ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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街にも、お店にも!?

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カフェで、盛り上がったんだけど、翌日のこともあるし、
早めにお開きにしたの。藤崎さん、いや、弦ちゃんも元守護天使だから、
色々とぶっちゃけられるし、教えてもらえるから、そういう点では
レオンくんと同じなんだけど、一緒に居て感じられる安心感では、
やっぱりレオンくんなんだなって思った。

でも、トキメキっていうか、ドキドキ感とか、ワクワク感っていうか、
そういう醍醐味は、弦ちゃんなのかな?レオンくんには言えない
けどね(笑)レオンくんは、始めから私の恋人候補としてやってきた
ワケではないって話、本当にそうなのかもしれないね。

恋愛という課題をクリアするために、私の元守護天使さんたちに
協力要請をしたって話を聞いた時は、全員が私の恋人候補として、
やってきてるんだと思った。でも、弦ちゃんの話を聞いて、そうでは
ないことが分かった。

正直、ちょっと残念に思ってる私もいたんだけど、ちょっと考えてみれば
そうだよね。私が、素直に恋愛と向き合うはずないんだもん(苦笑)
その私が恋愛に向かえるように支えてくれる人、出会いのタイミングを
図ってくれる人、それも立派なサポートだよね。

っていうか、そういう人が居ないと上手くいくものもいかなくなる可能性が
出て来るワケで、もしかしたら、恋人候補さんよりも重要な役割なのかも
しれないって、初めて気づいた。

やっぱり、宇宙っていうか、天界っていうか、私とは、考えの幅?奥の深さ?が
違うんだね(笑)たぶん、恋愛に限ったことじゃなくて、全てのことにおいて、
宇宙の計画っていうのは、色々なことが練り込まれてるんだと思った。

だから、一見、悪いことのように見えることも、実は、全然悪いことではなくて、
それをどう捉えて、活かしていくのかが大切なんだなって思ったんだ。

確かに、好きになったからって、誰とでも上手くいくワケではないじゃない?
でも、こんな経験ってないかな。恋が実らなくて悲しい思いをするんだけど、
しばらくしたら、実は問題アリの人で、上手くいかなくて良かったんだって
知ったりしたこと。私はあるんだよね(苦笑)

そうしたことがきっと、誰にでも起こっているような気がする。恋愛だけじゃ
なくて、就職とか、他の人間関係でも。

だから、願ったことが叶わなかったとしても、悲しむ必要はないんだと思う。
叶わなかったことで、自分を幸せにしてくれたり、豊かにしてくれるんじゃ
ないかなって思うから。叶ったら、不幸になる願いは叶えてくれないんだよ。
そう考えると、宇宙って親切だし、優しいよね(笑)

でも、だからといって、願う前から『この願いが叶っても、私は幸せになれない
かもしれないのかな?』とかは考える必要はないと思う。今、自分が望んでいる
こと、願っている気持ちには、素直に、正直になって良いんだと思う。
だって、叶わなかったっていう事実からも得ることがあると思うから。

だから、叶わなかったからといって、ガッカリする必要はないってことなんだよ。
必要なことは、全部叶うんだから。そう信じて過ごせたら、私たちの人生、
ハッピー、ハッピーなんじゃない?(笑)

弦ちゃんとバイバイしてから、そんなことを考えながら帰ってきた。
そしたら、あっという間に家に到着して、またもやビックリしちゃった。
前にも似たようなこと、あったよね(汗)家に帰るのは、どの電車に乗ってとか、
どこで乗り換えてとか、そういうことを考えなくても帰れるんだよね。

だから、いかに無意識の中にたくさんの情報が詰まってるかってことが、
こういうところからも分かる気がするの。人って、実はスゴイんだなってね(笑)

お家に帰ると、アトランティーナは起きて待っててくれた。明日のこともあるし、
話したいこと、聞きたいことがあるんだよね、きっと(苦笑)

「ただいま~!」

「おかえり、ミウ!弦夜との食事会は楽しかった?」

「うん!楽しかったよ!それにね、ハンバーグが美味しいお店って言ってたから、
ファミレスみたいな感じのお店かと思ってたんだけど、全然違ってたの!」

「どんなお店だったの?」

「それがね、一軒家レストランで、めっちゃ高級感溢れるお店だったの!
予約しておいてくれた席が2階のバルコニーみたいなところで、
キャンドルだけの灯りでね、ロマンティックなんてもんじゃなかったよ!
しかも、ライトアップされたお庭が見れて、お花の香りが漂ってくるの!
まるで、お姫様になったような感じだったよ!」

「そう!ステキじゃない!良かったわね。それで、ハンバーグは
美味しかったの?」

「もちろん、美味しかったよ!チーズハンバーグにしたんだけど、
ハンバーグの上にも刻んだチーズがいっぱい乗ってて、中にもトロトロのチーズが
入ってたの。味はね、大人のハンバーグって感じだった。

