38 / 84
執行猶予編
人形は残酷な夢を見た-34
しおりを挟む
「ぅ・・・キツネ?」
恭華の意識が戻り、薄らと目を開ける。
「恭華さん、起こしてしまいましたか?」
手の冷たさが、恭華を起こしたのだと思い、キツネが額から手を引いていく。
だが下げられた手をキュッと恭華が握り、自分の頬に戻していく。
「恭華さん?」
「気持ちイイ・・・」
心地良さに目を細め、火照った頬を擦り付ける。
熱に浮かされた体温に、キツネの冷たさが非常に心地良いのだ。
「恭華さん、ポチが貴方に謝りたいそうです。どうします?体辛いなら今度にしますか?」
恭華に手を取られ、自ら頬に擦り付けていることに、キツネが嬉しさを隠そうともせず、口には深々と笑みを浮かべる。
「ポチ?何で?」
ポチが謝りたい理由が分からず、恭華がキョトンとする。
「それは本人に聞きましょう。ポチ、入りなさい」
キツネの言葉に稲荷がドアを開け、ポチを招き入れる。
頭を下げ、上目遣いで恭華とキツネにお伺いを立てるように遠慮がちに前足をカシュカシュと進める。
「ほら、ポチ早く入って・・・」
なかなか進まないポチを促そうと、ポチの身体を稲荷がポンポンと叩いた。
「ガァッ!!」
途端に牙を剥き、稲荷の腕に噛み付くようにポチが迫る。
「わぁっ!ちょ、ポチ!」
慌てた稲荷が情けなくサッと尻を突き出すように腰を引く。
ポチは完全に稲荷を自分より格下に見ている。
稲荷は自分の舎弟だと思っているのだ。稲荷が下手に出なければ、ポチが稲荷の指示に従うことはない。
今だって稲荷が素早く避けていなければ本気で噛み付かれていた。
そして避けてなお、稲荷を引っ掻いてやろうと鋭い爪が空を切る。
ポチのプライドは高い。限りなく。
「ポ、ポチ!!悪かったッス!俺ごときが調子に乗りました!!」
ポチの前に滑り込むように土下座する。
稲荷のプライドは低い。限りなく。
ポチは通常のトラよりも一回りも二回りも大きいのだ。そしてキツネ以外、誰にも懐かずに靡かない。その特性は獰猛。
獲物は常に一撃で仕留める。ポチの鋭い爪に一掻きされた人間の首が飛んでいく姿を何度も目にしている。
品定めをするように稲荷をブルーアイで見つめ、牙を剥き出しにして威嚇する。
「ポチ遊んでないで早く来なさい。恭華さんは具合が良くないんですよ。謝りたいことがあるのでしょう?」
キツネの声に稲荷の顔がパァッと輝く。助かった、と。
「グルグル」
喉を鳴らしながら、ポチがベッドへと歩み寄っていく。ベッドの縁に前足をかけ、恭華を覗き込んだ。
顔色の良くない恭華の頭にポフッと足を乗せる。
「ぶっ」
大きな足は当然、頭だけに留まらず、顔全体を覆うように乗せられる。
キュッキュッと肉球に顔を押され、ふふっと恭華から笑みが零れる。
「ポチくすぐったいよ!お前の肉球気持ちイイな」
キツネの手を投げ捨てるようにポーイっと手放し、代わりにポチの足を取る。
「チッ・・・・ポチのくせに」
ボソッとキツネが呟き短く舌を打つ。
「ポチは恭華さんを傷付けたことを、とっても反省しているんですよ」
キツネの言っていることに同意するようにポチがペロペロと恭華の顔をなめる。
「わっぷ!!ポチくすぐったい!俺は大丈夫だから気にするな、ポチ。ポチは優しい奴だな・・・」
ワシャワシャとポチの頭を撫でる。
「は?ウソだろ?ポチが・・・優しい奴?」
稲荷は目の前の光景に驚きを隠せない。それよりも何よりもショックを隠せない。
稲荷のことを舎弟や下僕のように扱うポチが、恭華にあんなに懐いて・・・
頭を撫でさせているだと?
爪を隠してポフポフしているだと?
肉球をプニプニ触らせているだと?
傷付けたことを謝っているだと?
なんて差だ!!
というか、何でだ?
何でキツネの玩具に過ぎない恭華に、ポチが懐いているのだ?
もっと単刀直入に言えば、何で自分には懐かない?
と、稲荷は酷く衝撃を受けると共に劣等感を感じざるを得ない。
落ち込みに落ち込んだ稲荷は膝を抱え床に座り込む。イジイジと床を指で弄くり回す。
「稲荷そこにキノコ生やすのやめてください。やることないなら炊事でもしてきてください。」
「ガウゥッ!!」
追い出すように冷たい視線を向けるキツネの横で、ポチまでも出て行けと稲荷に向かって低く吠える。
「はいはい、分かりましたよ!!どうせ俺は邪魔者ですよ!!」
半泣きでわぁっと叫びながら稲荷が部屋を飛び出していった。
「いや、お前らも出て行けよ。寝かせろよ」
こうして会話をしていることさえしんどいのだ。
「フフッ、大丈夫ですよ、恭華さん。僕がずっとそばについていますから安心して眠ってください❤」
「ガァ!」
ポチもキツネに同意するように片足を上げる。
「いや、お前がいたら不安でしょうがないだろうが・・・どうでもいいけど静かにしておけよ」
どうせ恭華が拒否したところでキツネの回答など決まっているのだ。出ていかないだろう。それどころか反抗的だといわれなき暴力を振るわれることだろう。
「はい❤」
「ガゥ❤」
ポチが嬉しそうにベッドへと上がり、恭華の枕を押し出すように自分の前足を差し出す。恭華の横にコロンと転がる。
「ふふふ、ポチの足、気持ちいいな・・・」
フサフサ、フカフカの腕枕・・・足枕の気持ちの良さに恭華が目をつぶる。
恭華の頭を前足に乗せ、満足気にポチも目をつぶる。
「ポチ、一人前に恭華さんに腕枕ですか?僕を差し置いて・・・」
ポチにベストポジションを取られ、仕方なくもう片脇側のベッドにキツネが潜り込む。
「・・・何でお前まで入ってくるんだよ?」
元々このベッドの所有者はキツネだが、我が物顔で恭華は占領する。
迷惑そうに眉をひそめている恭華の額にキツネが手を置いた。
「僕だってお役に立てますよ?」
冷やりとした掌で、恭華の高すぎる熱を冷ましていく。
「冷たい手も悪くない・・・な」
スッと目を閉じて、しばらく心地良さに浸っていたが、そのうちスースーと寝息を立て始めた。
「フフッ、本当に可愛い❤」
「ガァ❤」
「まさかポチまでこんなに惚れ込むなんて・・・好みが似ていますねぇ」
「グルグル」
一人と一匹が恭華を目いっぱいに愛でている時、寝室にインターホンを通して稲荷の声が鳴り響いた。
その声はどこか不機嫌でいるような怒気さえ感じる。
「キツネさん、三人で大変仲睦まじいところ申し訳ないッスけどね、俺フロント帰るッスよ!!」
キツネの返事を待たずに稲荷がブチっと切る。
「あらあら、怒らせてしまいましたかね」
「ガッ!」
「ああ、そうですね、やきもちですね。自分だけ仲間に入れないという」
稲荷の罵声にも目を覚ますことなくスヤスヤと眠る恭華を、一人と一匹はいつまでも愛おしそうに見つめていた。
恭華の意識が戻り、薄らと目を開ける。
「恭華さん、起こしてしまいましたか?」
手の冷たさが、恭華を起こしたのだと思い、キツネが額から手を引いていく。
だが下げられた手をキュッと恭華が握り、自分の頬に戻していく。
「恭華さん?」
「気持ちイイ・・・」
心地良さに目を細め、火照った頬を擦り付ける。
熱に浮かされた体温に、キツネの冷たさが非常に心地良いのだ。
