嫌われ皇后は子供が可愛すぎて皇帝陛下に構っている時間なんてありません。

しあ

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91、まだまだ考える事が…

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皇帝、改めルミリオ様から愛の告白?を突然されてからの記憶がほとんどない…。


いや、だって!私のことを散々避けていたのに私の事が好きってなに!?


うつ伏せでベッドに横になり、枕を抱き抱えて気持ちを落ち着かせようとするけど、ルミリオ様の熱の篭った瞳を思い出し、恥ずかしさで手足をバタバタさせてしまう。


もう本当に意味が分からない!それに、今更だけどルミリオ様の顔整い過ぎじゃない!?前世であんなに顔が整ってる人を生で見たことないんですけど!


今までは関係性が夫婦なだけで、あくまでルビアの旦那さんという気持ちが強くてあまり見た目とかも気にしていなかったのに…。


あんなことを言われれば色々意識してしまうじゃんか!なんで名前呼ばれただけであんなに嬉しそうに笑うの!私の名前もそんなに愛おしいそうに言わないでよ!言われる度に照れそうになるから!


ああ!もう!明日はリアムをメリーに会わせるからそっちに集中しないといけないのに、全然集中出来ない!


手を繋ぐか?って………思い出しただけでも顔が熱くなる!


前世ではそれなりに恋愛経験もあるはずなのに、これじゃあまるで、初恋を経験する女の子みたいじゃんか!恥ずかしがってる事が恥ずかしいんですけど!


てか、今まで避けていたのに、いきなりグイグイ来るなんて聞いてないよ…。


避けられなくなったことは嬉しいけど、あそこまで好意を全面に出されると、どうしていいか分からなくなる。それに、私は本当のルビアじゃないんだから、ルミリオ様に好意を向けてもらっても困る。


ルミリオ様を愛したのは "ルビア" であって、 "私" では無いんだだから…。


アイリの親という立ち位置を奪っただけでもルビアには申し訳ないと思っているのに、ルミリオ様に好意を向けられるなんて、ルビアがどう思うか…。


彼女の記憶を垣間見てしまえば、ルミリオ様の好意を受け取ることなんて出来ない。


嫁いでからずっと酷い環境に身を置きながらも、好きな人に振り向いてもらうために必死で耐え続け頑張っていたのはルビアだ。それなのに、たまたまルビアの中に入ってしまった私が、色々誤解が解けたルミリオ様からの気持ちを受け取る資格なんてあるはずがない。


私がルミリオ様の事をどう思っているとかではなく、ルビアのためにも、彼の気持ちには応えることはきっと一生出来ない。


「お母様…大丈夫?」


部屋には誰もいないはずなのに突然声をかけられて、ルミリオ様についての考え事を中断させる。


「リアム…?」


マーガレット達とピクニックの続きで木の実を取りに行っていたはずなのに、どうしてリアムがここに居るんだろう。


「木の実がいっぱい取れたから、みんなで食べようってなったから、お母様を呼びに来たんだ。だけど、お母様もしかしてしんどい?」
「え?あ、ちょっとベッドに横になってただけで、体調が悪いわけじゃないから大丈夫だよ」
「そう?それなら良いけど…。父上とお話して疲れちゃった?」


疲れてはいないけど、悩み事が出来た感じかな…なんてリアムに言っても心配させるだけだろうから、適当にピクニックで疲れただけだと言い訳をしておく。そうすればリアムも素直に納得してくれる。


「リアムはピクニック楽しめた?」
「うん!途中から父上も来てくれたから、すごく楽しかった!それに、お母様と父上が仲良くなったみたいだから!」
「ははは、そっか。それは良かった」


どうか、今の私の笑顔が必死で作った表情だとバレませんように…。これ以上ピクニックの事を話せば、ルミリオ様の話も出てくるだろうから話題を変えよう。


「そうだ、木の実を食べようとしてたんだよね?」
「うん!たくさん取れたんだよ!お母様も一緒に食べよ!今、ミリアナが洗ってくれてるから庭に行こ」
「うん」


1人でいる方が落ち着くと思ったけど、1人でいる時の方がルミリオ様について考えてしまうので、ここは有難くリアムのお誘いに乗らせてもらおう。


それと、リアムにメリーの現状を伝えておかないといけないな。


きっと今のメリーを見れば、リアムは驚くだろうし、少しでもリアムの衝撃を和らげるためにも言っておかないと。


「あ、そうだ!明日メリーに会うから、メリーの木の実を別で取っとかないと。じゃないとジェーンに全部食べられちゃう」


ピクニックの時におかずを取り合ったからか、警戒したように言うリアムに和む。


「ふふ、そうだね。ジェーンは食いしん坊みたいだから、行ったら直ぐにメリーの分を取っておこうか」
「うん!メリーに食べてもらえたら嬉しいな」
「リアムからプレゼントされたら、きっとメリーも全部食べちゃうよ」
「本当?だったら嬉しいな」


きっと大丈夫。
意識も回復して、傷もほとんど治っているのにご飯を食べようとしてくれないメリーでも、リアムがくれたものなら食べてくれるはず。と自分に言い聞かせる。


だけど、食べてくれなかった時のためにも、やっぱりリアムにはしっかりメリーについて伝えておこう。


「リアム」
「なぁに?」
「木の実を食べてから、メリーの事について知ってほしい事があるから聞いてくれる?」
「メリーの?どんなこと?」
「今のメリーがどんな感じか、についてか」
「もしかして、メリー元気じゃないの?」
「うん。それも含めて話をするね」


そういえば、リアムは少し心配そうにしながらも頷いてくれる。


多分、話を聞けばもっと心配するだろうけど、きっとリアムに会えば元気になるから大丈夫。と自分に言い聞かせて、ミリアナ達に合流しに行く。


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