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媚毒の衝動、歪む救済
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「モンスターの生命反応が完全に消えていない以上、この場に留まることは危険だ」
罵倒を無視して、ブルーファルコンは軽々とブラックパンサーを担ぎ上げた。廊下の奥へと進み、比較的損傷の少ない客室へと入ると、埃っぽいキングサイズのベッドにブラックパンサーを放り投げる。
薄暗い廃ホテルの一室。かつては豪華だったであろう大きなベッドは埃まみれで、シーツにはブラックパンサーの体から滴る粘液が斑模様を描いている。窓ガラスは粉々に砕け、夜風が吹き込んでカーテンを不気味に揺らしていた。月光と遠くのビル群の明かりが破片を通してキラキラと室内を照らすが、それはどこか現実離れした冷たさを帯びていた。
「くそっ……」
ブラックパンサー――悟の細く整った顎先が汗の雫で濡れ、水滴は鎖骨の影へと滑り落ちる。破れた黒い戦闘スーツの隙間から覗く肌は、内側から燃えるような情欲の炎に炙られてほんのり赤く染まり、触れれば火傷しそうな熱を放っていた。彼の息遣いは荒く、浅く、まるで過呼吸寸前だ。胸元が上下し、その動きに合わせて首筋に浮かぶ筋が波打つ。シールド越しにこちらを睨む目すら艶めかしく、ブルーファルコンは思わず息を呑む。
「……なぜ助けた」
掠れた声で呟く悟。
(……これがあの、ブラックパンサーなのか……?)
普段の戦闘では生意気な態度で自分を翻弄する黒豹が、今は俺の眼の前で惨めで生々しい痴態をさらけ出している。鋼鉄のアーマーの下で、ブルーファルコンの股間に灼熱が灯り始める。敵の醜態を嘲るべきなのに、心拍が高鳴るのを抑えられない。戦闘態勢時だというのに、スーツ越しにもわかるほど、生の己の雄芯に急激に血流が注がれていくのが分かった。
「くっ……」
悟は歯を食いしばり、震える腕で立ち上がろうとした。だが散々注がれた触手の毒の効果は残酷だった。指先に力が入らず、床に崩れ落ちる。
「無理をするな」
ブルーファルコンの低い声が降ってきた。装甲に覆われた手が咄嗟に悟の肩を支える。そのグローブ越しに見知らぬ中の男の体温を感じた気がして、悟は反射的に身を捩った。
「触るな……!」
「触手の分泌物には興奮剤が混じっているようだ」
淡々とした説明だったが、ブルーファルコンの静かな声に、悟が気付かない程度のわずかな湿り気が混ざる。青い装甲に覆われた彼の胸郭は、通常の倍近い速度でリズミカルに膨張と収縮を繰り返していた。呼吸孔から漏れる空気は、いつもの冷たい金属音ではなく、湿気を含んだ低い唸りに変わっている。
「お前に何ができる?」悟が鋭く問いただす。
「うぜえ、この期に及んでヒーロー気取りかよ?こんな状態の俺を……ッ」
言葉が途切れ、悟は自分の腹部を押さえた。腹筋がピクピクと痙攣し、内臓の奥深くで熱塊が暴れ回っている。神経毒の働きだろう、筋肉の制御が完全に乱されている。無意識のうちに両脚が微かに開きかけ、悟は恥辱に唇を噛んだ。血が滲む。
「この毒は排出するしかない」
悟の状況を視認して、ブルーファルコンの決断は早かった。彼はゆっくりと悟に近寄る。蒼いフェイスシールド越しの精悍な顔立ちを予想させる目元、彼の眼差しと視線がぶつかる。整ってはいるが、戦い慣れた男特有の険しさと、今は抑えきれない熱の影が浮かんでいた。汗で額に貼りついた数本の髪の毛が、その余裕のなさを際立たせている。彼の瞳孔は暗闇で大きく開き、悟の苦悶する表情と、その下で蠢く肉体を貪るように捉えていた。
「何を……!?」
足元に近寄るブルーファルコンに悟が後ずさろうとするが、腰から下は全く言うことを聞かない。代わりに、震える背中が埃まみれのシーツを掴もうとして滑った。破れた戦闘スーツがずり落ち、鎖骨から脇腹へかけて、しっとりと汗ばんだ白い肌が露出する。その肌の上で、先ほど触手によってつけられた無数の吸盤跡が、濃い紫色の鬱血となって鮮やかに浮かび上がっていた。まるでモンスターによる征服の印のようだ。
「力を抜け」
ブルーファルコンの声は命令口調だったが、その低音には微かな震えがあった。彼は悟の足元に屈み込み、破れたスーツの裾を容赦なくまくり上げた。剥き出しになった悟の太ももが夜気に晒され、冷たさに鳥肌が立つ。しかしすぐに、さらに熱い存在がそこに触れた。
ブルーファルコンの、装甲を一部解除した生身の右手だ。
「ひ……っ」
悟の喉から悲鳴とも喘ぎともつかない声が漏れる。ブルーファルコンの掌は驚くほど熱かった。鋼のような大きくて硬い手の皮膚が、悟の柔らかい内腿を撫で上げる。その瞬間、悟の陰茎がビクンッと跳ね上がり、新たな透明な液を迸らせた。羞恥と屈辱で全身が燃え上がる。
「やめろ……!」
悟は必死に抗議するが、その声にはもう力がない。
ブルーファルコンは無言で悟の両膝の裏に腕を差し込み、ぐっと広げた。M字型に開かれた悟の下肢は、まるで捧げられた生贄のようだ。破壊されたスーツの残骸が引っかかり、尻の谷間を隠そうともしない。そこにはまだ、触手の太い体節が潜り込んだ証拠である、濡れて膨れ上がった肛門が、ヒクヒクと収縮を続けていた。内部から未消化の白濁液がじわじわと押し出され、内股を伝うその感触に、悟は全身を駆け巡る電撃のような快感と恐怖に打ち震える。
「こんな状態じゃ、腸壁が蕩け切るぞ」
ブルーファルコンの警告は、真実味を帯びていた。
「……掻き出してやる」
そう短く告げると、悟の返答を待たずに両膝に手をかけた。抵抗しようとする悟だったが、毒のせいで体が言うことを聞かない。
「やめろっ……!そんなこと……」
哀願を聞き入れず、ブルーファルコンは悟の尻たぶをぐっと左右に開いた。露わになった肛門はヒクヒクと収縮し、そのたびにねっとりとした白濁が溢れ出る。シーツに滴り落ちる液体が溜まりを作り、夜の光を妖しく照り返した。
「ひっ……!見るな……!」
羞恥で顔を覆おうとする悟。だがブルーファルコンの視線は釘付けになっていた。鋼鉄のフェイスシールドの下で、規則正しい呼吸音が荒くなり、ハアハアという獣のような呼気が金属マスクを通して響いた。彼の理性が、次第に鋼鉄の装甲を貫通する欲望に侵食されていく。
「やめて……やめろ……!」
悟は震える声で懇願する。しかしブルーファルコンの手は止まらなかった。装甲に覆われた片手で尻たぶを開き続ける一方で、もう片方の生身の指先をそっと穴に近づける。
「掻き出すだけだ……」
低く抑えた声がどこか嘘くさい。その指がぬるりと温かな粘液をすくい取り、穴の縁に塗り広げていく。まるで馴染ませるように。
「ふっ……くぅっ……!」
敏感になった粘膜に触れられただけで、悟の腰がビクンと跳ねる。毒で感覚が過敏になっているのか、異様な快感が背筋を駆け上った。
「もっと奥まで……」
ブルーファルコンの囁きが微かに震えている。人差し指が第一関節まで沈み込み、内部の熱さに息を詰める。触手の残滓と悟の分泌液が混ざり合ったぬめりが指に絡みつく感触に、青い装甲の下で唾を飲み込む音が響いた。
「おいっ……お前……何かおかしいぞ……!」
悟が気づいた時には遅かった。ブルーファルコンの象徴である翼の紋章が入ったアーマー下の股間部――その表面を内側から押しあげる怒張は、今や完全に形を露呈していた。特殊繊維のアンダーウェアが伸び切って薄くなり、中で勃ち上がった陰茎の鈍い曲線と亀頭の丸みまでもがアーマー表面に浮き出ている。その部分が時折ブルンと震え、青い鋼鉄に刻まれた溝を更に淫靡に歪めた。
「くっ……毒の影響か……?」
ブルーファルコンの言葉が虚しい言い訳にしか聞こえない。目の前の雄の昂ぶりは理性を超えていた。アーマーの内側で熱く脈打つ鼓動が、青い表面に刻まれた縦筋を通じて透けて見える。
『この状況は……やばい……!!』
「やめろって言ってるだろうが!」
悟はブルーファルコンを蹴り飛ばそうとするが、毒に侵された脚はわずかに宙を切るだけ。その代わりに腹筋がピクピクと痙攣し、無意識にブルーファルコンの指を受け入れてしまう。
「ひ……っ!!」
「全部掻き出さないと……」
