみりしそうだ。
なんだかんだで、二人は初めての女の子だったし、私が育てられなかった二年分を溺愛して甘やかしまわって育てたルーファスなので、二人の軌道修正は結構大変だったなぁと、私もしんみり思う。
「にゃぁぁ~」
「あっ、コハルが泣いてる。ルーファス、着替えたら行くのでコハルをお願いします」
「ああ、わかった」
可愛い娘が泣いているとあっては、悲観している場合ではないだろう。ルーファスはミルアの部屋から出ていくとコハルの居る子供部屋に移動していく。
さて、私も服を着替えないと。
今日は娘の結婚式だったのもあって着物を着ていたのだけど、グリムレインの染めてくれた着物でも真夏は暑い!
着物をバッと脱げば、胸の下も汗がびっしょりで、長い髪もしっとりと濡れている。
「コハルとルーファスには悪いけど、お風呂が先ね」
シャワーだけと思っていたけど、シャンプーで髪を洗った方がスッキリするかなー? ハーブの石けんで胸の下を洗っておこうとか……色々していたら、すっかり出るのが遅くなっていた。
子供部屋を開けると、ルーファスの膝の上にスクルードとコハルが乗っていて、絵本の読み聞かせをしていた。
「『の、は、あ……く』……うー?」
「『の宝は赤く』だ」
「あーぅ」
スクルードがコハルに頑張って読み聞かせしている姿は可愛い~っ!
思わず口元がだらしなくなってしまう。
ああ、でも、お兄ちゃんしてる~っ! と、心の中で騒ぎつつ、三人の邪魔はしてはいけないと、スススッとドアから離れ、急いでカメラを取りに戻りコソコソとまた部屋に戻る。
ドアの隙間からハァハァしながらカメラを構える私は、ゴシップ誌のカメラマンか変質者か……いや、これは子供の成長を記録する親目線だから、大丈夫。後者では無い。
カシャッとカメラで撮ると、ルーファスが小さく笑って子供達にカメラを指さす。
「ほら、お前達カメラだぞ」
「かめー!」
「あぅあー」
ああん、うちの子達可愛い~っ!!
カシャカシャと撮りまわっていると、「ただいまー」と我が家の三つ子達も帰ってきた。
夏休みとあって、ティルナールとルーシーは帰国中である。
「ルーファス、お夕飯の準備しましょうか?」
「いや、今日はかなり飲んだからいい」
コハルとスクルードを抱き上げて子供部屋を出て、ティナール達の出迎えに行くルーファスに、少しだけ苦笑いである。
全然、お酒をすすめられても口を少しつける程度で、食べ物も喉を通っていなかったのだから、父親って大変だなぁと思うのである。
ミルアとミールは、この温泉大陸で暮らしていくし、【刻狼亭】で従業員として働くから、遠く離れて暮らすわけでは無い。
でもナルアはシノリアくんが魔国の王城騎士の為、魔国へ嫁いでいく。
ルーファスが来年はガックリしそうだ。
しかも、ルーシーも将来の相手が見つかってしまったし……
「当分はコハルがルーファスを慰めてくれるかな?」
生後3ヶ月弱の娘に押し付けて申し訳ないけど、娘にしか出来ないこともある。
勿論、私も全力でサポートしよう。それに、ルーファスは悲観してるけど、蜜籠り時期前に結婚式を挙げたのだから、今年の蜜籠りでミルアは子供を授かる気満々なので、心配せずとも、直ぐに孫が出来て賑やかになることだろう。
51
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。