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その頃の風子さん×2は?
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『えっ!えぇっ⁈
ナニ、何なん、このヒト!』
部屋で布団に包まりながら、某ローカルな局の極々ローカルな番組内番組「緊急出動!デカワンダー!」を見て、黄色い悲鳴の様な声を上げていた八木風子。
昨今の特撮ヒーロー物は侮れない!
今話題のイケメン俳優やタレントが過去、デビュー作が子供向けのヒーロー物だったなんて、今じゃ珍しくも無い。
しかし、その昔に「地方CM」にお宝映像を見つけるトレジャーハンターの様なアイドルオタクな方々がいた!
そんな先人に学び、今もまた「ご当地アイドル」や「ローカルヒーロー」に着目し、未来にブレイクするであろう「推し」を探している彼女はついに見つけてしまったのだ。
剣の様に研ぎ澄まされた瞳に白銀の様に輝くオーラ!
強さと優しさと勇気と輝きを兼ね備えたヒーローを!
『お嬢様、お客様ですよ。』
突然現実に引き戻す、住み込みの家政婦さんの声。
う~ん、また美波ちゃんかな?
先日、私の事を心配して見舞いに来てしまった福祉部の友達たち。
この家に、そしてあのジジィの事を知られてしまった!
隠しておきたかった、またあの時みたいに寂しい思いをしたくない。
そう思って、私は…
『お~い、ふうちゃ~ん』
えっ?
『あ、いたいた!』
私の部屋の扉を何事も無く開けて入って来た!
鍵掛けてあったハズだよ⁈
『ココじゃあ、何だからもっと広いとこ行こ。
そうそう、お手伝いさんがお菓子用意してくれるってさ!』
『ぐはっ!』
彼女が私の襟首を掴むとベッドから引きずり、広間まで引きずっていく⁈
もうー、相変わらず強引な子よね?
小学生の頃から肝心な所は力押しなのは変わってないぞ!
『は、離して!く、苦しいから!ね、ねぇ、まぁチャンってば!』
『ちょっとアンタがズル休みしている間に事態がややこしくなっているの!
一度皆んな交えて、ふうちゃんの口から事情を説明してもらうわよ!』
小学生の頃、あの事件以来、舞華は枷が外れた様に「良い子」を辞めた、我慢しない子になったんだ!
楽しい事が大好きで悪い事が嫌い、辛い事は翌日には解決する様な黒雲を吹き飛ばす眩しい太陽な子に!
『お、お手柔らかにね?舞華ちゃん。』
その頃、もう一人の風子ちゃんは、
『しぃなお姉ちゃん、最近お元気ないのね?』
『えっ?そ、そんな事ないよ?』
彼の自宅で、彼の幼い妹と弟に「お姉ちゃん」なんて呼ばれると、まるでこの家にお嫁に来た様なイケナイ妄想に襲われる事が有る?
猫を拾ってしまった私、下宿先では飼えないので、最近噂の「猫カフェ」に預かってもらえないか、行ってみる事にした。
そこで会ったのが、彼だった。
『なぁ、その猫、俺に譲ってくれ!』
幼い妹さん達が迷子の猫を保護したのだけど、情が湧きまくったトコロで飼い主が現れて、しょんぼりしているのでなんとかしたいと、例の「猫カフェ」に来ていたそうだ。
ソレがきっかけで学校で話す様になると、
『なぁ、オレの写真のモデル、やってくれないか?』
ってお願いされた。
断る理由もなく了承したら、
それが「付き合ってくれ!」って意味だって後から分かった?
その日のウチに、わ、私は…い、言えないよ~!
今では、時々…いえ、割と頻繁に彼の家にお邪魔して、妹さん達と遊んだりもしてます。
『あ、モモちゃん!ネコちゃんのオヤツの時間じゃないかな?』
何とか話題を変えて誤魔化す。
『うん、おさかなのおかし、アげるよ!』
『きゃ!タ、タカくん、急に胸に触らないでね?』
『おねぇちゃん、オッパイ、フカフカだぁ!』
保育園の保母さんってこんな感じなのかなぁ?
『コラ、タカシ‼︎
ソレは俺んだ!』
『あ、カズヤ先輩…ん?
ナニが先輩のですか⁈』
『椎名の巨乳だが、何か問題でも?』
ポカっ!
『いて、ナニすんだよ、加代チャン⁈』
『コラ、「お母様」と呼ばないか⁈』
チビちゃん達に三時のオヤツを運んで来た、とっても若いお母様!
弟くんを膝で抱っこしてる先輩の後頭部に踵落としをお見舞いした!
『ごめんね、椎名チャン!
ウチの愚息がバカな事を言って!
何か変なことしたら遠慮なく殴って良いからね!』
『は、はい、お母様!』
『やだ、椎名チャンが呼ばなくも良いのよ。…まだまだ早いでしょ?』
『そうでもネェよ?』
先輩が余計なことを口走る⁈
『…椎名ちゃん、本当に何かあったら、グーで殴っていいからね!
…最悪、責任は取らせるから、この馬鹿息子に!』
ごめんなさい、お母様。
すでに間違い無く責任はとって頂く事、確定です!
