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花火
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皇国歴一九六〇年 初冬
「巡、抜刀用意」
「……はい」
距離百メートル。手持ちの短銃では届かない。
「誠は……しなくていい。どうせまた折っちまうだろうし。好きにやれ」
死ななければいい。そう言って担いだ棒を地面に差し込んだ。やや倒して斜めに、先端を天使に向けた。
いや、違う。ほとんど横倒しにして、地面との隙間に石を軽くはさんで端を踏んで固定した。
「前後に何があっても、戦場じゃ忘れてくれ。お前らのどっちか一匹でも死んだら、また資金繰りが大変だ」
「わかってます。朝日さんにはまだ言いたいことがありますから」
「……なあ、それはなんだ」
花火の正体を俺はまだ知らない。
真実は棒の先端に取り付けられた筒を指差す。
「これで火をつけろ。マッチ、ほら、これで」
筒の底の部分は黒く焦げていて、導火線のような短い紐がついている。
「距離九十! 早く火をつけろ」
「わかってる」
燐の匂い、一度大きく燃えてから落ち着くマッチの炎、それを導火線に近づけた。
「距離七十です」
「点火するときは点火って言えよ」
「もうした……」
ドオン。筒が破裂し、片方の鼓膜を破った。顔半分に強烈な傷みを感じながら、衝撃で体は地面を何度も転がった。
破裂した勢いで固定されていた鉄の棒はすっ飛んでいき、天使の胸に突き刺さり、爆破した。おそらくは推進用と爆発用で別な火薬が仕込まれていたのだろう、その威力は凄まじく、前面にいた天使を三体まとめてなぎ倒した。
「大丈夫かよ? はっはっは、ひでえ面だ」
笑い事じゃねえや。左目も耳も使い物にならねえぞ。
「これが花火だ。正式には大型単筒とかいうらしいが、まあいいさ、安くて派手だから好きなんだ。これが狸の牙だ」
「ばか、お前、なんにも聞こえないぞ」
「ちょっと朝日さん! 顔が……」
「距離五十。敵数九。逃げるか?」
耳鳴りがしていても、彼女が何を言ったかはわかった。その凶悪な笑みはいつも俺を痺れさせるのだ。
「巡、見せてくれよ。兵学校一番の成績ってやつを」
「手当てが先です!」
「ぬかしてる場合かよ。私はやるぜ」
そして真実は無線に叫んだ。
「こちら狸、特派の狸だ。これより天使との戦闘に入る」
彼女はそれからは素早かった。抜刀し鮮やかに舞った。
「あ、ちょっと! 朝日さんはじっとしててくださいね!」
そう言うと巡も駆けた。二人は白刃を煌めかせる姿は、地獄に似たこの場所を天国のように艶やかなほど美しく、彼女たちは一匹ずつウルフの首となく胸となく切り裂いた。
「すげえや」
ひん死の我が身はすぐにああなってしまうのだろうか。祖父のように、斬殺されるのだろうか。
「それは駄目だ」
死んだふりでもしておこうか。
「それも駄目だ」
やらねばならん。もはやここにしか居場所はない。
思い出さずとも駆け巡る熱さ。煤けた視界。キンとうるさい耳鳴り。
「ああ、これだ」
これが狸だ。ひどい状況と半死半生のこの体、これがそうなのだ。
「行ったぞ! おい、聞こえてんのか!」
「朝日さん!」
はぐれが三匹。こんなに相手したことはない。しかし、やらねばならん。
相手の目を見る。そうだろ笠置さん。
「殺すことしか考えてねえな」
先頭の一匹が爪を振りかぶった。それを下ろすより先に拳が伸びた。下顎を粉砕すると、後続のウルフの足が止まった。
「お前ら、びびったのか」
