1 / 69
『クラウス・フォンタナーの話①』
しおりを挟む
俺の名前はクラウス・フォンタナー。俺はフォンタナー家ではめちゃくちゃ疎まれている。でもそれは仕方ないことなんだ。
俺は家族に愛されずに育ったから。
特に義母にはとても嫌われていた。
母は俺が4歳の時に亡くなった。病気だった。母のことを本気で愛していた父は俺を引き取ってはくれた。
だけども、引き取ってくれたのも、母のため。愛する母が産んだ俺を邪険にするわけにもいかなかった。ただそれだけのことだった。故に、俺の扱いは使用人以下。
俺はただ、その家に住まわせてもらっているという認識で生きてきた。
父は基本仕事で忙しく、家にいることも少なかったため、その間はいつも一人。使用人からも腫れ物のように扱われ、幼少期はほとんど一人で過ごしていた。
弟も義母も俺のことをバカにするように見てきてたし。使用人からは気持ち悪いと陰口を言われ、罵られ。
俺は誰からも愛してもらえず育った。
そしてその時に悟ったのだ。人は皆平等じゃないということを。
この世は決められた身分制度がある。貴族や王族などの上流階級の人間は生まれながらにして富を持ち、地位を持っている。対して平民はその日暮らしの生活をしているような人間が多い。
だから俺はきっと恵まれている。愛は貰えないけど、最低限の衣食住は与えてもらえる。それだけで幸福なことなのだ。
そう思って生きていたある日のこと。
俺に婚約者ができた。婚約者の名前はマリー・アルメイダ。とても美しい女性だ。彼女のことを初めて見た時、まるで女神のような美しさだと心の底から思った。そしてマリーも、俺に優しかったしいつも笑顔で接してくれた。
そんな彼女と婚約できたことは幸せ以外の何者でもなかった。
周りにどれだけ嫌われていようと、蔑ろにされようと、マリーさえいればそれでいいと思った。
「俺、マリーのこと好きだ」
「ふふっ。私もですわよ。クラウス様」
マリーと一緒にいる時間は楽しかった。ずっとこんな時間が続けば良いと思っていた。
だけど、俺はまだ知らなかった。マリーの〝本当〟の姿を……
△▼△▼
――時は流れ。マリーと俺は王立魔法学園に通うことになった。その間に色々とあった。俺が女装に目覚めてしまったり、女装仲間を見つけたり、マリーと出掛けたり……どれもこれも、かけがいのない思い出だ。
両親にも弟にも愛されてなかった俺だが、今となってはもうどうでもいいと思っている。だって、俺にはマリーがいるんだからな! マリーとならどんな困難も乗り越えられる気がする……否、絶対に二人で乗り越える!!
そう思っていた。今思うと、バカみたいだ。だって……マリーは俺のことなんて何とも思っていなかったのだから。そう気づいたのは、三年生になったある日のことだった。
最近、マリーに避けられている気がするのだ。話しかけても素っ気ないし、一緒にいてもすぐにどこかに行ってしまう。最初はたまたま用事があって忙しいのかと思っていた。だけども、あまりにも続くのでおかしいと思い始めた。
そしてそれは……
「ごめんなさい。クラウス様。貴方と婚約破棄したいのです」
「え……」
マリーの口から出た、衝撃的な言葉に、俺は思わず呆然とした。
な、なんで……どうしてなんだ!! 俺はずっとマリーのことが大好きだった。マリーも俺のことを好きだと言ってくれた。だから俺達はずっと一緒にいれると思ったのに!! なのに!なんでいきなり婚約破棄なんて言い出すんだよ!?そんなの、そんなの嫌に決まってるだろ!
「私はもう〝真実の愛〟を見つけました。だから……貴方とは結婚できません」
「〝真実の愛〟だと……?」
俺とは……真実の愛ではないと……そう言いたいの?確かにマリーと俺は仲睦まじい関係ではなかったかもしれない。だけども……俺達は愛し合ってたじゃないか!! それなのになんで……どうしてそんなことを言うんだよ!そう思っていると、
「お前がクラウス・フォンタナーか」
ジロリ……と睨みつけるような視線を向けてきたのは、マリーの隣にいた男性。金髪碧眼の美しい顔立ちの男性だった。
この男は確か……レオナルド・オルコット殿下。この国の第一王子だ。
「そ、そうですけど……殿下こそ、なぜこんなところに……」
ここでいる時点でわかっていたこと。でも、それでも俺は聞かずにいられなかった。現実逃避と言われようとも、認めたくはなかった。
しかし、現実は無情で残酷だ。
マリーは俺のことなんか見向きもせず、レオナルド殿下の元へ駆け寄った。
「マリーは俺の女になったんだ」
勝ち誇ったような笑みを浮かべて、マリーの肩を抱くレオナルド殿下。そしてマリーも、
「はい……私はレオナルド様の妻になるのです」
うっとりとした顔で殿下にすり寄った。その仕草はとても愛らしくて、可憐で……だがしかし、今は憎悪しか感じなかった。
「……そうか。わかった。婚約破棄を受け入れよう」
本当は受け入れたくなどない。でも、俺はこの場にいたくなかっのだ。だから……受け入れるしかなかった。
そして、俺とマリーの婚約は破棄された。
△▼△▼
「(……最悪)」
フラフラとした足取りで、学院を彷徨っている。
何がいけなかったのだろうか……どこで間違えたんだろうか…?
わからない。わからないよ……。
俺はただマリーのことが好きで、愛されたくて、幸せになりたかっただけなのに……どうしてこうなってしまったの?
誰か……教えてくれよ……!そう思っていると、
「マリー様。クラウス様と婚約破棄したって本当なんですか?」
そんな声が聞こえてきた。そんな声が聞こえ、思わず、透明魔法をかけて、聞き耳を立てる。別に透明魔法を掛けたのだから普通に聞いても良かったのに。だけども、何だか怖くなって、つい隠れてしまった。
「ええ。言ってしまうと何ですけど、うざかったのです。レオナルド殿下に事情を話したら、レオナルド殿下の婚約者も悪女だったので、まとめて制裁しようってなって。それでクラウス様との婚約は破棄しましたわ」
……会話は入ってこない。ただひたすらに、マリーの冷たい声だけが脳内に響いた。
あぁ……そうか。そうだったんだ。俺の思いは何一つマリーに届いてなかったんだ。
それを知った瞬間、何かが崩れ落ちたような気がした。そして俺はマリーが去っていくのと同時に、その場から離れたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ごめんなさい。間違えて消してしまったので再投稿です
俺は家族に愛されずに育ったから。
特に義母にはとても嫌われていた。
母は俺が4歳の時に亡くなった。病気だった。母のことを本気で愛していた父は俺を引き取ってはくれた。
だけども、引き取ってくれたのも、母のため。愛する母が産んだ俺を邪険にするわけにもいかなかった。ただそれだけのことだった。故に、俺の扱いは使用人以下。
俺はただ、その家に住まわせてもらっているという認識で生きてきた。
父は基本仕事で忙しく、家にいることも少なかったため、その間はいつも一人。使用人からも腫れ物のように扱われ、幼少期はほとんど一人で過ごしていた。
弟も義母も俺のことをバカにするように見てきてたし。使用人からは気持ち悪いと陰口を言われ、罵られ。
俺は誰からも愛してもらえず育った。
そしてその時に悟ったのだ。人は皆平等じゃないということを。
この世は決められた身分制度がある。貴族や王族などの上流階級の人間は生まれながらにして富を持ち、地位を持っている。対して平民はその日暮らしの生活をしているような人間が多い。
だから俺はきっと恵まれている。愛は貰えないけど、最低限の衣食住は与えてもらえる。それだけで幸福なことなのだ。
そう思って生きていたある日のこと。
俺に婚約者ができた。婚約者の名前はマリー・アルメイダ。とても美しい女性だ。彼女のことを初めて見た時、まるで女神のような美しさだと心の底から思った。そしてマリーも、俺に優しかったしいつも笑顔で接してくれた。
そんな彼女と婚約できたことは幸せ以外の何者でもなかった。
周りにどれだけ嫌われていようと、蔑ろにされようと、マリーさえいればそれでいいと思った。
「俺、マリーのこと好きだ」
「ふふっ。私もですわよ。クラウス様」
マリーと一緒にいる時間は楽しかった。ずっとこんな時間が続けば良いと思っていた。
だけど、俺はまだ知らなかった。マリーの〝本当〟の姿を……
△▼△▼
――時は流れ。マリーと俺は王立魔法学園に通うことになった。その間に色々とあった。俺が女装に目覚めてしまったり、女装仲間を見つけたり、マリーと出掛けたり……どれもこれも、かけがいのない思い出だ。
両親にも弟にも愛されてなかった俺だが、今となってはもうどうでもいいと思っている。だって、俺にはマリーがいるんだからな! マリーとならどんな困難も乗り越えられる気がする……否、絶対に二人で乗り越える!!