私、女の子の大切なモノ、先輩にもらわれちゃいましたから!
『ママ、しぃなお姉ちゃんはモモたちの「お姉ちゃん」になるんでしょ?
お兄ちゃんが言ってたよ。』
『あ、モモ、ソレまだ内緒って言ったじゃん。』
『和也、ちょっと私と北海道まで行こうか?』
『何故に?』
『椎名チャンのご実家に「娘さんを傷モノにしたお詫び」と「お前を婿に差し上げる」事で穏便に済まして頂ける様、頭を下げに行くのよ!』
『あ、あの、お母様、お気持ちは嬉しいですけど、父がビックリしますから~⁈』
和也先輩のお母様は、亡くなった本当のお母様の妹さんで私達と10歳程しか違わないそうで、先輩に取っては元々「お姉さん」的存在だったらしい。
その所為か、距離感が「仲のいい姉と弟」みたい。
以前は先輩以外のご家族は何故か最近まで北海道の別荘で暮らしていたけど、チビちゃん達の進学先をウチの小等部にと、戻って来られたそうだ。
どうりで、先輩一人広いマンションで暮らしていると思ったよ?
お陰で良からぬ想像をしてしまったしね?
先輩の事は学園では、あまり良く無い噂を耳にしていたので、余計にね?
舞華先輩からも、
『池の字くんは「女癖」が悪いって有名なんだよ?
具体的には教えてもらえないけど、ウチのお兄ちゃんが言ってたし。
椎名ちゃんみたいな子は騙されてお嫁に行けなくなっちゃうよ‼︎』
って。
その舞斗先輩と二人で他校の不良グループを屈服させて子分にしたとか、セレブなマダムや読モの女子大生の愛人がいるとか、
真偽は定かでは無いけど、
おウチに居る時のチビちゃん達と遊んでいる時の顔は学園で見るソレとは違って、「優しいお兄ちゃん」の顔をしている。
おそらく学園でこの顔を知っているのは私も入れてそんなに多くないはず?
ソレがちょっと嬉しい。
『あ、お兄ちゃん!』
『ん?何だモモ?』
モモちゃんは来年から小学一年生、お母様によく似て笑顔がチョー可愛い女の子。
私とも直ぐ仲良しになってくれた。
『あのね~、きのう~ね~。』
『早よ言え。』
『マイちゃんお姉ちゃんとリリちゃんお姉ちゃんにあったよ!
デッカいワンコといっしょだったの!
ぼくじょうみたいに「おうまサン」したよ!』
お馬さん?
『多分、ビックフットだろ?
白いワンワンの?』
『ちがうモン、そのワンコじゃないワンコだもん!
クロくて、カッコいいワンコだもん、クマさんみたいなお名前だったよ。』
『熊? …クマ…アライグマ…ぷーさん…ツキノワグマ…ヒグマ…ん? まさか「シグマ」か?』
『そう!そんなおなまえだったよ。マイちゃん、「シーくん」って呼んだりしてたよ。』
何かしら?
先輩が凄く不思議そうだ?
私は最近、放課後は先輩のマンションに入り浸っている。
その「マイちゃん」こと、舞華先輩に合わせる顔がないからだ。
「学祭で猫カフェをやりたい」
私の安易な発言から大変な迷惑をかけてしまったからだ。
先輩とデートで、猫カフェに行った時の事、ネコも可愛かったけど、店員さんの衣装も可愛かった!
『あんなの椎名も似合いそうだよな?』
なんて先輩が言うからつい、猫カフェでバイトしている舞華先輩に無理なお願いをしてしまった。
今考えれば、メイド喫茶でも良かったかも?
後から知ったんだけど、あの時可愛い衣装を着ていたのはほんの二人だけ、しかもそのウチ一人は同じクラスの足立サンだったの!
わからなかった!
だって、普段と全然違うから⁈
アニメとか漫画が好きな「オタク女子」なのは知っていだけど。
だから思い切って、足立サンに話しかけたの!
『足立サン、私も足立サンみたいに可愛くなりたい!』
先輩の為に!
『椎名サン、アナタ「悪魔」と契約する気あるかな?』
えっ?
何か危ない宗教ですか?
違う、違ってたよ!
あだ…ううん、「マミちゃん」のお姉さんが古着屋サンを経営していて、
『何々、彼氏の為に変わりたいとな!
まーかせって!怖くなぁいから~!』
お姉さんにコーデやメイクなど色々教わったの。
悪魔って、お姉さんの事だったんだね⁈
夏休み後、私の変化に周りは困惑していたけど、何故か先輩は気にも留めて無いみたい?
ソレから暫くして、
「メイメイちゃん」が爆誕したの、学園祭で生き物は扱えないから、「ロボット」なら大丈夫だろうって?
メイメイちゃん一体でランボルギーニなんとかが二台買えるかも知らないって⁈
メイメイちゃんのモデルになった「マンチカン」ってネコさんも40万円ぐらいするらしいの!
そんなロボット猫さんをあと3~4匹作るって事らしいの!
どうしようか、こんな事になるなんて思わなかったよ!