「恭華さん、ポチが貴方に謝りたいそうです。どうします?体辛いなら今度にしますか?」
恭華に手を取られ、自ら頬に擦り付けていることに、キツネが嬉しさを隠そうともせず、口には深々と笑みを浮かべる。
「ポチ?何で?」
ポチが謝りたい理由が分からず、恭華がキョトンとする。
「それは本人に聞きましょう。ポチ、入りなさい」
キツネの言葉に稲荷がドアを開け、ポチを招き入れる。
頭を下げ、上目遣いで恭華とキツネにお伺いを立てるように遠慮がちに前足をカシュカシュと進める。
「ほら、ポチ早く入って・・・」
なかなか進まないポチを促そうと、ポチの身体を稲荷がポンポンと叩いた。
「ガァッ!!」
途端に牙を剥き、稲荷の腕に噛み付くようにポチが迫る。
「わぁっ!ちょ、ポチ!」
慌てた稲荷が情けなくサッと尻を突き出すように腰を引く。
ポチは完全に稲荷を自分より格下に見ている。
稲荷は自分の舎弟だと思っているのだ。稲荷が下手に出なければ、ポチが稲荷の指示に従うことはない。
今だって稲荷が素早く避けていなければ本気で噛み付かれていた。
そして避けてなお、稲荷を引っ掻いてやろうと鋭い爪が空を切る。
ポチのプライドは高い。限りなく。
「ポ、ポチ!!悪かったッス!俺ごときが調子に乗りました!!」
ポチの前に滑り込むように土下座する。
稲荷のプライドは低い。限りなく。
ポチは通常のトラよりも一回りも二回りも大きいのだ。そしてキツネ以外、誰にも懐かずに靡かない。その特性は獰猛。
獲物は常に一撃で仕留める。ポチの鋭い爪に一掻きされた人間の首が飛んでいく姿を何度も目にしている。
品定めをするように稲荷をブルーアイで見つめ、牙を剥き出しにして威嚇する。
「ポチ遊んでないで早く来なさい。恭華さんは具合が良くないんですよ。謝りたいことがあるのでしょう?」
キツネの声に稲荷の顔がパァッと輝く。助かった、と。
「グルグル」
喉を鳴らしながら、ポチがベッドへと歩み寄っていく。ベッドの縁に前足をかけ、恭華を覗き込んだ。
顔色の良くない恭華の頭にポフッと足を乗せる。
「ぶっ」
大きな足は当然、頭だけに留まらず、顔全体を覆うように乗せられる。
キュッキュッと肉球に顔を押され、ふふっと恭華から笑みが零れる。
「ポチくすぐったいよ!お前の肉球気持ちイイな」
キツネの手を投げ捨てるようにポーイっと手放し、代わりにポチの足を取る。
「チッ・・・・ポチのくせに」
ボソッとキツネが呟き短く舌を打つ。
「ポチは恭華さんを傷付けたことを、とっても反省しているんですよ」
キツネの言っていることに同意するようにポチがペロペロと恭華の顔をなめる。
「わっぷ!!ポチくすぐったい!俺は大丈夫だから気にするな、ポチ。ポチは優しい奴だな・・・」
ワシャワシャとポチの頭を撫でる。
「は?ウソだろ?ポチが・・・優しい奴?」
稲荷は目の前の光景に驚きを隠せない。それよりも何よりもショックを隠せない。
稲荷のことを舎弟や下僕のように扱うポチが、恭華にあんなに懐いて・・・
頭を撫でさせているだと?
爪を隠してポフポフしているだと?
肉球をプニプニ触らせているだと?
傷付けたことを謝っているだと?
なんて差だ!!
というか、何でだ?
何でキツネの玩具に過ぎない恭華に、ポチが懐いているのだ?
もっと単刀直入に言えば、何で自分には懐かない?
