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7章
11話 あっけなく
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2017.09.29
一部文章のおかしな所と誤字修正。回復魔法についてのセリフはケイケイからロンディに変更。ケイケイは留守番でいなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「終わり……でいいのよね?」
「うん、そう、と思う」
ケイケイさんとロンディさんがお互いの顔を見合わせて首をかしげる。
「まだ肝心の第4採掘場を確認できていないぞ」
そう、閉じ込められた(閉じこもった?)人達の救出がまだだ。
「向こうの坑道が第4採掘場に繋がっていたはず、行くぞ」
ギルマスの指示の元坑道に向かうが件の坑道は狭かった。
「従魔は無理だな」
高さは2メートル、幅は1メートルほど、レイディとクリフリンディアは通れそうにない。
クリフリンディアにケイケイさんがついて残ることになった。うちのレィディはいい子なので一人で待てますよ。
ミニアはぎり通れます。
斥候職のロンディさんを先頭に坑道を行くことになりました。
ロンディさん、ダークエルフだけど魔法職じゃないんだね。
そして2番手は私、坑道は明かりがないので《ライト》で先を照らします。
次は魔法が使えるウリュ君、その後ろはギルマス、カードさん。ウリュ君や私達女性陣とならギリすれ違えるので交代可能を考えて。かなり密着しないといけないので何も出ないことを祈りつつ《サーチ》。よかった、当分何もいそうにない。
この坑道はまっすぐ第4採掘場に繋がってるわけじゃないのでくねくねと曲がり道、分かれ道を過ぎ30分ほどかかってっようやくたどり着いた。
「皆無事か!」
ギルマスが声をかけると何人かが立ち上がった。
「ベルク!」
「マスター」
商業ギルドのマスターと冒険者ギルドの職員のようだ。
第4採掘場は出入り口近くの3分の1が崩れ埋まっていたが奥の方は無事のようだ。
そこに取り残されていたのは総勢32名。
商業ギルドのマスターと職員2人。冒険者ギルドの職員2人、領主の派遣した監査役員2人、護衛の兵士2人。
監査団の案内をしていた鉱山職員1人の他、残りは第3採掘場と第4採掘場で作業していた鉱夫達だった。
ざっと見回すと怪我人が結構いるようだ。重傷者が一人、護衛の兵士がジャイアントの一撃をくらい肋骨をおり息絶え絶えだ。
「ヒールポーションを持っていないか、できれば上級を」
同僚の兵士も左腕を折ったのか添え木をされた腕を釣っている。
全員が自分のポーションバックからヒールポーションを取り出すが、カードさんとギルマスが中級を持っているだけで上級を誰も持っていない。
アレクス君とウリュ君から期待のこもった視線が。
ふう、じゃちょっくら治しますか。私は寝かされている護衛兵の横にしゃがみ込む。
「ちょっと失礼」
「あ、エルって回復魔法使えたのよね」
ロンディさんの言葉に周りの視線が集まる。
重症の兵士を見るとかなりやばい状態だった。折れた肋骨が肺に刺さってる。
「すぐに楽になりますから
《ハイヒール》」
《ハイヒール》くらいじゃ治らない。超小声で《エクストラヒール》をかけてから誤魔化すように《ハイヒール》をかける。
部位欠損まで治せる《エクストラヒール》が使えることを知られるのってよくないんだよ。
ごまかしに《ハイヒール》を3回唱えた後、感染症予防に《キュアディシーズ》も追加。
重症の護衛兵の呼吸が落ち着き少し顔色に赤みがさす。
「とりあえずはこんなとこですか、さすがに魔力枯渇しそうなんで他の方はヒールポーションでお願いします」
インベントリから全員に1本づつわたるよう31本のヒールポーションを以前パン売りに使った移動販売トレーに乗せてアレクス君に渡す。
アレクス君とウリュ君は全員に行き渡るように配りだした。
