ビンボー苦学生と奇妙な日常

kumi*570→アシメ

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はじまり

白と黒

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つまらない…。
雪が降る終わりの春、そんな事をひたすら感じていた。
俺には恋人も…友達すらいない。無口で無愛想だという事は自分でもわかっている。でも、それ以外でも問題がある。
自分は、髪の毛が白いのだ。
両親からの虐待ー長年の拷問生活とも言えるーや、過激なイジメが原因だ。まぁ、もう一人暮らしするから少しはストレスの多かった日もなくなるだろう…。多分。
しかし、あの長年の拷問生活とも言える生活はもう御免だ。これからは、勉学に励まなければ…いけない。

はずだった。
今日つまらないと思ってる事は、何でだろうと考えて''普段の道を歩くのだからつまらないんだ''と思って別の道を通ったら…、なんと人が落ちていた。つか、倒れてたという表現の方がいいか…。
どちらにせよ、一大事?救急車を呼ぼうとしたら…

ガシッ

急に足を掴まれた。

?「まて…怪しい者じゃない…。」

いやいや、じゅうぶん怪しいわ!何が怪しい者じゃないだよ…。
道に倒れてる時点で人間じゃないだろ⁈
…いや、人権侵害かな?
まぁ、何で倒れてるのか話を聞くとするか。

「あの、何で倒れてるのか教えてください。」

少し間が経って…

?「…水…お腹…」

と言って倒れてしまった。
死んではまずいので取り敢えず家に運ぼう。
話はー…それからだな。
 

10分後
やっと家(アパート)についた。
自分はココアと昨日の残り物を彼にあげた。

「…で、もう一度聞きますけど…何で倒れていたのか教えてください。」

?「僕は…N大生の貧乏苦学生の1人、太宰薫と言います。つい最近自分の住んでいたアパートが家賃値上げしてしまって…行くところもなく力尽きてしまい、倒れたんだ。」

太宰…薫。
N大生って、俺と同じ…。

太宰「君、髪の毛白いね。」

…げ、まさか、きみ悪がってるとか?
隠すの忘れてた…。

「いやあ、きみ悪いよね…?本当にごめん。」
髪を隠した。
この髪のせいで、バケモノって呼ばれるんだ。

太宰「…?何で隠すの?とっても綺麗な髪しているのに…」

き、綺麗?…お世辞かよ。

太宰「白ってさ、純粋の白じゃん。その他にも白って良い意味で使われたりする。幸せを呼ぶ鳩は、白じゃん。良い色だと思うよ?」

う、嬉しい。こんなこと言われたの初めてだ。?茲が熱い。

太宰「…君の名前は?」

「…東谷ひまる。お、同じN大生だ。」

太宰「へぇ!東谷君もか⁉嬉しいなぁ」

東谷「…は?何で嬉しいの?」

太宰「だって、こんなになってる僕に優しくしてくれたじゃない?それでもじゅーぶん。」

そ、そんな…!

太宰「あのさ、もしで悪いんだけど…ここに住んで良い?」

東谷「…別にいいけど…?」

太宰「本当⁈ありがとうな!」

見た目は癖っ毛の180もある雰囲気のある人…。
まぁ、ひまつぶしには丁度いいのかも知れない。
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