45 / 224
第3章 大賢者の遺産
第13話 幼女ハーレム!?
しおりを挟む
壁の中の解体を3分の1ほど終わらせた頃に、孤児院の子供たちがやって来た。たった一日しか経っていないのに、既にこの場所を怖がる雰囲気は無い。
最近の子供たちは、最初に見た頃より随分と元気になり、僅かしか経っていないのに少しだけ肉が付いた気がする。
そんな子供たちが嬉しそうに納品する姿を見ると、アタルも嬉しくてにやけてしまう。
「ねえ、アタル兄ちゃん、本当に私達を雇ってくれるの。もうすぐシアは孤児院に居られなくなるよ?」
フォミが積極的に訊いてくるが、シアも納品しながら気にしているのがまるわかりだ。
「う~ん、それが住む場所の準備が間に合いそうにないんだよなぁ」
シアが露骨に落ち込んでいるのがわかる。
フォミとカティもシアの方を心配そうに見ている。あのタウロでさえ心配そうにシアを見ている。
「そこで提案なんだが、昨日話したとおり暫くここに住むのはどうかな?」
シアも含めて子供たちが、言っている意味が分からず困惑している。
「ここの2階を住めるようにしたから、専属の従業員として働かないかと相談したんだけど……」
反応が無いので、やはりここでは怖いのか?
「えっ、ここ、ここの2階に住んで、雇ってくれるの!?」
最初に反応したのはフォミだった。
フォミが私に尋ねてきたので、シアとカティもやっと言っている意味が分かったのか驚いている。
「雇うから、ここの2階に臨時で住んでもらおうと考えたんだよ。」
少し訂正して説明すると、カティが跳びついてくる。
この子はいつも跳びついてくるなぁ。
「本当、本当の、本当に!?」
訊き方も毎回同じだよ。
「本当だよ。もう住めるぐらいにはしてあるから、後は住んでみて問題があれば相談して対応することになるかな」
ここまで話すとシアも前に出て訊いてくる。
「に、2階を見ても良いですか!」
「えっ、全然良いよ」
そう答えた瞬間に子供たちがカウンターの中に入って来る。
既に家具やベッド、生活用品もある程度作って用意してある。今日から泊まることもできそうなくらいになっているはずだ。
え~と、なぜ子供たちだけではなく、護衛のみんなも2階に上がって行くのかな?
クレアさんまで行かなくても……。
私は途中で投げ出された納品物を収納して、片付けるのだった。
暫くすると、先にクレアさん達が降りてきて、何故か私に詰め寄ってくる。
「あのベッドは宿舎にも用意してもらえるんですか?」
「ベッドの下に引いてある、ぽよぽよは何ですか?」
「あのトイレは誰が作ったんですか? 宿舎にも用意してくれるんですか!」
驚くほど真剣に詰め寄って質問してくる。
それにクレアさんまで、トイレのことを訊いてくるのですかぁ。
「待って、待って、待って、同じものは作りませんよ」
襲われそうな雰囲気に腰が引けながらも返答すると、驚くほど落胆している。
クレアさんまでぇ~!
「ここは仮の住まいで、急遽作ったからもっと良いものを用意しよ、」
「ほ、本当に!」
ク、クレアさん、く、首が閉まっ……て。
「た、隊長!」
「ハァ、ハァ、ハァ、し、死ぬかと思った」
カルアさんが、クレアさんに私が首を絞められているのに、気が付いてくれたから良かったけど、そうでなければ、あの馬鹿女神とまた会うことになりそうだった。
『誰が馬鹿女神じゃ! あっ!』
あっ、じゃねえよ!