明らかな驚愕が二匹四つの眼にあった。
「なんだよ、お前らだって、同じことしたんだぜ」
ゴツン。怯んだ一匹の頭を小突くと簡単に倒れた。もう片方の眼は、すでに戦意を失い棒立ちになっている。
ゴツン。習った通りにするとこうも威力がでるのか。巡はいい先生だ。もちろん笠置も。
ゴツン。砕ける音、音、音。こうすれば天使も死ぬ。
「あれが朝日さん、なんですか」
「そうだよ。あれ? あいつお前に見せたんじゃないのか。笠置さんが言ってたけど」
「……ええ。でも信じられなくて。おーい朝日さーん! こっちは終わりましたよ!」
「ん、ああ、俺も終わった」
左目は完全に視力を失い、耳もよく聞こえない。これは治るものなのだろうか。
「いい面だ」
真実がそういうのならきっとそうなのだろう。巡は包帯を巻いてくれた。顔の半分を隠され、そして髪の毛の上からぐるぐると両耳までおおった。
「いらないよ」
「駄目です! 早く病院に……!」
それから仮説本部へ戻り事情を説明した。死者の埋葬も、戦果報告も、治療も、昼を過ぎた頃には終わった。不眠不休のまま真実はトラックをぶっ飛ばした。
「お前と違ってそんなに寝なくてもいいんだ」
と、まっすぐに本部へと報告しに行く。黙って出ていったのだからてっきり知らん顔でいるのかた思った。
「どうせ確認の連絡が来るだろう。それに戦果の報酬だってもらわないと」
「病院が先ですよ」
それについて巡は折れなかった。医務室にむしろ堂々と向かうと新島は俺を見て卒倒しかけていた。重傷だそうだ。
「鼓膜が片方破れているし、ひどい火傷だ。眼は……見えるかい?」
「少し曇ってますけど、先生、脅かさないでください」
「脅しじゃないってば……」
幸い視力に異常はなく鼓膜も処置を受け、耳も聞こえるようになった。数週間で治るそうだ。
「なんだいこの怪我は。一体何があったの? 榊さんと、えーと」
「巡です」
「よろしくね。僕は新島だ。二人は怪我はない?」
「あるもんか」
「だとしても検査は必ずするからね。本当に怪我ばっかりだよ、もしかして赤間に行ったんじゃないだろうね」
「え、なんでそんなこと」
「……昨日は火事なんか起きていないし、故意のはずもない。こんな広い範囲の火傷はまず戦場でしか負わないよ」
「鋭いなぁ、先生。実はさ」
真実は事情を話した。どうせ隠し通せないし、彼の診療も推理も正確だった。
「無茶苦茶だ。火傷は点火の際に逃げ遅れてできた事故ってこと?」
「はあ、しくじりました」
事故というか説明不足だがそこをつついても仕方がない。
「上に説明しないといけないよ」
「あっちからくるよ。ここで待ってればいいって」
「朝日さん、あれしないんですか? ほら、あれ」
「なんだよ」
「犬とかが怪我したときに、首に巻くすり鉢みたいなやつ」
巡りが言いたいことはわかった。このやろう、けらけら笑いやがって。
「するわけないだろ。犬はともかく狸はしないはずだ」
真実はその冗談に軽く笑った。穏やかに、大人びた微笑みだった。
「先生! 急患はいるか! ……やっぱりいるかぁ……」
いないで欲しかったよ。突然入ってきた男が落胆して肩を落とす。誰だろう。
「お前ら、ちょっと来い」
彼は名乗りもせず出ていった。慌ただしく、とても重要そうな何か使命のようなものを背負っているようだった。
「ほら来た」
「あれは後藤中佐だ。やっぱり大事だ、やらかしたねきみたち」
「……軍規違反ですからね。しかも常習」
「まあ行けばわかるよ」
後藤のあとを追っていく。するととある部屋の前で「ここだ。待たせるな。失礼のないように」と、ドアを開けた。
失礼します。真実が先頭に、俺と巡が続いた。そこには緊張があった。勲章をたくさんつけている連中が一斉にこっちを見たのだ。それは包帯の俺を訝しんだだけかもしれないが、その瞳の群れは戦場を駆け抜けてきた老人のもつ鋭さがあった。
平均年齢六十程度、歴戦の十数名が威圧感を隠しもせず、下から上まで眺められ、俺たちは横並びに直立したまま身じろぎひとつできなかった。
「し、失礼します!」
真実はほとんど絶叫した。彼らの放つ異様な雰囲気に気圧されていたのだ。
「……そんなに固くならないでいいよ。楽にして」
カタカナのコの字型の机がこちらに口を開けているが、その右側手前の男が優しく言った。
「やあ朝日くん。怪我は大丈夫?」
初めての皇都人、図書館の紳士、柳生八郎がそこにいた。彼は微笑みを絶やさず、その周囲には花でも活けてあるかのように温和な佇まいで机に肘をついていた。
「は、はい!」
「そうか、よかった」
真実はあり得ないものを見たときと同じようにくわと見開かれ、巡にいたっては血の気がひいては失神でもしそうだった。
なぜここに彼がいる。隠居したと言っていたではないか。
「柳生、知り合いか」
一番奥の男が低く尋ねた。白髪を綺麗に刈り揃えた、髭まで白いじいさんだった。しかし筋肉の発達は並みではなく、ひょっとすると見た目よりずいぶん若いかもしれない。
「ええ。読書仲間ですよ」
「そうか。まあいい。きみたちを呼んだのはここ最近の態度についてだ」
声はさほど大きくない。なのに体の芯まで震えた。
「器物破損、喧嘩、迷惑行為。これらも問題には挙がってはいるが、まあ多目に見てもいい。若いし、気性が荒いのは嫌いではない」
誰かが咳払いをした。白髪は苦笑して目を伏せる。
「だが無断出撃は重大な違反だ。見逃せん。しかも二回。これはどう釈明する」
彼にどんな意志があろうとも、その視線だけでも天使が殺せそうなほど強烈なものだった。
「巡、抜刀用意」
「……はい」
距離百メートル。手持ちの短銃では届かない。
「誠は……しなくていい。どうせまた折っちまうだろうし。好きにやれ」
死ななければいい。そう言って担いだ棒を地面に差し込んだ。やや倒して斜めに、先端を天使に向けた。
いや、違う。ほとんど横倒しにして、地面との隙間に石を軽くはさんで端を踏んで固定した。
「前後に何があっても、戦場じゃ忘れてくれ。お前らのどっちか一匹でも死んだら、また資金繰りが大変だ」
「わかってます。朝日さんにはまだ言いたいことがありますから」
「……なあ、それはなんだ」
花火の正体を俺はまだ知らない。
真実は棒の先端に取り付けられた筒を指差す。
「これで火をつけろ。マッチ、ほら、これで」
筒の底の部分は黒く焦げていて、導火線のような短い紐がついている。
「距離九十! 早く火をつけろ」
「わかってる」
燐の匂い、一度大きく燃えてから落ち着くマッチの炎、それを導火線に近づけた。
「距離七十です」
「点火するときは点火って言えよ」
「もうした……」
ドオン。筒が破裂し、片方の鼓膜を破った。顔半分に強烈な傷みを感じながら、衝撃で体は地面を何度も転がった。
破裂した勢いで固定されていた鉄の棒はすっ飛んでいき、天使の胸に突き刺さり、爆破した。おそらくは推進用と爆発用で別な火薬が仕込まれていたのだろう、その威力は凄まじく、前面にいた天使を三体まとめてなぎ倒した。
「大丈夫かよ? はっはっは、ひでえ面だ」
笑い事じゃねえや。左目も耳も使い物にならねえぞ。
「これが花火だ。正式には大型単筒とかいうらしいが、まあいいさ、安くて派手だから好きなんだ。これが狸の牙だ」
