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5章 嵐は…
10話 意外なところに
しおりを挟む1階層、10分くらいしかかからず終わった。一度来てるから階段の場所覚えてるし、飛行で直線だからか、まあいいじゃん。
階段を下りながらトレントの件を話す。
「商業ギルドがもう少しトレントが欲しいみたいだからコネリーさんの所とエドワードさんの所に2本づつで4本採りたいけどお願いできる?」
「いいよ」
「いいでちゅよ」
「じゃあ前と同じ戦法でいきましょう」
「前と同じってどうやったの?」
当然なママンの質問だ。
「アレクス君とウリュ君が腕枝一本づつ凌いでいる間に私が後ろからバッサリいきます。でその間レイディが周囲を警戒」
「そう、じゃあその間雑魚が寄って来たら私が相手をするわ、カルラとレイディは好きにしていいわよ」
そして見つけたチェリートレント、ウリュ君は杖で挑戦って事で棒術を実践で初めての使用です。うまくチェリートレントの腕枝の一撃をしのいだ。
ちょっとハラハラしながらもう少し練習させてあげたい気持ちもあるけど、初っ端から無駄に体力消費するのもよくないし、ズバっとな。
「綺麗に仕留めるのね。幹に一撃で倒してしまうから傷がないわ」
「だから高く売れるんだ」
「あと3本よろしくね」
「「うん」」
私達が合計4本のチェリートレントを伐採している間に、ゴブリンが5匹ほどやって来た。
ママンが鞭をヒュンッと振るうとゴブリンの首にビシィッと巻きつく。そこで鞭を『ハァッ』って気合込めて引くとゴブリンの首がチョンパされる。2人の背後で行われていたので、2人は見てないが私の位置からは見えた。
首はママンの足元に落ちるのでほぼ動く事なく耳と魔石を回収、首なしゴブリンが累々と横たわる。
ママンの鞭は一見革製に見えるが芯にミスリルとアダマンタイトの合金を極細チェーンに編んだものが使われている。ミスリルの魔力透過性とアダマンタイトの剛性を備えたレア装備なのです。芯に使う物に悩みました。針金では柔軟性が失われ、ミスリルだけでは強度に問題がでる、かなり試行錯誤の上で作り上げた逸品です。え?誰がってエレーニアが。
だって鞭って武器としてそんなに需要ないですもん。帝国にいくと奴隷商とかが使ってますけど、アレは革製品。
他にもミスリルとアダマンタイトの比率をかえて合計3本作りました。先にシルバーウルフの牙を仕込んだやつも有ります。アレはあんまり使ってないみたい。
トレントを収納し終わった頃に、ちょうどカルラとレイディがそれぞれ角猪を狩って帰って来た。今日の夕食に使おう、インベントリに収納したら3階層への階段に向かう。
アントの巣は無視なので騎乗したまま階段を降りた。
3階層でも同じ様にアップルトレントを伐採。
「あっ」
ウリュ君がアップルトレントの攻撃を捌ききれず腹にくらい弾き飛ばされる、だが先回りしたママンに受け止められ事なきを得た。
私もサクッとアップルトレントを切り倒し、アレクス君と駆けつける。
「ウリュ!」
「大丈夫、ウリュ君」
「うん、大丈夫」
立ち上がるとママンに礼を言うウリュ君。
「ありがとうございまちた、リッちゃ…ちゃ…ん」
あ、なんかウリュ君がママンを避けてる気がしたが、名前が呼びにくかったのか?『リッサさん』と言おうとしても『リッチャチャン』になるんだよ。でもママンが悶えてます。
「いいのよ、『リッサちゃん』って呼んでも」
いえ、そうじゃないですから。
怪我がないなら良かった。さっさとアップルトレント仕舞おう。
その後角鹿を前脚で鷲掴み状態の2頭が帰って来たので川辺でさっきの角猪も解体してから4階層に向かった。クロウラーの木もビッグモスもスルーです。
階段部屋で昼食にしようとしたら
「寝るわけでもないのに、こんな薄暗いところで食事するなんて嫌だわ」
