ウイッチハント〜20xx年の魔法少女事情を⁇

世界の某所で真実を叫ぶ⁇

【魔法少女】、ソレは聖なるパワー！

【魔法少女】、ソレは未知へアドベンチャー‼︎

【魔法少女】、そしてソレは愛と勇気と希望の証

　ソレは世界中に夢を振りまく天使で妖精でスターでアイドルな少女たち⁈

　彼女たちが不思議な呪文を唱えれば夢と希望が飛び出し、魔法の杖バトンをクルクル振れば都会まち中優しい風が吹き荒れるのだ。

　女の子のなりたいモノランキングで【お嫁さん】を抑えて五年連続【魔法少女】が一位だったほどに世界中に受け入れられている存在。

　もはや【魔法少女】は世界になくてはならない存在なのだ…が？

　しかし、世界の【魔法少女】から微笑みが消える時が来たのだ。



　200X年、ひとりの男が世界的高名な情報誌や新聞に独自の調査論文を発表した…

　『世界中で活動する【魔法少女】の八割ほどは、地球の生命を脅かす存在である。』…と。

　
　…仮にこの男を【ミスターＫ】と呼ぼう。

　世間では【ミスターＫのことを】また【魔法少女】に対して妄言を吐くアンチか、それとも注目を集めたいだけのイタイ奴かと嘲笑ったから？


　当然のようにテレビやネット等マスメディアを通して高名な良識者たちがこの【ミスターＫ】の論文を否定しようとしたが…

　その内容は過去に【魔法少女】が【魔法】を使用した時に地球環境に影響した事象を事細かく記載されており、当初【魔法少女】寄りの科学者や自称魔法研究者たち自身でも調査や検証を繰り返した結果が『偶然の一致』や『誤差の範囲』などなんとも歯切れの悪い単語を並べて明確に否定することが出来なかった、それは逆に発表された論文の内容が真実であると認めているとも言えた。

　ただこの検証結果に一致しない【魔法少女】が少数存在していたことが良識者や研究者たちの唯一の反論材料だったが、
　

　「最初に全体の八割程の【魔法少女】を対象していると説明していましたがお忘れですか？」


　つまりぜんたいの二割以下の『【魔法少女】はこの対象では無いらしい？

　ではその差はなんなのか？

　【ミスターＫ】によると【魔法少女】とは大きく分けて二種類になるそうだ？

　一つは生まれ付き魔法が使える【魔法使いの家系】の少女。

　これは成長の過程で幼少期に魔法の修行中を【魔法少女】と呼ばれ、辛い修行の末に一人前になると晴れて【魔法使い】又は【魔女】と呼ばれる、コレは次第に数を減らしている希少な存在だ。

　もう一つは【地球】自ら【高位の存在】として任命し、能力や任期期間が限定された【特例魔法少女】だ。

　コレは特定の条件の下、普通の少女が突然【魔法少女】に任命され、特定地域の平和を守り人々の幸福度を上げたりする存在だ。


　現在はこの二つだけが真の【魔法少女】であり、、ソレ以外は全てマガイモノで【粗悪な模造品】【安価な劣化コピー】なのだそうだ。

　つまり世界の八割の【魔法少女】と呼ばれてるモノがこの【マガイモノ】、地球の生命力を魔力として無秩序に浪費し地球を蝕む【病原菌】なのだ！



　初めこそ非難中傷され捲ったこの論文発表は時月日が過ぎる中で信憑性を増し、自分たち【魔法少女】の存在意義を貶めるはずなのに今1番この論文と【ミスターＫ】を支持しているのは被害を受けたはずの【魔法少女】だった？