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第29話 あわてんぼうのコウノトリ。
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「一条……くん」
「お帰りなさい、律。そしてただいま……かしら。あたしも」
一条くんを迎え、艶然と微笑む薫子。
ああ、終わりだ。何もかも。
自分で望んでいたことなのに。どうしようもなく胸が苦しい。
「戻ってきたんだね、薫子」
「ええ。あたし、やっと気づいたの。あたしのいるべき場所はここだって」
薫子が言った。
「急に飛び出していって悪かったって思ってるわ。あの時のあたし、慣れない育児で、世那の世話でどうにかしてたの」
殊勝な言葉。
「ねえ、お願い。もう一度やり直せないかしら、あたしたち」
「――薫子」
一条くんが、サラッとスーツのジャケットを脱いだ。
横を通り抜けざま、座り込んだままの私の頭の上にそれを被せていく。
上着から伝わる、彼の熱、匂い。でも――。
(いや、見せないで)
そっと指を伸ばし、薫子が一条くんの腕に触れる。上着で隠しきれなかった、視界の先で触れ合う夫婦。
「律……」
甘く囁く声。ジッと見下ろすだけの一条くんの胸に、薫子が頬を寄せる。一条くんが、その薫子の細い肩を掴む。
やめて。私の前で見せつけないで。
「――言いたいことは、それだけ?」
「え?」
彼の手が、寄りかかった薫子の体を押し戻した。
「あの男とは別れたの? あんなに愛し合ってたのに?」
え? 男?
「なっ、何を言ってるの? 律」
「僕が知らないとでも思ったの? キミが一緒に逃げた男だよ。あの男と愛し合ってたから、キミは何もかも捨てて出ていったんだろう?」
「どうして……それを」
青ざめた薫子が後ずさった。
「キミたちのこと、ちょっと調べさせてもらったんだ。何もかも捨てて……は間違いかな。僕の貯金と、車。それだけは持っていったし。さんざん豪遊して、車を売り飛ばすまでになったようだけど」
「ひどいわ!! あたしたちのことを調べるなんて、プライバシーの侵害じゃないっ!!」
「どっちが。僕が課長に昇進したって聞いて戻ってきたくせに。それに、僕名義の車を承認なしに売るのは犯罪だよ?」
一条くんが頬を緩める。でも、その顔は少しも笑ってない。
「ごめんなさい。あの時のあたしはどうかしてたの。育児に疲れて、おかしくなってたの。あの男に騙されてお金を貢いじゃって。でも、あたし、思い知ったの。本当に大切にすべきは、あの男じゃなくてアナタと世那だって」
祈るように組まれた薫子の手。
お願い。そんなに怒らないで。
目と仕草で訴えかける。
「これからは、心を入れ替えて、アナタに尽くすわ。世那のことだってちゃんとお世話する。だから――」
「無理だよ。寝ている我が子を放って出ていくようなキミに、世那を任せる気はないよ」
薫子の言葉を遮り突き放す一条くん。だけど。
「ねえ、ちょっと待って。それどういうこと?」
二人の会話に口を挟む。
薫子は、ただ出ていっただけじゃないの?
うつろに聞いてるだけだった体を、ゆらりと立ち上がらせる。
「彼女は、男と出ていったん――」
「そんなのどうでもいいの!! 世那は? 世那をどうしたのっ!?」
「……お昼寝していた世那を放置して出ていったんだ。連絡を受けて僕が帰ってきたときには、世那は、和室で一人泣いてたよ」
「そんな……」
当時、生後十ヶ月だった世那くん。
ハイハイや立っちはできても、ふすまを開けることすらできなかっただろう。
そんな世那を? 一人で放置したの?
一条くんが帰ってくるまで、世那はずっと泣き続けてたの?
「ちゃんとミルクは用意してあげてたわよ。すぐに連絡してあげたし」
何も悪いことはしていない。問題ないでしょ。
薫子が胸を反らす。
けど。
バチーンッ!!
「なっ、何するのよ!!」
「うるさいっ!!」
驚き、赤く腫れた頬を押さえる薫子。叩いたのは私の手。気づいたときには、その横っ面を引っ叩いてた。
「アンタ、世那になんてこと……っ!!」
バサリと一条くんの上着が床に落ちる。
「世那がどれだけ辛かったか、アンタ考えたことあるのっ!?」
昼寝から起きたら誰もいなくって。暗い和室から出ることもできなくって。
どれだけ恐かったか。どれだけ悲しかったか。どれだけ寂しかったか。
ミルクを置いて出たからいい? すぐに連絡したから問題ない?
「ふざけんじゃないわよっ!! アンタなんかっ……、アンタなんかっ!!」
想像するだけで胸が潰れそうなほど痛む。まぶたが熱くなって涙が溢れる。怒りのあまり、言葉が喉につっかえる。
どうして世那がお昼寝の後にぐずるのか。どうしてあれほど私にしがみつくのか。
その答えがパズルのピースのようにパチリパチリとはまっていく。
世那は思い出していたんだ。何度も何度もくり返し。
誰もいなかった恐怖を。一人っきりにされた悲しみを。置いていかれた寂しさを。
感情を言葉にできない赤ちゃんだから、ずっと泣いて教えてくれていたんだ。
「アンタに世那は渡さない!! 世那は私の子よ!! アンタなんかに渡すもんですかっ!!」
世那を抱き上げ、薫子を睨みつける。
血なんて関係ない!! 絶対何があってもこの女に渡すもんですかっ!!
「アァイ……、アァ、イッ……」
「世那……、世那……」
ゴメンね、ゴメンね。今まで気づかなくってゴメンね。
世那の涙で濡れた頬に自分の頬を押し当てる。
「――明里」
小さな手で私にしがみつく世那。
守るように抱きしめる私の肩に、一条くんが手を載せた。
「そういうことだから、薫子。キミの帰るべき場所はここじゃない。出ていってくれないか」
「……律」
「あの時置いていった離婚届もすでに提出済みだしね。キミはもう一条 薫子じゃない。ここにいる資格はないよ」
「そんな。あれを出したのっ!? 勝手に!?」
「記入済みの届を置いていったんだから、キミもそういうつもりだったんだろう? 僕も愛する人と暮らすために提出してきたよ」
愛する人って――え?
驚いて彼を見たら、優しい眼差しと柔らかい笑みが私に注がれた。
「なら、世那はもらうわ」
フンッと薫子が鼻を鳴らした。
「世那の養育費を出してもらうわよ。もし出さないっていうのなら、その女とアンタが不倫関係にあって、夫婦生活が破綻したって訴えさせてもらうわ」
小さな子を抱えての離婚の場合、親権は母方が取得する可能性が高い。私と一条くんの関係が、離婚届の前か後か知らないけど、もし提出前だっとしたら、不貞を理由にされ、一条くんが親権を取れる可能性はさらに低くなる。
どうしよう。
不安に襲われ、彼を見上げる。
「いいよ。訴えたければやるといい」
一条くんが言い切った。
「その代わりに、こちらも訴えさせてもらう。まずは世那を放置していった、保護責任者遺棄罪かな。それと、僕の所有財産を持ち逃げした件。キミが持っていったのは、離婚時に財産分与の対象にもならない、婚姻前に形成した資産だからね。返還請求できるんだ。勝手に車を売却したのだって犯罪だよ。婚姻関係中の不貞行為、不倫の慰謝料も請求できるかな。あと、僕たちを訴えるっていうのなら、こちらの関係がいつ始まったのかも立証してくれ。僕があれを提出したのは、彼女と関係を持つ前だからね」
そうなの?
彼はそのあたりのけじめをつけた後、私を好きだって言ってくれてたの?
「そこまでして世那が欲しいの? 血も繋がってないくせに」
薫子がせせら笑う。
「そうだね。世那は渡さないよ」
一条くんが私ごと、世那くんも腕の中に包み込む。
「明里が言った通り、世那はコウノトリが間違えて配達してしまった、僕たちの子どもだ。だから、どんな手段を使ってもキミには渡さない」
「一条くん……」
「これは取引だよ、薫子。僕がキミを訴えない代わりに、世那を置いていけ。慰謝料も返済も求めない。二度と世那に関わるな」
「最低ね。お金で子どもを買うつもり?」
「キミだって、養育費をもらえなかったら、世那はいらないだろう? そもそも僕と血が繋がってないのなら、キミが引き取ったところで、僕に支払いの義務は発生しないしね」
一条くんと世那、血液型が合わない理由。
――托卵。
血が繋がってないのは、私だけじゃない。彼も同じ。
薫子は世那を置き去りにしただけじゃない。血の繋がらない世那を一条くんに押し付けてた。
(なんてこと……)
目の前に立つ薫子は、異形の化け物に見えた。
美しいが、人としての感情の欠落した化け物。ううん。化け物に失礼だ、こんなヤツ。
そして。
(一条くん……)
彼は知っていたんだ。
自分と血の繋がらない世那のこと。世那が我が子でないことを、彼は知っていた。
今まで、どんな思いで世那を育てていたんだろう。どんな思いで世那を見ていたんだろう。
――世那のため、だからね。
ああ、そうだ。
