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7章
8話 鉱山に到着です
しおりを挟む眼下に先行した騎獣の一団を捉えた。
アレクス君とミニアは最後尾、スピードを合わせてるようだ。
先頭はマウンテンリザードのギルマス。
「マウンテンリザードって足速いんでちゅね」
そう、ウリュ君の言うとおり、時速40キロほどの速さで走っている。だけど馬より速いと言うほどではないかも。高低差や曲がりくねった道でも速度が落ちないから?
ただ、冒険者が言ってたように乗りこなすのはテクニックが入りそう。
身体をくねらせて走るので馬のような上下運動ではなく左右運動とでも呼ぼうか、左右の揺れに対応しないといけない。
「酔いそう……」
三半規管が鍛えられる騎獣だな。マウンテンリザードは元々はスピードより山や崖を登れると言う特性を求められている騎獣なのだ。反り返った崖も登れる、ヤモリタイプか。
道は荷車が通れるよう広く作られているがなにせ山道なので曲がりくねっている。あ、ショートカットしたよ。
マウンテンリザードだけ道を無視して真っ直ぐ登りだした。と思ったらクリフリンディアも崖登りが得意な魔獣なのでひょいひょい登っていく。
あ、ミニアも山登りの方について行ったよ。デザートホースだけ道なりに行くようだ。
私達は山登りの組みを追いかけよう。
馬より速いって道をショートカットできるからか。
ぶっ飛ばしたせいか20分ちょっとで鉱山の入り口に到着した。いくつかの坑道の入り口と鉱夫の宿舎などがある。
「冒険者ギルドのベルクだ、責任者は誰だ」
ギルマスがマウンテンリザードから飛び降りて叫ぶと建物から人がワラワラ出て来た。あ、ちっこいオッさん、ドワーフが混じってる。ちっこいのに筋肉隆々で髭が濃い。その中の1人のドワーフが自分の身長より長いハンマーを持って前に出る。
「鉱山監督は中だ、外はオレが代理で仕切ってる。副監のプルシュだ」
「状況を説明してくれ」
「こっちに来てくれ」
私達もついて行った方がいいのかな?周りを見ると、他にマウンテンリザードに乗っていた2人は……地面に伸びていた。
クリフリンディアの3人が介抱している。あ、酔ったんだね~。
アレクス君と合流して近付く。
「どうする、これじゃあ使いもんにならないぞ」
「だからマウンテンリザードなんて借りずに馬車で来いっていいたんだよ」
話していた冒険者が私達に気付いて振り向く。
「あんたら、グリフォンにの」
「チーム【金色の翼】のリーダでエルと言います。こっちはウチのメンバーのアレクスとウリュ」
2人は頭を下げる。
「俺たちはチーム【ドーナの疾風】、リーダのカードとメンバーのケイケイ、ロンディ、そっちでくたばってるのがデュドとワーカーだ」
ケイケイさんはウサ耳獣人です!お胸様が立派なウサ耳です。デュドさんはドワーフでしょうか。
カードさんとワーカーさんは人、ロンディさんはなんとなんとダークエルフではないですか!
トンがった長い耳に褐色の肌、髪は黒ですが。
なんとバラエティに富んだチームでしょう。
袖をツンツン引っ張られ見るとウリュ君が「悪いくちぇでちゅよ」とぼそりと注意された。
あ、ロンディさんの眉間に皺が。美人が台無しですよ。
「あ、あの良ければそちらのお二人治療しましょうか?」
「あんた回復魔法使えるのか」
「はい、では失礼して《病気治療》」
乗り物酔いは病気扱いで《病気治療》で治る。続けてもう1人にも。
「「おお、楽になった」」
ムクリと起き上がる2人。
「すまんの嬢ちゃん、恩にきる」
「もう、仮にもAランク冒険者のくせに情けない」
「じゃあ帰りはロンディが乗っていけ、わしゃカードの後ろに乗せてもらうでな」
「なっ「はいはい2人とも、みっともないから」
言い合いを始めたロンディさんとデュドさんをケイケイさんが仲裁して止めた。
「とにかく、ありがとう。感謝する」
「いえ、この後共闘することになるんですから」
「お前ら、こっちに来てくれ」
お互い挨拶しているとギルマスが呼んできた。そう、和んでる場合じゃなかったよ。
柱と屋根だけの小屋?の真ん中に大きなテーブルがあり、そこには地図のようなものが広げられていた。
鉱山の地図のようだ。
そこにはプルシュと名乗ったドワーフが地図を指差しながら説明を始める。
「ここが入り口で、ここは第3掘削場で高さ20メートル、広さは4万5千㎡ほどだ。こっちが新しく見つかった鉱脈、でここからこう坑道を繋いだ。で掘り進んだ先にでけえ空間があって、ここに各ギルドの調査隊が入って行ったら、奥からストーンゴーレムがワラワラ出てきたんだ。で、オレらは外に向かって逃げたんだが、調査隊の連中がこっちの第4採掘場に逃げて出入り口付近の坑道を崩して閉じこもりやがった」
生き埋めじゃなくって自ら閉じこもった訳か。
「第4採掘場は一番新しくって第3掘削場から続くこの2本の坑道しかない。一本は塞がれ、もう一本は狭くてゴーレムは通れないが」
「第3掘削場にゴーレムが陣取っていて通れん」
プルシュさんの後をギルマスが引き継いで説明する。
「俺とお前ら全員でここの第3掘削場まで行き、ゴーレムの数を確認、できるなら間引く。後発隊が来たらランクC以上でゴーレムを殲滅しつつ注意を引いて残りのランクDの連中をこっちの細い坑道から救助に向かわせる」
ギルマスの説明が終わった後にカードさんが手をあげる。
「ギルマス、質問だ」
「なんだ」
「ゴーレムは第3掘削場から出てこないのか?」
ギルマスはプルシュさんを見る。
プルシュさんは地図を指差し。
「ゴーレムが通れるのはこの主道だけだが、なぜか奴らは出てこん。だが出ないと保証もできんが」
この主道、掘り出した鉱石を運び出すためにトロッコのレールが引かれているようだ。
「じゃあこの主道から入るぞ、案内は第3掘削場の監督のセイルが案内してくれるらしい」
「ではこちらへ」
振り向くとまだ若いドワーフが私達を案内するために待っていた。
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登場人物が増えると名前つけるのが大変、
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