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二章 〜思惑〜
三話 『フラグ……?』
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「で?ニコラス様と見栄の張り合いをしていたと……」
リリィに盛大なため息つかれた。……そりゃそうだよな。見栄の張り合いで魔法をぶっ放すとかアホすぎるよな……!
「まぁ、私も……人のことは言えませんけど。私もあの男――スティーブン・マーティンと同じようなことしてましたもん」
スティーブン様と!?てゆうか、スティーブン様って……魔法属性火なんだ……ちょっと意外。すると、リリィは途端に険しい表情になり、
「……は?ちょ、ちょっと!ナタリー様!あれ!見てください!あれって……!」
「えっ?」
リリィの指差す方向を見ると、そこには、ローラとレオン様の姿があった。二人は楽しそうに話しながら歩いていた。
「ぐ……っ!私が邪魔していたというのに!あの男は簡単にローラ様と親しくなりやがったんですね……!!」
そんなことをブツブツと言うリリィだったが――。
「あ、ナタリー様にリリィさん!」
と、嬉しそうにこっちに駆け寄ってくるローラ。その顔はめっちゃくちゃ嬉しそうだ。
「ナタリー様、このクッキー私が作ったんです。よろしかったらどうぞ」
と言って差し出されたのは綺麗なラッピングされたクッキーだ。美味そー!私はそれに手を伸ばして口の中に運ぶ。うん、普通に美味い!!
素朴だけど優しい味……。これならいくらでも食べられるわ~!
「リリィさんも良かったら食べますか?」
「えっ!?いいんですか!?ありがとうございます!!」
勢いよく、目を輝かせながらそう言ったリリィを見ても引くことなく、『はい』と言い笑顔を浮かべるローラ。天使かな?
「………このクッキー俺だけじゃなかったのかよ……」
なんて、レオン様がボソッと言った言葉を聞いてしまった。幸い、私の耳にしか聞こえなかったが……もし、リリィの耳に入っていたらきっとドヤ顔していただろうな……
「おや。ナタリーさんにリリィさんではないですか」
ニコラス様の声が聞こえてきた。ニコラス様の声にレオン様は嫌そうに顔を歪めている。
「それに、レオンもいるじゃん」
ニコラス様とレオン様って気さくな友達って感じで微笑ましい感じだなぁ。
「そしてこの子が噂の子ですね。初めまして。僕はニコラス・シャトレといいます」
そう言いながら、ニコラス様はローラに微笑みかける。それに対して、少し戸惑いながらも自己紹介をするローラと――
「……なるほど。レオンが熱を上げるわけだな……」
という呟く声がした。ローラ本人はよく分かっていないようで首を傾げていたが。
「あ、あの……私これからナタリー様と約束があるので失礼します……!」
そう言ってローラは私の手を掴む。……え!?どういうこと!?と思っているうちにも引っ張られていく。
「ちょ。ローラ……!?」
顔が赤くなってない?ローラ。……まさかローラ、ニコラス様のこと…好きになったとか……?
「(そ、それなら全力で止めなくちゃ!)」
と、私はそう思った。
おまけ。
「うわー!これはフラグですわ!フラグが立ったわ!」
「ふらぐ……?というのは何のことでしょう……?」
「そんなもん、貴方は知らなくていいのよ、ニコラス様!」
「ローラ……?ナタリー・アルディの手を掴み……何を……?」
と、レオン様は嫉妬の炎を燃やしているが、今の私には全く気にならなかったし、そもそも、
「(これはワンチャンあるわよ!ナタリー様ーーー!!)」
これ私が見たかった展開見れるんじゃね?という気持ちの方が大きくなっていた。
リリィに盛大なため息つかれた。……そりゃそうだよな。見栄の張り合いで魔法をぶっ放すとかアホすぎるよな……!
「まぁ、私も……人のことは言えませんけど。私もあの男――スティーブン・マーティンと同じようなことしてましたもん」
スティーブン様と!?てゆうか、スティーブン様って……魔法属性火なんだ……ちょっと意外。すると、リリィは途端に険しい表情になり、
「……は?ちょ、ちょっと!ナタリー様!あれ!見てください!あれって……!」
「えっ?」
リリィの指差す方向を見ると、そこには、ローラとレオン様の姿があった。二人は楽しそうに話しながら歩いていた。
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そんなことをブツブツと言うリリィだったが――。
「あ、ナタリー様にリリィさん!」
と、嬉しそうにこっちに駆け寄ってくるローラ。その顔はめっちゃくちゃ嬉しそうだ。
「ナタリー様、このクッキー私が作ったんです。よろしかったらどうぞ」
と言って差し出されたのは綺麗なラッピングされたクッキーだ。美味そー!私はそれに手を伸ばして口の中に運ぶ。うん、普通に美味い!!
素朴だけど優しい味……。これならいくらでも食べられるわ~!
「リリィさんも良かったら食べますか?」
「えっ!?いいんですか!?ありがとうございます!!」
勢いよく、目を輝かせながらそう言ったリリィを見ても引くことなく、『はい』と言い笑顔を浮かべるローラ。天使かな?
「………このクッキー俺だけじゃなかったのかよ……」
なんて、レオン様がボソッと言った言葉を聞いてしまった。幸い、私の耳にしか聞こえなかったが……もし、リリィの耳に入っていたらきっとドヤ顔していただろうな……
「おや。ナタリーさんにリリィさんではないですか」
ニコラス様の声が聞こえてきた。ニコラス様の声にレオン様は嫌そうに顔を歪めている。
「それに、レオンもいるじゃん」
ニコラス様とレオン様って気さくな友達って感じで微笑ましい感じだなぁ。
「そしてこの子が噂の子ですね。初めまして。僕はニコラス・シャトレといいます」
そう言いながら、ニコラス様はローラに微笑みかける。それに対して、少し戸惑いながらも自己紹介をするローラと――
「……なるほど。レオンが熱を上げるわけだな……」
という呟く声がした。ローラ本人はよく分かっていないようで首を傾げていたが。
「あ、あの……私これからナタリー様と約束があるので失礼します……!」
そう言ってローラは私の手を掴む。……え!?どういうこと!?と思っているうちにも引っ張られていく。
「ちょ。ローラ……!?」
顔が赤くなってない?ローラ。……まさかローラ、ニコラス様のこと…好きになったとか……?
「(そ、それなら全力で止めなくちゃ!)」
と、私はそう思った。
おまけ。
「うわー!これはフラグですわ!フラグが立ったわ!」
「ふらぐ……?というのは何のことでしょう……?」
「そんなもん、貴方は知らなくていいのよ、ニコラス様!」
「ローラ……?ナタリー・アルディの手を掴み……何を……?」
と、レオン様は嫉妬の炎を燃やしているが、今の私には全く気にならなかったし、そもそも、
「(これはワンチャンあるわよ!ナタリー様ーーー!!)」
これ私が見たかった展開見れるんじゃね?という気持ちの方が大きくなっていた。
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