12 / 18
第12話 魔導書 レイピュキア
しおりを挟む
ディアロスが仲間になり、一行はギルドに来た。
「あなた達、あの勇者様、ディアロス様と、パーティーを組むの?凄いわね!」
「こら、驚くのはわかるけれど、敬語を使いなさい。」
「あ、すみません。」
まあ、こんな感じで驚かれたルイ一行。
「出来ればこのことは御内密にお願いします。」
「分かりました。手は尽くしましょう。」
ギルドでパーティー登録を終えた3人は森の中にまたも足を運んだ。
「さて、ダンジョンにでも行こうか。」
目的はダンジョン。ゲーマーなら知っていて当然の冒険スポット。魔獣が大量に生息している。・・・はずだ。
「ダンジョン?なんだい、それ?」
どうやらアトラはダンジョンを知らないらしい。ここの森に住んでいたはずなのだけれど。
「冒険者をやっているのにダンジョンも知らないのか?ダンジョンは魔獣が大量に生息しており、この先にある、レレイルダンジョンには一番奥に宝が眠っているとか、いないとか・・・。」
「ディアロスには聞いてないよ!ルイに聞いたんだ。」
アトラは頬を膨らませる。
「まあまあ、二人とも。これから一緒に冒険する仲間なんだから、仲良くしてよ、ね?」
「「嫌だね。」」
ルイが二人をなだめるも、喧嘩したまま仲直りしない二人。この先本当にやって行けるのかな、と、ルイは不安になってきていた。
「もう暗くなってくるから、今日はここで野営しよう。」
と、テント?的なものをはっていた。アトラとディアロスはもちろん、仲直りしているはずもなく・・・。
「ご飯食べようか。」
そう言って、ルイは手早く料理を作り始める。急に漂ってくる美味しそうな匂いに二人は喧嘩をやめる。
『ぐううううぅー。』
二人のお腹が空腹を求める。
ご飯を出すとすごい勢いで料理はなくなっていった。
朝になると3人はダンジョンの中へついに足を踏み入れた。ダンジョンの中には高ランクレベルの魔獣がうようよいる。
「さっさと片付けるか。一人最低50匹な!」
アトラはそう言い残して風の如く走り出した。ディアロスも負けじと物凄い速度を出して魔獣を蹴散らしていく。
「《スキル紅華》」
ルイは紅華を使い、難なく敵を完膚なきまでにひれ伏させていく。
こんな感じでチートなルイ一行はものの数分でダンジョンを攻略してしまった。
と、行ってもルイたちはダンジョンを出た訳では無い。なんと、攻略したと思ったら、その奥には大きな扉があったのだ。
「アトラ、ディアロス、開けて・・・みる?」
二人は黙って頷く。
ルイが扉に手をかざすと、扉はギギィ・・・と音をたててゆっくりと開いた。
「「「!!!」」」
部屋の中にあったものに思わず3人は息を止めた。
部屋の中にあったもの、それは・・・
「魔導書・・・だな。」
「みたいだね・・・。」
「初めてみた。」
ー魔導書、それは唯一選ばれしもののみが使用できる、唯一無二の力。それは持つものによるが、神の力をも凌駕するともいまれていた。ー
そんな魔導書がどうしてこんな場所にあるのか、その理由は神のみが知る。
『我と契約を望むものは?』
抑揚のない声が部屋に響く。
「ルイ、契約を結ぶんだ。」
アトラが言う。
ディアロスも無言で頷く。
ルイは魔導書に手をかざし、
「我の名をルイ。契約を望む。」
魔導書は返事をするように光り輝き、ルイの中へ吸いこまれるように消えていった。
「これで契約完了かな?」
「多分。」
「・・・!!。早く出ないと、外はもう夜だぞ!」
三人は急いでダンジョンを出ました。なぜなら、ダンジョンは夜に新しい魔物を生み出すため、危険だからである。いくら倒しても湧いてくる、地獄の時間だ。
「ギリギリセーフ、だったな。」
「今夜はここで野営しようか。」
