10 / 38
第二章 現場捜査のツインキャッスル
断絶の部屋なのか
しおりを挟む
桜を先頭に、加羅、刀利と後に続いて、ブラックホテルのエントランスまでやってきていた。加羅と刀利はそもそも宿泊客なので、エントランスには慣れていた。桜の方がきょろきょろしていた様子であった。
警察の係官が何人かいて、警備もされていた。警備員に三人で軽く会釈をし、三つあるエレベーターの、真ん中のエレベーターを使って、上に向かう。その途中に刀利が切り出した。
「あの、このホテルって、緊急用のエレベーター以外は、エレベーターしか移動手段がないですよね?すると犯人はエレベーターを使ったわけで、エレベーターの監視カメラに、犯人の姿が映っているのでは?」
「ああ。なんかこのホテル、特殊みたいなんだ。なんでも、デジタルデトックスっていうのを、心がけているみたい。携帯端末とかも、極力触らないでくださいって書いてあるし、503号室に至っては、それがもっと特殊なんだよね」
「聞いたことはあります。電子機器から離れようってやつですね。503号室は、何が特殊なんですか?」
「Wifiが使えないし、無線LANも完全に繋がっていない。つまり、パソコンでも、携帯端末でも、インターネットにアクセスすることが出来ない。電気通信が出来ないらしい」
「ふむ。ちょっと、不自然ですよね。助けが呼べないということに繋がる……あ。ホワイトホテルの方の503号室も、まったく一緒なんですか?対を成すホテルなんだから」
「いや、ホワイトホテルの方は、極めて普通だよ。あっち側の503号室は、ただの宿泊施設。電子機器の利用は、推奨していないみたいだけどね」
「ブラックホテル側の503号室だけ、通信負荷、か……加羅さん、どう思いますか?」
「殺される最中に携帯端末で助けを呼ぶことは出来ない。通報者も、部屋から出て通報すればいい。現状、あまり思うことは無いと言える」
「現場第一ってことですね」
エレベーターが、五階へと到着した。
警察の係官が何人かいて、警備もされていた。警備員に三人で軽く会釈をし、三つあるエレベーターの、真ん中のエレベーターを使って、上に向かう。その途中に刀利が切り出した。
「あの、このホテルって、緊急用のエレベーター以外は、エレベーターしか移動手段がないですよね?すると犯人はエレベーターを使ったわけで、エレベーターの監視カメラに、犯人の姿が映っているのでは?」
「ああ。なんかこのホテル、特殊みたいなんだ。なんでも、デジタルデトックスっていうのを、心がけているみたい。携帯端末とかも、極力触らないでくださいって書いてあるし、503号室に至っては、それがもっと特殊なんだよね」
「聞いたことはあります。電子機器から離れようってやつですね。503号室は、何が特殊なんですか?」
「Wifiが使えないし、無線LANも完全に繋がっていない。つまり、パソコンでも、携帯端末でも、インターネットにアクセスすることが出来ない。電気通信が出来ないらしい」
「ふむ。ちょっと、不自然ですよね。助けが呼べないということに繋がる……あ。ホワイトホテルの方の503号室も、まったく一緒なんですか?対を成すホテルなんだから」
「いや、ホワイトホテルの方は、極めて普通だよ。あっち側の503号室は、ただの宿泊施設。電子機器の利用は、推奨していないみたいだけどね」
「ブラックホテル側の503号室だけ、通信負荷、か……加羅さん、どう思いますか?」
「殺される最中に携帯端末で助けを呼ぶことは出来ない。通報者も、部屋から出て通報すればいい。現状、あまり思うことは無いと言える」
「現場第一ってことですね」
エレベーターが、五階へと到着した。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
7
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる