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執行猶予編
人形は残酷な夢を見た-22
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「起きたのか?」
タオルを頭から被り、片手でワシャワシャと拭いながら悠々と歩いてきた男に、二人は同時に顔を上げた。
スッキリとした顔でリビングにやってきた九尾に、食事中だった恭華が胡散臭げな視線を向ける。
だがその手に握っているチキンを手放す気はない。
「だ、誰だよ?つーか、いつから・・・」
突然の来訪者に驚き、怯えた恭華は、そっとキツネの影に隠れる。
「恭華さん、こちら九尾です。僕の幼馴染みで専属医でもあります。恭華さんの具合も診てくれたんですよ?」
キツネに言われ、恭華が値踏みするように上から下、下から上へと視線を移す。
確かに、何だか風呂上がりのホカホカ状態ではあるが、白衣を着ている。
白衣=医者だ。
うん、医者だ。間違いない。
恭華は確信するようにうなずく。
「え、そうだったのか?ありがとう。俺は西条恭華、今こいつに監禁されています」
チキンでキツネを指す。
「知っている。そのチキンを寄越せ」
恭華にチキンを差し出すよう手のひらを向ける。
「え?・・・・・」
突然チキンを寄越せと要求され、戸惑った末に渡したくないという結論に達した。
チキンを手放すことなく、さっと後ろに隠す。
直接嫌だとは言えずに困り切った恭華が助けを求め、キツネを見る。
「お前の胃は弱っている。いきなりチキンなんか入れるな。キツネ、お前も欲しがるままに与えるな。何を嬉しそうに甘やかしているんだ」
差し出さない恭華からチキンをひったくり、代わりに手を拭けとおしぼりを持たせる。
そしてニヤついているキツネの頬にチキンをグリグリと押し付ける。
「ちょ、九尾。分かりましたから、チキンやめてください」
「そうだ、俺のチキンをキツネの汚いほっぺたに押し付けるな!!」
チキンを惜し気に目で追い、意気消沈する。
まだ一口しか口にしていなかったのだ。
「恭華さん、また吐いちゃうかもしれませんから、ここは九尾の言う通りお粥にしましょう?」
目に見えてガックリと肩を落とす恭華の頭を慰めるように撫でる。
「カルシウム取れよ」
骨折を早く治すためだ。カルシウムをサプリで取れるよう、粉にしたものをキツネに渡す。
「はい・・・」
落ち込んでいる恭華はまだチキンを見ている。
「ところでキューちゃん、稲荷はどうしたんです?」
「稲荷?居たのか?・・・あ、稲荷が医者呼んでくれたのか?」
そう、確か倒れる前、稲荷が優しく背中を擦ってくれていた。
その後から全く記憶がない。
「ええ、そうですよ。稲荷は健康診断から逃げる程に九尾のことが苦手なんですよ。その稲荷が呼んでくれたんです、感謝なさい」
キツネに言われ、改めて九尾を見上げる。
こんなに・・・キツネよりも遥にまともそうな人なのに、稲荷は苦手なのかと。
もしかして本当は怖い人なのかと少し身構える。
「お礼言ってくる!・・・で?稲荷はどこにいるんだ?」
「今は意識がない。ところで、稲荷がお前との約束をしきりに気にしていた。何か稲荷と約束していたのか?」
チラリと恭華を見つめる九尾の目が一瞬鋭さを増す。
「え、な、何で意識ないって大丈夫なのかよ?約束?」
九尾の視線をサラリと受け止め恭華が、はて、何だったか?と首を傾げる。
鋭い視線ならば普段から慣れている。親戚から向けられてきたのも、絡んでくる素行の悪い連中から向けられる視線も常に鋭い。
そんなもの一々気になどしていられない。
頭を撫でていたキツネの手が不意に止まるが離れる気配がない。
『ん?』と見上げた恭華に、キツネが口を開く。
「恭華さん、僕に何か言いたいことがあったんじゃないですか?」
「え?」
突然そう問いかけられ、一瞬停止した後に慌てて頭に載せられた手を振り払う。
そうだ。キツネは心が、考えが読めるのだ。
「お前、勝手に読むなよっ!!!」
慌ててキツネから距離を取る。
「フフッ、別に触れていなくても読めますよ?その距離に意味はありませんねぇ」
たかだか五歩程度で詰められる距離を取ったところで、思考は丸見えなのだ。
キツネが思考を読める人間の範囲はそこまで大きくない。
それでもこのマンション内にいる人間の思考は読める。
「言いたいことなんかたくさんあるに決まってんだろ?帰せ、寄るな、触るな、暴力反対、俺の前に二度と現れるな・・・チキン寄越せ」
キツネに言いたいことなど挙げればキリがない。
恭華の自由勝手な言動に九尾は驚愕を隠せない。
だが、キツネは恭華に腹を立てたり叱責するどころか、愉快そうに楽しそうにその様子をニヤニヤ見つめている。
「そういえばケーキも食べてない・・・キツネ、ケーキ・・・」
「ああ、そういえばそうでしたね。恭華さんはケーキを食べに来たんですもんね。九尾ケーキぐらいなら・・・」
「チキンは渡さん。ケーキもダメに決まってんだろ?キツネ・・・甘やかし過ぎじゃないか?」
孫の欲しい物を欲しがるままに与える祖父母のように、恭華の望むものを与えるキツネの行動もそうだが、まさかこんなに自由な発言を弄ぶだけの玩具に許すなど、甘やかし以外の何物でもない。
「フフッ、九尾もそう思います?やはりもう少し厳しく躾けるべきですよね?」
恭華の目の前に立っていたキツネが恭華の背後に素早く移動する。
「ということで恭華さん、ケーキはお預けですよ?」
後ろから声をかけられて初めて背後を取られたと知る。
バッと振り返り驚くが、ケーキが食べられないことへの落胆が大きく、子犬のような目で、プルプルと睫毛を震わせながらキツネに縋るような視線を送る。
「・・・一口ぐらいダメですかね、キューちゃん?」
「それが甘やかし過ぎだって言ってんだ。吐いてもいいなら勝手に食え。俺はもう知らん、診ないからな」
「怒られてしまいましたねぇ、恭華さん。治ったらまた作りますね。ところで貴方、明日出掛けたいのでは?僕に外出のお願いを一緒にする約束を稲荷としていたんでしょう?」
キツネの話を聞いている間に思い出したとばかりに『あっ』と口を開く。そして仕切に恭華が頷く。
「そうだった・・・あ、あの・・・」
「いいですよ?」
「え?」
「ですから、明日外出したいんですよね?どうぞ」
ニコニコいや、ニヤニヤといつもの笑みを浮かべキツネが快諾する。
「あ、ありがと・・・」
あまりにあっさり許可して貰った恭華自身が戸惑う。
大丈夫なのか?と。
「ただし、門限は10時までですよ?必ず戻ってきてくださいね」
後ろから恭華を抱きしめ、恭華の頭の上に顎を載せる。
「10時って・・・小学生かよ?それにここ分からないから戻ってこれないし・・・」
頭の上にいるキツネを見るように、恭華の視線だけが上を向く。
「ああ、はいはい。これ、ここの住所入力しておきましたから、タクシーでも拾ってきてください。あ、僕たちの連絡先も入れておきましたから、連絡いただけましたらお迎えに参りますよ?」
恭華の前でヒラヒラとスマホを扇ぐように見せつける。
タオルを頭から被り、片手でワシャワシャと拭いながら悠々と歩いてきた男に、二人は同時に顔を上げた。
スッキリとした顔でリビングにやってきた九尾に、食事中だった恭華が胡散臭げな視線を向ける。
だがその手に握っているチキンを手放す気はない。
「だ、誰だよ?つーか、いつから・・・」
突然の来訪者に驚き、怯えた恭華は、そっとキツネの影に隠れる。
「恭華さん、こちら九尾です。僕の幼馴染みで専属医でもあります。恭華さんの具合も診てくれたんですよ?」
キツネに言われ、恭華が値踏みするように上から下、下から上へと視線を移す。
確かに、何だか風呂上がりのホカホカ状態ではあるが、白衣を着ている。
白衣=医者だ。
うん、医者だ。間違いない。
恭華は確信するようにうなずく。
「え、そうだったのか?ありがとう。俺は西条恭華、今こいつに監禁されています」
チキンでキツネを指す。
「知っている。そのチキンを寄越せ」
恭華にチキンを差し出すよう手のひらを向ける。
「え?・・・・・」
突然チキンを寄越せと要求され、戸惑った末に渡したくないという結論に達した。
チキンを手放すことなく、さっと後ろに隠す。
直接嫌だとは言えずに困り切った恭華が助けを求め、キツネを見る。
「お前の胃は弱っている。いきなりチキンなんか入れるな。キツネ、お前も欲しがるままに与えるな。何を嬉しそうに甘やかしているんだ」
差し出さない恭華からチキンをひったくり、代わりに手を拭けとおしぼりを持たせる。
そしてニヤついているキツネの頬にチキンをグリグリと押し付ける。
「ちょ、九尾。分かりましたから、チキンやめてください」
「そうだ、俺のチキンをキツネの汚いほっぺたに押し付けるな!!」
チキンを惜し気に目で追い、意気消沈する。
まだ一口しか口にしていなかったのだ。
「恭華さん、また吐いちゃうかもしれませんから、ここは九尾の言う通りお粥にしましょう?」
目に見えてガックリと肩を落とす恭華の頭を慰めるように撫でる。
「カルシウム取れよ」
骨折を早く治すためだ。カルシウムをサプリで取れるよう、粉にしたものをキツネに渡す。
「はい・・・」
落ち込んでいる恭華はまだチキンを見ている。
「ところでキューちゃん、稲荷はどうしたんです?」
「稲荷?居たのか?・・・あ、稲荷が医者呼んでくれたのか?」
そう、確か倒れる前、稲荷が優しく背中を擦ってくれていた。
その後から全く記憶がない。
「ええ、そうですよ。稲荷は健康診断から逃げる程に九尾のことが苦手なんですよ。その稲荷が呼んでくれたんです、感謝なさい」
キツネに言われ、改めて九尾を見上げる。
こんなに・・・キツネよりも遥にまともそうな人なのに、稲荷は苦手なのかと。
もしかして本当は怖い人なのかと少し身構える。
「お礼言ってくる!・・・で?稲荷はどこにいるんだ?」
「今は意識がない。ところで、稲荷がお前との約束をしきりに気にしていた。何か稲荷と約束していたのか?」
チラリと恭華を見つめる九尾の目が一瞬鋭さを増す。
「え、な、何で意識ないって大丈夫なのかよ?約束?」
九尾の視線をサラリと受け止め恭華が、はて、何だったか?と首を傾げる。
鋭い視線ならば普段から慣れている。親戚から向けられてきたのも、絡んでくる素行の悪い連中から向けられる視線も常に鋭い。
そんなもの一々気になどしていられない。
頭を撫でていたキツネの手が不意に止まるが離れる気配がない。
『ん?』と見上げた恭華に、キツネが口を開く。
「恭華さん、僕に何か言いたいことがあったんじゃないですか?」
「え?」
突然そう問いかけられ、一瞬停止した後に慌てて頭に載せられた手を振り払う。
そうだ。キツネは心が、考えが読めるのだ。
「お前、勝手に読むなよっ!!!」
慌ててキツネから距離を取る。
「フフッ、別に触れていなくても読めますよ?その距離に意味はありませんねぇ」
たかだか五歩程度で詰められる距離を取ったところで、思考は丸見えなのだ。
キツネが思考を読める人間の範囲はそこまで大きくない。
それでもこのマンション内にいる人間の思考は読める。
「言いたいことなんかたくさんあるに決まってんだろ?帰せ、寄るな、触るな、暴力反対、俺の前に二度と現れるな・・・チキン寄越せ」
キツネに言いたいことなど挙げればキリがない。
恭華の自由勝手な言動に九尾は驚愕を隠せない。
だが、キツネは恭華に腹を立てたり叱責するどころか、愉快そうに楽しそうにその様子をニヤニヤ見つめている。
「そういえばケーキも食べてない・・・キツネ、ケーキ・・・」
「ああ、そういえばそうでしたね。恭華さんはケーキを食べに来たんですもんね。九尾ケーキぐらいなら・・・」
「チキンは渡さん。ケーキもダメに決まってんだろ?キツネ・・・甘やかし過ぎじゃないか?」
孫の欲しい物を欲しがるままに与える祖父母のように、恭華の望むものを与えるキツネの行動もそうだが、まさかこんなに自由な発言を弄ぶだけの玩具に許すなど、甘やかし以外の何物でもない。
「フフッ、九尾もそう思います?やはりもう少し厳しく躾けるべきですよね?」
恭華の目の前に立っていたキツネが恭華の背後に素早く移動する。
「ということで恭華さん、ケーキはお預けですよ?」
後ろから声をかけられて初めて背後を取られたと知る。
バッと振り返り驚くが、ケーキが食べられないことへの落胆が大きく、子犬のような目で、プルプルと睫毛を震わせながらキツネに縋るような視線を送る。
「・・・一口ぐらいダメですかね、キューちゃん?」
「それが甘やかし過ぎだって言ってんだ。吐いてもいいなら勝手に食え。俺はもう知らん、診ないからな」
「怒られてしまいましたねぇ、恭華さん。治ったらまた作りますね。ところで貴方、明日出掛けたいのでは?僕に外出のお願いを一緒にする約束を稲荷としていたんでしょう?」
キツネの話を聞いている間に思い出したとばかりに『あっ』と口を開く。そして仕切に恭華が頷く。
「そうだった・・・あ、あの・・・」
「いいですよ?」
「え?」
「ですから、明日外出したいんですよね?どうぞ」
ニコニコいや、ニヤニヤといつもの笑みを浮かべキツネが快諾する。
「あ、ありがと・・・」
あまりにあっさり許可して貰った恭華自身が戸惑う。
大丈夫なのか?と。
「ただし、門限は10時までですよ?必ず戻ってきてくださいね」
後ろから恭華を抱きしめ、恭華の頭の上に顎を載せる。
「10時って・・・小学生かよ?それにここ分からないから戻ってこれないし・・・」
頭の上にいるキツネを見るように、恭華の視線だけが上を向く。
「ああ、はいはい。これ、ここの住所入力しておきましたから、タクシーでも拾ってきてください。あ、僕たちの連絡先も入れておきましたから、連絡いただけましたらお迎えに参りますよ?」
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