そんな時、学園では「盗撮」とか「ロッカー荒らし」が出たとかで、警察が捜査の為に部室や更衣室を調べるので、活動出来ない部が幾つか有って、
そんな最中に今度は、何故か犯人を手引きしたのは、舞華先輩じゃないかって噂が流れているの!
もちろん、舞華先輩はそんな事する人じゃない!
確かにスキンシップはパワフルな人だけど、女の子のパンツ盗んだりは、しないと思うんだけど?
時々、抱きつかれた時に…胸とか触られたりするけど?
『椎名、顔赤いけど、何か有ったか?』
『ほんとだぁー!お姉ちゃん、リンゴみたい!』
『えっ⁈ そ、そうかな?
な、何でもないよ。』
『…なぁ椎名、最近よくココに来るけど、舞華チャンと何か有ったか?』
『ふえっ! べ、別に、何にもないけど。』
『お前が来てくれるのは嬉しいし、モモたちも喜ぶけど、何か有るならそう言ってくれ。
お前とは真剣で付き合ってるつもりだから、何か有るならチカラになりたい。』
『先輩、あの、私!』
『だから、後で俺も触っていいか?』
『せ、先輩のバカ!』
椎名の心配事はすでに把握済みだ。
からかって、気持ちを明るい方に切り替えないとな!
あの猫ロボットがかなりの高額でも、あの連中には些細なことで多分「メイメイ」だけが特別なんだろう。
後々販売まで考えているなら、おそらくはリーズナブルな金額で生産するだろう。
性能を上げるのは難しいが、下げるのは簡単だと思う。
もっともあの家の専用のロボットとなるとわからないが?
『お前の所に、損害賠償請求とか来ないから。
来たら、俺が立て替えといてヤルさ!』
『…そしたら、もっとエッチな事を要求するんですね!』
『…そだな、「お前の残りの人生、俺にくれ!」とか、「俺の子を産んでくれ!」とか、候補はたくさん有るが、どれがイイ?』
『そ、そ、そう言う事は、何かの代償で言わないでください!』
『ナニ騒いでるの、アナタ達?
そうそう椎名チャン、今日も夕飯食べて行きなさいよ、ソレとモモ達お風呂に入れてくれないかな?』
もう、池本家の一員として勘定されてますよね?
『おやおや、「かすがや」のフルーツどら焼きだ!
私、イチゴが好きなんだ!』
『舞華さん、余裕なのね?』
半ば呆れる美波と、
『ソレがこの子の凄いところよ。』
もう諦めた八木 風子。
『最初の騒ぎは君が原因だと委員長から聞いたけど間違い無いかい?』
自分の彼女が当初の目的を忘れて、どら焼きをパク付いてるので、代わりに問いただす彼氏の士。
……?
『ねぇ、この人って誰?』
士の顔を見て、キョトンとしている風子に、
『えっ、八木チャン知らなかったの?
私と同じクラスの「五道 士」君、舞華さんの「彼氏」…で、良いんだよね?』
『…えっ?』
ウソ、私聞いてない!
風子が「幸せそうにどら焼きを食べ、今にもホッペが落ちそうみたいな舞華」に目を向けると、
『ん?、ラブラブだお?』
とかヌカしやがるので、殴りたくなった。
『コホン、ソレはソレとして、大体の事情は委員長に聞いたけど、何でそこまで面倒な事をしているんだ?
「ギャップ萌え」って、そんなに大切なのか?』
ウッカリ子供っぽい下着をつけていたから、皆んなが来る前に着替えているのを不審者と間違われた…
何だ、ソレ?
サッパリわからないと言った様子の彼氏に、
『士くん、深く追求するのは無しね、セクハラになっちゃうよ?』
と、釘を刺す舞華。
『ふうチャンにとって「キャラ作り」は死活問題なの。
士くん、この家とか、あのお祖父ちゃんを見てどう思う?
あくまでも「イメージ」でいいから?』
『そうだな、「ヤクザの大親分」とか? あと何処かの私塾の校長とか?』
『だよね、「○○組」とか看板出てたら、ヤクザの親分の豪邸だと思うよね、小学生なら面白がって後先考えずにからかったりして、
この子の小学校でのあだ名「極妻 風子」だったの。』
口元にあんこ付けてる舞華、ソレをハンカチで拭う士…逆だろ?
『…その時はよく分かってなかったのよ。この家も私が継ぐと思ってたし。』
なんか羨ましそうに眺める風子。
なんかゴメンね?
『そう言えば、表札は「丸山」だけど、組を次ぐと言うのは?』
『小学生の時はふうチャン、「丸山 風子」だったんだ。
ね、ふうチャン!』
『え?私、それは聞いてないよ?
だって、「八木 法子」って?』
福祉部部長の美波、前回見舞いに来た時には、聞いていない情報が開示された⁈
『再婚したのかな、親御さんが?』
『ノンノン、そうじゃなくてね。』
『母は当初シングルマザーだったの、私が小学四年生まで。
それまで「丸山」の姓だから、ヤクザの娘って事で皆んなから恐れられたり、チヤホヤされたりしてたの。』
本当はヤクザでは無い、江戸時代から続く大工の家で、戦後の焼け野原を見事に復興させた一員でもある「(株)丸山組」。
風子の母はここの一人娘だ、そして父親は…
『あ、そう言えば、この間「おじさま」に会ったよ、おばさまとチビちゃん連れて「森猫」に来てくれたよ。』
『えっ?』
舞華の話しに?な美波。
『うん、聞いた。
あっちで今度子猫を飼うって話しも。』
『あっち?』
『この近くにおじいちゃんが建てた普通の一戸建てがあるんだけどね、そっちに住んでるんでしょ?