と、稲荷は酷く衝撃を受けると共に劣等感を感じざるを得ない。
落ち込みに落ち込んだ稲荷は膝を抱え床に座り込む。イジイジと床を指で弄くり回す。
「稲荷そこにキノコ生やすのやめてください。やることないなら炊事でもしてきてください。」
「ガウゥッ!!」
追い出すように冷たい視線を向けるキツネの横で、ポチまでも出て行けと稲荷に向かって低く吠える。
「はいはい、分かりましたよ!!どうせ俺は邪魔者ですよ!!」
半泣きでわぁっと叫びながら稲荷が部屋を飛び出していった。
「いや、お前らも出て行けよ。寝かせろよ」
こうして会話をしていることさえしんどいのだ。
「フフッ、大丈夫ですよ、恭華さん。僕がずっとそばについていますから安心して眠ってください❤」
「ガァ!」
ポチもキツネに同意するように片足を上げる。
「いや、お前がいたら不安でしょうがないだろうが・・・どうでもいいけど静かにしておけよ」
どうせ恭華が拒否したところでキツネの回答など決まっているのだ。出ていかないだろう。それどころか反抗的だといわれなき暴力を振るわれることだろう。
「はい❤」
「ガゥ❤」
ポチが嬉しそうにベッドへと上がり、恭華の枕を押し出すように自分の前足を差し出す。恭華の横にコロンと転がる。
「ふふふ、ポチの足、気持ちいいな・・・」
フサフサ、フカフカの腕枕・・・足枕の気持ちの良さに恭華が目をつぶる。
恭華の頭を前足に乗せ、満足気にポチも目をつぶる。
「ポチ、一人前に恭華さんに腕枕ですか?僕を差し置いて・・・」
ポチにベストポジションを取られ、仕方なくもう片脇側のベッドにキツネが潜り込む。
「・・・何でお前まで入ってくるんだよ?」
元々このベッドの所有者はキツネだが、我が物顔で恭華は占領する。
迷惑そうに眉をひそめている恭華の額にキツネが手を置いた。
「僕だってお役に立てますよ?」
冷やりとした掌で、恭華の高すぎる熱を冷ましていく。
「冷たい手も悪くない・・・な」
スッと目を閉じて、しばらく心地良さに浸っていたが、そのうちスースーと寝息を立て始めた。
「フフッ、本当に可愛い❤」
「ガァ❤」
「まさかポチまでこんなに惚れ込むなんて・・・好みが似ていますねぇ」
「グルグル」
一人と一匹が恭華を目いっぱいに愛でている時、寝室にインターホンを通して稲荷の声が鳴り響いた。
その声はどこか不機嫌でいるような怒気さえ感じる。
「キツネさん、三人で大変仲睦まじいところ申し訳ないッスけどね、俺フロント帰るッスよ!!」
キツネの返事を待たずに稲荷がブチっと切る。
「あらあら、怒らせてしまいましたかね」
「ガッ!」
「ああ、そうですね、やきもちですね。自分だけ仲間に入れないという」
稲荷の罵声にも目を覚ますことなくスヤスヤと眠る恭華を、一人と一匹はいつまでも愛おしそうに見つめていた。
21
あなたにおすすめの小説
終焉の晩餐会:追放される悪役令息は、狂欲の執事と飢えた庭師を飼い慣らす
河野彰
BL
かつて、ローゼンベルグ家の庭には白薔薇が咲き誇っていた。嫡男リュシアンは、そのバラのように繊細で、風が吹けば折れてしまいそうなほど心優しい青年だった。しかし、名門という名の虚飾は、代々の放蕩が積み上げた「負の遺産」によって、音を立てて崩れようとしていた。
悪役になり切れぬリュシアンと彼を執拗にいたぶる執事のフェラム、純粋な愛情を注ぐ?庭師のルタムの狂気の三重奏。
氷の檻に閉じ込められた月~兄上のすべては、私のもの~
春野ふぶき
BL
『兄上は私のものだ。魂も、肉体も。永遠に―—』
アーヴェント侯爵家の長男ライカは、妾腹として正妻に虐げられ続けてきた。
唯一の救いは、次期当主を目される異母弟カイエンの存在。
美しく聡明で、氷の騎士と呼ばれる彼だけは、常にライカの味方だった。
だが、その愛情は兄を守るものではなく、深く歪んだ執着だった。
母を排除し、兄を囲い込み、逃げれば鎖で捕らえる。
そしてついに、ライカの心身は限界に追い詰められていく。
——カイエンが下す「最後の選択」とは。
ふたりが辿る結末は、幸福か、それとも狂気の果てか。
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
義兄は双子の義弟に三つの隠し事
ユーリ
BL
「兄さんは絶対あげねえからな」「兄さんは俺らのだからな」
魔法省専属モデルを務める双子を義弟に持つ伊央は、この双子の義弟に三つの隠し事をしていた。なんとかして双子はそれらを暴こうとするけれど、伊央と謎の関係性を持つカメラマンの邪魔が入ったりでなかなか上手くいかなくて…??
「兄さん大好き!」「大好き兄さん!」モデルの双子の義弟×十二歳年上の義兄「二人いっぺんは無理です」ーー今日も三人は仲良しです。
俺以外美形なバンドメンバー、なぜか全員俺のことが好き
toki
BL
美形揃いのバンドメンバーの中で唯一平凡な主人公・神崎。しかし突然メンバー全員から告白されてしまった!
※美形×平凡、総受けものです。激重美形バンドマン3人に平凡くんが愛されまくるお話。
pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!
https://www.pixiv.net/artworks/100148872
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる