信州観劇日記

ことい

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松本いろいろ

『まつもと演劇祭27th』(松本市内各所・長野県松本市) 2024/10/12-13

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財布を忘れて取りに戻るロスがあり、一団体のみ観られず。逆に言えば他は全部行けました。



その唯一である『あまんじゃく』さんは前回も映像での観劇で、ご挨拶で降りてきた演者さん達のフレッシュさに今回こそと思ってたんですが…仕方ない。

『経帷子』さんは前作の再演。場所が前回の蔵と上土との違いもありますが、『美しい』の方向に振られた印象。個人的思想のことは横に置いたうえで、娘や人形の姿が愛おしかったです。

『羽布企画』さんのは初回ということもあり、かなり荒削り段階での観劇。桝形広場の人通りの多いところでのフワフワ感。並の心臓ではないような…。その後、スタッフの方とお話する機会に恵まれ、期間の4回で目覚ましい変化を遂げたとのこと。これも一つの醍醐味ですわな。

劇団『かんた』くんは、若い、勢い、すごい。プロの劇団の作品の再現のようですが、まぁよくやったわ…と。人数も勢いもキレも…いいっすね。マリリンの不遇も愛おしい。

劇団『月灯り』さんは…少女たちがカワイイ。佐久でミュージカルの歴史があると言うのも知らなかったのですが、演劇としてもしっかりとした舞台でした。

『招かれざる客』、こちらも安定。私にとっての魔女シリーズが始めてで、「女」は若いものと思っていた固定概念が覆されました。

『ハムプロ』さんは個人的には安定。いやむしろハムさんのキャラクターの幅が広がってるんじゃ?とか。親しくしていだだいている長野市の女優さんがダダハマりになってるのが勝手に誇らしかったり。

『カニバル』さんは、元気もらいました~。紅葉狩りのときはグチャグチャ考察したりしてましたが、なんか細けぇことはいいんだよって言うか。人間だって捨てたもんじゃないんっす。とかく大統領がツボ。細長くランウェイ状態だった信濃ギャラリーが効果的でした。

『異次元』さんは、急遽の配役変更、脚本書き直しという事前情報でしたが、全然安定。題材としては再演でもあったようですが、やっぱ御当地というか当事者の感覚ってリアルですよね。非日常的な始まり、そこから逃避するような世間話、勢いSF的なデストピア話かと思いきや、そんなことない。その他、愛あるオタクいじり、突然のミュージカル…盛りだくさんでした。

『Human Error』さんはシンポジウムでも「僕らロックバンドなんで」って言っちゃう感じ。バンドの方がコスパがいいか?っていうと、賛否あるとも思いますが…結局皆さんの演技も観たくなるっていうね。

『沸騰100g』さんは岡谷の方で、『蒼天の猫』さんの『座敷男』は別記事で書かせていただきます。



いずれにしても、歴代でも最多の団体数とのこと。シンポジウムでの情報もあり、各地方や県内の様子を知ることが出来、勉強にもなりました。

何より各種物語、多様な表現を堪能しました!

あらためて、開催いただけていることに感謝します。また、是非!


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