ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

文字の大きさ
254 / 297

チャレンジ&トライねぇ(苦笑)

しおりを挟む
ランチの時には、話に夢中になっちゃって、せっかく弦ちゃんが
一生懸命、選んでくれたデザートも味わうことなく、ただ、
食べちゃったから、今度は、しっかり味わおうって思ってるんだ。
だって、申し訳ないでしょ?だって、もし、私が一生懸命に選んで
買ったのに、誰も味わってくれなかったら、やっぱり悲しいもん。

「弦ちゃん、お昼の時はごめんね。感想も言ってなかったもんね」

「ううん、大丈夫。気にしてくれて、ありがとう。でも、そんなに気に
してないよ」

「ホントに~?私だったら、悲しいけどなぁ・・・」

「ミウさんのそういう優しいところ、相手の気持ちを思いやれるところ、
すっごく良いと思う。本当の優しさって、思いやりなんだよね。表面だけを
なぞっただけの優しい言葉って、全然響かないからね(苦笑)」

「確かに!でも、そういう人の方が多いよね?あとさ、全然行く気がないのに
<今度ランチでも行きましょう!>とかって言う人いるじゃない?あれって、
どうなんだろうって思う。行く気がないのに行きましょうって言うのも
嘘つきだと思うんだよね」

「なんか厳しいですね(笑)」

「えっ、そうかなぁ。私は、行く気がない人には絶対に言わない。それに、
<今度、ランチ行こうね>って言った相手のことは必ず誘うよ。そうじゃないと、
嘘つきになっちゃうでしょ?」

「いや、そこまで相手は思わないと思うけど(苦笑)」

「ミウの月に居る蠍座が、そうさせているのよね。でも、弦夜も月星座は
蠍座でしょ?だから、ミウほど極端ではないにしても、ミウの気持ち、
分かるんじゃない?」

「まあ、分からなくはないですけど、ミウさんほど徹底していないというか、
そこまで厳密に考えたりはしないですね(汗)」

「そこがミウの良いところでもあり、弱点でもあるのよ。ミウの魂はピュアで、
真っ直ぐだから、そこが魅力なんだけど、時と場合によっては、融通が
利かないってなることにもなる。だから、ミウは、自分には、そういうところが
あるということを理解して、自分でコントロールしないとね」

「うん。それも自分では気がつかなかったけど、アトランティーナと
話してる中で、なんとなく気づいた(笑)だからね、最近は、100%納得してる
わけではないんだけど、口先だけで、<今度、ランチ行きましょう!>とか、
<今度、食事に行きましょう!>って言われても、適当に流せるように
なったんだ。前は、言われる度に気分悪くなってたけど(苦笑)」

「えっ、最近ってことは、それまでは、どうしていたの?」

「真面目に受け止めて、『いつ行くんだろう?』って、気にしてたよ。
でも、いつになっても誘って来ないじゃない?それで、私の中にある
嘘つきリストに名前が刻まれてた(笑)」

「マジで!?」

「うん。でも、最近は、それも挨拶の一つなのかなって思うようにしてる。
私は、どうしても好きになれない挨拶だけどね(苦笑)だって、行く気が
ないんだったら、そんなこと言う必要なくない?意味わかんない」

「うふふ。ミウらしいわね。だから弦夜も気をつけてね。というか、弦夜も
本当は、そういうの、好きじゃないんじゃない?」

「ま、確かにそうですね。行く気がないんだったら、<行きましょう!>とか
言うな!とは思いますね(笑)」

「良かったわね、ミウ。理解者が増えたわよ」

「うん!でも、そういう誠実さが感じられたから、弦ちゃんのこと、
良いなって思ったんだと思うよ」

「僕の誠実さ、伝わっていました?」

「うん、伝わってた。だって、私が電話するって言った時間帯、
いつも弦ちゃん、席にいたでしょ?忙しいんだから、たまには席を外してる
ことがあってもおかしくないって思ってたのに、そういうこと、
なかったもんね。だから、ちゃんと約束を守ってくれてるんだなって思って、
嬉しかった」

