天才ゲーマーは異界で召喚師やってます。

リリア

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第2話 ゲームでリアルなんてあり得ない!

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目を覚ますと真っ暗な空間。
「ここ、どこ。ゲームしようとしたはずなんだけど。」
誰も答えてくれるはずないよね。だって誰もいな・・・!!
いた。誰かいた。
「伊頼さん、あなたがやったのは異界にいく転生リアルゲームよ。」
何よ、それ、リアルゲームなんてない。だってゲームは空想だもの。
「まあ、あなたがリアルゲームに選ばれたのだから、ちゃんとクリアしてね。リアルだから死んだらもとの世界には戻れないわよ。世界の説明はついてから言うから。ゲームのクリア方法もね。じゃあね。」
ま、待ってよ!じゃあね。じゃないよ!嫌だよ、もとの世界に返し・・・て・・・。
 プツリと私の意識が途切れた。


目が覚めた。
「今度はどこ?」
なんか少し、ボロい家?だな。
「ここは魔法の国よ。」
「わあぁぁぁぁぁぁぁ!」
いきなり声をかけられたからビックリしてしまった。そこには、さっき暗闇にいた人がいた。
「じゃ、ゲームの説明をするわね。この世界では、一人ひとつ異能、魔法を持っている。あなたの場合は召喚だそうよ。召喚の詳しいことはスキル表で確認してね。スキル表は頭で考えるだけで出てくる。それで、クリア方法はもとの年になるまで、ここで過ごすことだそうよ。今は12才で、もとの年が16才だから、四年間ね。この部屋は休憩部屋ね。風呂とかほしいなら地図でもみて銭湯行きなさい。これくらいかな。何かあったらここで、『神召喚』と唱えなさい。私が出てくるから。じゃあ、幸運を祈るわ。」
そのとたん消えてしまった。あの人、神様だったんだ。全然神っぽくない。
フードつきマントを来て、フードをかぶって、とりあえず外に出て、町を見てみよう。

町を歩いてみると、ゲームの世界そのもの。ここが本当にゲームならギルドとかあると思う。魔法とかもあったりして。
「よう、嬢ちゃん、新入りかい?」
知らないおじさんが声をかけてきた。
「はい、あの、ギルドとかってありますか?」
「あるさ。ギルド登録がしたいならあそこにあるでっかい建物のとこに行きな。後は向こうで教えてくれるさ。」
場所まで教えてくれた。どうやらここは本当にゲームの世界らしい。
「ありがとうございました。」
フード被ってる、いかにも怪しい人にまで優しくしてくれるとか。逆に危険かもしれない。
まあ、そんなことを気にしていても仕方ないからさっさと行こう。

「あのー、すみません。ギルド登録したいんですが・・・。」
「ギルド登録ですね、分かりました。それでは、レベル、魔力、体力など基本的なものを測定させていただきます。どうぞこちらに。」
案内されるがままに私は部屋の一室へ入った。しばらくすると、医者のような身なりの(白衣着てるだけだけど。)女の人が入ってきた。
「こんにちは。今日は基本的なものを測定させていただきます。手を出してもらえますか。」
言われるがまま手を差し出す。なんか不安だな。
「・・・!!こ、これは・・・!お、おかしいですね・・・。あり得ません。」
女の人は顔面蒼白だ。
「どうしたんですか?」
おそるおそる聞いてみる。答えが怖い。もしかして、魔力なんてない?
「数値が測れないのです。魔力も体力もレベルも。ただ、召喚魔法の属性ということだけわかります。」
数値が測れない?そんなことがあるんだ。でも、召喚魔法ってどんな魔法なんだろう。
「召喚魔法ってどんな魔法なんですか?」
一度知りたいと思ったことは止められない。これが知識欲というもの。
「召喚魔法は魔法の中で最も低ランクです。そのため、いじめられても自分を守ることが出来ません。なぜ、低ランクなのかというと、魔法の属性があれば、魔力の消費が少なくてすみます。属性でなければ、バカにならないほどの魔力が必要となるので、危険です。召喚魔法では、それを行うのです。そのため、魔力を異常に喰うわりに威力の弱い魔法しか出来ないのです。」
神様も、何か異能的なものをくれたらよかったのに。けち。
「話がそれましたね。数値が測れないので、属性からギルドランクを決めたいと思います。召喚魔法の属性なのでFランクですね。ギルドランクはモンスターを倒したり、自分より上の相手と戦い、勝つことで上がります。一番上のランクはSSです。頑張ってください。依頼はギルドの玄関隣の掲示板に貼ってあるので、やりたい依頼があれば、ギルドを通してから受けてください。これで、ギルド登録は完了です。スキルにギルドマークがついているか、確認をしておいてください。しばらくすると出てくると思います。もし、出てこなかったらまたギルドまで来てくださいね。」
「はい。ありがとうございました。」
やっぱりギルドランクもあったんだ。改めて実感するな、ここはゲームの世界なんだ。ゲームであり、リアルでもあるんだね。
「頑張らなくちゃ。」
そっと声に出してみた。


あとがき
読んでくれてありがとうございました。これからもよろしくお願いします。今日は召喚魔法が使えていないので、次回には使っていこうと思います。
ルイの魔力、体力が測定できないことになっていますが、後々その理由も判明していくと思います。
 
  それでは、また次回お会いしましょう。
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