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1章
プロローグ
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―――・・・・に・・・ました。・・・いた・・す
―――・・・・に失敗しました。・・行いた・ます
―――・・・・に失・・・した。再試行いた・ます
―――・・・・・・・しました。・試行いたします
―――・・・・に失敗しました。再試行いたします
―――・・処置に失敗しました。再試行いたします
―――・生処置に失敗しました。再試行いたします
―――の蘇生処置に失敗しました。規定回数の失敗を確認。
―――第一希望の蘇生処置を中断、転生処置に移行します
気が付いたら白い空間に居た。
白い部屋ではない。白い霧で前が見えないのだ。
どうにも記憶がハッキリしない。
何故ここにいるのか全く分からない。
なにやら直前に声が聞こえていたような気もするが、それもよく判らなかった。
辺りを観察して、判った。私の聡明な頭脳が早くも回答を下した。
これは、夢だ。
夢ならやりたい放題やっていいだろう。
とりあえず全裸になった。
女神が現れて「キャー!素敵!抱いて!」とか言ったりして。
と思ったけど当然何も起きない。
チッ、夢なんだからもう少しサービスして欲しい。このマグロ夢め。
どうするか悩んだが、とりあえず何か面白いものがないかを探してみる。
だが、真っ白い空間で前も非常に見づらい。
ものすごく濃い霧の中を歩いているみたいだ。
濃い霧の中をウロウロしているとひとつの机を見つけた。
変わった形の机だが、それよりは机の上にあるものが気になる。
なにやらよくわからない石版のようなものだが、文字が浮かび上がっている。
―――こちらに触れてください
書いてある文字は読める。
見たことない文字だが読めてしまう。
知らない文字を読めるのはおかしいことなのだが、まあ夢だしこんな事もあるかと思った。
石版を触ると、『種族と容姿、ステータスを選んでください』と出た。
それと『SP200』と表示がある。
容姿もステータスも候補は沢山あってなかなか選べない。
たとえば物理攻撃の欄には『 両手剣 片手剣 短剣 槍 斧 弓 杖 素手 鞭 投擲 ……』
種類は1、2、3、、、いっぱいある。いっぱいだ。
そしてそれ一つ一つにレベルが設定できるようだ。
魔法攻撃もある。『 火 水 風 土 光 闇 回復 召喚 ……』
防御も同程度ある。
物理防御と魔法防御だけで良いんじゃないかと思うが、こちらも細分化されている。
適当に弄くってる内にSP200と表示されているところもどういう意味かがわかった。
たとえば『剣』のレベルに1振るとSPが95に、レベル2でSPが85に、レベル3で70にレベル4で50に、レベル5で25という風にSPの数字は減っていった。
きれいに1レベルで5P必要Pが増える計算だな。
なるほど。大体分かった。
SPとはおそらくスキルポイントの略だ。
初期値が200でスキルレベルを上げるとポイントを消費すると言うわけだ。
なるほどなるほど。ゲームでよくあるパターンだな。
ちなみにレベル6以上にも振れるようになっている。消費ポイントの割合は同じように増えていくが。
5で最高レベルじゃないらしい。これなら貴重なポイントを75も突っ込む意味がないではないか。
5→6があると言うことは10段階だろうか?
もしかすると上限が100、いや1000まである可能性もある。
普通はSPの初期値が1000や1万あるということもある。
その場合は俺だけが格別低いって事になるが。
このポイントの振り分けをどうしようか悩むが、そもそも物理攻撃が良いのか魔法攻撃が良いのか、防御を選んだほうがいいのか。それすら不明である。
たとえ夢だからと言って、何が良いか全くわからないような状況で200しかないポイントのうち75も剣に突っ込むと言う選択はあるだろうか?いやない。
勿論他の武器種も魔法も同様だ。
よってとりあえず放置しよう。
種族もたくさんある。
『 人間 エルフ フェアリー ドワーフ ゴブリン オーク 魔族 天使族 悪魔族 竜族 神族 ……』他にも色々種族がある。
多い。何種類あるか分からないほどだ。
ためしに触るとすぐそこに立体モデルが表示される。
指で触るとクルクル回せる。
ものすごい技術である。コレを応用すると色々まずい事もできちゃいそうだ。
そして気づくことは種族も人間なら残りポイントは200Pのままだが、神族は-1900Pと表示されて選べない。竜族も-500Pで選べない。
逆にゴブリンにすると残りSPが790になった。
なるほど。どうも優秀な種族を選ぶとSPが足りないようだ。
さらには容姿もだ。
こちらは極端に良くするとものすごくSPを食うようだ。
ランダムという項目もあるがそれもどうか。
おっと、ランダムのなかでも上中下があるな。
容姿のほうもかなり細かく設定できるようだ。
『身長 体重 肌の色 肩幅 腰の高さ 足甲 手の長さ 手の形 指の形 指の長さ 』とある。
顔はもっと細かい。
いちいち読めないほど項目が別れ、自由度も高い。
試しに超イケメンの顔を作ってみたところ、なんとそれだけで90P以上使ってしまう。
ところがどっこい、凡庸な顔にしたら残りポイントが227Pになった。
どういうことだ?とは思わない。理由はわかる。
しかし、所詮は夢である。
なにをやってもいいだろう。
ど~せ夢なんだからやりたい放題やろう。
あちこち弄っているうちに気が付いたが、種族、容姿にランダムと言う欄がある。
種族、容姿のランダムのなかにも『上中下』と有るのが謎だが、選んでみると『???』とだけ表示されてさっきまで出てきていた立体モデルは出てこない。
種族、容姿の『上中下』を両方『上』だとSP-150がだが、両方『中』だと残り250、両方『下』で選んでみると、残りポイントは900を超えた。
うほほ、これでスキルとり放題だぜ!
……だが待って欲しい。
種族『下』と言えばゴブリンかな?とおもうが、ゴブリンの中でも特別不細工になるとして、果たしてそれで楽しいかと言われるとどうだろう?
所詮この世は容姿がものを言う世界だ。
ちょっとかわいい女の子はイケメンにホイホイくっついていくし、うーん普通かな?
くらいの女の子で妥協しようにもその子もイケメンがキャッチ&リリースする。
あんまりかわいくないかも?と思う子でも同様だ。実に勤勉である。
あいつらはグルメじゃない。何でも食っちゃう。
ハイエナやハゲワシだ。見た目以外は。
フツメンの所には出撃要請が来ても、待機だけして解散する。
さらにそれが不細工の中の不細工だとどうなるか。
たとえ夢だと言ってもそれはどうか。……無いな。
だいぶ思考がずれたが、両方『中』にしてあとはステータスでSPを使うべきか。
でもどこに使えばいいか。
悩みながら更にあちこち弄っている内に性別をランダムに変えてしまえばSPが浮くことが判明。
このゲームはランダムゲーなんだ。と判明したので種族、容姿の所だけは『上』で。
あとは攻撃も魔法も全部ランダムにした。
必要ポイントはちょうど200だ。なーんだ。何にも悩むことはなかった。
性別は私の豪運なら問題なく男になるとは思うが、万一女になってしまってもどうということはない。
私が元々男だったか女だったか、それすら覚えていないのだ。
特になんとも思わない。
よって性別ランダムには何の問題もない、はずだ。
結果、性別『ランダム』種族『ランダム(上)』容姿『ランダム(上)』ステータス『ランダム(中)』
というランダム性能さんが爆誕することになった。
散々悩んだ末にランダムである。
ものすごく無駄に時間を消費した気がするが、所詮は夢だ。
さあ、これから夢の中で冒険に出発だ。
だが何かが引っかかる。
容姿などより強さを求めた方がよかったのではないか。そ
んな気もするがもう後の祭りだ。
なるようになーれ!だ。
私は持ち前の引き強を発揮して最強の神族で超イケメンになってモンスターをバッサバッサと薙ぎ払う、そんな夢の続きを確信していた。
―――・・・・に失敗しました。・・行いた・ます
―――・・・・に失・・・した。再試行いた・ます
―――・・・・・・・しました。・試行いたします
―――・・・・に失敗しました。再試行いたします
―――・・処置に失敗しました。再試行いたします
―――・生処置に失敗しました。再試行いたします
―――の蘇生処置に失敗しました。規定回数の失敗を確認。
―――第一希望の蘇生処置を中断、転生処置に移行します
気が付いたら白い空間に居た。
白い部屋ではない。白い霧で前が見えないのだ。
どうにも記憶がハッキリしない。
何故ここにいるのか全く分からない。
なにやら直前に声が聞こえていたような気もするが、それもよく判らなかった。
辺りを観察して、判った。私の聡明な頭脳が早くも回答を下した。
これは、夢だ。
夢ならやりたい放題やっていいだろう。
とりあえず全裸になった。
女神が現れて「キャー!素敵!抱いて!」とか言ったりして。
と思ったけど当然何も起きない。
チッ、夢なんだからもう少しサービスして欲しい。このマグロ夢め。
どうするか悩んだが、とりあえず何か面白いものがないかを探してみる。
だが、真っ白い空間で前も非常に見づらい。
ものすごく濃い霧の中を歩いているみたいだ。
濃い霧の中をウロウロしているとひとつの机を見つけた。
変わった形の机だが、それよりは机の上にあるものが気になる。
なにやらよくわからない石版のようなものだが、文字が浮かび上がっている。
―――こちらに触れてください
書いてある文字は読める。
見たことない文字だが読めてしまう。
知らない文字を読めるのはおかしいことなのだが、まあ夢だしこんな事もあるかと思った。
石版を触ると、『種族と容姿、ステータスを選んでください』と出た。
それと『SP200』と表示がある。
容姿もステータスも候補は沢山あってなかなか選べない。
たとえば物理攻撃の欄には『 両手剣 片手剣 短剣 槍 斧 弓 杖 素手 鞭 投擲 ……』
種類は1、2、3、、、いっぱいある。いっぱいだ。
そしてそれ一つ一つにレベルが設定できるようだ。
魔法攻撃もある。『 火 水 風 土 光 闇 回復 召喚 ……』
防御も同程度ある。
物理防御と魔法防御だけで良いんじゃないかと思うが、こちらも細分化されている。
適当に弄くってる内にSP200と表示されているところもどういう意味かがわかった。
たとえば『剣』のレベルに1振るとSPが95に、レベル2でSPが85に、レベル3で70にレベル4で50に、レベル5で25という風にSPの数字は減っていった。
きれいに1レベルで5P必要Pが増える計算だな。
なるほど。大体分かった。
SPとはおそらくスキルポイントの略だ。
初期値が200でスキルレベルを上げるとポイントを消費すると言うわけだ。
なるほどなるほど。ゲームでよくあるパターンだな。
ちなみにレベル6以上にも振れるようになっている。消費ポイントの割合は同じように増えていくが。
5で最高レベルじゃないらしい。これなら貴重なポイントを75も突っ込む意味がないではないか。
5→6があると言うことは10段階だろうか?
もしかすると上限が100、いや1000まである可能性もある。
普通はSPの初期値が1000や1万あるということもある。
その場合は俺だけが格別低いって事になるが。
このポイントの振り分けをどうしようか悩むが、そもそも物理攻撃が良いのか魔法攻撃が良いのか、防御を選んだほうがいいのか。それすら不明である。
たとえ夢だからと言って、何が良いか全くわからないような状況で200しかないポイントのうち75も剣に突っ込むと言う選択はあるだろうか?いやない。
勿論他の武器種も魔法も同様だ。
よってとりあえず放置しよう。
種族もたくさんある。
『 人間 エルフ フェアリー ドワーフ ゴブリン オーク 魔族 天使族 悪魔族 竜族 神族 ……』他にも色々種族がある。
多い。何種類あるか分からないほどだ。
ためしに触るとすぐそこに立体モデルが表示される。
指で触るとクルクル回せる。
ものすごい技術である。コレを応用すると色々まずい事もできちゃいそうだ。
そして気づくことは種族も人間なら残りポイントは200Pのままだが、神族は-1900Pと表示されて選べない。竜族も-500Pで選べない。
逆にゴブリンにすると残りSPが790になった。
なるほど。どうも優秀な種族を選ぶとSPが足りないようだ。
さらには容姿もだ。
こちらは極端に良くするとものすごくSPを食うようだ。
ランダムという項目もあるがそれもどうか。
おっと、ランダムのなかでも上中下があるな。
容姿のほうもかなり細かく設定できるようだ。
『身長 体重 肌の色 肩幅 腰の高さ 足甲 手の長さ 手の形 指の形 指の長さ 』とある。
顔はもっと細かい。
いちいち読めないほど項目が別れ、自由度も高い。
試しに超イケメンの顔を作ってみたところ、なんとそれだけで90P以上使ってしまう。
ところがどっこい、凡庸な顔にしたら残りポイントが227Pになった。
どういうことだ?とは思わない。理由はわかる。
しかし、所詮は夢である。
なにをやってもいいだろう。
ど~せ夢なんだからやりたい放題やろう。
あちこち弄っているうちに気が付いたが、種族、容姿にランダムと言う欄がある。
種族、容姿のランダムのなかにも『上中下』と有るのが謎だが、選んでみると『???』とだけ表示されてさっきまで出てきていた立体モデルは出てこない。
種族、容姿の『上中下』を両方『上』だとSP-150がだが、両方『中』だと残り250、両方『下』で選んでみると、残りポイントは900を超えた。
うほほ、これでスキルとり放題だぜ!
……だが待って欲しい。
種族『下』と言えばゴブリンかな?とおもうが、ゴブリンの中でも特別不細工になるとして、果たしてそれで楽しいかと言われるとどうだろう?
所詮この世は容姿がものを言う世界だ。
ちょっとかわいい女の子はイケメンにホイホイくっついていくし、うーん普通かな?
くらいの女の子で妥協しようにもその子もイケメンがキャッチ&リリースする。
あんまりかわいくないかも?と思う子でも同様だ。実に勤勉である。
あいつらはグルメじゃない。何でも食っちゃう。
ハイエナやハゲワシだ。見た目以外は。
フツメンの所には出撃要請が来ても、待機だけして解散する。
さらにそれが不細工の中の不細工だとどうなるか。
たとえ夢だと言ってもそれはどうか。……無いな。
だいぶ思考がずれたが、両方『中』にしてあとはステータスでSPを使うべきか。
でもどこに使えばいいか。
悩みながら更にあちこち弄っている内に性別をランダムに変えてしまえばSPが浮くことが判明。
このゲームはランダムゲーなんだ。と判明したので種族、容姿の所だけは『上』で。
あとは攻撃も魔法も全部ランダムにした。
必要ポイントはちょうど200だ。なーんだ。何にも悩むことはなかった。
性別は私の豪運なら問題なく男になるとは思うが、万一女になってしまってもどうということはない。
私が元々男だったか女だったか、それすら覚えていないのだ。
特になんとも思わない。
よって性別ランダムには何の問題もない、はずだ。
結果、性別『ランダム』種族『ランダム(上)』容姿『ランダム(上)』ステータス『ランダム(中)』
というランダム性能さんが爆誕することになった。
散々悩んだ末にランダムである。
ものすごく無駄に時間を消費した気がするが、所詮は夢だ。
さあ、これから夢の中で冒険に出発だ。
だが何かが引っかかる。
容姿などより強さを求めた方がよかったのではないか。そ
んな気もするがもう後の祭りだ。
なるようになーれ!だ。
私は持ち前の引き強を発揮して最強の神族で超イケメンになってモンスターをバッサバッサと薙ぎ払う、そんな夢の続きを確信していた。
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