そう思っていた。今思うと、バカみたいだ。だって……マリーは俺のことなんて何とも思っていなかったのだから。そう気づいたのは、三年生になったある日のことだった。
最近、マリーに避けられている気がするのだ。話しかけても素っ気ないし、一緒にいてもすぐにどこかに行ってしまう。最初はたまたま用事があって忙しいのかと思っていた。だけども、あまりにも続くのでおかしいと思い始めた。
そしてそれは……
「ごめんなさい。クラウス様。貴方と婚約破棄したいのです」
「え……」
マリーの口から出た、衝撃的な言葉に、俺は思わず呆然とした。
な、なんで……どうしてなんだ!! 俺はずっとマリーのことが大好きだった。マリーも俺のことを好きだと言ってくれた。だから俺達はずっと一緒にいれると思ったのに!! なのに!なんでいきなり婚約破棄なんて言い出すんだよ!?そんなの、そんなの嫌に決まってるだろ!
「私はもう〝真実の愛〟を見つけました。だから……貴方とは結婚できません」
「〝真実の愛〟だと……?」
俺とは……真実の愛ではないと……そう言いたいの?確かにマリーと俺は仲睦まじい関係ではなかったかもしれない。だけども……俺達は愛し合ってたじゃないか!! それなのになんで……どうしてそんなことを言うんだよ!そう思っていると、
「お前がクラウス・フォンタナーか」
ジロリ……と睨みつけるような視線を向けてきたのは、マリーの隣にいた男性。金髪碧眼の美しい顔立ちの男性だった。
この男は確か……レオナルド・オルコット殿下。この国の第一王子だ。
「そ、そうですけど……殿下こそ、なぜこんなところに……」
ここでいる時点でわかっていたこと。でも、それでも俺は聞かずにいられなかった。現実逃避と言われようとも、認めたくはなかった。
しかし、現実は無情で残酷だ。
マリーは俺のことなんか見向きもせず、レオナルド殿下の元へ駆け寄った。
「マリーは俺の女になったんだ」
勝ち誇ったような笑みを浮かべて、マリーの肩を抱くレオナルド殿下。そしてマリーも、
「はい……私はレオナルド様の妻になるのです」
うっとりとした顔で殿下にすり寄った。その仕草はとても愛らしくて、可憐で……だがしかし、今は憎悪しか感じなかった。
「……そうか。わかった。婚約破棄を受け入れよう」
本当は受け入れたくなどない。でも、俺はこの場にいたくなかっのだ。だから……受け入れるしかなかった。
そして、俺とマリーの婚約は破棄された。
△▼△▼
「(……最悪)」
フラフラとした足取りで、学院を彷徨っている。
何がいけなかったのだろうか……どこで間違えたんだろうか…?
わからない。わからないよ……。
俺はただマリーのことが好きで、愛されたくて、幸せになりたかっただけなのに……どうしてこうなってしまったの?
誰か……教えてくれよ……!そう思っていると、
「マリー様。クラウス様と婚約破棄したって本当なんですか?」
そんな声が聞こえてきた。そんな声が聞こえ、思わず、透明魔法をかけて、聞き耳を立てる。別に透明魔法を掛けたのだから普通に聞いても良かったのに。だけども、何だか怖くなって、つい隠れてしまった。
「ええ。言ってしまうと何ですけど、うざかったのです。レオナルド殿下に事情を話したら、レオナルド殿下の婚約者も悪女だったので、まとめて制裁しようってなって。それでクラウス様との婚約は破棄しましたわ」
……会話は入ってこない。ただひたすらに、マリーの冷たい声だけが脳内に響いた。
あぁ……そうか。そうだったんだ。俺の思いは何一つマリーに届いてなかったんだ。
それを知った瞬間、何かが崩れ落ちたような気がした。そして俺はマリーが去っていくのと同時に、その場から離れたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ごめんなさい。間違えて消してしまったので再投稿です
25
あなたにおすすめの小説
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、そして政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に行動する勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、そして試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私が、
魔王討伐の旅路の中で、“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※「小説家になろう」にも掲載。(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
腹ペコ令嬢は満腹をご所望です【連載版】
古森きり
恋愛
前世は少食だったクリスティア。
今世も侯爵家の令嬢として、父に「王子の婚約者になり、次期王の子を産むように!」と日々言いつけられ心労から拒食気味の虚弱体質に!
しかし、十歳のお茶会で王子ミリアム、王妃エリザベスと出会い、『ガリガリ令嬢』から『偏食令嬢』にジョブチェンジ!?
仮婚約者のアーク王子にも溺愛された結果……順調に餌付けされ、ついに『腹ペコ令嬢』に進化する!
今日もクリスティアのお腹は、減っております!
※pixiv異世界転生転移コンテスト用に書いた短編の連載版です。
※ノベルアップ+さんに書き溜め読み直しナッシング先行公開しました。
改稿版はアルファポリス先行公開(ぶっちゃけ改稿版も早くどっかに公開したい欲求というものがありまして!)