「す、すみませんでした!」
クレアさんは一直線タイプで、気を付けないと危険かも……。
「だ、大丈夫です。つ、次からは気を付けてください」
恥ずかしそうに、もじもじするクレアさんにキャップ萌えしそうだ。
子供たちも降りてきた。
シアは先頭で私に向かってくる。
必死に私の胸の辺りの服を掴むと、真剣な目で訊いてくる。
「本当に私を雇ってくれるのですか? 何時からですか? 条件はありますか?」
体格的にクレアさんみたいに殺されそうにはならないが、必死さはそれ以上だと思う。
「ま、まだ孤児院に居ることができるなら、急ぐことはないと思うけど」
「いえ、一人でも孤児院から減れば、食事も多くなるし、寝る場所も広くなるから、少しでも早く出たほうが……」
最後のほうは声が小さくなったが、言いたいことは分かった。
子供がそんな風に考えないとダメな世界は嫌だなぁ。
「じゃあ、ハロルド様と孤児院の院長に話をしてからだね。それでも2、3日は掛かると思うよ」
そう答えると、私の服を掴んでいた手が緩み、シアは泣き出してしまったが話をする。
「よ、よろしくお願いします。アタル兄ちゃん、…アタル様が望まれる事なら何でもします。夜伽でも喜んでやります!」
それは要らないからぁーーー!
クレアさん達からはジト目で睨まれる。
フォミやカティだけじゃなく、他の子供たちも夜伽するとか騒ぐんじゃねぇ!
「雇うのはシアとフォミとカティだけだよ。それ以外の子はすぐには決められない。それから仕事は薬草などの採取の管理が基本だけど、食事の準備なんかは協力してもらう。
それからハッキリしておくけど、夜伽とか2度と言わないでね」
これ以上誤解されては大変である。
「あっ、す、すみません。内緒にします」
まてぇーーーーーい! さらに誤解されるでしょうがぁ!
クレアさん、軽蔑の眼差しで見ないで下さい!
「内緒とかじゃなく。そんなことしなくて良いんだよ。そういう事は好きな人や愛する人ができた時にしなさい」
ふんすっ、大人の貫禄で遠慮させて頂きます!
「なら、私はアタル様のことが大好きだから問題ないよね」
ちょっ、問題ありまくりです!
助けを求めてクレアさんを見ると、冷たく視線を逸らされたぁ。
「シア、そういう事は、もっと大人になってから、改めて考えてね。クレアさん今日はもう遅いので終わりにしましょう」
必死に幼女ハーレムの話を逸らして、早くこの場から立ち去りたいアタルだった。
◇ ◇ ◇ ◇
その頃、商業ギルドでも悲惨な扱いを受けたワルジオは、教会に戻るとポーション作成の責任者の助祭に激怒して文句を言う。
「ポーションの効果が減るとは聞いていたが、ポーションじゃない薬草水を作って渡したのか!」
「あ~、そうなりましたかぁ。だから言いましたよね。水で薄めると薄めた以上に効果が落ちるし、予想出来ない不具合が出ると」
助祭は悪びれもなく返答する。ワルジオは助祭の態度に怒りが爆発する。
「貴様は奴隷落ちだ! 私に恥を掻かせてタダで済むと思うなよ!」
「なっ、いい加減にしてくれ! 私は何度も水で薄めるのは止めるように話したではないですか!」
あれ程警告したのに、無理やりポーションを薄めるように指示してきたのはワルジオであった。
助祭は問題が起きたら、責任を自分に被せようとされては堪らないと思うのだった。
「黙れ黙れ! 効果が少し落ちると聞いたが、薬草水になるなんて聞いていない!」
ワルジオは自分の都合の良いように話を聞いていた。また都合の悪い話は、聞き流していたのである。
「効果が大幅に落ちると言いましたし、予想できない不具合に、ポーションの効果がすぐに無くなってしまう可能性も含まれています。だから何度も警告を、」
「黙れ黙れ! 私はそんなことは聞いていない!」
子供の戯言のようなワルジオの発言に、助祭も近くでポーション作成していた錬金術師たちも唖然とするしかなかった。
「何を騒いでおる」
そこに司教がやって来た。司教の後ろにはポーション販売担当の助祭がいる。
ワルジオは2人の助祭に嵌められたと思ったが、実際には欲をかき過ぎて自分で自滅していただけである。
「司教様、私は2人の助祭にだまされ、」
「黙りなさい! 事情は2人の助祭に聞いています。ポーションを水で薄めるのは絶対にしてはいけないと、ポーション担当のあなたは知らなかったのですか?」
「し、しかし、ポーションの数が、」
「数が足りないというだけの理由で、教会が定める規則を破ったのですか?」
「………」
ワルジオとしては教会に利益をもたらせば出世して、もっとおいしい思いができると単純に考えただけであった。
司教はワルジオが最近は増長して、自分の事を軽く見始めていたので、面白くないと思っていたところに、大変な失策をして教会の信用を失墜させたことで、ワルジオにすべての責任を取らせようと考えていた。
「ワルジオを地下牢に入れておきなさい。ポーション作成については正常に戻しなさい」
「はい、しかし薬草の入荷が少なくて作成できる数は少なくなります」
ポーション作成の助祭は、薬草の数が足りない問題が何も解決していない事を伝える。
「ポーション作成時の薬草を少し減らしなさい。効果は減らした分は落ちますが、それは仕方ありません。それでも作成できる数が減りますから、丁寧に作成すれば効果の低下は抑えられるはずです」
司教も昔はポーション管理部で仕事をして司教にまでなったので、ワルジオより手札が多く狡猾だった。
「あなたは冒険者ギルドに行って、薬草の調達を増やすようにお願いしてきなさい。多少価格が高くなっても元は取れます」
ポーション販売担当の助祭は頷いたが、司教に尋ねる。
「冒険者ギルドへの依頼は問題ありませんが、エルマイスター家と商業ギルドはどうされますか?」
司教は少し考えて答える。
「……エルマイスター家は私が対処します。ポーションを減らすのではなく、買取を無くすということは、なにかしら予想外の事が起きているかもしれません」
エルマイスター家の対応は教会の事に不満を持っていたとしても、あり得ない対応である。
他からポーションを手に入れることは、ポーションを教会がほぼ管理しているので困難なはずだ。それでもとなると……、ポーションを作成できる人間を確保した可能性が高い。
「しょ、商業ギルドは司教様が説明に来なければ、大司教様に抗議すると言っています。今日の感じでは説得が難しいかと……」
「それぐらい何とかしなさい。ワルジオを更迭したと話せば何とかなるでしょう!」
司教としても、大司教に抗議されるのは困るのだが、商業ギルドの支部に文句を言われたからと、簡単に司教が説明や謝罪に赴くつもりはなかった。
「わ、わかりました」
助祭もワルジオが更迭されて、地下牢に入れられたと話せば何とかなると軽く考えているのであった。
最近の子供たちは、最初に見た頃より随分と元気になり、僅かしか経っていないのに少しだけ肉が付いた気がする。
そんな子供たちが嬉しそうに納品する姿を見ると、アタルも嬉しくてにやけてしまう。
「ねえ、アタル兄ちゃん、本当に私達を雇ってくれるの。もうすぐシアは孤児院に居られなくなるよ?」
フォミが積極的に訊いてくるが、シアも納品しながら気にしているのがまるわかりだ。
「う~ん、それが住む場所の準備が間に合いそうにないんだよなぁ」
シアが露骨に落ち込んでいるのがわかる。
フォミとカティもシアの方を心配そうに見ている。あのタウロでさえ心配そうにシアを見ている。
「そこで提案なんだが、昨日話したとおり暫くここに住むのはどうかな?」
シアも含めて子供たちが、言っている意味が分からず困惑している。
「ここの2階を住めるようにしたから、専属の従業員として働かないかと相談したんだけど……」
反応が無いので、やはりここでは怖いのか?
「えっ、ここ、ここの2階に住んで、雇ってくれるの!?」
最初に反応したのはフォミだった。
フォミが私に尋ねてきたので、シアとカティもやっと言っている意味が分かったのか驚いている。
「雇うから、ここの2階に臨時で住んでもらおうと考えたんだよ。」
少し訂正して説明すると、カティが跳びついてくる。
この子はいつも跳びついてくるなぁ。
「本当、本当の、本当に!?」
訊き方も毎回同じだよ。
「本当だよ。もう住めるぐらいにはしてあるから、後は住んでみて問題があれば相談して対応することになるかな」
ここまで話すとシアも前に出て訊いてくる。
「に、2階を見ても良いですか!」
「えっ、全然良いよ」
そう答えた瞬間に子供たちがカウンターの中に入って来る。
既に家具やベッド、生活用品もある程度作って用意してある。今日から泊まることもできそうなくらいになっているはずだ。
え~と、なぜ子供たちだけではなく、護衛のみんなも2階に上がって行くのかな?