「そういう細かいところに気づいてくれるっていうのも嬉しいね」

「それは、お互いに価値観が似ているから起こるのよね。だから、相性って
大事なのよ。細かいところで理解し合える関係は、長続きするものね。
それもお互いにストレスを感じることなく。

価値観が違う相手でも、長続きさせることは出来るけど、自分の価値観を
変えないと関係を続けていけないということもあるでしょ?柔軟に対応して
いるつもりでも、意外と細かいところを変えるのって、ストレスに
なっている場合があるからね」

「あっ、そういえば、星の勉強をしてる時、アトランティーナ、言ってたよね?」

「えっ、何を?」

「男性は金星、女性は火星を見れば、好みのタイプが分かるけど、
相手の好みのタイプを知って近づくことは出来ても、それが本当の自分じゃ
なかったら、結果的に長続きしないし、長続きしたとしてもストレスを
溜め込んで、幸せな関係性を築いていくことは難しいって。そういうこと
だよね?」

「そうね。だから、誰もが本来の自分でいることが一番望ましいのよ。
自分を偽りながら過ごしていると相手に誤解を与えてしまうでしょ?
それで、いざ、つきあい始めてみたら、『こんなはずじゃなかった』って、
お互いに落胆することになってしまうのよ。

でも、いつも本来の自分で過ごしていたら、そういう誤解が生じることは
ないでしょ?だから、よく<好きな人からは好かれないけど、なんとも思って
いない人からは好かれる>って聞くけど、そういうこともなくなるわ。

どうして、好きな人からじゃなくて、なんとも思っていない人に好かれるのか
というと、好きな人の前では、良いところを見せようと思ったりするでしょ?
でも、なんとも思っていない人の前では、カッコつけることもなく、本来の自分で
居られる。

つまり、カッコつけた自分ではなくて、本来の自分が一番魅力的だということね。
肩の力が抜けている状態が一番なのよ。

もし、自分の中に理想のカタチというものが明確にあるのなら、そこに自分を
近づけていく努力をしてみても良いとは思うけど。本来の自分ではなくても、
努力して獲得したものでも、それが自分のものになっていれば、感じるストレスも
少なくて済むから。

でも、やっぱり、本来の自分を受け容れて、認めて、その上で自分に合った
パートナーと結ばれた方が幸せではあるんだけどね」

「うん、うん、私もそう思う。っていうか、今までの私は、自分のことも
よく分かってなかったことに加えて、理想の相手とか、理想のカタチすらも
曖昧だったからね(苦笑)更に、自信がなかったから、もう、踏んだり蹴ったり
だよね(笑)そんな状態で、幸せな恋愛が出来るはずないじゃん!って今なら、
めっちゃ分かるよ」

「ミウの理解が深まってくれて、良かったわ。ところでミウ、デザートは、
ちゃんと味わっているの?」

「えっ?あっ、うん、味わってるよ(汗)って、ごめ~ん。また話に夢中に
なっちゃってた(汗)これじゃ私、筋金入りの嘘つきだね(苦笑)ごめんね、
弦ちゃん」

「大丈夫!ホント、気にしてないから。でも、どれが一番好きか、教えて
もらえると嬉しいかな(苦笑)」

「そうだよね!せめて、それくらいは伝えないとダメだよね!っていうか、
どれも正直、美味しいんだよね。見た目も可愛いし、キレイだし、ダメなのが
ないっていうか、だから、なんか、スルーしちゃうんだと思う(汗)」

「あっ、分かった!じゃ、次回は、ミウさんもアトランティーナも絶対に
好きじゃなさそうなのを1つくらい買ってくれば良いんだ!その方が、
コメントもらえるってことだよね?(笑)」

「ま、確かにそうかもしれないけど・・・。でも、そんなことしたら、
アトランティーナに出禁にされるよ(笑)」

「そうね。意図的に好みじゃないものを買ってくる人をウチに入れる
わけにはいかないわね(笑)」

「そうですよね(汗)やっぱり、それはダメか・・・」

「だ・か・ら、弦夜!正直になりなさい!本当は、ちゃんと感想を言って
もらいたいんでしょ?どうなの?」

「・・・正直言うと、さっきもそうですけど、何か言って欲しいなって
思っていました(汗)アトランティーナから合格はもらったけど、実際に
食べてみてどうなのかは、聞きたかったです。でも、話に夢中に
なったのは、僕も同じなので、なんか言い出しづらくて・・・。