「そだなー、って言うか早くご飯食おーぜー!腹減ったよ。」
「そうだね、《ロキ召喚》」
パァと魔法陣が輝き中からそいつがでてきた。
「よお、主、この俺を呼ぶってことは重要なことなんだろうなぁ?」
少し髪をかき上げ気味のチャラ男もとい、ロキはルイの新たな召喚獣である。
「あぁー、ごめんね、今日は見張りだよ。じゃああとは宜しく。」
と言って魔方陣にだいぶした。
ちなみにこの魔法も新たなスキルで、魔方陣の中には部屋部屋のような空間になっている。(中には色々道具入れてるけどね・・・ww)
「・・・ちくしょう。」
「・・・っていうか、魔法陣があるなら俺、必要なくね!?」
と、ロキの悲痛な叫びは誰の耳に届くこともなく、ただ夜はふけていった。
次の日の朝・・・
ルイたちはダンジョンで狩った魔物をギルドに売りに来ていた。
「うあー、今回もいっぱいですねー、さすが期待のるぅきぃですねぇー。」
受付嬢のフーコがこれまたいつも通り、ノーんびりと話しかけてくる。フーコは猫の獣人さんである。
「そう言えばー、最近マイアって言う貴族がある意味暴れ回ってるみたいなので、気をつけてくださいねぇー、ルイは強いけどー、お仲間にー、危害が加わるかもしれないですからねぇー。」
「うん、分かった。ご忠告ありがと、フーコ。」
ルイとフーコはけっこう仲が良い。
ルイがギルドから出たちょうどその時だった。
「ねえ、そこのお嬢ちゃん、」
声をかけて来たのは知らない太ったケバいおばさん。
「何ですか。」
ルイは少し警戒を強める。
「私わね、マイアっていうの。マイア・ウザワスソン。」
こいつがフーコの言ってた問題野郎か。
「はぁ、それで、私に何か?」
「突然で悪いけど、後ろの子達ってお仲間?」
「まぁ、そうですけど。」
思わず顔をしかめる。
「そう。・・・ねぇ、そこのお仲間たち売らない?きっと良い値で売れるわァ。どっちもイケメンだしぃ。あっ、私、奴隷商人やってるの。それでどうする?」
「すみません。意味がよくわかりません。」
「だから、売らないかって・・・・。」
ルイはマイアをどんと突き飛ばす。軽々と片手一本で、その巨体を。
「ちょっと!何すんのよ!私は貴族よ、貴族にそんなことしていいと思ってるの!?」
「そんなこと、知ったことではない。」
「《我が名の元に我に力を貸せ召喚レイピュキア》」
その途端魔法陣が浮かび上がりあの、魔導書が姿を現す。今まで遠巻きを見ていた街の人達も息を飲んでその様子を見守っていた。
大きな魔法陣が形成され、杖も召喚された。ルイが杖を握ると魔力の渦が巻いていく。そして、球状にまとまった。
「《アシタロス・ラグナロフ》」
かっと杖は輝き、球状だった魔力が溢れだし風となりマイアの体を突き抜けた。
「うああぁっ・・・って、痛く・・・ない・・・?」
「その行い、万死に値する・・・と言いたいところだけど、人殺しは性に合わないの。せいぜい死すら生ぬるいほどの痛みを味わうといいわ。」
そう言って、立ち去ろうとするルイをマイアは止めようとした。が、
「うああぁ!!」
突如、鋭い痛みに襲われ、それは叶わなかった。
しかし、マイアは知らない。もし、これが本当の威力を発揮していれば、マイアは痛みを味わうことすら叶わず、一瞬で命を散らせていたということを。
こうして、ルイは迷惑もののマイアを懲らしめたことで多くの冒険者から容姿からも実力からも一目置かれることになるなど、ルイは知るはずもなかった。
あとがき
めちゃくちゃ更新遅れてすみませんでした。出来るだけ早く更新ができるように心がけようと思ったんですけどね・・・。なんか遅くなってしまいました。
今回は、新しい召喚獣のロキと魔導書の登場ということで勘弁してください。(笑)
それではまた次回お会いしましょう!