の一言で4階層に出てから食事になりました。一応三方を《ストーンウォール》で囲ってから《風結界》張りました。
夕食は角猪使ってる作ることにしてお昼は買い置きのサンドイッチと、作り置きのスープで済ませました。
「ああ~お揃いのカップ、ワタクシも欲しい~」
ってこんなところで言われても困るんですよ。エオカに戻ったら買ってあげますから(でもいつまで一緒にいるつもりなんだろう)
ご飯が済んで食休み中にママンが
「ウリュ君の棒術は誰に教わったの?」
「指南書読んだだけでちゅ、おちえてくれちょうな人がギルドにいなかったので」
「エルは…槍術使えるでしょう、教えて…と、貴女は感覚で覚えるタイプだったから指導者には向かないわね。ならワタクシが教えて差し上げますわ」
「「「ええっ」」」
「何故エルまで驚いているの、剣術と弓術を教えたのはお父様だけど、槍術と格闘術はワタクシが教えてあげたでしょう」
言われてみれば久々エレーニア記憶検索、ああ、ママンにしごかれてますね、確かに。
「僕、『槍術』じゃあなくて『棒術』なんでちゅが」
「心配ないわ、『棒術』はすべての長柄武器の基本だもの、先ずは穂先の付いていない物で始めるから。でもその杖は少し長さが足りないわね。エル、何かないかしら」
「5階層で太めのオークトレントの腕枝を手に入れて加工するつもりだったけど、さっきのアップルトレントの腕枝で作ってみるわ」
「貴女が作っている間に代わりにワタクシがウォールナットトレントを狩ってくるわ。その槍貸してちょうだい」
そんな訳でアレクス君とウリュ君とママンがトレント伐採、カルラとレイディが周辺警戒、私はここで杖作りになりました。
魔導技師、錬金術士、細工師のジョブを使ってアップルトレントの腕枝を加工する。グルカナイフに魔力を通すとスパスパ切れる。試しに枝を振り回してバランスを見ては削る。身長差があるので最終チェックはウリュ君本人にしてもらわないといけないが、大体の形が出来たら《サンドストーム》でヤスリがけ。
魔法の発動体としても使える様に魔法陣を刻む。オークトレントまでの間に合わせなので魔石はセットしない。
ふむ、こんなところかな、最終仕上げはウリュ君が戻ってきてからだ。
とりあえず終了と伸びをするとレイディが飛んでくるのがみえた。
『ご主人、カルラママが呼んでるなのヨ』
レイディが迎えにきた様だが、呼んでるのはママンだろうけどカルラ通しての指示だからな。
トレント伐採したらインベントリに収納しないとダンジョンに吸収されてしまうからね。レイディに乗ってみんなの所に駆けつけましょう。
枝打ちの終わったウォールナットトレントがポツンポツンと倒れている。順番に収納していくと4本目のところでみんなと合流、何故か角鶉も3匹ほど狩られていた。
ウリュ君がビッグマンティスの鎌と羽をを3匹分入れた麻袋も差し出して来たのでそれもしまっておく。
「この調子だと5階層の中ボス終わらせて【転移水晶柱】のところで野営できそうね」
私がそう言うとママンが思案顔だ。
「それより、中ボス前で早めに野営の準備して《棒術》の練習しましょう、エル、貴女のストーンウォールと風結界があれば問題ないでしょう」
あ、いいかも。夕食作るのに少し時間取りそうだし、そうしましょう。
「2人ともどう?」
「うん、いいよ」
「お願いちまちゅ」
ウリュ君がママンにペコリとあたまを下げる。じゃあ今日はそう言う予定で、明日朝一番に中ボス戦ですね、前回はゴブリン集団だったけど、今回は何がでるだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回も遅くなりました。
ちょいと展開に悩み中、うまく話しがまとまりません。
こっち詰まると『~加護2人分貰いました』に逃げる・・・悪循環が。゚(゚´Д`゚)゚。
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