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第13章 リステリアス宮の攻防
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「うわあ~!」
「きゃあ~!」
道行く人々の悲鳴が聞こえた。
しかし、そんなものには構ってはいられなかった。
フタバの運転する巨大コンボイはコンボイ・センターを飛び出すと、マミの秘密兵器第一弾、《十連ターボ》の超パワーによって加速し一気に街道を突っ走った。
田舎道の街道はその恐るべき加速と重量によりところどころ陥没やら崩壊の憂き目を見たが、それくらいで停止するコンボイではなかった。
と云うより、フタバではなかった。
さすがに街道の途中には巨大コンボイが暴走している情報がはいったのか、要所要所に検問が設けられてはいたが、その破壊的な暴走の前には毛ほどの効果もなく、ついにコンボイは首都リステリアスの目抜き通りを破壊しながらリステリアス宮に迫っていた。
通常、丸一日がかりの距離を約八時間ほどでやってきた計算であった。
「し、しんどいな……」
助手席のユズナが呻いた。珍しく車酔いである。
「だにゃ。予想以上にゃ……」
後部座席のマミも発明者のくせに蒼い顔をしている。
荷台に乗っていたクロード警部は加速のGによって荷台後方の壁に張り付いたまま、ぴくりとも動かない。
ただひとり、運転席のフタバだけが鼻歌を唄っている。
(こいつ、どない神経やねん? ドラテクはサンタの方が上、云うとったが、少なくともこう云う滅茶苦茶やらせたらフタバの方が断然、上やな)
やがて前方にリステリアス宮の威容が見え始めた。
昼花火が、ぽん、ぽん、と、景気よく打ち上がっている。
「間におうたか?」
「ええ、おそらくは」
コンボイは相変わらず道行く者やビークルを蹴散らして驀進している。
その速度と破壊力の中、それでも人身事故をひとつも起こしていないのは奇跡的であった。
「宮殿の中にぶっこめるか?」
「それは楽しそうですわね。あ、でもダメみたいです。ほら」
宮殿が近くなり減速しながらユズナが指差して見せる。
確かにリステリアス宮の前にはかなりの人だかりが出来ており、さすがにこの中に突っ込めば何人かは巨大コンボイに踏み潰されてしまうだろう。
「アリさんだと思えば、多少、踏み潰しても大丈夫なんですけどね」
「おまえ、物騒なこと云うなや! ……恐ろしい奴やで、ほんま」
「では、とりあえずあの前で停めますか?」
「仕方あらへんやろ。けど、それからどないする?」
ユズナは腕を組んで考え込んだ。
そこへマミがユズナの肩を、とんとん、と叩く。
「ん? 何や?」
「マミちゃんを忘れて欲しくないにゃ。ちゃ~んと用意してあるにゃん。秘密兵器第二弾があるにゃ」
うはははは、と、手を腰に当てて笑う。
「第二弾? まあ、何でもええけど大丈夫か?」
「も・ち・ろ・ん、だにゃ」
マミがわくわく顔を隠そうともせずに、ピースサイン。
やがてコンボイはリステリアス宮の前で巨大な車体をドリフトさせながら急停車する。
もうもうとした土煙が立ち昇り、その周辺にいた野次馬たちが慌てて逃げ惑う。
その土煙は周辺の建物を飲み込むほどの信じがたい規模であった。
「おお、この土煙はお誂え向きの演出だにゃ」
そしてフタバに目をやった。
「フタバちゃん、今まで運転でお疲れだろうけどもうひと仕事にゃん」
「全然、疲れてませんわよ。むしろ楽しくて楽しくて――で、次は何をすれば?」
「まずはコンテナに行くにゃん」
「了解。で?」
「行けばわかるにょだ」
ピースサイン。
怪訝そうにしながらもフタバはマミの云う通り運転席から出てコンテナに向かう。
「今度は何や?」
「黙って見てるにゃ、ユズナちゃん。マミちゃんの秘密兵器第二弾の起動だにゃん!」
わくわく顔。
何となく不安なユズナ。
そこへ荷台で目を覚ましたらしいクロード警部が、後部座席のリア・ウインドウを叩く。
「あの、着いたんですか?」
へろへろ状態である。いい加減、この男も最悪の乗り心地の荷台で、よく生きているものだ。
「ああ、クロードちゃん、生きてた? クロードちゃんにもやってもらうことがあるから準備しててにゃ」
「準備?」
「クロードちゃんにはサンタちゃんたちを解放すると云う重大な任務があるにゃん」
「おい、マミ」と、ユズナ。
「そんなん、ウチが行くに決まっとるやん」
不満そうである。
「うんうん、ユズナちゃんの気持ちはわかるけど、ユズナちゃんには他の役目があるにゃん。ユズナちゃんの戦闘力が必要だにゃ。クロードちゃんの貧弱な戦闘力には期待出来ないからにゃ」
そして、マミは、そろそろかにゃ、と、呟くとフォン端末でフタバを呼び出した。
「フタバちゃん、準備OKかにゃ?」
『OKです。これ、凄いですわね、マミさん』
「にゃは♪ じゃ、行くにょだ!」
マミが運転席脇のスイッチを入れる。
コンボイが振動した。
後ろを振り返ると巨大なコンテナがゆっくり左右に開き始めた。
「なんや、いったい? おい、マミ?」
