天才ゲーマーは異界で召喚師やってます。

リリア

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第15話 魔法技術試験大会

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ついに試合が始まる。
ルイはこのような場は初めて。
すごく興奮しているし、緊張もしていた。会場の熱気に飲み込まれそうになる。皆も興奮している。
ルイのクラスは3組。同じ学年では4クラスある。
「さぁーて、一暴れしてくるとするか!」
気合い十分のアトラ。
「怪我をしないようにな。しかし、全力でいくぞ!」
冷静だが、試合に期待を見せるディアロス。
「よぉし、皆、頑張りましょう!」
と、アリス。
「精一杯戦おうね。」
と、ルイ。
皆の決断は固まり、一人一人、試合のコートへ入っていく。
相手は1組。学年一の秀才が集まっているクラスだ。

       ピー!!
試合開始のホイッスルがなる。
私たちは練習した通りのV型陣形をとって敵を殲滅しようとする。
「っ!何だ、このめちゃくちゃな戦い方は!足や拳を使うなんて!!」
皆が先生に教えてもらえるのは技能的魔法だけ。実際、外の世界に出て役立つかは知らない。しかし、ルイ等を含む3組は魔法だけで戦う戦法をやめ、全く新しい型を短期間で作り上げたのだ。
「俺たちは、勝つために必死に練習を積んだ。絶対に・・・負けたくないっ!!」
チームメイトのギルがそう叫ぶ。
「それはこっちも同じだ。俺たちだって絶対に負けたくない!」
ギルの目の前に姿を現れた少年が叫ぶ。二人は剣を交える。激しい攻防が続く中、別の場所でも、サリーが苦戦を強いられていた。
『デルハザーク・アルカザーク』
そんな仲間の逆転を狙うため、ルイは呪文を唱える。
「この魔法は数分しか持たない。その間に勝負を決めて!」
伝達魔法でチームメイト全員に魔法の効果を伝える。
この魔法は、《古代召喚》の魔法。ルイはこれを極限まで高め、分身を作ることに成功した。
チームメイト全員の分身ができて、勝負がつくかと思われた。
「ふーん、君は不思議な魔法を使うんだね。じゃあ、『ナイトメア』。」
場違いな間延びした声が呪文を唱えると、辺りは暗くなり、闇に染まる。
「あ、れ・・・?」
ルイはその異変に気づいた。ルイ以外の人が、生き物が景色が、全てが消えてしまっているのだ。
「みんな?どこ・・・?」
不安になり、声をかけるが、返事は帰ってこない。
「ふふふっ。あなたはひとりよ。誰一人、あなたを助けてはくれない。そうでしょう?」
「誰っ!?」
「意地なんてはらなくていい。ここはあなたの心の中だから。」
なにかの気配が私を取り巻く。
「何を言ってるの?早く姿を現しなさい!『スパーキング・サンダー』」
ルイは呪文を唱える。すると、
「!?」
ルイは咄嗟にそれを避ける。突き刺さり消えたそれはルイがさっき放った魔法のそれであった。
「無駄よ。ここには何も通じない。」
ふふふっと、嘲笑うように気配が近づいては遠ざかった。魔法が通じないとなると、突破方法が見つからない。
ふと、ルイの脳裏に声が響いた。小さくて聞き取りにくいが、確かな声が。
「闇を・・・ら・・・て。貴方の・・・か・・・で。」
所々の声が聞こえない。
闇?やみ・・・。暗い。
「そうか!闇を照らして。貴方の光で。か!」
そうとなれば答えは簡単だ。
『ライト』
光の初級魔法。ルイは威力を最大にして魔法を放つ。
「うぅぅぅあぁぁぁー。何だ、この光はァ!」
うめき声が聞こえると、世界に色が戻った。そこには仲間たちの姿があった。
「みんなっ!!無事でよかった!!」
ルイは喜びのあまりアリスに飛びつく。
「えぇっ!?ルイ、どうしたの!?」
イマイチ状況を把握できていないアリスはあたりをキョロキョロ見回すが周囲のものもイマイチ状況を理解出来ていなかった。
あの時の時間は経ってはいなくて、しかもあの魔法を放ったものはいないと言う。ルイのあの魔法で既に決着がついたそうなのだ。謎は深く残ったがルイ達一行は優秀だったため、学校から表彰を受けて解散した。
あの人物がだれかも分からず、大会は静かに幕を閉じた。



あとがき
    謎の人物の登場です!一体、あの人はどんな人物か気になるところですが、それはまた今度ということで。
それでは、また、次回、お会いしましょう!
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