信州観劇日記

INDEPENDENT in 松本

『新・舞鶴純情伝』八坂桜子☓到生 (INDEPENDENT in 松本 2024・上土劇場・長野県松本市)

いや、この作品についての彼彼女の向き合い方は間違いなく本物で、私が語る必要はないと思ってる。劇団は、プロてしてメジャーシーンへの進出を目指しており、覚悟が違う。

なので、だいぶ野暮な文章にはなるが、個人的満足として書く。

まず、これは『ワークショップ』に参加の上書かれた作品であり、近県の応募でありながら福岡発なのはそれが理由である。「親子ともどもつかこうへいのファン」と言うことで、確実にエンタメでありながら、体ひとつを完全燃焼して表現する様はある種ストイックとも言える。

舞鶴と言われると、どうしても関ヶ原近くのイメージだが、ここでは福岡中洲近くの繁華街を意味する。個人的には歌舞伎町か新宿二丁目に置き換えれば、イメージしやすい気もするが、あの人情物語的な雰囲気を残しつつ、何より地元への愛を示すには『舞鶴』である必要はあり…悩ましい。

劇団の主催が演者の桜子さんに宛書したもので、かなり間接的ではあるが、櫻子さん自身の個人的背景も盛り込まれているとのこと。所謂ジェンダーものとは違う視点。そう考えると意味が増すように思う。が、あくまでフィクションとして成立していて、個人を切り売りする必要もなく…匙加減が難しいところだ。

いずれにしても、男性見え寄りの写真はもったいなかったかなと、思う。美しくも凛々しく愛らしい実物の櫻子さん、また観たい。

メインイベントINDEPENDENT in 大阪 2024にて再演とのこと！ご都合合う方、是非！