カクヨム、小説家になろう、ベリーズカフェ、ツギクル(外部URL登録)にも後々掲載予定です(掲載文字数調整のため準備中。落ち着いて調整したいので待ってて欲しい……)
【完結】君を愛することはないと言われた侯爵令嬢が猫ちゃんを拾ったら~義母と義妹の策略でいわれなき冤罪に苦しむ私が幸せな王太子妃になるまで~
綾森れん
ファンタジー
侯爵令嬢ロミルダは王太子と婚約している。王太子は容姿こそ美しいが冷徹な青年。
ロミルダは茶会の折り王太子から、
「君を愛することはない」
と宣言されてしまう。
だが王太子は、悪い魔女の魔法で猫の姿にされてしまった。
義母と義妹の策略で、ロミルダにはいわれなき冤罪がかけられる。国王からの沙汰を待つ間、ロミルダは一匹の猫(実は王太子)を拾った。
優しい猫好き令嬢ロミルダは、猫になった王太子を彼とは知らずにかわいがる。
ロミルダの愛情にふれて心の厚い氷が解けた王太子は、ロミルダに夢中になっていく。
魔法が解けた王太子は、義母と義妹の処罰を決定すると共に、ロミルダを溺愛する。
これは「愛することはない」と宣言された令嬢が、持ち前の前向きさと心優しさで婚約者を虜にし、愛されて幸せになる物語である。
【第16回恋愛小説大賞参加中です。投票で作品を応援お願いします!】
※他サイトでも『猫殿下とおっとり令嬢 ~君を愛することはないなんて嘘であった~ 冤罪に陥れられた侯爵令嬢が猫ちゃんを拾ったら幸せな王太子妃になりました!?』のタイトルで掲載しています。
【完結】初恋相手に失恋したので社交から距離を置いて、慎ましく観察眼を磨いていたのですが
藍生蕗
恋愛
子供の頃、一目惚れした相手から素気無い態度で振られてしまったリエラは、異性に好意を寄せる自信を無くしてしまっていた。
しかし貴族令嬢として十八歳は適齢期。
いつまでも家でくすぶっている妹へと、兄が持ち込んだお見合いに応じる事にした。しかしその相手には既に非公式ながらも恋人がいたようで、リエラは衆目の場で醜聞に巻き込まれてしまう。
※ 本編は4万字くらいのお話です
※ 他のサイトでも公開してます
※ 女性の立場が弱い世界観です。苦手な方はご注意下さい。
※ ご都合主義
※ 性格の悪い腹黒王子が出ます(不快注意!)
※ 6/19 HOTランキング7位! 10位以内初めてなので嬉しいです、ありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。
→同日2位! 書いてて良かった! ありがとうございます(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
婚約破棄された枯葉令嬢は、車椅子王子に溺愛される
夏生 羽都
恋愛
地味な伯爵令嬢のフィリアには美しい婚約者がいる。
第三王子のランドルフがフィリアの婚約者なのだが、ランドルフは髪と瞳が茶色のフィリアに不満を持っている。
婚約者同士の交流のために設けられたお茶会で、いつもランドルフはフィリアへの不満を罵詈雑言として浴びせている。
伯爵家が裕福だったので、王家から願われた婚約だっだのだが、フィリアの容姿が気に入らないランドルフは、隣に美しい公爵令嬢を侍らせながら言い放つのだった。
「フィリア・ポナー、貴様との汚らわしい婚約は真実の愛に敗れたのだ!今日ここで婚約を破棄する!」
ランドルフとの婚約期間中にすっかり自信を無くしてしまったフィリア。
しかし、すぐにランドルフの異母兄である第二王子と新たな婚約が結ばれる。
初めての顔合せに行くと、彼は車椅子に座っていた。
※完結まで予約投稿済みです
[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜
桐生桜月姫
恋愛
シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。
だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎
本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎
〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜
夕方6時に毎日予約更新です。
1話あたり超短いです。
毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。
婚約破棄された令嬢は“図書館勤務”を満喫中
かしおり
恋愛
「君は退屈だ」と婚約を破棄された令嬢クラリス。社交界にも、実家にも居場所を失った彼女がたどり着いたのは、静かな田舎町アシュベリーの図書館でした。
本の声が聞こえるような不思議な感覚と、真面目で控えめな彼女の魅力は、少しずつ周囲の人々の心を癒していきます。
そんな中、図書館に通う謎めいた青年・リュカとの出会いが、クラリスの世界を大きく変えていく――
身分も立場も異なるふたりの静かで知的な恋は、やがて王都をも巻き込む運命へ。
癒しと知性が紡ぐ、身分差ロマンス。図書館の窓辺から始まる、幸せな未来の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる