ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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あなたが創ったの?

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結局、バカの一つ覚えみたいなんだけど、アトランティーナに
ハンバーグを作ってもらったんだ。元々ハンバーグは好きなんだけど、
アトランティーナが作るハンバーグは、特別だから。

私がどうしても再現することが出来なかった、子供の頃に
大好きだったお店のハンバーグの味をアトランティーナは
再現できるんだもん。スゴイなって思う。

だって、たぶんだけど、アトランティーナは、私が大好きだったけど、
再現できなかったことを知っていて、作ってくれたんだと思うから。

前にね、この話、アトランティーナに言ったことがあるんだ。
そしたらね・・・

「それって、私が元は天使、しかも最上位階級の天使だったから
出来ると思っているんでしょ?」

って言われたの。だって、そう思うじゃない?
人間には出来ない術だなって。でもね、違うんだってさ。
アトランティーナが言うには・・・

「本来、ミウにだって、他の誰にだって出来ることなのよ」

って言われたの。

「人は、いつからなのかまでは分からないけど、自分で自分の力を
制限するようになってしまったのね。本当なら出来るのに、
『自分には出来ない』『自分には無理』って。

自分だけなら、まだ良い方で、『人間にそんな力があるはずない』って、
【人間】っていう広い範囲でまで、制限を加えてしまって、
それが当然のことのように受け容れられてしまっている。

私、ずっと聞きたいと思っていたの。そうやって、『人間には・・・』って
言っている人に、<ねぇ、あなたが【人間を創ったの?>って。
だって、そうでしょ?自分で創ったから、限界を知っているのよね?って、
聞いてみたいのよ。

でも、実際は違う。人が人を創ったわけじゃない。なのに、どうして、
『出来ない』って断言することが出来るのか不思議だとは思わない?
あなたは、あなたが出来ないって決めたから出来ないかもしれない。
でも、あなた以外の人まで、あなたの考えに巻き込まないであげて、って
言いたいのよ。

まぁ、そういう人に何を言っても通じないから言わないけどね。
だから、一人ひとりが、きちんと自分のことを知る必要があると
思っているの。そうすれば、誰に何を言われたとしても、違う
ということが分かるでしょ?違うということが分かれば、
流されてしまって、後に悔いを残すこともなくなると思うのよ。

限界を決めるのは自分だけ。人によって違うの。誰かにとっては限界でも、
自分にとっては限界じゃないのよ。そこを間違わないで欲しいと思ってる。
っていうか、そもそも限界なんてものはないんだけどね(苦笑)

ただ、やってみたいと思うか、思わないかだけ。やってみたいと思うことは、
どんなことでも出来るように人は創られているの。だから、その事実をミウには、
伝えて欲しいなって思っている。でもね、いくら言葉で言っても
伝わらないから、見せて行くしかないでしょ?

今回の大型プレゼンに挑んだことは、とっても大きな収穫だったわね。
自分のところみたいに小さな会社でも大手のプレゼンに参加することが
出来るんだって、ミウは身をもって証明したことになるでしょ?

更に、大手代理店と勝負した結果、勝利を手に入れることが出来たなんて、
誰も想像できなかったと思うの。しかも、ミウたちは、少しも苦しそうじゃ
なくて、みんなで楽しんでいたじゃない?これは、大きな成果よ。

だって、周りで見ていた人たちも『自分たちも出来るんじゃないか?』って
思うキッカケを創ったことになるでしょ?だからね、今回のプレゼン勝利は、
プレゼンに勝ったということだけに留まらず、そんなことより、
今後に繋がるもっと大きな意味があったの。

レオンからも聞いたと思うけど、その鍵を握っていたのは、
他でもないミウだった。ミウ、よく最後までブレないで踏ん張ったわね。
ここまで、長い道のりだったでしょ?でも、途中で諦めることなく、
よく進んで来たと思うわ。

でもね、これで終わりではないから。もう最終地点まで到達したような気分に
なっているかもしれないけど、まだまだ先は長いわよ(笑)
ミウの前にも、誰の前にも無限の可能性が広がっている。
だから、これからもガンガン進んで行って欲しいと思っている。

仕事だけじゃないわよ。恋も大切なミッションだから。恋愛は、人を大きく
成長させてくれる重要なツール。誰かと分かち合うことや、自分の感情、
思考の動きを知ることが出来るし、身体にも大きな影響を及ぼすものなの。

恋愛は、人生におけるカテゴリーの一つに過ぎない。でも、ここまで人に
大きな影響を与えるカテゴリーは、他には存在しないくらい、
重要なカテゴリーなの。もちろん、一生避けて通ることも出来るけど、
そこからしか学べないこともたくさんあるんだから、避けて通って
しまったら、もったいないと思わない?

せっかく生まれて来たんだから、この人生で経験することが出来る、
あらゆることにチャレンジしてみたいとは思わない?

人間の脳は、まだ科学でも解明されていない未知の領域。
騙されやすいっていう、ちょっとお茶目な部分もあるけど、
脳を駆使したら、それこそ、現在の常識なんて、簡単に覆ってしまうのよ。

恋愛は、ハートでするものだって、前に言ったけど、ハートだけじゃなくて、
脳も関係しているのよ。恋愛で受けた刺激は、確実に脳にも影響を
与えるから。そう考えたら、一生のうちで、半分くらいしか、
使い切れないと言われている脳をフルに使うための1要素として、
恋愛があるとも考えられるわよね?

仕事への自信は、今回のプレゼン勝利で、確立されたと思う。
これからは、人として、女性としての自信確立のために動いて
行きたいところよね。そのためにも必要なのが恋愛とも言える。

もちろん、人として、女性としての自信が、全て恋愛に
起因しているわけではないけど。仕事の進め方は、今回のプレゼンで、
改善されたと思うの。今までみたいに、独りで背負う、頑張るという
姿勢は改まったから。これからは、1個人としての在り方を
学んで行く段階に入ったわね。

そのためにも、少しずつ恋愛に目を向けて行って欲しいと思っているわ。
だからといって、誰でも良いからとは言わない。ミウが張り巡らせている
ガードを少しだけ、緩めてみて欲しいの。傷つくことばかりを
恐れていたら、何も前に進まない。

それにね、よく『傷ついた』って言うけど、ハートもスピリット、
魂も傷がつくことはないの。磨かれるだけ。ダイヤモンドの原石も
磨かれて初めて輝くでしょ?あれとおんなじね。傷つくのではなくて、
磨かれるだけ。そう思ったら、少しは怖くなくなるんじゃない?」

って、久しぶりにアトランティーナの話を聞けたんだよね。
たぶん、プレゼンで勝ったことで、私のエネルギーが浮足立っていたのかも
しれない。だから、エネルギーを、っていうか、地に足をつけることを
促してくれたのかもしれない。浮足立ってたら、また、いつ足元を
スコーンってすくわれちゃうかもしれないからね(苦笑)

人間の身体を手に入れてからのアトランティーナは、あまり余計なっていうか、
細かいことは言わなくなった。ま、その役割をレオンくんが担ってるって
感じではあるんだけど(汗)だから、私は聞いてるだけで、
アトランティーナが話すっていう機会は、本当になくなってたから、
今夜は、とっても有意義に感じた。それに・・・、染みた。
ハートにってだけじゃなくって、全身に染み渡った。

恋愛ねぇ・・・。別に避けてるワケじゃないんだけど、今までの恋愛に、
あまり良い記憶がないんだよね(苦笑)

それは、もちろん、相手だけの責任じゃなくて、私にも大いに問題が
あったんだとは思ってるけど。

だって、私に恋人がいたのって、アトランティーナに出会う前じゃない?
その時は、精一杯だったのかもしれないし、私にとっての最善だったのかも
しれないけど、今、思い返してみると、ダメダメだったもん、私(汗)

でも、今だったら、ステキな恋愛が出来るんじゃないかな?とは
思ったりもするけど、レオンくんが現れた時のことを考えると・・・、
やっぱり、まだ自信を持てないっていうか・・・、って
感じなんだよね(苦笑)だから、逃げてるのかもしれない。

誰かのことを好きにならないようにしているのかもしれないって。
無意識のうちにね。だから、その壁を今は、ブチ壊したいし、ブチ壊して、
飛び込んで行くのが、最大の課題なんだと思う。

やっと、ここまで、自分の中に落とし込むことが出来た。
アトランティーナに恋愛の話をされた時には、ただ、逃げることしか
考えてなかった気がする。もちろん、あの時は、そこまで考えても
いなかったし、っていうか、自分で気づけてなかったって
言った方が正しいかも(汗)

プレゼンも終わって、ひと段落ついたし、少しは恋愛に対する防御を
外してみるのも良いのかもしれない。

でも、この後、プレゼンの企画を実現するための作業が始まるから、
それが終わってから本腰を入れればいっかな(笑)

「ミウ、そういうの、なんて言うか知っている?」

「へ?あっ、また、私の心読んだでしょ!?」

「たまにはね。それより、ミウが今、思ったこと、
それはね、先・延・ば・しって言うのよ。同時進行で進めて行きなさい(笑)」


<次回へ続く>
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