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番外編①-2
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「これ!!めっちゃいいじゃん!強そう……」
「は??椿、貴方正気ですか???」
誕生日会を開くという急展開になってから早速、私と城山椿は『まずはプレゼントを決める』という趣旨の元でショッピングに来ていた。そして城山椿も流石は金持ちと言ったところだろうか、来たのは高級そうな宝石店だった。まずここまではギリギリ許容範囲内だ。しかし、椿が選んだプレゼントが最悪だった。
「えー?なんでそんなこと言うんだよ。魔除けにもなりそうだし、きっと樹も喜んでくれるだろ」
「正直、誰もそれで喜ぶとは思えないのだけど。普通にそんなものをプレゼントされたら怖いし」
なにせそれは、メドゥーサのカメオだったのだ。割と良いお値段なことは置いておく。とにかく、メドゥーサはこっちを親の仇のように睨みつけていて、その周辺に掘られている蛇もリアルすぎて滅茶苦茶怖い。私だったら絶対にこんな恐ろしいものを身に着けたくないし、こんなものを身に着けた人には近づきたくないと思えるほどだ。
「なんだよ、せっかく今年も良いものを選べたと思ったんだけどなー」
「今年も……ってことは、もしかして毎年こういったものをプレゼントしているというの?」
「幼なじみなんだから、当然だろ!去年は純金製のトイレの便座、一昨年は俺的世界有名ホラースポット10選を巡る旅行をプレゼントした!」
これを聞いて思った事。それは『この男、攻略対象のはずなのにセンス悪すぎ!!!!』である。後者のホラースポット巡りは正直少し気になるものはあるものの、絶対に立花樹は喜ばないだろうと分かる。
確か、立花樹にはホラー系のものが苦手だという設定があったはずだから。もしかしたらこの城山椿のプレゼントのせいで苦手になったのかもしれないという最悪の予想も立ったが、これは今は気にしない方がいいだろう。
とにかくこの城山椿のプレゼントセンスは皆無だった。こんなので攻略対象を名乗って良いのかというレベルである。もう攻略対象を辞退した方が良いのでは??
「椿、一つ聞いても?」
「ん?なんだ??」
「毎年、立花さんは貴方のこのさいてい――間違えた。個性的なプレゼントで喜んでくれているの?」
「おー!いつも『椿、僕はもう貴方からのプレゼントはいらないと毎年言っていますよね?』って言ってるぞ。絶対照れ隠しだから、毎年プレゼントしてるけどな。でも今年のプレゼントはずっと迷ってるんだよなー」
なるほど、分かった。立花樹はきっと毎年迷惑がっているに違いない。あと、物真似が欠片も似ていないから、今すぐ口を閉じて欲しい。
でも、そこまで強く、椿を傷つけるような言い方はしていないことから、祝われること自体は嬉しいが、プレゼントの方はありがた迷惑と言ったところか。仲の良い幼馴染がこれでは、正直立花樹がちょっと可哀そうだと思ってしまった。だから、ほんのちょっとだけ手助けしてやろう……そう思ってしまった。
「じゃあ今年は椿が厳選した書籍をプレゼントしてみるのはどう?」
「えー?普通過ぎじゃね??」
「立花さんっていつでも本を読んでいるじゃない?それって本が好きだからだと思うのだけど」
「……流石、婚約者様だな。言われてみれば確かにアイツは本ばっかり読んでる気がするわ。あれって好きだからなのか。納得」
ずっと一緒に居るはずなのにその思考に至らないだなんて、この人馬鹿??と思わなくもなかったが、きっとこの馬鹿正直で素直なところが城山椿の魅力なのだろう。きっと今年はいつもよりはマシな誕生日になるだろうという予感と共に、その後も城山椿の相談に乗り続けた。
「は??椿、貴方正気ですか???」
誕生日会を開くという急展開になってから早速、私と城山椿は『まずはプレゼントを決める』という趣旨の元でショッピングに来ていた。そして城山椿も流石は金持ちと言ったところだろうか、来たのは高級そうな宝石店だった。まずここまではギリギリ許容範囲内だ。しかし、椿が選んだプレゼントが最悪だった。
「えー?なんでそんなこと言うんだよ。魔除けにもなりそうだし、きっと樹も喜んでくれるだろ」
「正直、誰もそれで喜ぶとは思えないのだけど。普通にそんなものをプレゼントされたら怖いし」
なにせそれは、メドゥーサのカメオだったのだ。割と良いお値段なことは置いておく。とにかく、メドゥーサはこっちを親の仇のように睨みつけていて、その周辺に掘られている蛇もリアルすぎて滅茶苦茶怖い。私だったら絶対にこんな恐ろしいものを身に着けたくないし、こんなものを身に着けた人には近づきたくないと思えるほどだ。
「なんだよ、せっかく今年も良いものを選べたと思ったんだけどなー」
「今年も……ってことは、もしかして毎年こういったものをプレゼントしているというの?」
「幼なじみなんだから、当然だろ!去年は純金製のトイレの便座、一昨年は俺的世界有名ホラースポット10選を巡る旅行をプレゼントした!」
これを聞いて思った事。それは『この男、攻略対象のはずなのにセンス悪すぎ!!!!』である。後者のホラースポット巡りは正直少し気になるものはあるものの、絶対に立花樹は喜ばないだろうと分かる。
確か、立花樹にはホラー系のものが苦手だという設定があったはずだから。もしかしたらこの城山椿のプレゼントのせいで苦手になったのかもしれないという最悪の予想も立ったが、これは今は気にしない方がいいだろう。
とにかくこの城山椿のプレゼントセンスは皆無だった。こんなので攻略対象を名乗って良いのかというレベルである。もう攻略対象を辞退した方が良いのでは??
「椿、一つ聞いても?」
「ん?なんだ??」
「毎年、立花さんは貴方のこのさいてい――間違えた。個性的なプレゼントで喜んでくれているの?」
「おー!いつも『椿、僕はもう貴方からのプレゼントはいらないと毎年言っていますよね?』って言ってるぞ。絶対照れ隠しだから、毎年プレゼントしてるけどな。でも今年のプレゼントはずっと迷ってるんだよなー」
なるほど、分かった。立花樹はきっと毎年迷惑がっているに違いない。あと、物真似が欠片も似ていないから、今すぐ口を閉じて欲しい。
でも、そこまで強く、椿を傷つけるような言い方はしていないことから、祝われること自体は嬉しいが、プレゼントの方はありがた迷惑と言ったところか。仲の良い幼馴染がこれでは、正直立花樹がちょっと可哀そうだと思ってしまった。だから、ほんのちょっとだけ手助けしてやろう……そう思ってしまった。
「じゃあ今年は椿が厳選した書籍をプレゼントしてみるのはどう?」
「えー?普通過ぎじゃね??」
「立花さんっていつでも本を読んでいるじゃない?それって本が好きだからだと思うのだけど」
「……流石、婚約者様だな。言われてみれば確かにアイツは本ばっかり読んでる気がするわ。あれって好きだからなのか。納得」
ずっと一緒に居るはずなのにその思考に至らないだなんて、この人馬鹿??と思わなくもなかったが、きっとこの馬鹿正直で素直なところが城山椿の魅力なのだろう。きっと今年はいつもよりはマシな誕生日になるだろうという予感と共に、その後も城山椿の相談に乗り続けた。
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