実際枯渇どころか余裕の魔力残量なんだけど今日は結構魔法使ったから。ストーンゴーレム戦まえに全員にバフかけまくって、穴掘ってとか(特に岩盤硬くて穴掘りに魔力つぎ込んだ)短時間に大量に魔力消費すると倦怠感がくる。
「ああ、すまん。しばらく休んでくれ」
結局、崩れた主道を復旧するには時間がかかるということで、元気なものから坑道を歩いて戻ることになった。
怪我人といっても皆ヒールポーションで治っているからね。重傷者だった護衛兵はミニアの背にくくりつけて運ぶ。
第3採掘場に到着すると後発隊の冒険者が到着しており、体力の尽きた連中に肩を貸す程度ですることがなく、ランクDの冒険者にストーンゴーレムの後始末を任せ帰還した。
こうしてジャイアントストーンゴーレムの緊急依頼はAランク相当にもかかわらず、発生から半日も経たず終了したのだった。
後日監査役人からの報告。
今回のジャイアントストーンゴーレムの出現について。
第4採掘場の一部がダンジョンの中ボス部屋に繋がったことで起こったと見られる。
このダンジョンは未発見のダンジョンで後日ドウニ山脈を捜索したが入り口は見つからず、ガガート帝国側に入口があるのだと推測、捜索は打ち切る方向で協議中。
新しく見つかった鉱脈は、実はダンジョンだったと推測される。ジャイアントストーンゴーレムが出現した穴はジャイアントストーンゴーレムが通ったあと、すぐに塞がってしまい戻ることができなくなった。
ダンジョンの壁や床は傷をつけたり穴を開けても一定の期間で自動修復される。そのためゴーレム達は戻れなくなってしまったのだろう。
第3採掘場に出てきたがそれ以上進むことなく、ジャイアントが第3採掘場を掘り進めようとしたのも元の場所(ダンジョン)に戻ろうとしたためと思われる。
なお、第4採掘場はダンジョンに近いため封鎖し、以後第3採掘場より東側への採掘は中止した方が良いと具申する。
追記
この度の救出に際し、多大な功績を残した冒険者チーム【金色の翼】は既にウェイシア国外に出ている模様。
所属のクロード辺境伯領、エオカ支部に問い合わせたところ、クロード辺境伯爵令嬢の護衛も務めるほどの冒険者で、既にクロード辺境伯爵の『紐付き』と思われ、勧誘を断念しました。
一部文章のおかしな所と誤字修正。回復魔法についてのセリフはケイケイからロンディに変更。ケイケイは留守番でいなかった。
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「終わり……でいいのよね?」
「うん、そう、と思う」
ケイケイさんとロンディさんがお互いの顔を見合わせて首をかしげる。
「まだ肝心の第4採掘場を確認できていないぞ」
そう、閉じ込められた(閉じこもった?)人達の救出がまだだ。
「向こうの坑道が第4採掘場に繋がっていたはず、行くぞ」
ギルマスの指示の元坑道に向かうが件の坑道は狭かった。
「従魔は無理だな」
高さは2メートル、幅は1メートルほど、レイディとクリフリンディアは通れそうにない。
クリフリンディアにケイケイさんがついて残ることになった。うちのレィディはいい子なので一人で待てますよ。
ミニアはぎり通れます。
斥候職のロンディさんを先頭に坑道を行くことになりました。
ロンディさん、ダークエルフだけど魔法職じゃないんだね。
そして2番手は私、坑道は明かりがないので《ライト》で先を照らします。
次は魔法が使えるウリュ君、その後ろはギルマス、カードさん。ウリュ君や私達女性陣とならギリすれ違えるので交代可能を考えて。かなり密着しないといけないので何も出ないことを祈りつつ《サーチ》。よかった、当分何もいそうにない。
この坑道はまっすぐ第4採掘場に繋がってるわけじゃないのでくねくねと曲がり道、分かれ道を過ぎ30分ほどかかってっようやくたどり着いた。
「皆無事か!」
ギルマスが声をかけると何人かが立ち上がった。
「ベルク!」
「マスター」
商業ギルドのマスターと冒険者ギルドの職員のようだ。
第4採掘場は出入り口近くの3分の1が崩れ埋まっていたが奥の方は無事のようだ。
そこに取り残されていたのは総勢32名。
商業ギルドのマスターと職員2人。冒険者ギルドの職員2人、領主の派遣した監査役員2人、護衛の兵士2人。
