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第19話 さらなる高みを目指して。2 (従者の視点)
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「じゃあさ、今から説明するけど、陛下が王妃さまの役をやってよ」
執務室の隣、仮眠用の寝台のある部屋に移動する。部屋の入り口の鍵はしっかりかけた。これで万が一うっかり誰かが来ても見られる心配はない。もし、これからすることを誰かに見られたとしたら……想像するだけで死ねる。
「いつも、陛下はどんなふうに王妃さまを抱いているのさ」
だいたいは想像つくけど、一応聞いておく。
「ふむ。そうだな……」
陛下がゴロンッと寝台に横たわる。と同時に俺の腕が引っ張られ、もつれるように寝台の上に抱き寄せられる。
「いつもはこんなかんじだ」
大きく開脚した陛下の股間。そこに俺の股間がぶつかって……、うわあああっ、やめてくれぇっ!
「互いに気分が乗ってくると脚を持ち上げてだな……」
陛下が自分で膝裏から脚を持ち上げる。その拍子に、俺の陰茎がグイッとこすりあげられた。背筋を走るのは快感ではなく悪寒。めっちゃゾワゾワする。
「こうしてつながるが、たまにマリアが痛がるのでな、そういう時は、脚を下ろして繋がる」
今度は脚を真っすぐ伸ばして寝転がる。俺は、そんな陛下の上に乗った亀の子のような格好のまま、硬直して動けない。
股間の摩擦が……。悪夢だ、こんなの。
「じゃあ、他の交わり方を説明するよ」
離れろ。今すぐ離れろ。
本能がそう告げる。
「陛下、うつ伏せに、四つん這いになってよ」
説明を理由に、陛下から身を離す。
「こうか?」
「そう。それで、腕は伸ばさないで折り曲げて。お尻だけ突き出して、突っ伏すかんじでね」
俺の言う通りに陛下が動く。
……なんていうのかな。仮にも一国の王が、寝台の上でお尻を突き出して這ってるんだぜ!? 絶対、誰にも見せられない。こんな姿、誰かに見られたら、陛下じゃなくそれに従う臣下全員が、死ぬ。精神的に。
けど、陛下はあくまで大真面目。王妃さまを愛するために、真剣にまぐわい方を学ぼうとしている。
「お尻を突き出させるから、王妃さまが恥ずかしがるかもしれないけど、いつものやつより、深く挿れることができるから、奥で感じたいなら、おススメだよ」
男の側としても、より深いところで出すことができるから、気持ちよかったりする。それに、なんていうのか、襲いかかってるって気分になって、結構興奮する。
「腰を前後させるだけでも気持ちいいけど、円を描くように腰を動かしてもいいし。そのまま背中を舐めてあげたりもできるよ」
「どうやって、やるんだ?」
え? ええっ?
ふり返った陛下の目が、手本を見せろと訴えてる。
……マジか? 俺が陛下を襲うのかよ。
やりたくない。だが、命令に逆らえないのが、従者の悲しい性。
「…………失礼します」
陛下の尻ににじり寄り、己の腰を当てる。
うおおお。俺の竿の先に、先にぃっ!
考えるな、感じるな。
無心になれ。
立ち上がるな、俺の竿。
「こんな感じで腰を動かして。お尻を揉んであげてもいいし、そのまま胸に手を伸ばしてもいいよ」
後ろから、陛下を抱きしめる。微妙に陛下のほうがガタイがいいから、俺が陛下にすがりつくような格好になる。
「ただ、この体勢は深く繋がれる分、痛いと感じる女性もいるから。そういう場合は……」
えいっとばかりに、陛下を抱きしめたまま、ゴロンッと横になる。
「寝転んで後ろから抱くといいよ。身体が密着する分、安心するし、お尻が邪魔するから、深く激しくっていうのが難しいんだ」
「なるほど」
男にこんなことされても動じてない陛下は、さすがというかなんというか。
「他にも、おすすめの交わり方はあるのか?」
まだやる気かよ――っ!