クレアさんまで行かなくても……。
私は途中で投げ出された納品物を収納して、片付けるのだった。
暫くすると、先にクレアさん達が降りてきて、何故か私に詰め寄ってくる。
「あのベッドは宿舎にも用意してもらえるんですか?」
「ベッドの下に引いてある、ぽよぽよは何ですか?」
「あのトイレは誰が作ったんですか? 宿舎にも用意してくれるんですか!」
驚くほど真剣に詰め寄って質問してくる。
それにクレアさんまで、トイレのことを訊いてくるのですかぁ。
「待って、待って、待って、同じものは作りませんよ」
襲われそうな雰囲気に腰が引けながらも返答すると、驚くほど落胆している。
クレアさんまでぇ~!
「ここは仮の住まいで、急遽作ったからもっと良いものを用意しよ、」
「ほ、本当に!」
ク、クレアさん、く、首が閉まっ……て。
「た、隊長!」
「ハァ、ハァ、ハァ、し、死ぬかと思った」
カルアさんが、クレアさんに私が首を絞められているのに、気が付いてくれたから良かったけど、そうでなければ、あの馬鹿女神とまた会うことになりそうだった。
『誰が馬鹿女神じゃ! あっ!』
あっ、じゃねえよ!
「す、すみませんでした!」
クレアさんは一直線タイプで、気を付けないと危険かも……。
「だ、大丈夫です。つ、次からは気を付けてください」
恥ずかしそうに、もじもじするクレアさんにキャップ萌えしそうだ。
子供たちも降りてきた。
シアは先頭で私に向かってくる。
必死に私の胸の辺りの服を掴むと、真剣な目で訊いてくる。
「本当に私を雇ってくれるのですか? 何時からですか? 条件はありますか?」
体格的にクレアさんみたいに殺されそうにはならないが、必死さはそれ以上だと思う。
「ま、まだ孤児院に居ることができるなら、急ぐことはないと思うけど」
「いえ、一人でも孤児院から減れば、食事も多くなるし、寝る場所も広くなるから、少しでも早く出たほうが……」
最後のほうは声が小さくなったが、言いたいことは分かった。
子供がそんな風に考えないとダメな世界は嫌だなぁ。
「じゃあ、ハロルド様と孤児院の院長に話をしてからだね。それでも2、3日は掛かると思うよ」
そう答えると、私の服を掴んでいた手が緩み、シアは泣き出してしまったが話をする。
「よ、よろしくお願いします。アタル兄ちゃん、…アタル様が望まれる事なら何でもします。夜伽でも喜んでやります!」
それは要らないからぁーーー!
クレアさん達からはジト目で睨まれる。
フォミやカティだけじゃなく、他の子供たちも夜伽するとか騒ぐんじゃねぇ!
「雇うのはシアとフォミとカティだけだよ。それ以外の子はすぐには決められない。それから仕事は薬草などの採取の管理が基本だけど、食事の準備なんかは協力してもらう。
それからハッキリしておくけど、夜伽とか2度と言わないでね」
これ以上誤解されては大変である。
「あっ、す、すみません。内緒にします」
まてぇーーーーーい! さらに誤解されるでしょうがぁ!
クレアさん、軽蔑の眼差しで見ないで下さい!
「内緒とかじゃなく。そんなことしなくて良いんだよ。そういう事は好きな人や愛する人ができた時にしなさい」
ふんすっ、大人の貫禄で遠慮させて頂きます!
「なら、私はアタル様のことが大好きだから問題ないよね」
ちょっ、問題ありまくりです!
