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29話:彼氏ができました

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 響の胸のところに悠真の顔があった。
 お互い、陶酔感の中で抱き合い、セックスの余韻の中をたゆたっていた。
 たおやかな指がつっと悠真の耳元の髪にふれる。
 くすぐったそうにする悠真。

「先生――」

「ふふ、なに?」

「ボクを彼氏に…… 恋人にしてくれますか。本気で付き合いたいんです」

「……いいわ。あなたのこと好きになれそうだし」

「先生!」

「ふたりきりのときは、響と呼んで」

「え?」

 年上の先生を呼び捨てにするのは少し抵抗があった。
 しかし――

「響…… さん」

「ふふ、まあ、いいわ最初はさん付けでも。悠真」

 今まで「悠真君」と呼ばれていたのが「悠真」と呼び捨てになった。
 それは、先生との距離がぐっと近づいた気がした。

 響はキュッと悠真を抱きしめる。
 むちゅっと胸の間に顔が埋まる。

(可愛いわ。ああ、私の年下の彼氏……)

 響の底なしの性欲を受け止めて、それでも好きと言ってくれる男は初めてだった。
 それが年下の教え子であったとしても、好きになららざるを得なかった。

「ねえ、お願い――」
「なんです」
「もう一度、キスして」

 悠真は首を伸ばし、響に唇を合わせた。
 ふたりは、舌を絡めあう激しいディープキスをした。
 恋人になって、初めてのキスだった。

        ◇◇◇◇◇◇

 一学期が終わる終業式の日。
 もう、教室には誰もおらす、グラウンドからは運動部の声だけが聞こえてくる。
 陽はまだ高く、カーテンの隙間から深い角度で陽光が降り注いでいた。

「あん…… 素敵よ」

「先生、先生、先生ぇぇぇ」

 響は教卓に突っ伏し、後ろから挿入していた。
 にゅちゅ、にゅちゅ、ぬちゅと、蜜液をかき混ぜる音が学び舎に響く。

「あっ、はッ、ああん、おまんこ気持ちいい……」

 ぬるぬるぬる、じゅぶぶぶぶ――と、若竿が抽挿され、奥まで肺っていいく。

「先生、エロ過ぎ……」

「エロいのは嫌い?」

「好き。大好きだよ。響――」

 そう言って、悠真はグいっと腰を突き出す。

「あふぁぁ、教室でセックスってやらしくて、好き……」

「うん」

「ふふ、悠真も気に入っているのね」

「だって、先生が誘ってくるんだもん」

「そうよ、先生はすごくエッチな女なの、だからもっと激しく。あふぁぁ」

 ぐち、ぐち、ぐち、にちゅ、にちゅ、にちゅ――
 抽挿により、愛液の音が響く。汁があふれ出し、響の白い太ももまでべっとりと濡れていた。

「な、なんか先生がいつもと違う感じが……」

「ふふ、分っちゃう。さすが私の彼ね――」

「え、いったい?」

「いいわ。後で話す…… 今は、今は、おまんこにいっぱい精子をちょうだい」

 響はおねだりするように、白い尻を自分から動かしていく。
 そのリズムに合わせ悠真も激しく抽挿する。

「あうぅぅ、出そう、あああ」

「いいわ、出して、悠真の精子が欲しいのぉぉ」

「あふぁぁぁ!」

「は…… あふぁ……」
 
 ドクドクと脈動を続け、悠真の若竿から精子が噴出す。
 子宮までドロドロにとかしてしまうような連撃だった。

「あそこが蕩けちゃう、素敵、悠真の精子に子宮が溺れちゃうわ」

「先生…… いったい」

 いつもは、一心不乱にセックスにのめりこみ、狂気じみた部分さえみせる響。
 今日は、それに比べ、大人しいように感じられた。

「ふふ、悠真君、私、二学期で学校を辞めるの――」

 響は静かにそう言ったのだった。
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