ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

文字の大きさ
上 下
143 / 297

世界一幸せにする

しおりを挟む
さて、今日は、チェリーとどんな会話が始まるんだろう?
なんかね、いつも以上に新しい発見がありそうで、
今朝は、ワクワクが止まらないんだよね(笑)

「チェリー、おはよう」

「おはよう、ミウ。昨日は、良いことがあったみたいね。
良いことっていうか、新しいドキドキとワクワクって言った方が
合ってるかな?」

「うん。そうだね。自分でも分からなかった自分を発見することが
出来たかも?って感じかな。ブルータイガーの藤崎さんとプレゼンが
終わったら食事に行きましょうって言われてたんだけど、
あんまりアテにしないようにしてたの。

それが、昨日、個人の連絡先を教えてもらって、
食事が実現することになったんだ」

「弦夜くんね。彼、優しいし、ソフトだし、良いかもしれないね」

「そうなの!?っていうか、チェリーも弦夜くん、じゃなかった、
藤崎さんのこと、知ってるの?あっ、そっか。知ってるよね(汗)
だって、アトラン国に居た時、私の守護天使の一人だったんだもんね」

「そうだよ。ミウ、一人ツッコミしてるけど、動揺してる?(笑)」

「いや、そんなことはないと思うんだけど(苦笑)
なんかね、いつも、この辺り、胸の真ん中っていうのかな、
そこが、くすぐったい感じなんだよね(笑)」

「それは、恋の始まりかもしれないね」

「いや、まだでしょ?だって私、藤崎さんのこと、よく知らないし」

「お見合いじゃないんだから(笑)
相手のことをよく知らないっていうのは、頭にあるデータのことでしょ?
恋は、頭でするのではなく、ハートでするもの。
それは、レオンにも言われたんじゃない?

恋もまたエネルギーだから、ミウの身体の周りを覆っているエネルギーが
弦夜くんのエネルギーを受け取って、ミウの感情に働きかけているんだと
思うわよ。おそらく、それは、弦夜くんも同じ。

だからきっと、弦夜くんも今朝は、気持ち良く目覚めて、
今も顔がニヤけてるかもしれないわよ」

「もう、ヤダ、チェリーってば!でも、そうなのかなぁ?
だったら、嬉しいな」

「今のミウ、とっても良い顔してるもの。やっと女の子の顔を見せてくれて、
嬉しいわ。もちろん、だからといって、無理矢理、恋に持って行く必要は
ないからね。

アトランティーナも私も、ミウが恋をしてくれたら、とっても嬉しいし、
それで、今よりももっとハッピーに毎日を送ってくれたら、更に嬉しいけど、
ミウのハートが『違う』って言ったら、そちらに従ってね」

「うん、もちろん!それは、そうでしょ」

「でもね、違う人が多いのよ。例えば、年齢で、『もう、何歳だから、
恋人がいないといけないんじゃないか』とか、
『周りもみんな結婚しているから、自分も結婚しなきゃダメだ』っていう
理由で、無理矢理、相手を探して、相手と自分の今を無視して、
おつきあいを始めたり、結婚してしまったり、という人が多いのよ。

もちろん、そんな始まり方をして、幸せになれるはずもないんだけど、
そうすると、今度は、『妥協は必要』とか、『忍耐が大事』って思って、
ずっとアンハッピーな毎日を送ったりするものなのよ。

ミウは、大丈夫だと思うけど、そこは、ちゃんと覚えておいてね。
もし、一緒に食事に行って、違和感を感じたら、その時は、相手は弦夜では
ないってことだから、その違和感っていう、自分の気持ちを信じるのよ」

「うん。分かった。なんか、チェリーが言ってること、分かるような気がする。
だって、前の私がそうだったから(苦笑)だからなんだよね。恋愛に対して
前向きになれなかったのは。恋愛って聞いても、アンハッピーなことしか
思い浮かばなかったから、アトランティーナに恋愛が課題って言われた時は、
死刑判決を受けたような気がしたんだもん(苦笑)

私の中で、『私は恋愛に向いていない』、『私が幸せな恋愛や結婚が
出来るはずがない』って勝手に決めつけて、恋愛から距離を置いていたって
いうか、誰かのことを好きになることを避けてたような気がする。

それが、藤崎さんのことは、自然と『良いな』って思えたんだよね。
こういう感覚、めっちゃ久しぶりで、私自身が戸惑っちゃった(苦笑)

そういえば、藤崎さんって、私が今まで好きになった人やつきあった人とは、
まるでタイプが違うの!きっと、それも私が私を見ることが出来るように
なったっていう証なのかもしれない。あと、気がつかないうちに
『私は大丈夫』っていう自信みたいなものもついたのかもしれないね」

「ミウ、今までの相手と弦夜、何が違うの?」

「私ね、優しい男は苦手だったの。きっと、私以外にも優しいんだろうとか、
いざという時、頼りにならないんじゃないかとか、浮気症だとかね。
あと、甘やかされると私がダメになっちゃうような気もしてたのかもしれない。

でもね、藤崎さんに対しては、その優しさに甘えちゃっても良いのかなって
思えたの。気を遣ってくれることも嬉しいと思ったしね。前の私だったら、
『悪いな』って恐縮してたかもしれない(笑)それだけ、自分に対する
価値観が上がったのかなって。

それと、どんなに優しくされても、甘やかされても、私は、ちゃんと
自分の目標に向かって進んで行けるって思えるようになったのかもしれない。
目標に向かって進んで行くために、時には、いたわってもらったり、
ねぎらいの言葉をもらうことも必要なんじゃないかなって思えるように
なったんだよね。

