最弱勇者のギリギリライフ

奇妙な海老

文字の大きさ
2 / 15

最弱勇者の戦法

しおりを挟む
これは……あれか?ユニークスキルってやつか?
しかしまぁ最弱の勇者スキルとはまたなんと失礼な名前なんだ。
もっとステータスも底上げして武器もチャラチャラ持たせやがれ。

「ふむ……他力本願ねぇ…」

最弱の勇者スキルと言う枠組みがあるのなら他にもスキルは開花するのだろうか?
まぁいずれにせよ今俺がこの異世界で信用できるのはこのスキルしかない訳だ。
他力本願……できればクソ強ぇモンスターを召喚できるみたいなスキルであって欲しいなぁ……

よし、使ってみるか。

「他力本願!」

無意識に振りかざした右手が光り出す。



ポピュウ



……え?


何さっきの腑抜けた音は。
一体どんなことが起こるんだ…?





「なんも起こらねー」

もしかしたらステータス強化スキルかもしれないと淡い期待をこめてステータスを確認する。



攻撃力:1



「いやだぁぁぁぁあ!見たくないぃぃぃい!」

俺は目にも留まらぬ速度でメニューを閉じる。
駄目だ……あれは駄目なやつだ…
ステータスが1になるなんて……

「も、もしかしたら他の攻撃力を下げて他のステータスが上昇ってスキルかも…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

防御力:1
筋力:1
魔力:1
素早さ:1

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「……」

スキルにも望みは無し、と……

ガサガサ

「誰でしょうか!?」

「グルルルル…」

テンパり過ぎだ、俺……
草むらの中から狼のようなモンスターがでてきた。これはウルフ。そのまんまである。
攻撃力と素早さが高い少し厄介なモンスターで、最初はこいつの集団に苦しめられる。

ん?集団?

奥の草むらからゾロゾロとウルフがなだれ込んでくる。

「……メニュー」



戦闘力:1



総合評価にも見捨てられてしまった……
このままだとここで死んでしまう…
ウルフの一匹が俺に襲いかかってくる。

「ぐっ!」

ここは逃げるしかない!俺の貧弱な体だと相手の攻撃一発で昇天してしまう。それだけは避けたい!

俺が走り出すとウルフもどんどん追いかけてくる。

「ぎゃぁぁぁあ!!」

逃げる!逃げる!死にたくない!
俺は森の中を掛けて行った。
しかしこのままだとジリ貧だ!いつまでも逃げるしかない!
何か…攻撃手段は………

「駄目だ…思いつかない…」

クソッ!
アイテムはバカみたいにあるのに……ん?目の前に…大きな段差……

「これだ!」

そう言って俺はメニューを開きながら段差を登り、そこでウルフの集団目掛けてジャンプした。
そしていらないほどある武器をアイテムボックスから出し……

「エクスカリバーを捨てる!!デュランダルを捨てる!グングニルを捨てる!ミョルニルを捨てる!」

ポンポンポンと溢れ出てきたレア装備達はウルフ目掛けて落下し見事に突き刺さった。

「よっしゃぁぁぁあ!!!」

見事全ステータス1の俺はウルフに打ち勝った!!
メニューを開くとステータスは5に戻っていた。

「しかしもうこの戦法は使えないな…」

なくなってしまった武器達を惜しみながら俺は山を下って行った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。

お小遣い月3万
ファンタジー
 異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。  夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。  妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。  勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。  ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。  夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。  夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。  その子を大切に育てる。  女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。  2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。  だけど子どもはどんどんと強くなって行く。    大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...