「ばか、お前、なんにも聞こえないぞ」
「ちょっと朝日さん! 顔が……」
「距離五十。敵数九。逃げるか?」
耳鳴りがしていても、彼女が何を言ったかはわかった。その凶悪な笑みはいつも俺を痺れさせるのだ。
「巡、見せてくれよ。兵学校一番の成績ってやつを」
「手当てが先です!」
「ぬかしてる場合かよ。私はやるぜ」
そして真実は無線に叫んだ。
「こちら狸、特派の狸だ。これより天使との戦闘に入る」
彼女はそれからは素早かった。抜刀し鮮やかに舞った。
「あ、ちょっと! 朝日さんはじっとしててくださいね!」
そう言うと巡も駆けた。二人は白刃を煌めかせる姿は、地獄に似たこの場所を天国のように艶やかなほど美しく、彼女たちは一匹ずつウルフの首となく胸となく切り裂いた。
「すげえや」
ひん死の我が身はすぐにああなってしまうのだろうか。祖父のように、斬殺されるのだろうか。
「それは駄目だ」
死んだふりでもしておこうか。
「それも駄目だ」
やらねばならん。もはやここにしか居場所はない。
思い出さずとも駆け巡る熱さ。煤けた視界。キンとうるさい耳鳴り。
「ああ、これだ」
これが狸だ。ひどい状況と半死半生のこの体、これがそうなのだ。
「行ったぞ! おい、聞こえてんのか!」
「朝日さん!」
はぐれが三匹。こんなに相手したことはない。しかし、やらねばならん。
相手の目を見る。そうだろ笠置さん。
「殺すことしか考えてねえな」
先頭の一匹が爪を振りかぶった。それを下ろすより先に拳が伸びた。下顎を粉砕すると、後続のウルフの足が止まった。
「お前ら、びびったのか」
明らかな驚愕が二匹四つの眼にあった。
「なんだよ、お前らだって、同じことしたんだぜ」
ゴツン。怯んだ一匹の頭を小突くと簡単に倒れた。もう片方の眼は、すでに戦意を失い棒立ちになっている。
ゴツン。習った通りにするとこうも威力がでるのか。巡はいい先生だ。もちろん笠置も。
ゴツン。砕ける音、音、音。こうすれば天使も死ぬ。
「あれが朝日さん、なんですか」
「そうだよ。あれ? あいつお前に見せたんじゃないのか。笠置さんが言ってたけど」
「……ええ。でも信じられなくて。おーい朝日さーん! こっちは終わりましたよ!」
「ん、ああ、俺も終わった」
左目は完全に視力を失い、耳もよく聞こえない。これは治るものなのだろうか。
「いい面だ」
真実がそういうのならきっとそうなのだろう。巡は包帯を巻いてくれた。顔の半分を隠され、そして髪の毛の上からぐるぐると両耳までおおった。
「いらないよ」
「駄目です! 早く病院に……!」
それから仮説本部へ戻り事情を説明した。死者の埋葬も、戦果報告も、治療も、昼を過ぎた頃には終わった。不眠不休のまま真実はトラックをぶっ飛ばした。
「お前と違ってそんなに寝なくてもいいんだ」
と、まっすぐに本部へと報告しに行く。黙って出ていったのだからてっきり知らん顔でいるのかた思った。
「どうせ確認の連絡が来るだろう。それに戦果の報酬だってもらわないと」
「病院が先ですよ」
それについて巡は折れなかった。医務室にむしろ堂々と向かうと新島は俺を見て卒倒しかけていた。重傷だそうだ。
「鼓膜が片方破れているし、ひどい火傷だ。眼は……見えるかい?」
「少し曇ってますけど、先生、脅かさないでください」
「脅しじゃないってば……」
幸い視力に異常はなく鼓膜も処置を受け、耳も聞こえるようになった。数週間で治るそうだ。
「なんだいこの怪我は。一体何があったの? 榊さんと、えーと」
「巡です」
「よろしくね。僕は新島だ。二人は怪我はない?」
「あるもんか」
「だとしても検査は必ずするからね。本当に怪我ばっかりだよ、もしかして赤間に行ったんじゃないだろうね」
「え、なんでそんなこと」
「……昨日は火事なんか起きていないし、故意のはずもない。こんな広い範囲の火傷はまず戦場でしか負わないよ」
「鋭いなぁ、先生。実はさ」
真実は事情を話した。どうせ隠し通せないし、彼の診療も推理も正確だった。
「無茶苦茶だ。火傷は点火の際に逃げ遅れてできた事故ってこと?」
「はあ、しくじりました」
事故というか説明不足だがそこをつついても仕方がない。
「上に説明しないといけないよ」
「あっちからくるよ。ここで待ってればいいって」
「朝日さん、あれしないんですか? ほら、あれ」
「なんだよ」
「犬とかが怪我したときに、首に巻くすり鉢みたいなやつ」
巡りが言いたいことはわかった。このやろう、けらけら笑いやがって。
「するわけないだろ。犬はともかく狸はしないはずだ」
真実はその冗談に軽く笑った。穏やかに、大人びた微笑みだった。
「先生! 急患はいるか! ……やっぱりいるかぁ……」
いないで欲しかったよ。突然入ってきた男が落胆して肩を落とす。誰だろう。
「お前ら、ちょっと来い」
彼は名乗りもせず出ていった。慌ただしく、とても重要そうな何か使命のようなものを背負っているようだった。
「ほら来た」
「あれは後藤中佐だ。やっぱり大事だ、やらかしたねきみたち」
「……軍規違反ですからね。しかも常習」
「まあ行けばわかるよ」
後藤のあとを追っていく。するととある部屋の前で「ここだ。待たせるな。失礼のないように」と、ドアを開けた。
失礼します。真実が先頭に、俺と巡が続いた。そこには緊張があった。勲章をたくさんつけている連中が一斉にこっちを見たのだ。それは包帯の俺を訝しんだだけかもしれないが、その瞳の群れは戦場を駆け抜けてきた老人のもつ鋭さがあった。
平均年齢六十程度、歴戦の十数名が威圧感を隠しもせず、下から上まで眺められ、俺たちは横並びに直立したまま身じろぎひとつできなかった。
「し、失礼します!」
真実はほとんど絶叫した。彼らの放つ異様な雰囲気に気圧されていたのだ。
「……そんなに固くならないでいいよ。楽にして」
カタカナのコの字型の机がこちらに口を開けているが、その右側手前の男が優しく言った。
「やあ朝日くん。怪我は大丈夫?」
初めての皇都人、図書館の紳士、柳生八郎がそこにいた。彼は微笑みを絶やさず、その周囲には花でも活けてあるかのように温和な佇まいで机に肘をついていた。
「は、はい!」
「そうか、よかった」
真実はあり得ないものを見たときと同じようにくわと見開かれ、巡にいたっては血の気がひいては失神でもしそうだった。
なぜここに彼がいる。隠居したと言っていたではないか。
「柳生、知り合いか」
一番奥の男が低く尋ねた。白髪を綺麗に刈り揃えた、髭まで白いじいさんだった。しかし筋肉の発達は並みではなく、ひょっとすると見た目よりずいぶん若いかもしれない。
「ええ。読書仲間ですよ」
「そうか。まあいい。きみたちを呼んだのはここ最近の態度についてだ」
声はさほど大きくない。なのに体の芯まで震えた。
「器物破損、喧嘩、迷惑行為。これらも問題には挙がってはいるが、まあ多目に見てもいい。若いし、気性が荒いのは嫌いではない」
誰かが咳払いをした。白髪は苦笑して目を伏せる。
「だが無断出撃は重大な違反だ。見逃せん。しかも二回。これはどう釈明する」
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