百均怪盗ハンドレット

千音 兎輝

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10.俺たちまだ高校生ですよ?

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 凜香お母さんは俺が思っていたよりヤバい人だった。仮にも娘を持つ、母親なのに男を家に泊めるなんて。
「あのー、俺たちまだ高校生ですよ?」
 ちがーう! そこじゃない、そこじゃないんだ! 付き合ってもいない異性を家に泊めるんじゃないってことが言いたいの!
「それは違うわよ」
 おお、やっとわかってくれたか。
「もう高校生なのよ」
「そこじゃねー!」
 そこじゃないんだよ!
「まあ、良いじゃないの、息子よ」
「いつあなたの息子になったんですか!」
「今よ。いやー、私たち女だけで寂しかったのよー。息子ができて嬉しいわー」
 ・・・・・・だめだこの人。
「ささ、お風呂入って来なさい」
「え、ちょ」
 凜香お母さんはぐいぐい押してくる。
「変えの服がないんですけど!」
「旦那のがあるから大丈夫!」
 大丈夫じゃねえよ!


 結局風呂に入った俺。
「あー、生き返るー」
 寮の風呂よりでかくて気持ちー。
 すっかり風呂でくつろいでいるとなにやら廊下が騒がしい。
「ほら、入っちゃいなさいよ」
「む、無理だよお母さん」
「大丈夫よ、お母さんも入るから」
「全然大丈夫じゃないよぉ・・・・・・」
 なんの話してんだろ。
 すると扉の外から彩香が話しかけてきた。
「あ、あのぉ、戒場君、入っても・・・・・・良いですか?」
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