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02 ー he ー
21-1
しおりを挟む天候も気圧も不安定な日が続く。
調子を崩して、スピードの落ちる日がある。
仕事だけは休みたくなくて、何とか出社するも、帰り際にはフラフラになってる。そんな毎日。
班長から大丈夫ですかとメールが来る。
大丈夫ですと返す。
食事してますかとメールが来る。
してますとただ返す。
貰った料理はきちんと、全力で食べ終え、入れ物は全部洗って、返却した。
割ったグラスの話はさせてくれないので、せめて同じシリーズのコンテナの新品を買って一緒に渡した。
班長はこれでまた沢山作って渡せるなと冗談にしながら、ありがとう、と言って受け取った。
また、週末がくる。
ぐるぐる悩み、考えても、答えは見えず、落ち着かなくて、疲れるだけだった。
昼はあの人に心配されてまた屋上に来られて、またおかしな感じになる。
俺は一人で大丈夫だというのに。
海、と呼ぶ、その声。その手。
触れられると、うっと喉が詰まって、心臓が速くなる。
触れられて、注目されて、他人に見出される自分。正体のない空っぽの自分。
その空っぽのはずの、自分の中に生じる感覚は、一体何なのか。
正体不明の掴めないもの。
正体はないけれど、確かにここにある何か。
それのせいで、苦しくなったり、泣いたりする。
触れられる度に、怖さと、不快感と、痛みが生まれる。
親切だと分かって来て、少しずつ、何とか、耐えようとした。
けれど、この間のは、そういうのとは違う感覚だった。
それが、いいものか、悪いものか、判断がつけられない。
正体の分からないもの。
一人のバランスが崩れるもの。
バランスを崩しながらも、必死で業務をこなす。
今日、また、その食事の日。
いつもより早い時間に業務が終了しても、しばらくボンヤリと迷い考えこむ。
動きたがらない身体をなんとか運び、ロッカーの鍵を開け、荷物を取り出す。
急にカバンの中の電話が鳴って、身体がすくむ。
以前に決めた、待ち合わせの電話。
出なければ。
「ハイ…」
「海?」
声が聞こえる。
驚いたので心臓がドキドキして、胸を押さえながら耳を傾ける。
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