知らない世界に転生したと思ったら、すぐ側にガチ勢がいた件について

花宮

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三章 〜半年が経って〜

十二話 『神様』

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そしてダメもとで神様を願掛けすること1週間。……この半年間瞑想していて気づかなかったけど……そういえば…


「そういや、現実世界のリリィってどうしてるの?私が瞑想している間あいつ何してるの?」


私がそう聞くと、リリィはああ……と頷くとこう言った。


「奈緒様が瞑想している間あっちの世界のリリィは複雑な心境になっておりますわ。私もあの世界のリリィと話したんですけど……バチバチなナタリー様とローラ様を間近で見るのは…何と言うか……胃が痛くなるみたいですわ」


「そう……」


現リリィはナタリー×ローラとの組み合わせは推してるし、バチバチなナタリー×ローラもいい……ってなってるか不安だったけど……まぁ、考えてみればバチバチなナタリーとローラは漫画で見れるわけだし……現実世界で実際に見なくてもいいのか?いやそもそも……


「私、神様に願う時、ずっとあの世界の皆に会いたいって願ってたんだけど……実際あの世界に戻ってきてもあまり嬉しくないというか……複雑というか……」


私がそう言うと、リリィは苦笑いしながらこう言った。
 

「まぁ、あっちの世界はナタリー様が暴れ回ってますし……今戻ってもきっとナタリー様の尻拭いをさせられるだけでしょうね……」


……確かに。尻拭いさせられるのは嫌だなぁ……そう思っていると、


『ほほほっ!』


突然声が頭に響いた。私は慌てて辺りを見回すが、そこには誰もいない。え?何?空耳?? 私が混乱していると、リリィが不思議そうに首を傾げながらこう言った。


「今声しましたよね?奈緒様……」


「う、うん。したね……空耳じゃないよね?」


『ほほっ!』


また声が聞こえた。どうやら幻聴ではないらしい。私とリリィは顔を見合わせると辺りを見回すが、やはり誰もいない。え?何??怖いんだけど……そう思ってると、頭の中に声が響いた。


『わしは神様じゃ。奈緒よ、よくぞわしに願い事をしてくれたのう』


「え!?神様!?」


マジで神様呼べたわ!奇跡が起きたわ!本当に来るとは思ってもなかったわ!私が感動していると、


『お主の願いを叶えに来たんじゃ。お主が毎日熱心にお祈りしてくれたからのう。願い事叶えに来たんじゃ。それで、お主の願い事はなんじゃ?現実世界に戻りたいのか……それとも転生か?お主が望むならどちらでも叶えてやろう』


神様の声が聞こえた。その声に、私は思わず大きな声でこう言った。


「私は……戻りたい。ナタリー・アルディの身体じゃなくてこの身体のままあの現実世界に……行きたい。それは出来ませんか。神様」


私がそう言うと、神様は少し黙ってしまった。そして、暫くしてこう答えた。


『……ほう。現実世界に戻りたいと願うか……?ナタリー・アルディの身体
ではなく、この奈緒の身体のままであの現実世界にか?』


「はい。出来ますか?神様」


私は強く頷く。すると神様は暫く黙った後、少し寂しそうにこう答えた。


『うーむ……要するに、生き返りを願うということかの?奈緒』


「は、はい。そういうことです」


『なるほど……そうか。うむ……しかし、お主の身体は……死んでおるからのう……出来たとしても、良くて……数週間じゃぞ。最悪の場合、三日ぐらいしかもたないかもしれん。それでも良いのか?奈緒よ』


神様にそう言われて私は一瞬言葉に詰まったが、決意は変わらなかった。


「構いません。私は……あの世界に戻りたいです。私はナタリー・アルディに一言言いたいだけ。それが言えれば私は満足です」


私がそう言うと、神様は暫く黙った後こう言った。


『……よかろう。ではお主をあの身体のまま……生き返らせよう。ただし、もう一度言う。良くて……数週間で最悪の場合は三日。それだけを心しておきなさい。……後。そこの隣にいるメイドっ子よ。お主は何か望みはないのか?特別に一つだけ叶えよう』


神様がそう言うと、リリィがびっくりしたようにビクッと身体を震わせた。そして、少し考えた後、おずおずといった感じでこう言った。


「なら、私をここから出してください。こんな牢獄のような場所にはもういたくありません……私は天国に行きたいんです。早く、楽にならせてください……」


『そうか……なら、お主はわしが責任を持って天国に送ってやろう。だから安心するが良い……ああ、そうそう。お主の身体も天国行きになるから安心するのじゃ』


「そうですか……それは安心ですね……」


私はそう言った途端、意識がだんだん遠のいていくのを感じていく。


「奈緒様。天国で待ってますわ」


そんなリリィの声を聞きながら。
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