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3章 ウェイシア王国に来ました
10話 依頼をうけましょ
しおりを挟む今日はレイディもつれて依頼を受けます。チームだからCランクまで受けられるけどまずはGの薬草採取やFの肉からです。ついでにウリュ君のクロスボウの練習。
エオカの東に広がる草原北東の森はエイデに続いている絶好の狩場だ。門を出るときカードを見せるアレクス君が少し自慢げだったのが笑みを誘った。
しばらく街道沿いを進んでからレイディに乗る。鞍は無いので前にウリュ君、後ろにアレクス君。
アレクス君も前がいいっていうけど万が一考えたら前二人は支えにくいので前後でロープでくくりました。気分は幼稚園の送り迎えのママチャリです。
しばらく空の散歩。ウリュ君は高所が苦手なのかレイディが苦手なのかちょっと震えてました。左手でウリュ君のお腹を抱える様に抱き締め支えてました。しがみつきたいのを必死で我慢するウリュ君は可愛すぎて悶絶モノです。アレクス君は始終興奮して「すっげ~、うわ~、すっげーなぁ」を繰り返してました。もー目がキラッキラです。
森に近い草原に着陸。手頃な木でウリュ君のクロスボウとアレクス君のスローイングナイフの練習を開始、レイディには好きに狩っておいでと言うと「Gyua!」と鳴いて飛んでった。あんまり遠くに行くんじゃ無いよ~
ウリュ君は的の木から5メートルほど離れた所から開始。最初の一本は外したがその後は9本連続命中したので倍の10メートルから挑戦。2本外して8本命中。15メートルの位置でも同じ。20メートルで10本中5本外した。20メートルで当分練習だね。狩なら10メートルまで近づいてから撃った方がいいが、角兎は10メートルだと逃げられる確率が高い。
アレクス君のスローイングナイフは、5メートル位置から開始する。最初は全然刺さりもしなかったが、これもお父さんに手ほどきを受けていたらしくしばらくすると感
勘を取り戻したのか当たる様になった。全部命中する様になったら1メートルづつ下がって行く。
ボルトが無くなると、薬草詰みを兼ねてボルト探し。ボルトは《マーカー》をつけているので《エリアサーチ》で簡単に見つけられる。
小さな籠と採取コテを渡し各種薬草の名前、形、効能など説明し、根付きでとるよう見本を見せる。茶葉みたいに葉だけ詰むタイプもあるけど一度で覚えられないし。途中食べられる野草やハーブも見つけたらとるようにしてるとアレクス君が「これは食べれる?、あれは食べれる?」と、薬草より熱心だった。
元の場所に戻るとレイディが角兎を3匹捕まえてきた。ちょうどいいので解体の練習をする。これは数をコツを掴むまでこなさないと。レイディにはまたとって来てもらうようにお願いすると「Gyua!」とひと鳴きしてから嬉しそうに飛んでった。
ある程度練習をしたので次は実践です。《エリアサーチ》で見つけた角兎の位置を二人に教える。
狩人とシーフのジョブを持っているのでアレクス君はほぼ足音を立てず近寄る。ウリュ君も静かに移動する。挟み撃ちにする形でウリュ君が後ろから狙う。外して逃げられたとしても前方にいるアレクス君がスローイングナイフを投げて仕留める二段構え作戦。
これがなかなか上手くいった、と言うより二人の基礎能力が高いのだろう。次々角兎を仕留めて行く。5匹狙って3匹ゲットは上々だろう。レイディは角豚を2匹捕まえて帰って来た。
解体を終えたところで昼食にする。二人には薪になる枝を集めてもらう。その間に角豚に塩胡椒ハーブを刷り込み塊のまま焼く準備をする。今日は魔道コンロを使わず調理する。ポットでお茶を沸かし肉は丸焼きにしてフライパンでさっき採った野草とキノコを炒める。マジックバックから屋台で買ったピタパンに肉が焼けたら挟んで食べようと二人に渡そうとしたら、爛々と輝く瞳で肉の焼ける様を凝視してた。
「「じゅるり」」
やっぱり獣人は肉好きなのね。焼けた肉をナイフで削ぎピタパンに炒め野菜を一緒に挟んでいると、ワクワク感が満載です。
「ニク、ニク多めでっ」
リクエストにお答えしましょう。さらに肉を削いでいる時の二人の嬉しそうな顔で私お腹いっぱいです。
「んめ~」
「おいちいでちゅ」
「お肉まだあるからおかわりしてね」
そんな感じで楽しく昼食。レイディには兎を1匹。レイディの食事は朝夕の1日2回のでいいんだけど、狩の時なんかは一緒に食べるので少なめです。
食事も終わり、疑問に思ってたことを尋ねてみた。
「アレクス君たちはエオカに来てからずっとスラムにいたの?」
「うん、場所は時々移ったりしたけど」
「孤児院に行かなかったの?、あそこに行けばもっと楽に暮らせたでしょう?」
「……」
大きな街には領主や神殿関係が経営する孤児院がある。このエオカには領主経営の孤児院があったはずだ。二人でストリートチルドレンの様な暮らしをする必要はなかったのではないだろうか。
しかも二人とも判定球は青、盗みとかをせず真っ当に働き対価を得ていた。
「ここに来る前、コサシって町で一度孤児院に行ったことがあったんだ」
「ご飯食べちゃちぇてくれたけど…」
「その間に役人連れて来てさ、逃げたのバレて『ショーカン』に連れ戻されたらって…」
「ちょこから逃げたの」
「そっか、二人とも頑張ったんだね」
インベントリからデザートにイチゴを出し作り置きのホイップを乗せて二人に渡す。
「「あっまーい」」
ふふふ、二人には笑顔が似合うのですよ。
午前中に依頼分は揃ったので食休みがすんだら今日は撤収。帰ったらお勉強タイムね。
依頼は角兎5匹、解熱草10本、ロキ草10本だったが、多めに採取した薬草と革と魔石も売る。合計12300メルの1割引かれて11170メルになった。
三等分しようとしたら猛反対された。
「エル姉ちゃんが半分、レイディとオレとウリュで残り分ける、でもオレたちの分は『シャッキンヘンサイ』で姉ちゃんに渡す」
なんて言って来たアレクス君にコクコク頷くウリュ君。結局色々話し合いの末、エル3:レイディ2:アレクス1:ウリュ1:二人の借金返済2:チームのお金1と端数、という事になった。ので今回は二人にそれぞれ1110メルを渡す。4桁の金額を初めて手にする二人はとても嬉しそうで、見ているこっちも幸せです。
午後の勉強の前にやることがひとつ。
「ウリュ君、魔法の勉強の前に《鑑定》させて欲しいの、いいかな」
無断で《鑑定》してもいいんだけどそこはやはりプライバシーを尊重して断ってからかける。今日の狩りで思ったのはウリュ君もジョブ持ってそうだという事。まだ私の《鑑定》レベルじゃパラメータやレベルはわからないけどね。
ウリュ君はコテンと首を傾げ「いいよ」と返答、では早速《鑑定》します。
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2016.12.05誤字修正
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