ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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そのままでいて欲しい

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久しぶりにアトランティーナに心を読まれた(汗)
でも、不思議なんだよね。アトランティーナに心を読まれるの、
あんまりイヤじゃないの(笑)他の人だったら、めっちゃイヤだし、
二度と口をきかないだろうと思うんだけどね(苦笑)

そっかぁ・・・。同時進行ねぇ。私、そんなに器用な方じゃないから、
同時進行なんて出来るかなぁ。ベッドに入ったら、頭と心を真っ白にして、
考え事はしないって、アトランティーナに言われてからずっと
守ってきたのに、今夜は、アトランティーナに言われたことが
頭の中をグルグルしてる(汗)

でも、こうして考えていても、今は何もすることが出来ないし、
もう、これで止め!寝ることに集中しよう。

なんか、プレゼンが終わって、明日はお休みみたいな気分になってるけど、
今週って、まだ始まったばかりなんだよね(汗)明日も会社だし、
プレゼンで提案した企画の実施日も決めなきゃだし、今までよりもっと忙しく
なるんだから、ちゃんと寝なくちゃね。だって、頭、回らなくなっちゃうもん。

昨夜、ウダウダしてた割には、爽やかに目覚められて良かった。
目覚まし鳴る前に目が覚めたしね。寝る前に大天使メタトロンにお願いすると、
本当に起こしてくれるから助かる。これは、オススメだよ。

大天使メタトロンのこと、よく知らなくてもお願いすれば聞いてくれるから、
あなたも試してみて。ただ、心の中でも、声に出してでも良いから
「大天使メタトロン、明日、〇時に起きるのでお願いします」って言うだけで
良いの。ね、簡単でしょ?

今朝も電車でのんびり座っての通勤。昨日の朝もチェリーと話しながら
だったはずなのに、なんか、ずいぶん話してないような気がする。
ホント、昨日は、私の歴史に残る1日だったってことだよね。
だって、これから先も絶対に忘れない1日になると思うもん。

「おはよう、チェリー」

「おはよう、ミウ。昨日は、おめでとう!良かったね」

「うん、ありがとう。ね、チェリーも昨日のプレゼン、
上手く行くって知ってたの?」

「・・・うん。知ってたよ。言わなくてごめんね」

「ううん。言わなくて、じゃなくて、言えなくて、だったんでしょ?」

「ミウ、さすがだね」

「だって、アトランティーナもレオンくんも真田部長も知ってたみたいだから、
チェリーも当然、知ってたんだろうなと思って。でも、みんな、私には
言わなかったからね。っていうか、言っちゃいけないみたいだったから、
チェリーも同じなんだろうなと思って。だから、なんとも思ってないから、
気にしないで。色々、事情があるもんね(笑)」

「ミウ、色々・・・慣れてきたね(苦笑)」

「まあね。でも、私にとって、悪いことじゃないから、っていうか、
むしろ、良いことだと思ってる。だって、みんな、私のことを
考えてくれてるワケでしょ?有り難いよね」

「ミウのそういうところ、スゴイと思うし、選ばれた理由なんだろうなって
思う」

「えっ?別に凄くないよ!だって、いつも、みんな、私のことを考えて、
私がより良い方向に進むように導いてくれてるんだもん。
感謝するのは当たり前だよ!」

「そういうふうに考えられない人の方が多いんだよ。
ミウみたいに真っ直ぐで、いつでも一生懸命で、素直で、感謝することが
出来るのもミウの強みっていうか、才能なんだよ」

「なんでも才能になるんだね(苦笑)」

「そうだよ!才能のことを勘違いしている人、多いよね?これって、
前にも話したと思うけど」

「そうだね。自分の才能って考える時、特別な何か、
例えば、絵が描けるとか、楽器の演奏が出来るとか、そういったことを
思い浮かべがちだけど、そうじゃないってことだよね?

とはいっても、やっぱり、自分の強みとか才能って、本人には分かりづらいと
思うよ。だって、生まれた時から、っていうか、自分にとっては
当たり前のことだったりのするでしょ?」

「確かにそうなのかもしれないね。でも、人って、自分と他者を比べる
ことは得意でしょ?だったら、自分の強みとか才能を見つけるために
比べてみると良いと思うんだよね」

「なるほどね。価値観の違いを感じた時に、『あれっ?こう思うってことは、
これが出来る自分は、これが強みとか、才能なのかな?』って思えば、
見つけやすいってことかな?価値観の違いは、個性の違いだけど、その個性が
強みだったり、才能だったりするってことになるのかな?違う?」

「うん。その通り!自分が自然に出来ることが他の人も出来るとは
限らないでしょ?そうした時に、『なんで出来ないのよ!』、
『なんで気づかないのよ!』って怒ったり、文句をいう前に自分が出来ると
いうこと、自分が気づいたということに目を向けると良いよね。
そうすれば、自分の強みや才能を発見する、良いキッカケとして、
捉えることが出来るから。

ミウの言う通り、個性が強みだったり、才能だったりするんだよ。さすが、ミウ!
私が言う前に気づいてくれたね」

「ううん。チェリーのヒントの出し方が絶妙なんだよ!私もこれからは、
そういう視点で見るようにしてみるよ。そうすれば、もっと前に進むのに
役立てることが出来そうだもんね」

「その通り!ホント、ミウってスゴイよね」

「もう!チェリーってば、褒めすぎだから(笑)」

「だって、本当のことだから。ミウは、アトラン国にいた頃から、
本当にスゴイ子だった。それは今も変わらなくて、私は嬉しいの」

「ありがとう。でも、私、自分のことをスゴイって思ったことないよ。
出来ないことや失敗しちゃうこと、オタオタしちゃうことがいっぱいあって、
『まだまだだな』っていつも思ってる。もっと、アトランティーナみたいに
何があっても余裕で、冷静でいられたら良いのになって」

「アトランティーナは、見せないだけで、内心ヒヤヒヤしていることも
あると思うよ。肉体を離れれば、そういうこともなくなるんだけどね」

「肉体が最大の制限だって、前にアトランティーナが言ってたけど、
それね、過去生を見に行った時に分かったんだ。山の頂上に神殿があってね、
そこまで行くのも肉体がないと一瞬だったから。肉体があったら、
自分の足で登らなきゃいけないじゃない?肉体が最大の制限なんだなって、
痛感したもん(笑)」

「そうなんだよね。肉体を持たなければ、どこにでも一瞬で行くことが
出来るし、全体の把握もしやすいからね」

「あっ、それ、上からの視点ってヤツだよね?その場にいて見るんじゃなくて、
視点を変えて、より客観的に見られるようにするってヤツだ」

「そうそう。肉体があると、ちょっとイメージしづらいところもあるでしょ?
でも、肉体がないと簡単にそれが出来るから」

「そうだろうね」

「でもね、ミウも分かっているとは思うけど、色々な経験は、肉体がないと
出来ないんだよ。だから、肉体を持って生きることは、とても大切で、
重要なことなの」

「うん、分かってるよ。だから、肉体を持ってる時には、肉体を持ってないと
出来ないことをいっぱいした方が良いんだよね」

「そう!経験は永遠だから。それに、経験によってスピリット、魂は
磨かれていくから、より多くの経験をした方が良いと思う」

「スピリットの経験値が高ければ高いほど良いんだよね?
なんか、ゲームみたいで面白いなって思った」

「ゲームね。それは、分かりやすい例えかもしれないね。今の時代は
ゲームがあるから、誰かに話す時にゲームの話をすると良いかもしれないね」

「うん。今度、チームのメンバーに何かを話す時、ゲームを例えにして
話してみようかな。といっても、私、そんなにゲームしてるワケじゃ
ないからなぁ(汗)」

「大丈夫でしょ。そこまで、ゲームの突っ込んだ話をしなくても、
一般的なゲームを例に挙げて話せば伝わるんじゃない?」

「そうだよね!ゲームで、経験値を積むとレベルアップするのとおんなじで、
たくさん新しい経験をすると、人としてもどんどんレベルアップして
いくんだよって話せば良いんだよね!うん、今度、そうしてみるね。