「秘密兵器第二弾、巨大ロボ《ラブリー・ゴッド・マシンダー・X》、発進だにゃん!」
「きょ、巨大ロボ?」
「きゃあ~!」
道行く人々の悲鳴が聞こえた。
しかし、そんなものには構ってはいられなかった。
フタバの運転する巨大コンボイはコンボイ・センターを飛び出すと、マミの秘密兵器第一弾、《十連ターボ》の超パワーによって加速し一気に街道を突っ走った。
田舎道の街道はその恐るべき加速と重量によりところどころ陥没やら崩壊の憂き目を見たが、それくらいで停止するコンボイではなかった。
と云うより、フタバではなかった。
さすがに街道の途中には巨大コンボイが暴走している情報がはいったのか、要所要所に検問が設けられてはいたが、その破壊的な暴走の前には毛ほどの効果もなく、ついにコンボイは首都リステリアスの目抜き通りを破壊しながらリステリアス宮に迫っていた。
通常、丸一日がかりの距離を約八時間ほどでやってきた計算であった。
「し、しんどいな……」
助手席のユズナが呻いた。珍しく車酔いである。
「だにゃ。予想以上にゃ……」
後部座席のマミも発明者のくせに蒼い顔をしている。
荷台に乗っていたクロード警部は加速のGによって荷台後方の壁に張り付いたまま、ぴくりとも動かない。
ただひとり、運転席のフタバだけが鼻歌を唄っている。
(こいつ、どない神経やねん? ドラテクはサンタの方が上、云うとったが、少なくともこう云う滅茶苦茶やらせたらフタバの方が断然、上やな)
やがて前方にリステリアス宮の威容が見え始めた。
昼花火が、ぽん、ぽん、と、景気よく打ち上がっている。
「間におうたか?」
「ええ、おそらくは」
コンボイは相変わらず道行く者やビークルを蹴散らして驀進している。
その速度と破壊力の中、それでも人身事故をひとつも起こしていないのは奇跡的であった。
「宮殿の中にぶっこめるか?」
「それは楽しそうですわね。あ、でもダメみたいです。ほら」
宮殿が近くなり減速しながらユズナが指差して見せる。
確かにリステリアス宮の前にはかなりの人だかりが出来ており、さすがにこの中に突っ込めば何人かは巨大コンボイに踏み潰されてしまうだろう。
「アリさんだと思えば、多少、踏み潰しても大丈夫なんですけどね」
「おまえ、物騒なこと云うなや! ……恐ろしい奴やで、ほんま」
「では、とりあえずあの前で停めますか?」
「仕方あらへんやろ。けど、それからどないする?」
ユズナは腕を組んで考え込んだ。
そこへマミがユズナの肩を、とんとん、と叩く。
「ん? 何や?」
「マミちゃんを忘れて欲しくないにゃ。ちゃ~んと用意してあるにゃん。秘密兵器第二弾があるにゃ」
うはははは、と、手を腰に当てて笑う。
「第二弾? まあ、何でもええけど大丈夫か?」
「も・ち・ろ・ん、だにゃ」
マミがわくわく顔を隠そうともせずに、ピースサイン。
やがてコンボイはリステリアス宮の前で巨大な車体をドリフトさせながら急停車する。
もうもうとした土煙が立ち昇り、その周辺にいた野次馬たちが慌てて逃げ惑う。
その土煙は周辺の建物を飲み込むほどの信じがたい規模であった。
「おお、この土煙はお誂え向きの演出だにゃ」
そしてフタバに目をやった。
「フタバちゃん、今まで運転でお疲れだろうけどもうひと仕事にゃん」
「全然、疲れてませんわよ。むしろ楽しくて楽しくて――で、次は何をすれば?」
「まずはコンテナに行くにゃん」
「了解。で?」
「行けばわかるにょだ」
ピースサイン。
怪訝そうにしながらもフタバはマミの云う通り運転席から出てコンテナに向かう。
「今度は何や?」
「黙って見てるにゃ、ユズナちゃん。マミちゃんの秘密兵器第二弾の起動だにゃん!」
わくわく顔。
何となく不安なユズナ。
そこへ荷台で目を覚ましたらしいクロード警部が、後部座席のリア・ウインドウを叩く。
「あの、着いたんですか?」
へろへろ状態である。いい加減、この男も最悪の乗り心地の荷台で、よく生きているものだ。
「ああ、クロードちゃん、生きてた? クロードちゃんにもやってもらうことがあるから準備しててにゃ」
「準備?」
「クロードちゃんにはサンタちゃんたちを解放すると云う重大な任務があるにゃん」
「おい、マミ」と、ユズナ。
「そんなん、ウチが行くに決まっとるやん」
不満そうである。
「うんうん、ユズナちゃんの気持ちはわかるけど、ユズナちゃんには他の役目があるにゃん。ユズナちゃんの戦闘力が必要だにゃ。クロードちゃんの貧弱な戦闘力には期待出来ないからにゃ」
そして、マミは、そろそろかにゃ、と、呟くとフォン端末でフタバを呼び出した。
「フタバちゃん、準備OKかにゃ?」
『OKです。これ、凄いですわね、マミさん』
「にゃは♪ じゃ、行くにょだ!」
マミが運転席脇のスイッチを入れる。
コンボイが振動した。
後ろを振り返ると巨大なコンテナがゆっくり左右に開き始めた。
「なんや、いったい? おい、マミ?」
「秘密兵器第二弾、巨大ロボ《ラブリー・ゴッド・マシンダー・X》、発進だにゃん!」
「きょ、巨大ロボ?」
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