それと、ミウさんが気にしてくれているのも分かっていたので、
なんか・・・って感じでした。すみません!」

「弦夜、何事も最初が肝心なのよ。きちんと思っていることを言えない関係は、
長続きしないし、幸せから、どんどん遠ざかってしまうの。そういう話を
したわよね?」

「はい。でも、自分の思っていることを素直に伝えるのって、やっぱり勇気が
要りますね(苦笑)特に、初めて人間として生まれて、今に至るじゃない
ですか。なんか、人間のルールって言うか、当たり前っていうか、
そういうものに上手く合わせることが正解だって、勝手に思って、ここまで
来ちゃったので、お恥ずかしながら、自分の気持ちに素直になることが
難しくなってしまっていました」

「ね、ミウ。元守護天使でも、気をつけていないとこうなっちゃうの。
だから、気をつけないとね。自分が今、何を感じて、何を思って、何を
考えているのか、意外と把握できていないの。

仮に、感じていること、思っていること、考えていることが分かったと
しても、それを飲み込んでしまう人がほとんどなのよね。でもそれじゃあ、
誰にも伝わらないわよね?伝わらなければ、何も始まらない。

だから、ミウが率先して、自分の思いや気持ち、考えを偽らないで、
行動に移す努力をして欲しいのよ。そんなミウの姿に啓発される人が
必ず出て来るから。そして、一度でも自分思いや気持ち、考えを素直に
行動すれば、それが、どんなに気持ちの良いことなのかも分かるから。

それが分かれば、また同じように、自分に素直に行動しようと思う人が
増えるでしょ?だから、ミウがみんなのお手本になって欲しいの。
弦夜にもミウの姿、見せてあげてよ。そうすれば、弦夜も思い出すかも
しれないでしょ(笑)」

「本当なら、僕がミウさんのお手本になる立場だとは思うんですけど、
ごめんなさい!ミウさん、一緒にチャレンジしていきましょう!僕も
元守護天使として、本来の自分を取り戻していきますから!」

「え、ええ。じゃ、一緒にチャレンジ&トライしていきましょう!」

なんか、変な感じ(汗)元守護天使でも流されちゃうことって
あるんだね(苦笑)まぁ、あくまで【元】であって、今は人間
なんだもんね。人間に慣れていない分、流されやすいのかもしれない。

ま、私は、昨日よりも今日、今日よりも明日って感じに、たとえ半歩でも
良いから前に進んでいたいって思ってるし、新しいミッションは、
ウェルカムだから良いんだけど、改めて<一緒にチャレンジしていきま
しょう>とかって言われると、なんだかなぁって思っちゃう(苦笑)


<次回へ続く>
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。

小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。 「マリアが熱を出したらしい」 駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。 「また裏切られた……」 いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。 「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」 離婚する気持ちが固まっていく。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

迎えに行ったら、すでに君は行方知れずになっていた

月山 歩
恋愛
孤児院で育った二人は彼が貴族の息子であることから、引き取られ離れ離れになる。好きだから、一緒に住むために準備を整え、迎えに行くと、少女はもういなくなっていた。事故に合い、行方知れずに。そして、時をかけて二人は再び巡り会う。

金の羊亭へようこそ! 〝元〟聖女様の宿屋経営物語

紗々置 遼嘉
ファンタジー
アルシャインは真面目な聖女だった。 しかし、神聖力が枯渇して〝偽聖女〟と罵られて国を追い出された。 郊外に館を貰ったアルシャインは、護衛騎士を付けられた。  そして、そこが酒場兼宿屋だと分かると、復活させようと決意した。 そこには戦争孤児もいて、アルシャインはその子達を養うと決める。 アルシャインの食事処兼、宿屋経営の夢がどんどん形になっていく。 そして、孤児達の成長と日常、たまに恋愛がある物語である。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

処理中です...