あと、食事の前にスープと前菜も頼んでくれたんだけど、それも高級な
味がした(笑)めっちゃ美味しかったし。それに、イチゴのシャンパンを
グラスで飲んだの。ふんわりイチゴの香りがして、味も甘酸っぱくて、
美味しかったぁ~。

あとね、デザート、何にするか迷ってたら、弦ちゃんがお店の人に
お願いして、デザートの盛り合わせにしてくれたの!それが、なんと
3段トレイで出てきて、アフタヌーンティーみたいだったんだ。私、
アフタヌーンティーに行きたいって思ってたから叶っちゃった!でも、今度、
ちゃんと昼間にアフタヌーンティーに行こうって思ったの」

「それは、それは。弦夜も頑張ったわね。でも、自分で探したお店では
なかったんじゃない?」

「さっすが、アトランティーナ!芳村部長が好きなお店で、何度か連れて行って
もらったんだって。普段は、コンビニ弁当とか、ファストフードやお弁当で
済ませてるって言ってたよ」

「でも、ロマンティックなお店を選ぶなんて、さすが弦夜ね。
魚座パワー炸裂じゃない(笑)それで、電話を掛けてきてからは、どうしたの?」

「ウチの場所を伝えなきゃいけなかったから、道端でっていうのも何だねって
ことになって、そのお店の近くにあるカフェバーに行ったの。そこでは、お酒は
飲まずにカフェオレにしといたけどね。

あとね、弦ちゃんに聞いたんだけど、元守護天使さんたちは、今回、生まれて
きた時の生年月日、時間、場所によって割り出されるホロスコープの影響は、
あまり受けないって言ってたよ。元々の魂が持っている質の方が強く出るんだって
言ってた。

だから、魚座パワーが炸裂したって、私もお店に入った時に思ったけど、それだけ
じゃないのかもしれないなって思ったの」
「そう、そんな話までしたのね。まだ、勉強したてだから混乱しちゃう
わよね(苦笑)でも、ミウは弦夜の話、理解できたの?」

「うん、なんとなく。あとね、魂の色のことも教えてくれた。人は、生きている
時のエゴで魂に色がつくっていう話。でも、天使さん太刀の魂には、色が
つかなくて、たまに魂の周りを覆うような感じで色を発することはあるって
言ってた。だから、私の魂にも色がついてるんだなって思ったんだ」

「随分、色々な話をしたのね」

「うん。色々聞けて良かったよ。あとね、レオンくんは、本来の魂の質に近くなる
ような生年月日、時間、場所を選んだから、守護天使だった頃とあんまり変わって
ないかもって言ってたよ」

「あら、そう(苦笑)ま、良いわ。そういう話をカフェバーでしていたのかしら?
ほら、電話してきたから、そこでお開きになったのかなって思ってたから、遅いな
って思ってたのよ。でも、相手が弦夜だし、二軒目に行ったのかなって思ったの。
いずれにしても、盛り上がったのなら良かったわ」

「そうだね。初めてにしては、盛り上がった方だと思うよ。それと、一軒目の
お店より二軒目のお店の方が話しやすかったかな。あんまり高級感が漂ってると、
やっぱり緊張しちゃうみたい(汗)」

「緊張したというよりは、お店のエネルギーに影響を受けて、お行儀良く
なっただけなんじゃないかしら?」

「あっ、そっか!あのね、慣れたら違うのかなって思ったんだけど、
行き慣れたとしても、やっぱり、ある程度の緊張は抜けないんだろうなって
思ってたの。なるほどね、そういうことか!エネルギーって、どこにでもあるし、
影響を受けるんだね」

「そうよ。エネルギーがないところなんてないって覚えておいた方が良いわね。
お店じゃなくても、街によって雰囲気が違うでしょ?あれもまたエネルギーの
影響よ。だから、街によって集まる人が違うし、同じような人が同じ街に
集まるでしょ?あれは、エネルギーによって生じる引き寄せの効果と言えるわね」

「あ~、確かにそうかも!10代の子が集まる街と大人が集まる街って
あるもんね。あと、その街にある文化っていうか、そういうのでも集まる人って
決まってくるね。なるほど、あれもエネルギーの影響なんだ・・・。
うふふ、また一つ賢くなった。ありがとう、アトランティーナ」

「いいえ、どういたしまして」

お店にも、街にもエネルギーがあるんだね。命あるものには必ずエネルギーが
あるワケだから、お店も街も生きてるってこと?っていうより、その土地に
エネルギーがあるのかもしれないね。それで、そのエネルギーに近い人が
集まるって感じかな?たぶん、そんな感じなんじゃないかな?
今度、ゆっくりアトランティーナに聞いてみよ。


<次回へ続く>
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