御両親と御兄弟は?』
『舞華さん、時々イジワルだよね、舞斗もたまにムカつくって。
冗談だろうけど?』
『…本当の父なの、再婚とかじゃなくて、正真正銘の!』
『みんなが知ってる「八木
法子」は中学生になってから作ったキャラなんだよね~!』
あの時、全て最悪なタイミングで重なった出来事。
私の実の父に「私」の存在がバレた事。
祖父に隠し子がいて、ソレが祖父の片腕的存在の副棟梁「岩木の叔父さん」だった事。
母も父も兄の様に慕っていた人が「丸山組」を継ぐ事で、父がココを継ぐ必要が無くなった事。
子供の頃からの夢「小学校の先生」になっていた父が幼馴染の母に求婚した事。
私の姓が「丸山」から「八木」に変わった事。
そして、クラスメイトの舞華が上級生と揉めてケガ人まで出て、学校全体が大騒ぎになった事。
一部のマスコミが面白がって心無い記事を書いて、その事に憤怒した祖父が出版社に圧をかけた事。
どれから話したら良いか?
負の思い出話しに舞華の彼氏と美波チャンの顔色が次第に悪くなる?
『それまでは舞華が上手くフォローしてくれていたから、クラスで浮いていた私も何とか馴染めていたのよ。』
『私、その後しばらく休んでる間に、今度はふうちゃんがイジメの対象になったんだ。
「触らぬ神に祟り無し」みたいに、「極妻」を完全なる無視し始めたんだ。』
何が壊れた、そんな感じだった。
そんなクラスの雰囲気を更にぶち壊す存在が現れた!
山王院 華
彼女はポンコツな担任を授業中に糾弾!
自分がどんだけ使えない教師か論破した!
遂に体罰を加えようとした担任を見事なフットワークで翻弄し、最後にカウンターキックで文字通り床にキスさせた‼︎
「本当の女王」の誕生だった!
その後、私はそれまでのワガママで横柄な態度を改めてた。
程なく父が遠方の小学校に転勤する事になり、私は転校する事になった。
『そこで失敗しない様に「キャラチェンジ」したのよ、舞華と華のアイディアでね!
どうせなら、名前も改名して…って元々「風子」って言うのは、あんまり好きじゃないから「法子」って勝手に名乗ってたんだけど、まぁちゃんが以前の呼び方するから…』
なんか怖いんですけど、
『……キャラ…チェンジ……って舞華さん、そんな頃から無茶苦茶やってますね!
いや、そうじゃない!
事件って、一体何か有ったんだ⁈』
『アハ、そ、そりはまた今度話すね。』
『生徒会長、小学生の頃に、大人の男の人をやっつけちゃったんですか?』
『華ちゃん、子供の頃から苦労してるから、色々習ってたの。
空手とか古武道とか。』
『その説明、変ですね?
「子供の頃から色々習っているから苦労している。」
なら、分かるんですけど?
で無くて、苦労してるから色々習ってるって?』
何か違和感を持った美波は自分の疑問をぶつけて見る、何か引っかかる様だ。
『以前、親父から少しだけ聞いた事が有るんだが…』
その疑問に答えるのは意外にも士?
『以前、山王院の家で死人まで出た「御家騒動」が有ったって?
まぁ、その事がきっかけで親子三人、共に暮らす事になったんだけど?
今は四人だけどね。』
美波の顔がこわばる?
『あ~ぁ、ソレ聞いた事有るよ、その頃なんだ、華っちが転校して来たのは?
確かに「山王院財閥」くらいの家なら普通にアリそうだね。
そう言う意味では、ウチも近い所は有るかも?』
『ふうちゃん、華ちゃんちはキミが思ってるのとラベルが違うよ、きっとね。』
『舞華さん、「ラベル」じゃなくて「レベル」だよね?』
『うん、ナイスツッコミ!
私たち息ぴったり!』
『見せつけやがって!』
先程、中々凄い内容の話しをしていたと思ったけど、冗談だったのかしら?
彼らの普通に追いつけない美波?
『あ、あの舞華ちゃん、ソレで八木ちゃんとの話し合いはもういいの?』
『う~ん、ふうちゃん、協力してくれない?』
『へ?何が?
まぁ私もそろそろ学校行きたいし、騒がせたお詫びに何でも協力するけど…わ、私の「キャラ作り」の件はナイショにして!』
『いや、もう美波ちゃん達にはバレてるんでしょう?
私、本名の「ふうちゃん」で呼んでるし?』
『わ、私は内緒にするよ、八木ちゃん‼︎』
『ありがとう、美波ちゃん!』
『何か有耶無耶だな?