あの公園で、彼は言っていたじゃないの。彼は知っていて世那を受け入れてた。世那のために頑張っていた。
血の繋がりなんて関係ない。世那は一条くんの大切な息子。
「世那を産んでくれたことは感謝する。だけど、二度と僕たちの前に現れるな」
キッパリと一条くんが告げた。
「お帰りなさい、律。そしてただいま……かしら。あたしも」
一条くんを迎え、艶然と微笑む薫子。
ああ、終わりだ。何もかも。
自分で望んでいたことなのに。どうしようもなく胸が苦しい。
「戻ってきたんだね、薫子」
「ええ。あたし、やっと気づいたの。あたしのいるべき場所はここだって」
薫子が言った。
「急に飛び出していって悪かったって思ってるわ。あの時のあたし、慣れない育児で、世那の世話でどうにかしてたの」
殊勝な言葉。
「ねえ、お願い。もう一度やり直せないかしら、あたしたち」
「――薫子」
一条くんが、サラッとスーツのジャケットを脱いだ。
横を通り抜けざま、座り込んだままの私の頭の上にそれを被せていく。
上着から伝わる、彼の熱、匂い。でも――。
(いや、見せないで)
そっと指を伸ばし、薫子が一条くんの腕に触れる。上着で隠しきれなかった、視界の先で触れ合う夫婦。
「律……」
甘く囁く声。ジッと見下ろすだけの一条くんの胸に、薫子が頬を寄せる。一条くんが、その薫子の細い肩を掴む。
やめて。私の前で見せつけないで。
「――言いたいことは、それだけ?」
「え?」
彼の手が、寄りかかった薫子の体を押し戻した。
「あの男とは別れたの? あんなに愛し合ってたのに?」
え? 男?
「なっ、何を言ってるの? 律」
「僕が知らないとでも思ったの? キミが一緒に逃げた男だよ。あの男と愛し合ってたから、キミは何もかも捨てて出ていったんだろう?」
「どうして……それを」
青ざめた薫子が後ずさった。
「キミたちのこと、ちょっと調べさせてもらったんだ。何もかも捨てて……は間違いかな。僕の貯金と、車。それだけは持っていったし。さんざん豪遊して、車を売り飛ばすまでになったようだけど」
「ひどいわ!! あたしたちのことを調べるなんて、プライバシーの侵害じゃないっ!!」
「どっちが。僕が課長に昇進したって聞いて戻ってきたくせに。それに、僕名義の車を承認なしに売るのは犯罪だよ?」
一条くんが頬を緩める。でも、その顔は少しも笑ってない。
「ごめんなさい。あの時のあたしはどうかしてたの。育児に疲れて、おかしくなってたの。あの男に騙されてお金を貢いじゃって。でも、あたし、思い知ったの。本当に大切にすべきは、あの男じゃなくてアナタと世那だって」
祈るように組まれた薫子の手。
お願い。そんなに怒らないで。
目と仕草で訴えかける。
「これからは、心を入れ替えて、アナタに尽くすわ。世那のことだってちゃんとお世話する。だから――」
「無理だよ。寝ている我が子を放って出ていくようなキミに、世那を任せる気はないよ」
薫子の言葉を遮り突き放す一条くん。だけど。
「ねえ、ちょっと待って。それどういうこと?」
二人の会話に口を挟む。
薫子は、ただ出ていっただけじゃないの?
うつろに聞いてるだけだった体を、ゆらりと立ち上がらせる。
「彼女は、男と出ていったん――」
「そんなのどうでもいいの!! 世那は? 世那をどうしたのっ!?」
「……お昼寝していた世那を放置して出ていったんだ。連絡を受けて僕が帰ってきたときには、世那は、和室で一人泣いてたよ」
「そんな……」
当時、生後十ヶ月だった世那くん。
ハイハイや立っちはできても、ふすまを開けることすらできなかっただろう。
そんな世那を? 一人で放置したの?
一条くんが帰ってくるまで、世那はずっと泣き続けてたの?
「ちゃんとミルクは用意してあげてたわよ。すぐに連絡してあげたし」
何も悪いことはしていない。問題ないでしょ。
薫子が胸を反らす。
けど。
バチーンッ!!
「なっ、何するのよ!!」
「うるさいっ!!」
驚き、赤く腫れた頬を押さえる薫子。叩いたのは私の手。気づいたときには、その横っ面を引っ叩いてた。
「アンタ、世那になんてこと……っ!!」
バサリと一条くんの上着が床に落ちる。
「世那がどれだけ辛かったか、アンタ考えたことあるのっ!?」
昼寝から起きたら誰もいなくって。暗い和室から出ることもできなくって。
どれだけ恐かったか。どれだけ悲しかったか。どれだけ寂しかったか。
ミルクを置いて出たからいい? すぐに連絡したから問題ない?
