乙女ゲームか悪役令嬢転生ラノベの世界に転生?したようだが…

琳太

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7章

7話 どうやら事件のようです

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   2度目の召喚も無事成功。距離が離れすぎると失敗するかもしれないけど、今の所離れる予定がないのでおいおいということで。
   明日は朝から冒険者ギルドで資料探し、それが終わればどこかで2人の上位属性魔法の練習だね。

   収納したベッドを出そうとしたらこのままでいいと2人に言われてしまった。
   1つはアレクス君とミニア、もう1つで私とウリュ君。
   なぜだか心配げに私を見るウリュ君。この前の悪夢のせいかな、なんだかこのところ夜になるとウリュ君が優しい気がする。いやいつも優しいんだけど。

   温もりとモフモフ耳&尻尾に癒されて眠ります。







   朝、今日は爽やかな目覚めです。

   伸びをしてそっとベッドから出ようとしたけどウリュ君も目を覚ましてしまいました。

「おはよう」
「おはよう、オネーちゃん」

   2人で顔を洗って朝食の準備をする。テーブルや風呂桶は《召喚》の邪魔になるから全部片付けていたのでテーブルセットを出す。
   朝食はハムエッグとサラダでいいかな。当然アレクスのハムエッグのハムはステーキ並みの分厚さですが。
   魔導オーブンでパンを温め、ハムを焼いていると匂いにつられてニクスキーが目覚める。

「おはよ、ウリュ、エル姉」

   ミニアもくわわぁっと欠伸を1つ。

「もうあちゃご飯できまちゅよ。アレクちゅ顔洗って」

「うん、わかった」

   そういえば洗顔や洗い物の水もいつの間にかウリュ君に頼らず自分でするようになってたな。

「あ、水どこに捨てればいいの?」

「それ、凍らせてインベントリにしまうから。あとでどこかで処分するよ」

「はーい」

   そして今日の予定を話し合いながら朝食をすました。
   部屋を出る前に忘れずベッドを元に戻し《ピュリフィケーション》をかけておく。









   朝から結構人がいる。これから依頼を受ける冒険者たちだ。
   朝の混雑緩和のためか、買い取りカウンターでも職員が2人受付業務をしてるようだ。
   私達は比較的並びの少ない端の強面のオジサン職員の列を選んだ。
   そしてあと二組で順番が回ってくるという時。

「た、大変だ、ギルドマスター……ベルクさん、助けてくれ」

   ドロドロで汗まみれな男がギルドに駆け込んできた。

   あ~、今日の予定潰れそうな気がする。


   私が並んでた強面のオジサン、どうもギルマスだったようだ。ギルマス自ら受け付け業務するなんてここ人手不足?

   フロアはざわめきまくりだ。あちこちで上がる噂話を聴いてるとなんとなく事情が見えてきた。

「いまの、ポーンだよな」
「確か新しく見つかった鉱脈のことで商業ギルドのマスター達と一緒に鉱山に向かった」
「鉱山で何かあったのか」

   ギルマスはそのポーンという男の人を連れて奥の部屋に引っ込んだ。
   だが10分もすれば出てきて大声を出す。

「皆、聴いてくれ。鉱山で新しく見つかった鉱脈にストーンゴーレムが現れた。暴れたゴーレムのせいで坑道が崩れ鉱夫や商業ギルドのマスター、他にも数人生き埋めになっている。ランクD以上のチーム、C以上の冒険者に緊急依頼だ。ランクC以上はストーンゴーレムの討伐、ランクDは生き埋めになっている連中の救出だ。
   30分後にギルド前に集合、馬車を用意する。集まり次第鉱山に出発する。該当する冒険者は準備でき次第馬車に乗ってくれ」

   ホールにいた冒険者達が慌ただしく動き出す。

「ストーンゴーレムって……」

「8階ちょうの【ロックゴーレム】と違うんでちゅか?」

「【ロックゴーレム】も【マーブルゴーレム】も【ストーンゴーレム】の亜種、四季ダンジョンの固有種だからか親戚みたいなものかな。確かDランクの魔物だからチームはD以上、個人はC以上が推奨だけど……」

「だけど?」

「単体ならね、もし集団ならもう1つランクが上がるよ」

   私のセリフに頷く2人。

「ここから鉱山まで馬車でどれくらいかかるんだろ?」

   私の言葉にちょうど前に並んでた冒険者が答えた。

「だいたい1時間くらいか、ポーンはマウンテンリザードを飛ばして来たみたいだから30分ぐらいで戻ってきたようだが。アレはスピードは速いが乗り心地がめっぽう悪いんだよ」

   その話を聞いたアレクス君。

「じゃあ、馬車で行くよりレイディで飛んで行った方が速くね?ミニアだって速いし」

「ん~、だけど鉱山の場所がわかんないからねえ」

   そう、私達、問題の鉱山の場所がわからないから行きようがないのだ。
   そして会話に割り込むように背後から声がかかる。

「あんたら、飛行騎獣持ちか?ランクは?」

「チーム【金色の翼】は全員ランクCです」

   後ろに振り向くとそこになぜかギルマスが。3人揃ってギルドカードを尋ねてきたギルマスに見せる。アレクス君はまだしもウリュ君がランクCなので若干驚いている。

「わかった、ランクCなら緊急依頼は参加だな。騎獣を連れて集合してくれ」

「馬車より足の速い騎獣を持っているやつは騎獣を連れてきてくれ」

   そして叫びつつ慌ただしく去って行く。

「レイディ迎えに行ってくるわ、2人ともここで待ってる?」

「いや、一緒に行くよ」

   ミニミニアを抱えたまま周りの慌ただしい雰囲気に眉間にしわを寄せるアレクス君。そして頷くウリュ君と揃ってレイディを迎えに行くことにした。厩舎でミニアには大きくなっててもらう。アレクス君はミニアに乗って行くからね。



   レイディを連れてギルドハウスの前に行くと結構な数の冒険者がいた。40人くらいいそうだ。
   箱の上にギルマスが立ち上がる。

「よく集まってくれた。感謝する。ベンテ鉱山に新しく見つかった鉱脈に商業ギルドの視察があったことを知っているものもいると思う。鉱脈の先にストーンゴーレムの住処が見つかった。視察団のうち数名が逃げ遅れ通路を塞いで立てこもったらしい。ランクC以上のチームにはストーンゴーレムの退治、ランクDのチームには後方援護、その後救出者の護衛を任せる。あと、速度の出る騎獣持ちは俺と一緒に先行してベンテ鉱山に向かう。先行隊の指揮は俺が、後発隊の指揮はサブマスに任せる。では出発する」

   ギルマスは大きな蜥蜴、マウンテンリザードに飛び乗り走り出す。うわ、ほんと速いけど揺れてるね。
   ギルマスの後をマウンテンリザードが2頭、大きなトナカイのようなクリフリンディア(大の大人が3人乗っても余裕にデカイ)という騎獣に乗った3人組とデザートホースという砂漠に生息する馬に乗った2人が続いて走り出した。

「エル姉、先に行くね」
「気をつけてね」

   アレクス君がミニアに跨り走り出す。私は周りに人が多すぎて飛び立てないので少し空くのを待つことにした。
   やがて残りの冒険者を乗せた馬車3台順次出発したのを見て私達も飛び立った。


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