知らない世界に転生したと思ったら、すぐ側にガチ勢がいた件について

花宮

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三章 〜半年が経って〜

二十五話 『黒幕』

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「それで緊急事態って何?美香」


「犯人がわかったのよ。あの闇魔法の」


ああ。そういえばそんなこともあったな。
……いろいろありすぎて忘れていた。
でも、犯人なんて……


「うちの妹……というかイザベラじゃないの?」


「あー……まぁ、そうなんだけどね」


……この反応は絶対何か隠してるだろ。
私はそう思ったので、美香にこう聞いた。
すると美香ははぁ……とため息を吐いてからこう言った。


「実はね、イザベラじゃないのよ。犯人は。……どっちかというと」


「どっちかというと?」 


私は美香にそう聞き返した。すると、美香はこう言った。


「黒幕……と、言った方がいいのかもね。あの闇魔法は別の人が使ったの」


「……な、なるほど」


つまり、イザベラは闇魔法を使える奴にお願いをして、この騒動を引き起こしたわけか。……となるとその黒幕は一体誰だ? 私は美香にそう聞くと、美香はこう答えた。


「黒幕は……まぁ。あんたに言ってもわからないと思うけど、一応言っておく。……この国の……王よ」


「王!?」


王って、あの王様?……え、何で?こんな学生の問題にこの国の王が出てくるんだ?意味わかんないんだけど?


「意味わからないって顔してるね。実は私も意味わからないのよ。でも、イザベラが言ってたし……あれは嘘ではない……と思う」


「そう。…ん?…ということは、よ?イザベラではなく、実質妹がやったってこと?だってイザベラって今妹が憑依してるし」


そう。今のイザベラは妹になっているから、直接動くことは不可能なはずだろう。……私みたいに追い出されたら話は別だが、流石にそんな短期間で追い出される……のは無理だろう。多分。私がそう考えていると、美香はこう言った。


「まぁ、そういうことになるのかなぁ?」


なんか、フワフワしてるな。美香のやつ。
……まぁ、いい。
とりあえずは黒幕を捕まえる……ってことなのか。うーん。でも、王を捕まえられるの?私はそう考えて、美香に聞いてみた。


「王を捕まえられるの?」


「……正直無理だと思う。正攻法じゃね」


それはそうだろう。だって相手は王様だぞ?流石に正攻法では捕まえられないだろう。じゃあ、正攻法以外なら捕まえられる……ということなのだろうか?私はそう考えて美香にこう聞いた。


「じゃあ、どうするの?」


「そうねぇ。そこら辺は、レオン様が何とかするって言ってるけど……」


レオン様が?一体どうやって? 私は美香にそう聞くと。


「ええ……」


それはあまりにも突拍子もないものだったので私は驚いてしまった
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