「ふざけんじゃないわよっ!! アンタなんかっ……、アンタなんかっ!!」
想像するだけで胸が潰れそうなほど痛む。まぶたが熱くなって涙が溢れる。怒りのあまり、言葉が喉につっかえる。
どうして世那がお昼寝の後にぐずるのか。どうしてあれほど私にしがみつくのか。
その答えがパズルのピースのようにパチリパチリとはまっていく。
世那は思い出していたんだ。何度も何度もくり返し。
誰もいなかった恐怖を。一人っきりにされた悲しみを。置いていかれた寂しさを。
感情を言葉にできない赤ちゃんだから、ずっと泣いて教えてくれていたんだ。
「アンタに世那は渡さない!! 世那は私の子よ!! アンタなんかに渡すもんですかっ!!」
世那を抱き上げ、薫子を睨みつける。
血なんて関係ない!! 絶対何があってもこの女に渡すもんですかっ!!
「アァイ……、アァ、イッ……」
「世那……、世那……」
ゴメンね、ゴメンね。今まで気づかなくってゴメンね。
世那の涙で濡れた頬に自分の頬を押し当てる。
「――明里」
小さな手で私にしがみつく世那。
守るように抱きしめる私の肩に、一条くんが手を載せた。
「そういうことだから、薫子。キミの帰るべき場所はここじゃない。出ていってくれないか」
「……律」
「あの時置いていった離婚届もすでに提出済みだしね。キミはもう一条 薫子じゃない。ここにいる資格はないよ」
「そんな。あれを出したのっ!? 勝手に!?」
「記入済みの届を置いていったんだから、キミもそういうつもりだったんだろう? 僕も愛する人と暮らすために提出してきたよ」
愛する人って――え?
驚いて彼を見たら、優しい眼差しと柔らかい笑みが私に注がれた。
「なら、世那はもらうわ」
フンッと薫子が鼻を鳴らした。
「世那の養育費を出してもらうわよ。もし出さないっていうのなら、その女とアンタが不倫関係にあって、夫婦生活が破綻したって訴えさせてもらうわ」
小さな子を抱えての離婚の場合、親権は母方が取得する可能性が高い。私と一条くんの関係が、離婚届の前か後か知らないけど、もし提出前だっとしたら、不貞を理由にされ、一条くんが親権を取れる可能性はさらに低くなる。
どうしよう。
不安に襲われ、彼を見上げる。
「いいよ。訴えたければやるといい」
一条くんが言い切った。
「その代わりに、こちらも訴えさせてもらう。まずは世那を放置していった、保護責任者遺棄罪かな。それと、僕の所有財産を持ち逃げした件。キミが持っていったのは、離婚時に財産分与の対象にもならない、婚姻前に形成した資産だからね。返還請求できるんだ。勝手に車を売却したのだって犯罪だよ。婚姻関係中の不貞行為、不倫の慰謝料も請求できるかな。あと、僕たちを訴えるっていうのなら、こちらの関係がいつ始まったのかも立証してくれ。僕があれを提出したのは、彼女と関係を持つ前だからね」
そうなの?
彼はそのあたりのけじめをつけた後、私を好きだって言ってくれてたの?
「そこまでして世那が欲しいの? 血も繋がってないくせに」
薫子がせせら笑う。
「そうだね。世那は渡さないよ」
一条くんが私ごと、世那くんも腕の中に包み込む。
「明里が言った通り、世那はコウノトリが間違えて配達してしまった、僕たちの子どもだ。だから、どんな手段を使ってもキミには渡さない」
「一条くん……」
「これは取引だよ、薫子。僕がキミを訴えない代わりに、世那を置いていけ。慰謝料も返済も求めない。二度と世那に関わるな」
「最低ね。お金で子どもを買うつもり?」
「キミだって、養育費をもらえなかったら、世那はいらないだろう? そもそも僕と血が繋がってないのなら、キミが引き取ったところで、僕に支払いの義務は発生しないしね」
一条くんと世那、血液型が合わない理由。
――托卵。
血が繋がってないのは、私だけじゃない。彼も同じ。
薫子は世那を置き去りにしただけじゃない。血の繋がらない世那を一条くんに押し付けてた。
(なんてこと……)
目の前に立つ薫子は、異形の化け物に見えた。
美しいが、人としての感情の欠落した化け物。ううん。化け物に失礼だ、こんなヤツ。
そして。
(一条くん……)
彼は知っていたんだ。
自分と血の繋がらない世那のこと。世那が我が子でないことを、彼は知っていた。
今まで、どんな思いで世那を育てていたんだろう。どんな思いで世那を見ていたんだろう。
――世那のため、だからね。
ああ、そうだ。
あの公園で、彼は言っていたじゃないの。彼は知っていて世那を受け入れてた。世那のために頑張っていた。
血の繋がりなんて関係ない。世那は一条くんの大切な息子。
「世那を産んでくれたことは感謝する。だけど、二度と僕たちの前に現れるな」
キッパリと一条くんが告げた。
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