で、舞華さん、何をする気なんだい?』
『そりゃ士くん、もちろん「真犯人」をいぶり出すんだよ!』
ナニ、何なん、このヒト!』
部屋で布団に包まりながら、某ローカルな局の極々ローカルな番組内番組「緊急出動!デカワンダー!」を見て、黄色い悲鳴の様な声を上げていた八木風子。
昨今の特撮ヒーロー物は侮れない!
今話題のイケメン俳優やタレントが過去、デビュー作が子供向けのヒーロー物だったなんて、今じゃ珍しくも無い。
しかし、その昔に「地方CM」にお宝映像を見つけるトレジャーハンターの様なアイドルオタクな方々がいた!
そんな先人に学び、今もまた「ご当地アイドル」や「ローカルヒーロー」に着目し、未来にブレイクするであろう「推し」を探している彼女はついに見つけてしまったのだ。
剣の様に研ぎ澄まされた瞳に白銀の様に輝くオーラ!
強さと優しさと勇気と輝きを兼ね備えたヒーローを!
『お嬢様、お客様ですよ。』
突然現実に引き戻す、住み込みの家政婦さんの声。
う~ん、また美波ちゃんかな?
先日、私の事を心配して見舞いに来てしまった福祉部の友達たち。
この家に、そしてあのジジィの事を知られてしまった!
隠しておきたかった、またあの時みたいに寂しい思いをしたくない。
そう思って、私は…
『お~い、ふうちゃ~ん』
えっ?
『あ、いたいた!』
私の部屋の扉を何事も無く開けて入って来た!
鍵掛けてあったハズだよ⁈
『ココじゃあ、何だからもっと広いとこ行こ。
そうそう、お手伝いさんがお菓子用意してくれるってさ!』
『ぐはっ!』
彼女が私の襟首を掴むとベッドから引きずり、広間まで引きずっていく⁈
もうー、相変わらず強引な子よね?
小学生の頃から肝心な所は力押しなのは変わってないぞ!
『は、離して!く、苦しいから!ね、ねぇ、まぁチャンってば!』
『ちょっとアンタがズル休みしている間に事態がややこしくなっているの!
一度皆んな交えて、ふうちゃんの口から事情を説明してもらうわよ!』
小学生の頃、あの事件以来、舞華は枷が外れた様に「良い子」を辞めた、我慢しない子になったんだ!
楽しい事が大好きで悪い事が嫌い、辛い事は翌日には解決する様な黒雲を吹き飛ばす眩しい太陽な子に!
『お、お手柔らかにね?舞華ちゃん。』
その頃、もう一人の風子ちゃんは、
『しぃなお姉ちゃん、最近お元気ないのね?』
『えっ?そ、そんな事ないよ?』
彼の自宅で、彼の幼い妹と弟に「お姉ちゃん」なんて呼ばれると、まるでこの家にお嫁に来た様なイケナイ妄想に襲われる事が有る?
猫を拾ってしまった私、下宿先では飼えないので、最近噂の「猫カフェ」に預かってもらえないか、行ってみる事にした。
そこで会ったのが、彼だった。
『なぁ、その猫、俺に譲ってくれ!』
幼い妹さん達が迷子の猫を保護したのだけど、情が湧きまくったトコロで飼い主が現れて、しょんぼりしているのでなんとかしたいと、例の「猫カフェ」に来ていたそうだ。
ソレがきっかけで学校で話す様になると、
『なぁ、オレの写真のモデル、やってくれないか?』
ってお願いされた。
断る理由もなく了承したら、
それが「付き合ってくれ!」って意味だって後から分かった?
その日のウチに、わ、私は…い、言えないよ~!
今では、時々…いえ、割と頻繁に彼の家にお邪魔して、妹さん達と遊んだりもしてます。
『あ、モモちゃん!ネコちゃんのオヤツの時間じゃないかな?』
何とか話題を変えて誤魔化す。
『うん、おさかなのおかし、アげるよ!』
『きゃ!タ、タカくん、急に胸に触らないでね?』
『おねぇちゃん、オッパイ、フカフカだぁ!』
保育園の保母さんってこんな感じなのかなぁ?
『コラ、タカシ‼︎
ソレは俺んだ!』
『あ、カズヤ先輩…ん?
ナニが先輩のですか⁈』
『椎名の巨乳だが、何か問題でも?』
ポカっ!
『いて、ナニすんだよ、加代チャン⁈』
『コラ、「お母様」と呼ばないか⁈』
チビちゃん達に三時のオヤツを運んで来た、とっても若いお母様!
弟くんを膝で抱っこしてる先輩の後頭部に踵落としをお見舞いした!
『ごめんね、椎名チャン!
ウチの愚息がバカな事を言って!
何か変なことしたら遠慮なく殴って良いからね!』
『は、はい、お母様!』
『やだ、椎名チャンが呼ばなくも良いのよ。…まだまだ早いでしょ?』
『そうでもネェよ?』
先輩が余計なことを口走る⁈
『…椎名ちゃん、本当に何かあったら、グーで殴っていいからね!
…最悪、責任は取らせるから、この馬鹿息子に!』
ごめんなさい、お母様。
すでに間違い無く責任はとって頂く事、確定です!
私、女の子の大切なモノ、先輩にもらわれちゃいましたから!
『ママ、しぃなお姉ちゃんはモモたちの「お姉ちゃん」になるんでしょ?
お兄ちゃんが言ってたよ。』
『あ、モモ、ソレまだ内緒って言ったじゃん。』
『和也、ちょっと私と北海道まで行こうか?』
『何故に?』
『椎名チャンのご実家に「娘さんを傷モノにしたお詫び」と「お前を婿に差し上げる」事で穏便に済まして頂ける様、頭を下げに行くのよ!』
『あ、あの、お母様、お気持ちは嬉しいですけど、父がビックリしますから~⁈』
和也先輩のお母様は、亡くなった本当のお母様の妹さんで私達と10歳程しか違わないそうで、先輩に取っては元々「お姉さん」的存在だったらしい。
その所為か、距離感が「仲のいい姉と弟」みたい。
以前は先輩以外のご家族は何故か最近まで北海道の別荘で暮らしていたけど、チビちゃん達の進学先をウチの小等部にと、戻って来られたそうだ。
どうりで、先輩一人広いマンションで暮らしていると思ったよ?
お陰で良からぬ想像をしてしまったしね?
先輩の事は学園では、あまり良く無い噂を耳にしていたので、余計にね?
舞華先輩からも、
『池の字くんは「女癖」が悪いって有名なんだよ?
具体的には教えてもらえないけど、ウチのお兄ちゃんが言ってたし。
椎名ちゃんみたいな子は騙されてお嫁に行けなくなっちゃうよ‼︎』
って。
その舞斗先輩と二人で他校の不良グループを屈服させて子分にしたとか、セレブなマダムや読モの女子大生の愛人がいるとか、
真偽は定かでは無いけど、
おウチに居る時のチビちゃん達と遊んでいる時の顔は学園で見るソレとは違って、「優しいお兄ちゃん」の顔をしている。
おそらく学園でこの顔を知っているのは私も入れてそんなに多くないはず?
ソレがちょっと嬉しい。
『あ、お兄ちゃん!』
『ん?何だモモ?』
モモちゃんは来年から小学一年生、お母様によく似て笑顔がチョー可愛い女の子。
私とも直ぐ仲良しになってくれた。
『あのね~、きのう~ね~。』
『早よ言え。』
『マイちゃんお姉ちゃんとリリちゃんお姉ちゃんにあったよ!
デッカいワンコといっしょだったの!
ぼくじょうみたいに「おうまサン」したよ!』
お馬さん?
『多分、ビックフットだろ?
白いワンワンの?』
『ちがうモン、そのワンコじゃないワンコだもん!
クロくて、カッコいいワンコだもん、クマさんみたいなお名前だったよ。』
『熊? …クマ…アライグマ…ぷーさん…ツキノワグマ…ヒグマ…ん? まさか「シグマ」か?』
『そう!そんなおなまえだったよ。マイちゃん、「シーくん」って呼んだりしてたよ。』
何かしら?
先輩が凄く不思議そうだ?
私は最近、放課後は先輩のマンションに入り浸っている。
その「マイちゃん」こと、舞華先輩に合わせる顔がないからだ。
「学祭で猫カフェをやりたい」
私の安易な発言から大変な迷惑をかけてしまったからだ。
先輩とデートで、猫カフェに行った時の事、ネコも可愛かったけど、店員さんの衣装も可愛かった!
『あんなの椎名も似合いそうだよな?』
なんて先輩が言うからつい、猫カフェでバイトしている舞華先輩に無理なお願いをしてしまった。
今考えれば、メイド喫茶でも良かったかも?
後から知ったんだけど、あの時可愛い衣装を着ていたのはほんの二人だけ、しかもそのウチ一人は同じクラスの足立サンだったの!
わからなかった!
だって、普段と全然違うから⁈
アニメとか漫画が好きな「オタク女子」なのは知っていだけど。
だから思い切って、足立サンに話しかけたの!
『足立サン、私も足立サンみたいに可愛くなりたい!』
先輩の為に!
『椎名サン、アナタ「悪魔」と契約する気あるかな?』
えっ?
何か危ない宗教ですか?
違う、違ってたよ!
あだ…ううん、「マミちゃん」のお姉さんが古着屋サンを経営していて、
『何々、彼氏の為に変わりたいとな!
まーかせって!怖くなぁいから~!』
お姉さんにコーデやメイクなど色々教わったの。
悪魔って、お姉さんの事だったんだね⁈
夏休み後、私の変化に周りは困惑していたけど、何故か先輩は気にも留めて無いみたい?
ソレから暫くして、
「メイメイちゃん」が爆誕したの、学園祭で生き物は扱えないから、「ロボット」なら大丈夫だろうって?
メイメイちゃん一体でランボルギーニなんとかが二台買えるかも知らないって⁈
メイメイちゃんのモデルになった「マンチカン」ってネコさんも40万円ぐらいするらしいの!
そんなロボット猫さんをあと3~4匹作るって事らしいの!
どうしようか、こんな事になるなんて思わなかったよ!