「あなた達、あの勇者様、ディアロス様と、パーティーを組むの?凄いわね!」
「こら、驚くのはわかるけれど、敬語を使いなさい。」
「あ、すみません。」
まあ、こんな感じで驚かれたルイ一行。
「出来ればこのことは御内密にお願いします。」
「分かりました。手は尽くしましょう。」
ギルドでパーティー登録を終えた3人は森の中にまたも足を運んだ。
「さて、ダンジョンにでも行こうか。」
目的はダンジョン。ゲーマーなら知っていて当然の冒険スポット。魔獣が大量に生息している。・・・はずだ。
「ダンジョン?なんだい、それ?」
どうやらアトラはダンジョンを知らないらしい。ここの森に住んでいたはずなのだけれど。
「冒険者をやっているのにダンジョンも知らないのか?ダンジョンは魔獣が大量に生息しており、この先にある、レレイルダンジョンには一番奥に宝が眠っているとか、いないとか・・・。」
「ディアロスには聞いてないよ!ルイに聞いたんだ。」
アトラは頬を膨らませる。
「まあまあ、二人とも。これから一緒に冒険する仲間なんだから、仲良くしてよ、ね?」
「「嫌だね。」」
ルイが二人をなだめるも、喧嘩したまま仲直りしない二人。この先本当にやって行けるのかな、と、ルイは不安になってきていた。
「もう暗くなってくるから、今日はここで野営しよう。」
と、テント?的なものをはっていた。アトラとディアロスはもちろん、仲直りしているはずもなく・・・。
「ご飯食べようか。」
そう言って、ルイは手早く料理を作り始める。急に漂ってくる美味しそうな匂いに二人は喧嘩をやめる。
『ぐううううぅー。』
二人のお腹が空腹を求める。
ご飯を出すとすごい勢いで料理はなくなっていった。
朝になると3人はダンジョンの中へついに足を踏み入れた。ダンジョンの中には高ランクレベルの魔獣がうようよいる。
「さっさと片付けるか。一人最低50匹な!」
アトラはそう言い残して風の如く走り出した。ディアロスも負けじと物凄い速度を出して魔獣を蹴散らしていく。
「《スキル紅華》」
ルイは紅華を使い、難なく敵を完膚なきまでにひれ伏させていく。
こんな感じでチートなルイ一行はものの数分でダンジョンを攻略してしまった。
と、行ってもルイたちはダンジョンを出た訳では無い。なんと、攻略したと思ったら、その奥には大きな扉があったのだ。
「アトラ、ディアロス、開けて・・・みる?」
二人は黙って頷く。
ルイが扉に手をかざすと、扉はギギィ・・・と音をたててゆっくりと開いた。
「「「!!!」」」
部屋の中にあったものに思わず3人は息を止めた。
部屋の中にあったもの、それは・・・
「魔導書・・・だな。」
「みたいだね・・・。」
「初めてみた。」
ー魔導書、それは唯一選ばれしもののみが使用できる、唯一無二の力。それは持つものによるが、神の力をも凌駕するともいまれていた。ー
そんな魔導書がどうしてこんな場所にあるのか、その理由は神のみが知る。
『我と契約を望むものは?』
抑揚のない声が部屋に響く。
「ルイ、契約を結ぶんだ。」
アトラが言う。
ディアロスも無言で頷く。
ルイは魔導書に手をかざし、
「我の名をルイ。契約を望む。」
魔導書は返事をするように光り輝き、ルイの中へ吸いこまれるように消えていった。
「これで契約完了かな?」
「多分。」
「・・・!!。早く出ないと、外はもう夜だぞ!」
三人は急いでダンジョンを出ました。なぜなら、ダンジョンは夜に新しい魔物を生み出すため、危険だからである。いくら倒しても湧いてくる、地獄の時間だ。
「ギリギリセーフ、だったな。」
「今夜はここで野営しようか。」
「そだなー、って言うか早くご飯食おーぜー!腹減ったよ。」
「そうだね、《ロキ召喚》」
パァと魔法陣が輝き中からそいつがでてきた。