「…………他には、互いに座りあって、やるっていうのがあるよ」
寝台の上で俺が座って、向かい合うように陛下を膝の上に座らせる。
「この場合、男の方は動きにくいから、王妃さまに動いてもらうことになるけど、恥ずかしがるようだったら、腰を持って揺らしてあげてもいいと思うよ」
自分から、感じるように動け、というのは恥じらいある女性には抵抗ある話かもしれない。
「そうして繋がりながら、首筋とかに口づけたり、ふれあいをいっぱいしてあげると、安心するし。それに……」
グイッと陛下の腰を引き寄せる。
「こうしてぶつけ合えば、女性の花芽を刺激してやることも出来て、すごく感じるらしいよ」
膣で感じることが難しい場合は、花芽で感じさせてやればいい。
だが。
「……ルシアン。興奮するな。勃ってるぞ」
それはアンタもでしょうがあぁっ!
さっきから、俺の恥骨にグイグイ当たる陛下のイチモツ。
……勘弁してくれ。
他にも手早く、俺が仰向けに寝転んで、上に陛下を跨らせ腰を動かさせたり、立ったまま後ろから陛下を襲ってみたり。同じ座ってでも、陛下を後ろ向きにして背後から抱く方法まで。
いったいどれだけやるんだってぐらい、さまざまな交わり方を教えさせられた。
「ふむ。では、この場合は、こうなるのか」
俺から離れてからも陛下は復習を忘れない。両手の人差し指と中指を使って、交わり方を再現している。
ホント、勉強熱心というのか、真面目というのか。
それだけ、王妃さまを愛してるってことなんだろうけど。
こっちは、さんざん抱かされて、精神的ダメージが半端ないっていうのに。下腹部で感じてしまった、陛下の陰茎の形。ああ、忘れたい。人生の汚点だよ、あんなの。
「なあ、ルシアン。うつ伏せになったマリアを後ろから襲うというのはありか?」
ちょうど俺がグッタリと寝台にうつぶせ寝してたから、思いついたんだろうけど。
や、ちょっとさすがにそれは勘弁してくれ。
その場合、俺が襲われる格好になるじゃねーかっ!
返事も出来ずに転がっていたら、陛下が上から覆いかぶさってきた。
「なるほど。これは少し上体を起こしたほうが深く繋がれそうだな」
うおお、やめてくれぇ。腰を動かすなぁっ!
ケツ穴から前にむけて、存在感のありすぎるそれがゴシゴシと当たってくる。
おっ、俺に男色の趣味はねえっ!
執務室の隣、仮眠用の寝台のある部屋に移動する。部屋の入り口の鍵はしっかりかけた。これで万が一うっかり誰かが来ても見られる心配はない。もし、これからすることを誰かに見られたとしたら……想像するだけで死ねる。
「いつも、陛下はどんなふうに王妃さまを抱いているのさ」
だいたいは想像つくけど、一応聞いておく。
「ふむ。そうだな……」
陛下がゴロンッと寝台に横たわる。と同時に俺の腕が引っ張られ、もつれるように寝台の上に抱き寄せられる。
「いつもはこんなかんじだ」
大きく開脚した陛下の股間。そこに俺の股間がぶつかって……、うわあああっ、やめてくれぇっ!
「互いに気分が乗ってくると脚を持ち上げてだな……」
陛下が自分で膝裏から脚を持ち上げる。その拍子に、俺の陰茎がグイッとこすりあげられた。背筋を走るのは快感ではなく悪寒。めっちゃゾワゾワする。
「こうしてつながるが、たまにマリアが痛がるのでな、そういう時は、脚を下ろして繋がる」
今度は脚を真っすぐ伸ばして寝転がる。俺は、そんな陛下の上に乗った亀の子のような格好のまま、硬直して動けない。
股間の摩擦が……。悪夢だ、こんなの。
「じゃあ、他の交わり方を説明するよ」
離れろ。今すぐ離れろ。
本能がそう告げる。
「陛下、うつ伏せに、四つん這いになってよ」
説明を理由に、陛下から身を離す。
「こうか?」
「そう。それで、腕は伸ばさないで折り曲げて。お尻だけ突き出して、突っ伏すかんじでね」
俺の言う通りに陛下が動く。
……なんていうのかな。仮にも一国の王が、寝台の上でお尻を突き出して這ってるんだぜ!? 絶対、誰にも見せられない。こんな姿、誰かに見られたら、陛下じゃなくそれに従う臣下全員が、死ぬ。精神的に。
けど、陛下はあくまで大真面目。王妃さまを愛するために、真剣にまぐわい方を学ぼうとしている。
「お尻を突き出させるから、王妃さまが恥ずかしがるかもしれないけど、いつものやつより、深く挿れることができるから、奥で感じたいなら、おススメだよ」
男の側としても、より深いところで出すことができるから、気持ちよかったりする。それに、なんていうのか、襲いかかってるって気分になって、結構興奮する。
「腰を前後させるだけでも気持ちいいけど、円を描くように腰を動かしてもいいし。そのまま背中を舐めてあげたりもできるよ」
「どうやって、やるんだ?」
え? ええっ?
ふり返った陛下の目が、手本を見せろと訴えてる。
……マジか? 俺が陛下を襲うのかよ。
やりたくない。だが、命令に逆らえないのが、従者の悲しい性。
「…………失礼します」
陛下の尻ににじり寄り、己の腰を当てる。
うおおお。俺の竿の先に、先にぃっ!
考えるな、感じるな。
無心になれ。
立ち上がるな、俺の竿。
「こんな感じで腰を動かして。お尻を揉んであげてもいいし、そのまま胸に手を伸ばしてもいいよ」
後ろから、陛下を抱きしめる。微妙に陛下のほうがガタイがいいから、俺が陛下にすがりつくような格好になる。
「ただ、この体勢は深く繋がれる分、痛いと感じる女性もいるから。そういう場合は……」
えいっとばかりに、陛下を抱きしめたまま、ゴロンッと横になる。
「寝転んで後ろから抱くといいよ。身体が密着する分、安心するし、お尻が邪魔するから、深く激しくっていうのが難しいんだ」
「なるほど」
男にこんなことされても動じてない陛下は、さすがというかなんというか。
「他にも、おすすめの交わり方はあるのか?」
まだやる気かよ――っ!
「…………他には、互いに座りあって、やるっていうのがあるよ」
寝台の上で俺が座って、向かい合うように陛下を膝の上に座らせる。
「この場合、男の方は動きにくいから、王妃さまに動いてもらうことになるけど、恥ずかしがるようだったら、腰を持って揺らしてあげてもいいと思うよ」
自分から、感じるように動け、というのは恥じらいある女性には抵抗ある話かもしれない。
「そうして繋がりながら、首筋とかに口づけたり、ふれあいをいっぱいしてあげると、安心するし。それに……」
グイッと陛下の腰を引き寄せる。
「こうしてぶつけ合えば、女性の花芽を刺激してやることも出来て、すごく感じるらしいよ」
膣で感じることが難しい場合は、花芽で感じさせてやればいい。
だが。
「……ルシアン。興奮するな。勃ってるぞ」
それはアンタもでしょうがあぁっ!
さっきから、俺の恥骨にグイグイ当たる陛下のイチモツ。
……勘弁してくれ。
他にも手早く、俺が仰向けに寝転んで、上に陛下を跨らせ腰を動かさせたり、立ったまま後ろから陛下を襲ってみたり。同じ座ってでも、陛下を後ろ向きにして背後から抱く方法まで。
いったいどれだけやるんだってぐらい、さまざまな交わり方を教えさせられた。
「ふむ。では、この場合は、こうなるのか」
俺から離れてからも陛下は復習を忘れない。両手の人差し指と中指を使って、交わり方を再現している。
ホント、勉強熱心というのか、真面目というのか。
それだけ、王妃さまを愛してるってことなんだろうけど。
こっちは、さんざん抱かされて、精神的ダメージが半端ないっていうのに。下腹部で感じてしまった、陛下の陰茎の形。ああ、忘れたい。人生の汚点だよ、あんなの。
「なあ、ルシアン。うつ伏せになったマリアを後ろから襲うというのはありか?」
ちょうど俺がグッタリと寝台にうつぶせ寝してたから、思いついたんだろうけど。
や、ちょっとさすがにそれは勘弁してくれ。
その場合、俺が襲われる格好になるじゃねーかっ!
返事も出来ずに転がっていたら、陛下が上から覆いかぶさってきた。
「なるほど。これは少し上体を起こしたほうが深く繋がれそうだな」
うおお、やめてくれぇ。腰を動かすなぁっ!
ケツ穴から前にむけて、存在感のありすぎるそれがゴシゴシと当たってくる。
おっ、俺に男色の趣味はねえっ!
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