結婚までの120日~結婚式が決まっているのに前途は見えない~【完結】

まぁ

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方向を見失う

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「フラれていませんし、他人に相談するほどのことでもありませんから」
「そうなんだ。でも身内より他人へ相談する方が楽な時もあるし、客観的な視点が役立つ時もあると思うけど?身内や親友には言いづらいことってあるからね」

 それは分からなくもない。

「彼女と言うか…婚約者がいるんです」
「結婚はいつ?」
「6月です」
「ジューンブライド」
「そうですね」
「梅雨の時期なのに人気なのは不思議だ」

 なんだこの人?酒を眺めたままの相槌がやけに軽快だ。

「何か問題発生?」
「いえ…俺たち、職場が同じなんです」
「それが?」
「今日はバレンタインなので、職場で義理チョコの儀式があったわけです」
「あったね、1ヶ月後の面倒が目に見えてる儀式」
「それです。で、去年は普通に受け取って二人で一緒に食べて‘これが一番美味しい’とかって言ってたんですよ、彼女も……」

 そうなんだよ…なのに……俺は残っていた日本酒を飲み干して

「美琴さん、おかわり」

 隣のお兄さんと同じく、コップに酒を出してもらった。
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