「よお、主、この俺を呼ぶってことは重要なことなんだろうなぁ?」
少し髪をかき上げ気味のチャラ男もとい、ロキはルイの新たな召喚獣である。
「あぁー、ごめんね、今日は見張りだよ。じゃああとは宜しく。」
と言って魔方陣にだいぶした。
ちなみにこの魔法も新たなスキルで、魔方陣の中には部屋部屋のような空間になっている。(中には色々道具入れてるけどね・・・ww)
「・・・ちくしょう。」
「・・・っていうか、魔法陣があるなら俺、必要なくね!?」
と、ロキの悲痛な叫びは誰の耳に届くこともなく、ただ夜はふけていった。
次の日の朝・・・
ルイたちはダンジョンで狩った魔物をギルドに売りに来ていた。
「うあー、今回もいっぱいですねー、さすが期待のるぅきぃですねぇー。」
受付嬢のフーコがこれまたいつも通り、ノーんびりと話しかけてくる。フーコは猫の獣人さんである。
「そう言えばー、最近マイアって言う貴族がある意味暴れ回ってるみたいなので、気をつけてくださいねぇー、ルイは強いけどー、お仲間にー、危害が加わるかもしれないですからねぇー。」
「うん、分かった。ご忠告ありがと、フーコ。」
ルイとフーコはけっこう仲が良い。
ルイがギルドから出たちょうどその時だった。
「ねえ、そこのお嬢ちゃん、」
声をかけて来たのは知らない太ったケバいおばさん。
「何ですか。」
ルイは少し警戒を強める。
「私わね、マイアっていうの。マイア・ウザワスソン。」
こいつがフーコの言ってた問題野郎か。
「はぁ、それで、私に何か?」
「突然で悪いけど、後ろの子達ってお仲間?」
「まぁ、そうですけど。」
思わず顔をしかめる。
「そう。・・・ねぇ、そこのお仲間たち売らない?きっと良い値で売れるわァ。どっちもイケメンだしぃ。あっ、私、奴隷商人やってるの。それでどうする?」
「すみません。意味がよくわかりません。」
「だから、売らないかって・・・・。」
ルイはマイアをどんと突き飛ばす。軽々と片手一本で、その巨体を。
「ちょっと!何すんのよ!私は貴族よ、貴族にそんなことしていいと思ってるの!?」
「そんなこと、知ったことではない。」
「《我が名の元に我に力を貸せ召喚レイピュキア》」
その途端魔法陣が浮かび上がりあの、魔導書が姿を現す。今まで遠巻きを見ていた街の人達も息を飲んでその様子を見守っていた。
大きな魔法陣が形成され、杖も召喚された。ルイが杖を握ると魔力の渦が巻いていく。そして、球状にまとまった。
「《アシタロス・ラグナロフ》」
かっと杖は輝き、球状だった魔力が溢れだし風となりマイアの体を突き抜けた。
「うああぁっ・・・って、痛く・・・ない・・・?」
「その行い、万死に値する・・・と言いたいところだけど、人殺しは性に合わないの。せいぜい死すら生ぬるいほどの痛みを味わうといいわ。」
そう言って、立ち去ろうとするルイをマイアは止めようとした。が、
「うああぁ!!」
突如、鋭い痛みに襲われ、それは叶わなかった。
しかし、マイアは知らない。もし、これが本当の威力を発揮していれば、マイアは痛みを味わうことすら叶わず、一瞬で命を散らせていたということを。
こうして、ルイは迷惑もののマイアを懲らしめたことで多くの冒険者から容姿からも実力からも一目置かれることになるなど、ルイは知るはずもなかった。
あとがき
めちゃくちゃ更新遅れてすみませんでした。出来るだけ早く更新ができるように心がけようと思ったんですけどね・・・。なんか遅くなってしまいました。
今回は、新しい召喚獣のロキと魔導書の登場ということで勘弁してください。(笑)
それではまた次回お会いしましょう!
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる