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本編

65.「(はっ……これはもしかして……お礼―――?)」

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「身体をお拭き致しますので、御召し物を脱いで頂けますでしょうか?」


着物を着た上品そうな女性はそう言った。黒髪を束ねた、三十代後半ぐらいだろうか?
恐らくは侍女であろうその女性は柔和な笑みを浮かべ、布団に正座する白狐を見つめている。


「え?あ、あの……身体拭きって……?」

「秀菜様から仰せ付かっております。白狐様は今満足に動く事も出来ぬ故、身体を拭いて差し上げるようにと」

「え!?」


白狐はキツネ耳をピクリと動かし、侍女の女性に目を向ける。しかし、侍女の女性はそれを気にも留めず、再び口を開く。


「お嫌でしょうか?御自分では洗いにくい箇所もございましょうから、私がお手伝い致します」

「い、いえ!そういう訳じゃないんです!ちょっと恥ずかしいって言うか……」


白狐は顔を真っ赤に染め上げ、俯いた。女性と裸で抱き合った経験はあるが身体を手拭いで洗って貰った経験はない。
そんな白狐を侍女は訝しげな顔で見つめる。


「?恥ずかしい……ですか?でも、自分では洗いにくい箇所もございましょう?」


女同士だというのに何を恥ずかしがる事があるのだろうか、と侍女は考える。
白狐のような子供ならば尚更で、恥ずかしいなど言っている場合ではないだろう。
もしや半化生の風習なのか?と頭に浮かぶが侍女は半化生の忍者達が水場で裸になって水浴びをしているところを何度も目にしている。
半化生ならば人間以上に恥ずかしいという感情はない筈だが、と思った。


「えっと……で、でもぉ……」


白狐はもじもじと尻尾を動かしながら、上目使いに侍女を見る。その頬は赤く、少し涙目になっていた。
その姿を見て侍女の女性は何故か胸の奥が熱くなるのを感じた。なんだろうか、この感覚は……と困惑する。
彼女は日常的に秀菜の世話をしている上級侍女であり、人の身体を拭く事など慣れている。
だが、目の前の半化生を見ていると何故だか身体の芯から熱くなるのだ。


「あの……やっぱり、大丈夫です」

「しかし……」


侍女は何か言おうとしたが、白狐は勢いよく立ち上がろうとする。


「あいた!」


しかし全身に走る痛みが邪魔をしてその場で転んでしまった。


「あら、まぁ!無理をされてはいけません!ほら、子供が遠慮などせずに私にお任せくださいまし!」


侍女と白狐は外見上は親と子ほどに離れているのだ。というか実際に彼女には白狐くらいの娘がいる。
だから侍女は自分の子供に接するような気持ちで、白狐に駆け寄ると、そのまま肩を持って白狐を布団へと戻す。
そして、再び布団の上に座らせると、慣れた手つきで服を脱がせ始めた。そして下着姿になった白狐の尻尾に手を伸ばす。



「ちょ!ま、待ってくだ……ああん♡そ、そこはだめぇぇ♡」


敏感でデリケートな尻尾に触れられた白狐が甘い声を上げる。もふもふのキツネ尻尾は白狐の自慢であるが、同時に弱点でもあるのだ。


「可愛らしい尻尾だというのにちゃんと手入れをなさらないと駄目ですよ。さぁ、力を抜いてくださいな」


侍女は優しく白狐のキツネ尻尾を、手拭いで包みながらごしごしと洗う。すると、白狐の口から甘い声が漏れる。


「ふにゃぁぁ♡だめぇぇ、そこは敏感なのぉ♡」

「あらあら、可愛らしい声で御座いますね」


侍女は手拭いで尻尾をごしごしと洗っていく。
その度に白狐の身体がビクンビクンと震えるが、それを押さえつけて丁寧に洗っていく。


「あん♡あ、あぁぁ……ん、くぅぅん……♡」


白狐は涙目になりながら甘い声を上げる。しかし侍女はそれが性的興奮から来るものではなく、子供特有の敏感な肌への刺激から来るものだと思っていた。
子供の扱いにも長けている彼女は、白狐の妙な反応もスルーし慣れた手付きで尻尾を洗い続けた。


「ふぅ……尻尾はこのような感じでよろしゅうございますか?」

「は、はいぃ……ありがとう、ございましゅ……♡」


白狐は顔を真っ赤に染め上げながら侍女にお礼を言った。その表情は完全に蕩けており、目には涙が溜まっていた。
少し萎びていた白狐の尻尾はピカピカに磨かれ、そして敏感さを更に増していた。


「ふひっー♡ふーっ♡」


尻尾を蹂躙された白狐は、まだ刺激が残っているのか身体をピクピクと痙攣させながら荒い呼吸を繰り返す。
侍女はそんな白狐を見て、何かいけない事をしているような気分になったが、秀菜様の命だから仕方がない、と自分に言い聞かせた。


「では、そのまま前を向いてくださいませ」

「えっ……!」


それは不味い!と白狐は思った。
何故なら今の尻尾への愛撫で白狐はエクスタシーの絶頂に近くなっており、前の尻尾……つまりおちんちんがはち切れんばかりに怒張して、下着を押し上げていたからだ。


「だ、駄目です!そこは自分で……」

「何を仰っているのですか!自分では洗いにくい箇所もあるでしょう。遠慮せずにお任せになってくださいまし!」


侍女は白狐の下着に手を掛け、脱がすようにずり下げる。すると、ぼろん、と怒張した白狐の可愛いものが現れた。


「え?」


侍女と白狐は一瞬時間が止まったように固まった。
彼女の目に映るのは、可愛らしくも男性器。だがしかし、そのサイズは子供のものとは思えない程大きかった。
そして何よりそのサイズは、大人顔負けの大きさをしていた。子供らしい皮被りではあるが、それでも大きさは既に大人顔負けだ。
そんな物を見せ付けられた侍女は思わず唾を飲んだ。


「え……?あ……な、なんで……男の子のものが……?」


目の前の光景が信じられないといった白狐のおちんちんを、侍女はまじまじと見る。
それは間違いなく男性器なのだが、何故白狐の身体にこんなものが付いてるのか……
半化生というのは知っていた。この子は忍者と聞いているし、キツネの尻尾を見れば一目瞭然だからだ。
しかし男だとは一言も聞いていなかった。秀菜も、この子が男の子だなんて一言も言っていなかった。
なのに、何故こんな立派な……女の子の身体についている筈のない一物が付いていて、しかも怒張しているのか。


「あ、あの……これは……その……」


白狐は顔を赤らめ、涙目になりながら侍女に訴える。
しかし、侍女は白狐の下半身を見つめたまま、茫然と硬直していた。


「あ、あのぅ……?」

「は……!こ、これは失礼を……!」


侍女はハッと正気に戻ると、慌てて白狐のおちんちんから目を逸らし手拭いを握り直す。
白狐が男だとは聞かされていなかったが、だからと言って自分のやる事は変わらない。
秀菜から課せられた白狐の世話……それを為すべく、侍女は気合を入れ直した。
そもそもこの子はまだ幼いではないか。見た目では女の子か男の子か分からないのだから、自分の娘を洗うようにすれば良いだけだ。
侍女はそう自分に言い聞かせると、白狐の華奢な身体に手拭いを這わせ、優しく身体を擦っていった。


「う、動かないでくださいまし……」

「っ……♡」


侍女の手が動く度に、白狐はピクンと反応する。それでも声を漏らさないように必死に耐える。


「ん……♡」


しかし敏感な尻尾を触られた時ほどではないが、他人に身体を洗われるというのはなんともいえない感覚であった。身体の奥が熱くなってくるような……そんな不思議な感触がするのだ。
侍女の手は優しく、それでいて丁寧に白狐の全身を洗っていった。そして、その優しい動きがかえって白狐を変な気分にさせる。


「はぁ、んっ♡」


優しく身体を滑る布の感触は、まるで愛撫のようだった。侍女の手つきはとても優しく丁寧で、それが逆にもどかしく感じるほどだ。
そして何よりその絶妙な力加減が堪らなかったのだ。


「は、あぁん♡」


侍女が腕や首筋、肩を擦ったり押す度に、白狐の口から甘い吐息が漏れる。
その度に侍女の手に力が入り、しっかりと泡立たせようと白狐の身体を洗い続けた。
お腹や背中などを擦られると特にくすぐったく感じてしまい、思わず身を捩ってしまうほど気持ちが良かった。


「あっ、あん♡」


侍女の手が白狐の股間周辺を擦る度に、その刺激に反応しピクンとしてしまうのだ。
侍女はなるべく気にしないよう努力しているようだが、どうしても気になるものは気になってしまう。


「あの!そこは自分でっ……♡」


白狐はそう言うが、侍女も仕事である。秀菜から白狐を客人のようにもてなせと言われているのだ。客人に自分で拭かせる訳にはいかない。


「遠慮なさらずに……さぁ、身体を楽にしてくださいませ」

 
侍女は再び手拭いを構え直し、白狐の股間部分を洗おうと手拭いを近付ける。


「ひ、ひゃぁぁん♡」


その瞬間、白狐は一際大きな声を上げて身体をビクンッ!と跳ねさせた。
そして、その拍子に侍女の手は白狐に触れてしまう。


「えっ!?あ……」


「ひ、ひゃあぁぁん♡そ、そこは……ちがっ♡」


白狐の声に侍女は正気に戻り、慌ててそこから手を離した。しかし時既に遅し。
侍女の手はしっかりと無意識に白狐を掴んでしまっていたのだ。


「も、申し訳御座いません!」


侍女はそう言って自分の掴んだ物を見て絶句した。それはとても子供のものではなく、明らかに発情した雄の物であったからだ。
それが鼻腔を通じて脳髄を痺れさせ、子宮を刺激してくるような錯覚を覚えた。


「(わ、私ったら何を……こんな小さな子、そのはずなのに……)」


侍女は白狐の顔をちらりと見る。上気し、蕩けた表情をしているそれは明らかに発情した雄の顔をしていた。
そんな表情を見て、侍女の股間もじわりと熱くなる。


「(わ、私まで興奮してきている……?こ、これは違うんです!この子がこんないやらしい顔をするから……だから私は……!)」


そんな事を考えつつも、侍女はそれから手を離せなかった。
一方で白狐は白狐で不思議に思っていた。何故この女性はこんなにも尽くしてくれるのだろう?
白狐の価値感では流石に股間を拭くのはどう考えてもやりすぎだと思うのだが……
実際は貴人ならば侍女などに股間を拭かせるのはよくある事なのだが白狐はそんなことを知る筈もなかった。

―――だから、こう思ってしまった。


「(はっ……これはもしかして……お礼―――?)」


前にもこんな事があったような……そう、あれは確か碧波村で妖怪から綾子を救った後に村のお姉さん達が夜這いに掛かって来た事があった。

――あれと同じなのだ!

あのお姉さん達も凄く気持ち良かったし、やっぱりお礼なんだ! そう考えて納得した白狐は断るのも失礼だと思い"お礼"を快く受けようと決めた。


「(だったら、仕方ないよね……♡)」


お礼なら仕方ない。
よく考えたら自分は信根を救ったのだ。これくらいの約得があってもいいだろう、と白狐は思った。

……先程、秀菜は白狐が無垢で無欲だと決め付けたが実際はそうではない。
白狐の頭の中はピンク色で染まっており、気持ちいい事に関しては底なし沼のように強欲である。
名誉欲や金銭欲は皆無に近いが、性欲絡みだとこの世界の男の中で一番欲深いキツネなのだ……

白狐はにっこりと笑って侍女に話しかけた。


「あ、あの……お礼をしてくれるなら、お願いがあります……♡」

「……は?お、お礼?」


侍女は少し狼狽したような表情を浮かべたが白狐は構わず言葉を続ける。


「手でシ



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


侍女「エッチなのはいけません」(指でバッテン)

白狐くん「(慟哭)」


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★





そしてそのままゴクリと喉を鳴らすと満足そうな笑みを浮かべる。
その顔は完全に肉欲に溺れたメスの顔になっていた。その表情を見た白狐もまたゾクゾクとした感覚を覚える。


「お、御身体拭きの方はこれで宜しかったでしょうか……?」


息を荒くし、口の端からナニカを垂らしながらそう言う侍女に白狐は茹で上がりそうな程に朦朧とした頭でこう答えた。


「はい……♡綺麗に、なりまひた……♡ありがとうお姉さん……♡」


極楽の気分のまま白狐は布団にくたりと横になる。心地良い疲れに襲われ、このまますぐにでも眠ってしまいたかった。


「で、では私はこれで……♡」


侍女は白狐のアレを綺麗に拭き取ると、そっと部屋を出て行ったのだった。
彼女はぐしょぐしょに濡れ、歩く度にポタポタと床に垂れていた。それに気付く事もなく、白狐は微睡みに身を任せ瞼を閉じたのであった。

お礼サイコー……

そんな呟きを発して、白狐は夢の世界へと旅立った。



※※※※※
全身に激痛(なお腰はヘコヘコできる模様)
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