ブルーファルコンの指がさらに奥へと潜っていく。二本目の指が添えられ、根元まで埋没する。粘膜は熱く、ぬめりとともに強烈な収縮で指を締め上げてくる。内部を広げるように動かすたび、ぐちゅ……と湿った音が部屋に反響した。
「んあっ!そ、そんな風に広げたら……!!」
悟が喘ぐ。毒による麻痺と快楽の混濁の中で、羞恥が燃え上がる。エナメルスーツの裂け目から覗く乳首はピンと硬直し、半勃ちになったペニスがシーツに擦れるたびに新たな先走りを垂らしていた。
ブルーファルコンは俯瞰するようにその痴態を見下ろす。彼の股間の膨らみはもはや隠しようがないほど激しく隆起し、アーマーとウェアの間で窮屈そうに脈動している。鋼鉄の装甲を内側から押し上げる屹立は、純粋な牡の本能を露わにしていた。
「毒を……掻き出さなければ……」
もう一度同じ台詞を繰り返すが、その声音には更に明らかな情欲が滲んでいる。指を深く沈め、内壁を擦り上げる動作が次第に早くなる。同時に残りの触手の粘液を探すかのように、悟の秘部の皺一つひとつまで指先で丹念に辿る。
「いやだっ……!触るなっ……!」
抗う悟の言葉とは裏腹に、腰が指を迎え入れるように揺らめき、肉襞は指を呑み込もうと蠕動し、さらに深い奥へ誘う。無意識の淫らな動きにブルーファルコンの呼吸が一層荒くなる。
「見るな……見ないでくれ……」
悟の声は絶叫に近いが、喉が詰まり震えていた。顔を背けようとするが、ブルーファルコンの空いた腕がそれを許さない。鋼のような掌が悟の頬を掴み、強制的に正面を向けさせた。蒼いフェイスシールド越しの鋭いブルーファルコンの視線は、既に理性的なものではなくなっていた。いつもは冷徹に見える黒い瞳孔は、今は暗闇でも分かるほど大きく見開かれ、悟の痴態を一心に映していた。その目に浮かぶのは嫌悪ではない。シールドの奥の悟の羞恥と快感が入り混じった表情に、理性を削ぎ落とされた牡の本能が滾っている。
「もう少し……あと少しだ……」
嘘だ、と同じ男の本能で悟は悟った。ブルーファルコンの本当の目的は、もはや“掻き出すこと”ではない。熱く充血した指の動きがそれを証明していた。内部をこそぐだけでなく、特定の箇所を執拗に圧迫しはじめる。
「あ゛ぁっ……そこは……!!」
悟の悲鳴に近い嬌声が上がる。ブルーファルコンの指先はちょうど前立腺の位置を捉えていた。何度も何度も円を描くように圧迫され、悟の視界に星が散る。
「いやだぁっ!!もうやめてくれぇぇ!!!!」
涙を浮かべて叫ぶ悟を前にしても、ブルーファルコンの指は止まらない。むしろ加減を忘れたように激しく動く。鋼鉄のアーマーの中で高まった欲望は今にも爆発寸前だった。彼自身もそれを自覚しながら止められない。正義の名のもとに訓練された鉄壁の理性が、今や触手の残虐とブラックパンサーの痴態によって容易く粉砕されていた。
「クソ……もう……耐えられない……」
ブルーファルコンが呻く。指を引き抜くと同時に、アーマーの股間部分が自動的に開閉ロック解除の警告音を立てる。危険な緊張状態を検知した装着者保護機能が働いたのだ。しかし今の彼にはもはや制御不能だった。
「お前が悪いんだ……こんな格好で俺を誘うから……」
装甲の隙間から鋼色に光る生身の怒張が顔を出す。悟のものよりずっと太く、血管が蛇のように浮き出たそれは、すでにパンパンに膨らんだ亀頭から透明な雫を垂らしていた。ブルーファルコンは悟の太腿を抱え上げると、その熱い亀頭を既に蹂躙された肛門へと押し当てる。
「やめろおおおっ!!!!!!」
ブラックパンサーの絶叫が個室に響き渡る中、ブルーファルコンの理性の鎖はついに千切れた──。
罵倒を無視して、ブルーファルコンは軽々とブラックパンサーを担ぎ上げた。廊下の奥へと進み、比較的損傷の少ない客室へと入ると、埃っぽいキングサイズのベッドにブラックパンサーを放り投げる。
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「……なぜ助けた」
掠れた声で呟く悟。
(……これがあの、ブラックパンサーなのか……?)