監査団の案内をしていた鉱山職員1人の他、残りは第3採掘場と第4採掘場で作業していた鉱夫達だった。
ざっと見回すと怪我人が結構いるようだ。重傷者が一人、護衛の兵士がジャイアントの一撃をくらい肋骨をおり息絶え絶えだ。
「ヒールポーションを持っていないか、できれば上級を」
同僚の兵士も左腕を折ったのか添え木をされた腕を釣っている。
全員が自分のポーションバックからヒールポーションを取り出すが、カードさんとギルマスが中級を持っているだけで上級を誰も持っていない。
アレクス君とウリュ君から期待のこもった視線が。
ふう、じゃちょっくら治しますか。私は寝かされている護衛兵の横にしゃがみ込む。
「ちょっと失礼」
「あ、エルって回復魔法使えたのよね」
ロンディさんの言葉に周りの視線が集まる。
重症の兵士を見るとかなりやばい状態だった。折れた肋骨が肺に刺さってる。
「すぐに楽になりますから
《ハイヒール》」
《ハイヒール》くらいじゃ治らない。超小声で《エクストラヒール》をかけてから誤魔化すように《ハイヒール》をかける。
部位欠損まで治せる《エクストラヒール》が使えることを知られるのってよくないんだよ。
ごまかしに《ハイヒール》を3回唱えた後、感染症予防に《キュアディシーズ》も追加。
重症の護衛兵の呼吸が落ち着き少し顔色に赤みがさす。
「とりあえずはこんなとこですか、さすがに魔力枯渇しそうなんで他の方はヒールポーションでお願いします」
インベントリから全員に1本づつわたるよう31本のヒールポーションを以前パン売りに使った移動販売トレーに乗せてアレクス君に渡す。
アレクス君とウリュ君は全員に行き渡るように配りだした。
実際枯渇どころか余裕の魔力残量なんだけど今日は結構魔法使ったから。ストーンゴーレム戦まえに全員にバフかけまくって、穴掘ってとか(特に岩盤硬くて穴掘りに魔力つぎ込んだ)短時間に大量に魔力消費すると倦怠感がくる。
「ああ、すまん。しばらく休んでくれ」
結局、崩れた主道を復旧するには時間がかかるということで、元気なものから坑道を歩いて戻ることになった。
怪我人といっても皆ヒールポーションで治っているからね。重傷者だった護衛兵はミニアの背にくくりつけて運ぶ。
第3採掘場に到着すると後発隊の冒険者が到着しており、体力の尽きた連中に肩を貸す程度ですることがなく、ランクDの冒険者にストーンゴーレムの後始末を任せ帰還した。
こうしてジャイアントストーンゴーレムの緊急依頼はAランク相当にもかかわらず、発生から半日も経たず終了したのだった。
後日監査役人からの報告。
今回のジャイアントストーンゴーレムの出現について。
第4採掘場の一部がダンジョンの中ボス部屋に繋がったことで起こったと見られる。
このダンジョンは未発見のダンジョンで後日ドウニ山脈を捜索したが入り口は見つからず、ガガート帝国側に入口があるのだと推測、捜索は打ち切る方向で協議中。
新しく見つかった鉱脈は、実はダンジョンだったと推測される。ジャイアントストーンゴーレムが出現した穴はジャイアントストーンゴーレムが通ったあと、すぐに塞がってしまい戻ることができなくなった。
ダンジョンの壁や床は傷をつけたり穴を開けても一定の期間で自動修復される。そのためゴーレム達は戻れなくなってしまったのだろう。
第3採掘場に出てきたがそれ以上進むことなく、ジャイアントが第3採掘場を掘り進めようとしたのも元の場所(ダンジョン)に戻ろうとしたためと思われる。
なお、第4採掘場はダンジョンに近いため封鎖し、以後第3採掘場より東側への採掘は中止した方が良いと具申する。
追記
この度の救出に際し、多大な功績を残した冒険者チーム【金色の翼】は既にウェイシア国外に出ている模様。
所属のクロード辺境伯領、エオカ支部に問い合わせたところ、クロード辺境伯爵令嬢の護衛も務めるほどの冒険者で、既にクロード辺境伯爵の『紐付き』と思われ、勧誘を断念しました。
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