これからプレゼンの企画を実施するにあたって、また、挫折感とかも
味わうことがありそうだしね(汗)」

「そっか。昨日、勝ったから、また、大変になるんだね」

「うん。でも、大変ではないよ。むしろ、楽しい。だって、自分たちで
考えたことをカタチに出来るんだもん。こんなに楽しくて、
嬉しいことはないよ」
「ほら、そういうところもミウの強みだよ!」

「えっ、なんで?だって、みんな、そう思うんじゃない?」

「そうかなぁ。ま、これから作業を進めていく中で、ミウも気づくと思うよ」

「みんな、楽しめないのかなぁ?」

「楽しいことばかりじゃないでしょ?きっと、今まで経験したことが
ない大変なこともあるはずだよ。でもミウは、それさえも楽しいって
思えるんでしょ?」

「うん!新しいこと、やったことがないことにチャレンジするのは、
めっちゃ楽しいよ。だって、分かんなかったことを知ることが出来るし、
やってみることが出来るのって、ワクワクするじゃん!次は、どこまで
行けるのかなって」

「みんながみんな、そうではないってことに気がつくと思うよ」

「そっかぁ。そうなんだね!チェリー、ありがとう!先に聞けて良かった。
みんなが躓いた時にフォローしやすいから」

「いいえ。どういたしまして。ミウ、自分では分からないのかもしれないけど、
ミウは本当にスゴイんだよ。きっと、レオンもそう思っていると思う。
じゃなきゃ、レオンが親身になって、手を差し伸べるなんてこと、
しないと思うから」

「えっ、そうなの!?」

「そうだよ!レオンは、元守護天使かもしれないけど、誰に対しても
ミウに対するように接するわけではないから。どんなことにでも
本気でぶつかっていくミウだからなんだよ。レオンは、基本的には、
人との距離を詰めないタイプだからね」

「へぇ~、そうなんだ。もしかして人見知りとか?」

「人見知りっていうのもあるのかもしれないけど、基本的に、あまり面倒見が
良い方ではないかな(苦笑)」

「えっ、私には、めっちゃ面倒見良いけどね(苦笑)危なっかしくて、
見てられないとかなのかな?(汗)」

「そうねぇ・・・。ミウは、顔から突っ込んで行くタイプだからね(苦笑)」

「いやいや、さすがに顔からは突っ込んで行かないよ(笑)」

「ミウは、そのつもりがないのかもしれないけど、周りから見たら、
そう見えるのよ。顔から転げ落ちないように、その一歩手前で
止めてあげないとってね(笑)」

「そんなに無鉄砲に見えるのかなぁ?自分では、そこまで無茶苦茶してるとは
思ってないんだけどね(汗)」

「きっと一生懸命になり過ぎてしまうんだと思うわ。でも、だからこそミウは、
その都度、しっかり大事なことを掴んでいるんだとは思うけど。

だから、それもミウの強みであり、才能なんだと私は思っているの。
でも、やっぱり、誰か、フォローしてくれる人が、ミウの傍に居て欲しいとは
思うわね」

「あっ、だから、アトランティーナは、レオンくんを私の傍に置いて
くれたのかなぁ?」

「たぶんね。私がアトランティーナでも誰かを傍に置くと思うわ」

「そうなんだぁ・・・。もう、なんか、みんなに迷惑かけまくりだね、私(汗)」

「ううん。誰も迷惑だなんて思っていないわよ。迷惑だと思っているんだったら、
アトランティーナだって、レオンを傍に置いたりしないだろうし、
レオンも手を差し伸べたりはしないはず。ミウには、そのままで居て欲しいって
思うから、みんな、ミウのフォローをするのよ。
だから、ミウは、そのままで良いの」

「なんか・・・。めっちゃ有り難いことだね。ホント、いくら感謝しても、
ありがとうって言っても足りないくらいだよね」

「もう・・・ホントにミウって、ステキだよね」

「チェリー、全然、分かんないよ(笑)」

「ま、それもミウの良いところだけどね。あっ、次の駅なんじゃない?
じゃ、今日もステキな1日を過ごしてね。いってらっしゃい、ミウ」

「ありがとう、チェリー。いってきます」


<次回へ続く>
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