普段の戦闘では生意気な態度で自分を翻弄する黒豹が、今は俺の眼の前で惨めで生々しい痴態をさらけ出している。鋼鉄のアーマーの下で、ブルーファルコンの股間に灼熱が灯り始める。敵の醜態を嘲るべきなのに、心拍が高鳴るのを抑えられない。戦闘態勢時だというのに、スーツ越しにもわかるほど、生の己の雄芯に急激に血流が注がれていくのが分かった。
「くっ……」
悟は歯を食いしばり、震える腕で立ち上がろうとした。だが散々注がれた触手の毒の効果は残酷だった。指先に力が入らず、床に崩れ落ちる。
「無理をするな」
ブルーファルコンの低い声が降ってきた。装甲に覆われた手が咄嗟に悟の肩を支える。そのグローブ越しに見知らぬ中の男の体温を感じた気がして、悟は反射的に身を捩った。
「触るな……!」
「触手の分泌物には興奮剤が混じっているようだ」
淡々とした説明だったが、ブルーファルコンの静かな声に、悟が気付かない程度のわずかな湿り気が混ざる。青い装甲に覆われた彼の胸郭は、通常の倍近い速度でリズミカルに膨張と収縮を繰り返していた。呼吸孔から漏れる空気は、いつもの冷たい金属音ではなく、湿気を含んだ低い唸りに変わっている。
「お前に何ができる?」悟が鋭く問いただす。
「うぜえ、この期に及んでヒーロー気取りかよ?こんな状態の俺を……ッ」
言葉が途切れ、悟は自分の腹部を押さえた。腹筋がピクピクと痙攣し、内臓の奥深くで熱塊が暴れ回っている。神経毒の働きだろう、筋肉の制御が完全に乱されている。無意識のうちに両脚が微かに開きかけ、悟は恥辱に唇を噛んだ。血が滲む。
「この毒は排出するしかない」
悟の状況を視認して、ブルーファルコンの決断は早かった。彼はゆっくりと悟に近寄る。蒼いフェイスシールド越しの精悍な顔立ちを予想させる目元、彼の眼差しと視線がぶつかる。整ってはいるが、戦い慣れた男特有の険しさと、今は抑えきれない熱の影が浮かんでいた。汗で額に貼りついた数本の髪の毛が、その余裕のなさを際立たせている。彼の瞳孔は暗闇で大きく開き、悟の苦悶する表情と、その下で蠢く肉体を貪るように捉えていた。
「何を……!?」
足元に近寄るブルーファルコンに悟が後ずさろうとするが、腰から下は全く言うことを聞かない。代わりに、震える背中が埃まみれのシーツを掴もうとして滑った。破れた戦闘スーツがずり落ち、鎖骨から脇腹へかけて、しっとりと汗ばんだ白い肌が露出する。その肌の上で、先ほど触手によってつけられた無数の吸盤跡が、濃い紫色の鬱血となって鮮やかに浮かび上がっていた。まるでモンスターによる征服の印のようだ。
「力を抜け」
ブルーファルコンの声は命令口調だったが、その低音には微かな震えがあった。彼は悟の足元に屈み込み、破れたスーツの裾を容赦なくまくり上げた。剥き出しになった悟の太ももが夜気に晒され、冷たさに鳥肌が立つ。しかしすぐに、さらに熱い存在がそこに触れた。
ブルーファルコンの、装甲を一部解除した生身の右手だ。
「ひ……っ」
悟の喉から悲鳴とも喘ぎともつかない声が漏れる。ブルーファルコンの掌は驚くほど熱かった。鋼のような大きくて硬い手の皮膚が、悟の柔らかい内腿を撫で上げる。その瞬間、悟の陰茎がビクンッと跳ね上がり、新たな透明な液を迸らせた。羞恥と屈辱で全身が燃え上がる。
「やめろ……!」
悟は必死に抗議するが、その声にはもう力がない。
ブルーファルコンは無言で悟の両膝の裏に腕を差し込み、ぐっと広げた。M字型に開かれた悟の下肢は、まるで捧げられた生贄のようだ。破壊されたスーツの残骸が引っかかり、尻の谷間を隠そうともしない。そこにはまだ、触手の太い体節が潜り込んだ証拠である、濡れて膨れ上がった肛門が、ヒクヒクと収縮を続けていた。内部から未消化の白濁液がじわじわと押し出され、内股を伝うその感触に、悟は全身を駆け巡る電撃のような快感と恐怖に打ち震える。
「こんな状態じゃ、腸壁が蕩け切るぞ」
ブルーファルコンの警告は、真実味を帯びていた。
「……掻き出してやる」
そう短く告げると、悟の返答を待たずに両膝に手をかけた。抵抗しようとする悟だったが、毒のせいで体が言うことを聞かない。
「やめろっ……!そんなこと……」
哀願を聞き入れず、ブルーファルコンは悟の尻たぶをぐっと左右に開いた。露わになった肛門はヒクヒクと収縮し、そのたびにねっとりとした白濁が溢れ出る。シーツに滴り落ちる液体が溜まりを作り、夜の光を妖しく照り返した。
「ひっ……!見るな……!」
羞恥で顔を覆おうとする悟。だがブルーファルコンの視線は釘付けになっていた。鋼鉄のフェイスシールドの下で、規則正しい呼吸音が荒くなり、ハアハアという獣のような呼気が金属マスクを通して響いた。彼の理性が、次第に鋼鉄の装甲を貫通する欲望に侵食されていく。
「やめて……やめろ……!」
悟は震える声で懇願する。しかしブルーファルコンの手は止まらなかった。装甲に覆われた片手で尻たぶを開き続ける一方で、もう片方の生身の指先をそっと穴に近づける。
「掻き出すだけだ……」
低く抑えた声がどこか嘘くさい。その指がぬるりと温かな粘液をすくい取り、穴の縁に塗り広げていく。まるで馴染ませるように。
「ふっ……くぅっ……!」
敏感になった粘膜に触れられただけで、悟の腰がビクンと跳ねる。毒で感覚が過敏になっているのか、異様な快感が背筋を駆け上った。
「もっと奥まで……」
ブルーファルコンの囁きが微かに震えている。人差し指が第一関節まで沈み込み、内部の熱さに息を詰める。触手の残滓と悟の分泌液が混ざり合ったぬめりが指に絡みつく感触に、青い装甲の下で唾を飲み込む音が響いた。
「おいっ……お前……何かおかしいぞ……!」
悟が気づいた時には遅かった。ブルーファルコンの象徴である翼の紋章が入ったアーマー下の股間部――その表面を内側から押しあげる怒張は、今や完全に形を露呈していた。特殊繊維のアンダーウェアが伸び切って薄くなり、中で勃ち上がった陰茎の鈍い曲線と亀頭の丸みまでもがアーマー表面に浮き出ている。その部分が時折ブルンと震え、青い鋼鉄に刻まれた溝を更に淫靡に歪めた。
「くっ……毒の影響か……?」
ブルーファルコンの言葉が虚しい言い訳にしか聞こえない。目の前の雄の昂ぶりは理性を超えていた。アーマーの内側で熱く脈打つ鼓動が、青い表面に刻まれた縦筋を通じて透けて見える。
『この状況は……やばい……!!』
「やめろって言ってるだろうが!」
悟はブルーファルコンを蹴り飛ばそうとするが、毒に侵された脚はわずかに宙を切るだけ。その代わりに腹筋がピクピクと痙攣し、無意識にブルーファルコンの指を受け入れてしまう。
「ひ……っ!!」
「全部掻き出さないと……」
ブルーファルコンの指がさらに奥へと潜っていく。二本目の指が添えられ、根元まで埋没する。粘膜は熱く、ぬめりとともに強烈な収縮で指を締め上げてくる。内部を広げるように動かすたび、ぐちゅ……と湿った音が部屋に反響した。
「んあっ!そ、そんな風に広げたら……!!」
悟が喘ぐ。毒による麻痺と快楽の混濁の中で、羞恥が燃え上がる。エナメルスーツの裂け目から覗く乳首はピンと硬直し、半勃ちになったペニスがシーツに擦れるたびに新たな先走りを垂らしていた。
ブルーファルコンは俯瞰するようにその痴態を見下ろす。彼の股間の膨らみはもはや隠しようがないほど激しく隆起し、アーマーとウェアの間で窮屈そうに脈動している。鋼鉄の装甲を内側から押し上げる屹立は、純粋な牡の本能を露わにしていた。
「毒を……掻き出さなければ……」
もう一度同じ台詞を繰り返すが、その声音には更に明らかな情欲が滲んでいる。指を深く沈め、内壁を擦り上げる動作が次第に早くなる。同時に残りの触手の粘液を探すかのように、悟の秘部の皺一つひとつまで指先で丹念に辿る。
「いやだっ……!触るなっ……!」
抗う悟の言葉とは裏腹に、腰が指を迎え入れるように揺らめき、肉襞は指を呑み込もうと蠕動し、さらに深い奥へ誘う。無意識の淫らな動きにブルーファルコンの呼吸が一層荒くなる。
「見るな……見ないでくれ……」
悟の声は絶叫に近いが、喉が詰まり震えていた。顔を背けようとするが、ブルーファルコンの空いた腕がそれを許さない。鋼のような掌が悟の頬を掴み、強制的に正面を向けさせた。蒼いフェイスシールド越しの鋭いブルーファルコンの視線は、既に理性的なものではなくなっていた。いつもは冷徹に見える黒い瞳孔は、今は暗闇でも分かるほど大きく見開かれ、悟の痴態を一心に映していた。その目に浮かぶのは嫌悪ではない。シールドの奥の悟の羞恥と快感が入り混じった表情に、理性を削ぎ落とされた牡の本能が滾っている。
「もう少し……あと少しだ……」
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「あ゛ぁっ……そこは……!!」
悟の悲鳴に近い嬌声が上がる。ブルーファルコンの指先はちょうど前立腺の位置を捉えていた。何度も何度も円を描くように圧迫され、悟の視界に星が散る。
「いやだぁっ!!もうやめてくれぇぇ!!!!」
涙を浮かべて叫ぶ悟を前にしても、ブルーファルコンの指は止まらない。むしろ加減を忘れたように激しく動く。鋼鉄のアーマーの中で高まった欲望は今にも爆発寸前だった。彼自身もそれを自覚しながら止められない。正義の名のもとに訓練された鉄壁の理性が、今や触手の残虐とブラックパンサーの痴態によって容易く粉砕されていた。
「クソ……もう……耐えられない……」
ブルーファルコンが呻く。指を引き抜くと同時に、アーマーの股間部分が自動的に開閉ロック解除の警告音を立てる。危険な緊張状態を検知した装着者保護機能が働いたのだ。しかし今の彼にはもはや制御不能だった。
「お前が悪いんだ……こんな格好で俺を誘うから……」
装甲の隙間から鋼色に光る生身の怒張が顔を出す。悟のものよりずっと太く、血管が蛇のように浮き出たそれは、すでにパンパンに膨らんだ亀頭から透明な雫を垂らしていた。ブルーファルコンは悟の太腿を抱え上げると、その熱い亀頭を既に蹂躙された肛門へと押し当てる。
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