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3章 ウェイシア王国に来ました
9話 まずは勉強と訓練を
しおりを挟む次は商業ギルド、アルカさんに場所を聴いて向かう。ここもイチニより立派だ。護衛は立って無いので扉を開けて入る。スケールは大きいが造りは似たようなものだ。受付のお姉さんにポーター登録について尋ねると1番ドアから入るように言われた。
中には恰幅の良いおじさん職員がいた。
「いやあ、最近はポーター登録せずモグリが多くてねえ、困ってるんですよ」
なんて言ってた。ポーター登録料は年2千メル、雇主との売買資格が得られる。ポーションや食料を余分に持ち込みチームに売ったりするのね。あとはポーターも身を守る為戦うこともあるので素材を得ることもある。冒険者では無いので売り先は商業ギルドになる。商業ギルドでの買取税率は10%になる。冒険者が売却金を分ける事もあるがどちらも10%なので損得は無い。ちなみにギルドメンバー以外の一般の税率は20%と割高だ。
ウリュ君が用紙に記入するところを後ろから覗き込む。出身は国名だけ、住んでいた場所の名前を覚えていないから。
一つ心配なのが判定球。ウリュ君は攫われた記憶が無い、もし親に売られたとしたら合法奴隷と言うことになる。だが、いくら金に困っても獣人族が帝国の奴隷商人に子供を売ることなどありえない。そう解っていても一抹の不安がぬぐえない。合法奴隷であったなら娼館から逃げ出した事で【逃亡奴隷】と判定されるかもしれない。街に入る時は荷馬車に隠れていたからチェックは受けてないので二人もその辺りは知らない。あ
ウリュ君は判定球に手を置く、青い光が見えた。自分が息を止めていたことに気付き大きく吐きだす。
ああ、良かった取り越し苦労ですんだよ。
あのスラムでの生活で盗みをしなかった二人はえらい、凄いよ。
名前:ウリュ・年齢:10歳
出身地:北方連合国
拠点(登録地):ウェイシア王国、クロード領、エオカ支部
ポーター(ウェイシア王国) 登録:春の第二月
賞罰:ー
無事登録完了です。嬉しそうにギルドカードをみるウリュ君の頭を撫でるとにっこり微笑んでくれた。く~っ、ゴチです。
ついでに自分の5級登録もやっとくか、2国目は半額の5千メルですんだよ。
名前:エル・年齢:16歳
出身地:ディヴァン領、オルフェリア王国
拠点(登録地):オルフェリア王国、デュナン領、イチニ支部
5級(オルフェリア王国) 登録:春の第二月
5級(ウェイシア王国)登録:春の第二月
賞罰:ー
インベントリの中の色々を放出、グリーンウルフとか、角熊の肉とか、角熊皮のこと思い出したらムカついてきた。木造しかむだいぶ朽ちたボロ家屋の下敷き程度なら怪我はひどくて骨折くらいだとおもう。オッさんは死んでないよ、判定球青かったもん。
去年の夏のダンジョン素材もいくらか出したので200万メルほどになった。二人のびっくりお目々が可愛かったよ。
さて、お昼を食べたら午後は勉強の時間にしましょう。机と椅子いるな、筆記用具も。食後に買い物に行こう。
お昼は屋台になりました。二人は前を通るたびいつか食べるんだと話していたらしい。そんなこと聞いちゃうとオネーサン屋台ごと買いたくなるでしょうが、もう。
串肉を頬張る姿も可愛かったよ。口の周りについたタレを拭いてあげました。ゴチです。
宿に帰ったら早速勉強、アレクス君は引きつってたけどね。それぞれノートとペン、鉛筆はないのでつけペンになる。文字の練習用に四角いボードに砂を貼って使うのもあるけど、アレクス君だと砂が散らばりそうなので却下。
アレクス君は文字から、ウリュ君には【初歩の魔法第1巻】を読んでもらう。これはエレーニアが5歳の時にもらった本。教科書系、ガッツリインベントリに入ったままです。
1時間もするとアレクス君が「う~、うぅ~」ってうなり出したので、裏庭でショートソードの扱いを練習しようと言うと、ケモ耳がピクピク跳ねた。
ウリュ君は本を読みたいと言うので一人部屋に残る。
アレクス君にはまず素振りをしてもらった。結構様になっている。父親にナイフや短剣の扱いを教えてもらったらしい、狩りにも何度もついて行ったとか。ジョブに剣士も狩人もあったものね。
10分もすると疲れたのか素振りの速度が落ちてきた。掌をみると真っ赤になってる。力み過ぎだね、嬉しくてしょうがないって感じだ。
少し休憩してからまっすぐ振り下ろすんじゃなく、右上から斜め下、左から横薙ぎ右下から斜め上、そこから反対周りと流れで素振りをしてもらう。様になってる、っていうか基本はできてるんじゃないでしょうか。やはり獣人の基礎能力高いわ~
1時間があっという間に過ぎた。休憩する為部屋に戻ろうと言うと、井戸に駆け寄って頭から水をかぶる、そのままブルブルと頭を降って水を飛ばすアレクスくん、ワイルドだねえ。タオルを取り出し頭を拭いてあげる。濡れたまんまじゃ風邪ひいちゃうよ。
部屋に戻るとウリュ君は真剣に本を読んでいる。アレクス君には文字の練習をするように言ってからお茶の用意をしよう。果物あるし、さっき生クリーム買ったからクレープでも焼くか。
窓際のカウンターでクレープを焼き生クリームを泡立てる。スキル《高速撹拌》であっという間にホイップ完成。クレープの焼く匂いにつられたのか、アレクス君の手が止まってこっちを凝視してた。
「休憩にするからテーブルの上片付けてね」
「お手伝い」
ウリュ君が本を閉じて寄ってきたので皿をテーブルに運んでもらった。テーブルにカップを出し紅茶をいれる。今度個人用に柄付きカップ買うかな、どれが誰のカップかわかる様に。
「ん~、ん~~、おいひ~」
「甘いでちゅ」
桃とクリームのクレープ、喜んでもらえて何よりです。私だけナイフとフォーク使いですが二人は手掴みですが。食べ終わるとウリュ君が「お仕事ちゅる」と言うので、食後のおかたづけを二人の仕事とした。
夕方まで勉強をした後、レイディのところで少し戯れる。ウリュ君はまだ怖そうにしているがアレクス君は抱き着いたり、ワシャワシャしたり結構激しい。2日も厩舎の中だから明日の午前中は依頼を受ける事にする。
夕食は食堂がいいと言うので昨日とは違うメニューを食べた。食後1時間だけ勉強してお風呂に入って就寝です。お風呂から出るとウリュ君が教科書を読んでいた。頑張るね、ウリュ君。
今日も3人並んで寝ます。ロングシャツの様なパジャマ(3人お揃いで色違いをかったのさ)を着ておやすみなさい。
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