そんな時、学園では「盗撮」とか「ロッカー荒らし」が出たとかで、警察が捜査の為に部室や更衣室を調べるので、活動出来ない部が幾つか有って、
そんな最中に今度は、何故か犯人を手引きしたのは、舞華先輩じゃないかって噂が流れているの!
もちろん、舞華先輩はそんな事する人じゃない!
確かにスキンシップはパワフルな人だけど、女の子のパンツ盗んだりは、しないと思うんだけど?
時々、抱きつかれた時に…胸とか触られたりするけど?
『椎名、顔赤いけど、何か有ったか?』
『ほんとだぁー!お姉ちゃん、リンゴみたい!』
『えっ⁈ そ、そうかな?
な、何でもないよ。』
『…なぁ椎名、最近よくココに来るけど、舞華チャンと何か有ったか?』
『ふえっ! べ、別に、何にもないけど。』
『お前が来てくれるのは嬉しいし、モモたちも喜ぶけど、何か有るならそう言ってくれ。
お前とは真剣で付き合ってるつもりだから、何か有るならチカラになりたい。』
『先輩、あの、私!』
『だから、後で俺も触っていいか?』
『せ、先輩のバカ!』
椎名の心配事はすでに把握済みだ。
からかって、気持ちを明るい方に切り替えないとな!
あの猫ロボットがかなりの高額でも、あの連中には些細なことで多分「メイメイ」だけが特別なんだろう。
後々販売まで考えているなら、おそらくはリーズナブルな金額で生産するだろう。
性能を上げるのは難しいが、下げるのは簡単だと思う。
もっともあの家の専用のロボットとなるとわからないが?
『お前の所に、損害賠償請求とか来ないから。
来たら、俺が立て替えといてヤルさ!』
『…そしたら、もっとエッチな事を要求するんですね!』
『…そだな、「お前の残りの人生、俺にくれ!」とか、「俺の子を産んでくれ!」とか、候補はたくさん有るが、どれがイイ?』
『そ、そ、そう言う事は、何かの代償で言わないでください!』
『ナニ騒いでるの、アナタ達?
そうそう椎名チャン、今日も夕飯食べて行きなさいよ、ソレとモモ達お風呂に入れてくれないかな?』
もう、池本家の一員として勘定されてますよね?
『おやおや、「かすがや」のフルーツどら焼きだ!
私、イチゴが好きなんだ!』
『舞華さん、余裕なのね?』
半ば呆れる美波と、
『ソレがこの子の凄いところよ。』
もう諦めた八木 風子。
『最初の騒ぎは君が原因だと委員長から聞いたけど間違い無いかい?』
自分の彼女が当初の目的を忘れて、どら焼きをパク付いてるので、代わりに問いただす彼氏の士。
……?
『ねぇ、この人って誰?』
士の顔を見て、キョトンとしている風子に、
『えっ、八木チャン知らなかったの?
私と同じクラスの「五道 士」君、舞華さんの「彼氏」…で、良いんだよね?』
『…えっ?』
ウソ、私聞いてない!
風子が「幸せそうにどら焼きを食べ、今にもホッペが落ちそうみたいな舞華」に目を向けると、
『ん?、ラブラブだお?』
とかヌカしやがるので、殴りたくなった。
『コホン、ソレはソレとして、大体の事情は委員長に聞いたけど、何でそこまで面倒な事をしているんだ?
「ギャップ萌え」って、そんなに大切なのか?』
ウッカリ子供っぽい下着をつけていたから、皆んなが来る前に着替えているのを不審者と間違われた…
何だ、ソレ?
サッパリわからないと言った様子の彼氏に、
『士くん、深く追求するのは無しね、セクハラになっちゃうよ?』
と、釘を刺す舞華。
『ふうチャンにとって「キャラ作り」は死活問題なの。
士くん、この家とか、あのお祖父ちゃんを見てどう思う?
あくまでも「イメージ」でいいから?』
『そうだな、「ヤクザの大親分」とか? あと何処かの私塾の校長とか?』
『だよね、「○○組」とか看板出てたら、ヤクザの親分の豪邸だと思うよね、小学生なら面白がって後先考えずにからかったりして、
この子の小学校でのあだ名「極妻 風子」だったの。』
口元にあんこ付けてる舞華、ソレをハンカチで拭う士…逆だろ?
『…その時はよく分かってなかったのよ。この家も私が継ぐと思ってたし。』
なんか羨ましそうに眺める風子。
なんかゴメンね?
『そう言えば、表札は「丸山」だけど、組を次ぐと言うのは?』
『小学生の時はふうチャン、「丸山 風子」だったんだ。
ね、ふうチャン!』
『え?私、それは聞いてないよ?
だって、「八木 法子」って?』
福祉部部長の美波、前回見舞いに来た時には、聞いていない情報が開示された⁈
『再婚したのかな、親御さんが?』
『ノンノン、そうじゃなくてね。』
『母は当初シングルマザーだったの、私が小学四年生まで。
それまで「丸山」の姓だから、ヤクザの娘って事で皆んなから恐れられたり、チヤホヤされたりしてたの。』
本当はヤクザでは無い、江戸時代から続く大工の家で、戦後の焼け野原を見事に復興させた一員でもある「(株)丸山組」。
風子の母はここの一人娘だ、そして父親は…
『あ、そう言えば、この間「おじさま」に会ったよ、おばさまとチビちゃん連れて「森猫」に来てくれたよ。』
『えっ?』
舞華の話しに?な美波。
『うん、聞いた。
あっちで今度子猫を飼うって話しも。』
『あっち?』
『この近くにおじいちゃんが建てた普通の一戸建てがあるんだけどね、そっちに住んでるんでしょ?
御両親と御兄弟は?』
『舞華さん、時々イジワルだよね、舞斗もたまにムカつくって。
冗談だろうけど?』
『…本当の父なの、再婚とかじゃなくて、正真正銘の!』
『みんなが知ってる「八木
法子」は中学生になってから作ったキャラなんだよね~!』
あの時、全て最悪なタイミングで重なった出来事。
私の実の父に「私」の存在がバレた事。
祖父に隠し子がいて、ソレが祖父の片腕的存在の副棟梁「岩木の叔父さん」だった事。
母も父も兄の様に慕っていた人が「丸山組」を継ぐ事で、父がココを継ぐ必要が無くなった事。
子供の頃からの夢「小学校の先生」になっていた父が幼馴染の母に求婚した事。
私の姓が「丸山」から「八木」に変わった事。
そして、クラスメイトの舞華が上級生と揉めてケガ人まで出て、学校全体が大騒ぎになった事。
一部のマスコミが面白がって心無い記事を書いて、その事に憤怒した祖父が出版社に圧をかけた事。
どれから話したら良いか?
負の思い出話しに舞華の彼氏と美波チャンの顔色が次第に悪くなる?
『それまでは舞華が上手くフォローしてくれていたから、クラスで浮いていた私も何とか馴染めていたのよ。』
『私、その後しばらく休んでる間に、今度はふうちゃんがイジメの対象になったんだ。
「触らぬ神に祟り無し」みたいに、「極妻」を完全なる無視し始めたんだ。』
何が壊れた、そんな感じだった。
そんなクラスの雰囲気を更にぶち壊す存在が現れた!
山王院 華
彼女はポンコツな担任を授業中に糾弾!
自分がどんだけ使えない教師か論破した!
遂に体罰を加えようとした担任を見事なフットワークで翻弄し、最後にカウンターキックで文字通り床にキスさせた‼︎
「本当の女王」の誕生だった!
その後、私はそれまでのワガママで横柄な態度を改めてた。
程なく父が遠方の小学校に転勤する事になり、私は転校する事になった。
『そこで失敗しない様に「キャラチェンジ」したのよ、舞華と華のアイディアでね!
どうせなら、名前も改名して…って元々「風子」って言うのは、あんまり好きじゃないから「法子」って勝手に名乗ってたんだけど、まぁちゃんが以前の呼び方するから…』
なんか怖いんですけど、
『……キャラ…チェンジ……って舞華さん、そんな頃から無茶苦茶やってますね!
いや、そうじゃない!
事件って、一体何か有ったんだ⁈』
『アハ、そ、そりはまた今度話すね。』
『生徒会長、小学生の頃に、大人の男の人をやっつけちゃったんですか?』
『華ちゃん、子供の頃から苦労してるから、色々習ってたの。
空手とか古武道とか。』
『その説明、変ですね?
「子供の頃から色々習っているから苦労している。」
なら、分かるんですけど?
で無くて、苦労してるから色々習ってるって?』
何か違和感を持った美波は自分の疑問をぶつけて見る、何か引っかかる様だ。
『以前、親父から少しだけ聞いた事が有るんだが…』
その疑問に答えるのは意外にも士?
『以前、山王院の家で死人まで出た「御家騒動」が有ったって?
まぁ、その事がきっかけで親子三人、共に暮らす事になったんだけど?
今は四人だけどね。』
美波の顔がこわばる?
『あ~ぁ、ソレ聞いた事有るよ、その頃なんだ、華っちが転校して来たのは?
確かに「山王院財閥」くらいの家なら普通にアリそうだね。
そう言う意味では、ウチも近い所は有るかも?』
『ふうちゃん、華ちゃんちはキミが思ってるのとラベルが違うよ、きっとね。』
『舞華さん、「ラベル」じゃなくて「レベル」だよね?』
『うん、ナイスツッコミ!
私たち息ぴったり!』
『見せつけやがって!』
先程、中々凄い内容の話しをしていたと思ったけど、冗談だったのかしら?
彼らの普通に追いつけない美波?
『あ、あの舞華ちゃん、ソレで八木ちゃんとの話し合いはもういいの?』
『う~ん、ふうちゃん、協力してくれない?』
『へ?何が?
まぁ私もそろそろ学校行きたいし、騒がせたお詫びに何でも協力するけど…わ、私の「キャラ作り」の件はナイショにして!』
『いや、もう美波ちゃん達にはバレてるんでしょう?
私、本名の「ふうちゃん」で呼んでるし?』
『わ、私は内緒にするよ、八木ちゃん‼︎』
『ありがとう、美波ちゃん!』
『何か有耶無耶だな?
で、舞華さん、何をする気なんだい?』
『そりゃ士くん、もちろん「真犯人」をいぶり出すんだよ!』
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