助けを求めてクレアさんを見ると、冷たく視線を逸らされたぁ。
「シア、そういう事は、もっと大人になってから、改めて考えてね。クレアさん今日はもう遅いので終わりにしましょう」
必死に幼女ハーレムの話を逸らして、早くこの場から立ち去りたいアタルだった。
◇ ◇ ◇ ◇
その頃、商業ギルドでも悲惨な扱いを受けたワルジオは、教会に戻るとポーション作成の責任者の助祭に激怒して文句を言う。
「ポーションの効果が減るとは聞いていたが、ポーションじゃない薬草水を作って渡したのか!」
「あ~、そうなりましたかぁ。だから言いましたよね。水で薄めると薄めた以上に効果が落ちるし、予想出来ない不具合が出ると」
助祭は悪びれもなく返答する。ワルジオは助祭の態度に怒りが爆発する。
「貴様は奴隷落ちだ! 私に恥を掻かせてタダで済むと思うなよ!」
「なっ、いい加減にしてくれ! 私は何度も水で薄めるのは止めるように話したではないですか!」
あれ程警告したのに、無理やりポーションを薄めるように指示してきたのはワルジオであった。
助祭は問題が起きたら、責任を自分に被せようとされては堪らないと思うのだった。
「黙れ黙れ! 効果が少し落ちると聞いたが、薬草水になるなんて聞いていない!」
ワルジオは自分の都合の良いように話を聞いていた。また都合の悪い話は、聞き流していたのである。
「効果が大幅に落ちると言いましたし、予想できない不具合に、ポーションの効果がすぐに無くなってしまう可能性も含まれています。だから何度も警告を、」
「黙れ黙れ! 私はそんなことは聞いていない!」
子供の戯言のようなワルジオの発言に、助祭も近くでポーション作成していた錬金術師たちも唖然とするしかなかった。
「何を騒いでおる」
そこに司教がやって来た。司教の後ろにはポーション販売担当の助祭がいる。
ワルジオは2人の助祭に嵌められたと思ったが、実際には欲をかき過ぎて自分で自滅していただけである。
「司教様、私は2人の助祭にだまされ、」
「黙りなさい! 事情は2人の助祭に聞いています。ポーションを水で薄めるのは絶対にしてはいけないと、ポーション担当のあなたは知らなかったのですか?」
「し、しかし、ポーションの数が、」
「数が足りないというだけの理由で、教会が定める規則を破ったのですか?」
「………」
ワルジオとしては教会に利益をもたらせば出世して、もっとおいしい思いができると単純に考えただけであった。
司教はワルジオが最近は増長して、自分の事を軽く見始めていたので、面白くないと思っていたところに、大変な失策をして教会の信用を失墜させたことで、ワルジオにすべての責任を取らせようと考えていた。
「ワルジオを地下牢に入れておきなさい。ポーション作成については正常に戻しなさい」
「はい、しかし薬草の入荷が少なくて作成できる数は少なくなります」
ポーション作成の助祭は、薬草の数が足りない問題が何も解決していない事を伝える。
「ポーション作成時の薬草を少し減らしなさい。効果は減らした分は落ちますが、それは仕方ありません。それでも作成できる数が減りますから、丁寧に作成すれば効果の低下は抑えられるはずです」
司教も昔はポーション管理部で仕事をして司教にまでなったので、ワルジオより手札が多く狡猾だった。
「あなたは冒険者ギルドに行って、薬草の調達を増やすようにお願いしてきなさい。多少価格が高くなっても元は取れます」
ポーション販売担当の助祭は頷いたが、司教に尋ねる。
「冒険者ギルドへの依頼は問題ありませんが、エルマイスター家と商業ギルドはどうされますか?」
司教は少し考えて答える。
「……エルマイスター家は私が対処します。ポーションを減らすのではなく、買取を無くすということは、なにかしら予想外の事が起きているかもしれません」
エルマイスター家の対応は教会の事に不満を持っていたとしても、あり得ない対応である。
他からポーションを手に入れることは、ポーションを教会がほぼ管理しているので困難なはずだ。それでもとなると……、ポーションを作成できる人間を確保した可能性が高い。
「しょ、商業ギルドは司教様が説明に来なければ、大司教様に抗議すると言っています。今日の感じでは説得が難しいかと……」
「それぐらい何とかしなさい。ワルジオを更迭したと話せば何とかなるでしょう!」
司教としても、大司教に抗議されるのは困るのだが、商業ギルドの支部に文句を言われたからと、簡単に司教が説明や謝罪に赴くつもりはなかった。
「わ、わかりました」
助祭もワルジオが更迭されて、地下牢に入れられたと話せば何とかなると軽く考えているのであった。
80
あなたにおすすめの小説
異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
コミカライズ企画進行中です!!
2巻2月9日電子版解禁です!!
紙は9日に配送開始、12日発売!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&2巻出版!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
12日には、楽天koboにおいてファンタジー5位となりました!皆様のおかげです!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
オリコンランキングライトノベル 週間BOOKランキング 18位(2025年9月29日付)
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる