52 / 53
県内いろいろ
『鶴と亀と「人間失格」』劇団ハルナツコとアキフユコ(ライブスタジオカフェビーンズ・長野県長野市) 2025/3/8
しおりを挟む
三つ巴を観劇いただいて、お返しのつもりで観劇。でなきゃ、回避してたと思う。
今更の『人間失格』。
タイトルの鶴と亀の意は分からなかったが、今までで一番素直に受け取れたと思う。
男1人に群がる女たち。多種多様な女をジューシーさんが演じる。ココ・シャネルの謳い文句のようにシンプルなブラックドレスに、色とりどりの小物を替えて。ときに可愛らしく、ときに儚げで、押し付けがましくて、狂ったようで、重たくて。
男を演じるのがラッキーさんという女性だったのも私には良かったのだと思う。それぞれの女の重さ、煩わしさがそのままあり、それに戸惑う男に対しても怒りより同情を先に持てた。
そして、何より当日の自分にはその男の空っぽな様がまさに自身のようでひどくこたえた。
私には何もない。世を蔑みがら、道化として機嫌をとってやり過ごしている。
それでも生きてしまった以上は仕方なく。それに惹かれてしまった女たちも仕方なく。愛おしいものは仕方なく。だから、その日の私も仕方なかったのだな…と。
本当に困った作品であり、困った作者である。
あらためて、このご縁に感謝。そして、またの機会に。
今更の『人間失格』。
タイトルの鶴と亀の意は分からなかったが、今までで一番素直に受け取れたと思う。
男1人に群がる女たち。多種多様な女をジューシーさんが演じる。ココ・シャネルの謳い文句のようにシンプルなブラックドレスに、色とりどりの小物を替えて。ときに可愛らしく、ときに儚げで、押し付けがましくて、狂ったようで、重たくて。
男を演じるのがラッキーさんという女性だったのも私には良かったのだと思う。それぞれの女の重さ、煩わしさがそのままあり、それに戸惑う男に対しても怒りより同情を先に持てた。
そして、何より当日の自分にはその男の空っぽな様がまさに自身のようでひどくこたえた。
私には何もない。世を蔑みがら、道化として機嫌をとってやり過ごしている。
それでも生きてしまった以上は仕方なく。それに惹かれてしまった女たちも仕方なく。愛おしいものは仕方なく。だから、その日の私も仕方なかったのだな…と。
本当に困った作品であり、困った作者である。
あらためて、このご縁に感謝。そして、またの機会に。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる