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ほんとうはー
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あんな事があった次の日。
私はいつも通り、キミへの悪戯を始めた。
でもやっぱりキミは頑張って笑顔を作り続けた。
「ねぇ、なんで、そんなに笑ってるの。」
1人になった時に、キミに聞いた。
キミは「だって、人がいるんだから、笑ってないと。」とやっぱり笑顔のままだった。
それが腹立たしくて、私は怒鳴った。
「なんで、みんなの前で悲しまないの!?なんで、私に怒らないの!?あの時だってー」
屋上で最後にキミが笑顔で言った言葉。
「ーありがとう。」
嬉しそうに笑うそれに私は呆れながら、その場を後にした。
「だって、私のせいで」
「なんで、そうやって、うじうじしてるの!?」
私は庇うつもりなんてなかったし、増してや、虐めてる主犯が相談に乗るなんてあってはいけない事だろう。
でも私は叫んだ。だって腹が立つから。
キミは目を丸くして、私を見ていた。
そんなままじゃ私が話し続けたければいけないだろう。
「キミは自分のやりたい事をすればいいんだよ!なんで、人を庇って自分を犠牲にするの!!?なんで、いじめられて笑ってるの!?なんで、独りで平気なふりするの!!?」
私は言い終えて、息を整える。
すると、キミはあの屋上のときのように幸せそうに笑って
「ありがとう。」
とだけ言った。
「ってことあったじゃん?」
大人になった私たちはカフェにいた。
「あったね!私、あんな事言われたの始めてだったから、すっごーく嬉しかったんだ!」
あの時と同じ幸せそうな笑顔で話す。
まぁ、私からすれば苦い思い出なんだけどね。
友達をハブった思い出なんて忘れたいのね。
「じゃあさ、その後の言ってくれた言葉覚えてる?私、そっちの方が好きだったんだー!」
アイスティーを飲みながら、笑い合える仲になった私たちはこうやって思い出に浸る。
「思えてないよ。」
嘘をついて私もアイスコーヒーに口をつける。
「なんでー!ぶーぶー。…あのね、そのときね、『ありがとうって時だけ幸せそうな、可愛い顔するよね。』って言ったんだよ。」
そう言ってまた笑う。
そんな事思い出したくない。
恥ずかしいもんだよ。昔の自分のセリフなんて。
「ねぇ、私、今、すっごぉーく幸せだよ。」
この言葉は、キミが強かったから聞けた言葉だよ。
なんて言葉は恥ずかしいから言いません。
私はいつも通り、キミへの悪戯を始めた。
でもやっぱりキミは頑張って笑顔を作り続けた。
「ねぇ、なんで、そんなに笑ってるの。」
1人になった時に、キミに聞いた。
キミは「だって、人がいるんだから、笑ってないと。」とやっぱり笑顔のままだった。
それが腹立たしくて、私は怒鳴った。
「なんで、みんなの前で悲しまないの!?なんで、私に怒らないの!?あの時だってー」
屋上で最後にキミが笑顔で言った言葉。
「ーありがとう。」
嬉しそうに笑うそれに私は呆れながら、その場を後にした。
「だって、私のせいで」
「なんで、そうやって、うじうじしてるの!?」
私は庇うつもりなんてなかったし、増してや、虐めてる主犯が相談に乗るなんてあってはいけない事だろう。
でも私は叫んだ。だって腹が立つから。
キミは目を丸くして、私を見ていた。
そんなままじゃ私が話し続けたければいけないだろう。
「キミは自分のやりたい事をすればいいんだよ!なんで、人を庇って自分を犠牲にするの!!?なんで、いじめられて笑ってるの!?なんで、独りで平気なふりするの!!?」
私は言い終えて、息を整える。
すると、キミはあの屋上のときのように幸せそうに笑って
「ありがとう。」
とだけ言った。
「ってことあったじゃん?」
大人になった私たちはカフェにいた。
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「思えてないよ。」
嘘をついて私もアイスコーヒーに口をつける。
「なんでー!ぶーぶー。…あのね、そのときね、『ありがとうって時だけ幸せそうな、可愛い顔するよね。』って言ったんだよ。」
そう言ってまた笑う。
そんな事思い出したくない。
恥ずかしいもんだよ。昔の自分のセリフなんて。
「ねぇ、私、今、すっごぉーく幸せだよ。」
この言葉は、キミが強かったから聞けた言葉だよ。
なんて言葉は恥ずかしいから言いません。
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