あっ、今、話してて、また自分の思いっていうか、自分のこと、
気づいたかもしれない。良かった。たぶんね、チェリーと話すことで、
また新たな発見があるんじゃないかなって思ってたの。やっぱり、あったね。
それも、めっちゃ大切な気づき。そっか、知らない間に私、少しだけかも
しれないけど、自分の価値も上がってたし、自信も持てるように
なってたんだね。気づかせてくれて、ありがとう、チェリー」

「いいえ、どういたしまして。それが、私の役割だから。
アトランティーナに話して、ミウの思いとか、感情とかを一度、
きちんとミウの中に落とし込むのね。それから、少し時間を置いて、
今度は、私と話すことで、ミウの中に落とし込まれたものから、
必要なものを取り出していくの。そういう二段構えなのよ、
アトランティーナと私は。完璧でしょ?(笑)」

「ホントだ!完璧だね、私にとっては(笑)自分に対する価値観とか、
自信を持ててるかどうかとか、分かんないし、なかなか気づけないもんね。

でも、こうして、自分に起こったことを振り返ることで、
『あっ、そっか!』とか、『そういえば・・・』って、気づくことが
出来るんだね」

「ま、気づけない人もいるんだけどね(苦笑)」

「それはきっと、その人にとって、気づく時期がまだ訪れてないだけ
なんじゃないの?」

「素晴らしい、ミウ!なんて、前向きなの!それに、よく理解できていて、
ホント、素晴らしわ!感動ものよ」

「えへっ、ありがとう(汗)なんか、褒められるのも、くすぐったいね」

「その、くすぐったいっていう感覚も前はあまり感じなかったんじゃない?」

「うん、そうかもしれない。だから、最近、ちょいちょいあって、
まだ慣れないから、余計に、ちょっとムズムズするっていうか、
そんな感じなんだよね(苦笑)でも、そんなにイヤな感じでもないし、
慣れたら、ちょっと快感になるかもしれないって思ってる(笑)」

「快感になるの!?さすが、ミウね。個性的だわ」

「それ、変わってるって言ってるのと同じだよね?(笑)」

「変わっているんじゃなくて、個性的なの。同じ出来事が起こったとしても
感じ方は、人によって違うでしょ?そのひとつ一つ、どれも否定される
ものではないのよ。どれも、みんな同じように大切だから」

「そうだね。それに変わってるってことは、同じように感じる人が少ない、
もしくは、いないってことだから、ユニークってことでもあるよね?
私ね、ユニークって言葉、好きなんだ。だって、唯一無二ってことでしょ?
なんか、私だけっていうフレーズに惹かれちゃうんだよね。
これもまた、個性的な感じ方っていうのかもしれないね(笑)」

「そうかもしれないわね(笑)
本来、誰でもこの地球上では唯一無二の存在なの。まだ、アトランティーナから
星のことは教わっていないと思うけど、ミウと全く同じホロスコープを
持つ人は、2万5千年前か、2万5千年先にしか居ない。
だから、今、この地球上に居る人は、誰一人として、同じホロスコープを
持つ人は居ないってこと。スゴイことよね」

「へぇ~っ!ビックリだね!」

「それに合わせて、宇宙の周期も大体2万5千年くらいで移り変わって
いくのよ。その宇宙の周期と合わせて生まれて来ている、今、この地球上に
居る人たちは、ある意味、特別な存在と言えるわね。

前に、ミウが自分は戦いが起こる時期にばかり生まれて来ているって
話していたけど、それもそういうことなのよ。宇宙の周期が移り変わる時は、
文化や文明が変わるタイミングでもある。だから、地上では戦いが
起こることになるのね。本当は、戦い以外の方法があれば良いとは思うけど・・・。

ミウは、いつの時代も大切な時期、世の中が変わる時に生まれて来ている
ということよ。それは、ミウだけじゃなくて、今、この地球上に生きている人、
全てに言えることなんだけどね」

「なんかまた、壮大な話になって来ちゃったね(汗)なんで、そういう時代を
好き好んで選んでるのかねぇ。私には、全く分かりません」

「ううん、ミウのスピリット、魂は、ちゃんとその理由を知っているのよ。
ただ、表面上の意識に昇って来ないだけのこと。ミウの深い部分では、
分かっていて、何をしたら良いのかもしっかりと理解しているの」

「そうなんだ・・・」

「だからといって、難しく考える必要はないし、何か大きなことに
取り組まなければいけないという話でもないの。自分にとっては、
大したことじゃなくても、この地球にとっては大したことだったりするから。

だから、自分の思い、感情、感覚に敏感でいる必要があるのよ。
自分が楽しいと思うこと、これをするとハートが喜んでいると感じることを
すれば良いの。それが、地球が、宇宙が、神が、ミウに求めていることだから」

「う~ん、それがイマイチ難しいんだよね(苦笑)」

「そうやって、難しい顔をしないで。ミウは、ミウのままでいることが大切なの。
自分を偽らないこと、自分を世界一幸せにすることが、ミウにとって
大切なことなのだから。あっ、そろそろ降りる頃ね。じゃ、今日も一日、
ハッピーに過ごしてね。いってらっしゃい、ミウ」

「チェリー、いつもありがとう!いってきま~す!」


<次回へ続く>
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:5,546pt お気に入り:3,816

転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:85pt お気に入り:3,737

余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:37,956pt お気に入り:29,917

不死王はスローライフを希望します

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:41,621pt お気に入り:17,455

聖女の紋章 閑話集 ファリカの冒険

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:35pt お気に入り:34

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:21,143pt お気に入り:11,868

突然の契約結婚は……楽、でした。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:121,134pt お気に入り:3,315

処理中です...