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第一章-すれ違い-
-part8-甘党
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時刻は16時。
ドリンクバーだけを頼み、日向さんと話をする。
ちなみに、背負い投げを受けたナンパ男子は、日向さんに誰にも何も言うなと釘を刺された後、帰って行った。
もし、ナンパ男子が誰かに話した所で誰も信じてはくれないだろうな。
「日向さん。話って?背負い投げの件だったら、気にしないでいいから。俺、別に言いふらしたりする気ないから」
セルフサービスのコーヒーを淹れて席に戻り、一口飲んでから話を始めた。
日向さんもコーヒー淹れ、シュガースティックを・・・入れすぎじゃないか。
テーブルには四本分のシュガースティックが開けられた後があった。
「・・・・ふぅ。まだちょっと・・」
一口飲んだ後に更に追加で、二本投入された。
なんと言うか。第三者視点で見れば、コーヒーを優雅に飲む美女にしか見えないだろうが、あのコップの中には計六本分のシュガースティックが投入されるのを知っていると・・・。
「何か、失礼な事を考えてました?」
「いえ。別に」
「じゃあ。なんで、私の顔をじっと見つめてたんですか?」
「えっと。日向さんは話をする相手の顔を見ないでしょうか?」
「・・・その言い方、ムカつきますね」
ムスッとする、日向さん。
「用事があるから、早く帰りたいんだけど」
実際は用事などなかった。
俺としては、もう自宅でゆっくりしたい。
「坂上さん」
「紘一でいいよ。てか、よく俺の苗字知ってたね」
「同じクラスの方の名前と苗字ぐらいは覚えてます。それから、私も下の名前で構いませんから」
分かった。と言いたい所なんだが、日向さんの下の名前が分からない。
「・・・」
「もしかして、私の名前分からないんですか?」
驚く日向さん。
親しい仲であるなら、名前を知っているだろうが。日向さんと俺は、親しくない。学園以外で話をしたのも初めてだし、本当にただのクラスメイトというだけの仲。
「ごめん。名前知らないだ」
「初めて会った時に自己紹介したのに・・・」
初めて会った時。
それはクラスメイトみんなが、一人一人席を立って自己紹介をした時の事を言っているのだろうが、無理だ。あの一瞬で自己紹介をした全員の名前を覚えるなんて。俺は暗記の天才じゃない。
「・・・はぁ。分かりました。自己紹介をもう一回します。私、日向 静紀って言います。どうぞ、名前の方で呼んで下さい」
丁寧に自己紹介をされたのに、自己紹介の言葉には怒りを感じる。
「よ、よろしく。・・・静紀さん?」
「さん付けは不要です」
「静紀様?」
「なにも付けなくて結構です!」
「静紀殿」
「ふざけないでくれなすか!!」
静希がテーブルをバン!と両手で叩いた。
周りにいたお客さんたちは、痴話喧嘩かと様子を伺い、ファミレスのスタッフからは「別のお客様もいますので」と注意を受けた。
ふざけ過ぎた。
どうしてなのか分からないが、静紀をからかうのが心地よく感じていた。
* * * *
私の好きな人は、私を家の前まで送り届けると帰って行った。
友達との買い物の帰りなんて、しょうもない嘘。
好きな人に会いたくて、今日こそは内に秘めた思いを伝える気で会いに行ったのに。いざ、好きな人を目の前にして、私はしょうもない嘘に逃げてしまった。
正直になれない自分に落ち込んだ後、沸々と怒りがこみ上げてくる。
何故、私がこんなにも落ち込まないといけないのかと。
私との約束を忘れている向こうが悪いというのに。
ドリンクバーだけを頼み、日向さんと話をする。
ちなみに、背負い投げを受けたナンパ男子は、日向さんに誰にも何も言うなと釘を刺された後、帰って行った。
もし、ナンパ男子が誰かに話した所で誰も信じてはくれないだろうな。
「日向さん。話って?背負い投げの件だったら、気にしないでいいから。俺、別に言いふらしたりする気ないから」
セルフサービスのコーヒーを淹れて席に戻り、一口飲んでから話を始めた。
日向さんもコーヒー淹れ、シュガースティックを・・・入れすぎじゃないか。
テーブルには四本分のシュガースティックが開けられた後があった。
「・・・・ふぅ。まだちょっと・・」
一口飲んだ後に更に追加で、二本投入された。
なんと言うか。第三者視点で見れば、コーヒーを優雅に飲む美女にしか見えないだろうが、あのコップの中には計六本分のシュガースティックが投入されるのを知っていると・・・。
「何か、失礼な事を考えてました?」
「いえ。別に」
「じゃあ。なんで、私の顔をじっと見つめてたんですか?」
「えっと。日向さんは話をする相手の顔を見ないでしょうか?」
「・・・その言い方、ムカつきますね」
ムスッとする、日向さん。
「用事があるから、早く帰りたいんだけど」
実際は用事などなかった。
俺としては、もう自宅でゆっくりしたい。
「坂上さん」
「紘一でいいよ。てか、よく俺の苗字知ってたね」
「同じクラスの方の名前と苗字ぐらいは覚えてます。それから、私も下の名前で構いませんから」
分かった。と言いたい所なんだが、日向さんの下の名前が分からない。
「・・・」
「もしかして、私の名前分からないんですか?」
驚く日向さん。
親しい仲であるなら、名前を知っているだろうが。日向さんと俺は、親しくない。学園以外で話をしたのも初めてだし、本当にただのクラスメイトというだけの仲。
「ごめん。名前知らないだ」
「初めて会った時に自己紹介したのに・・・」
初めて会った時。
それはクラスメイトみんなが、一人一人席を立って自己紹介をした時の事を言っているのだろうが、無理だ。あの一瞬で自己紹介をした全員の名前を覚えるなんて。俺は暗記の天才じゃない。
「・・・はぁ。分かりました。自己紹介をもう一回します。私、日向 静紀って言います。どうぞ、名前の方で呼んで下さい」
丁寧に自己紹介をされたのに、自己紹介の言葉には怒りを感じる。
「よ、よろしく。・・・静紀さん?」
「さん付けは不要です」
「静紀様?」
「なにも付けなくて結構です!」
「静紀殿」
「ふざけないでくれなすか!!」
静希がテーブルをバン!と両手で叩いた。
周りにいたお客さんたちは、痴話喧嘩かと様子を伺い、ファミレスのスタッフからは「別のお客様もいますので」と注意を受けた。
ふざけ過ぎた。
どうしてなのか分からないが、静紀をからかうのが心地よく感じていた。
* * * *
私の好きな人は、私を家の前まで送り届けると帰って行った。
友達との買い物の帰りなんて、しょうもない嘘。
好きな人に会いたくて、今日こそは内に秘めた思いを伝える気で会いに行ったのに。いざ、好きな人を目の前にして、私はしょうもない嘘に逃げてしまった。
正直になれない自分に落ち込んだ後、沸々と怒りがこみ上げてくる。
何故、私がこんなにも落ち込まないといけないのかと。
私との約束を忘れている向こうが悪いというのに。
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