32 / 49
2章
涙
しおりを挟む
朝食も終わったので食堂から帰って、私の部屋へ。
これから少し時間を空けてシエラ先生の授業が始まる予定だ。
今日は国際情勢のお話らしい。
なんだか近くの国々も小競り合いをしているらしいのだ。
あんまりダンジョンとは関係ないし、私は興味ない話だなあ。
そんなことよりはさっきの話だ。ダンジョンからドラゴン連れて帰ってをペットにする。
それはとってもすばらしいことだと思う。でもだからって……
「だからってプリンちゃんは要らないって訳じゃないから拗ねないでよ」
(プルプル)
プリンちゃんからは何を言ってるのかよくわからない言葉のようなものが聞こえてくるなあ。
プルプルって何なんだろう。別にドラゴン仲間にしてもいいのよってことかな?
(プルプルプル!)
「怒った!やっぱりダメってことかあ」
ドラゴンなんか仲間にしないで!私だけを見て!ってことだな?
なかなかスラちゃん達もやりおるのう。
やっぱり時代はモフモフよりぷにぷにだろ?って言いたいに違いない。
(ぷるぷる)
「うんうん。って言ってるのね。うーん、でも私はモフモフも欲しいしドラゴンちゃんもワンちゃんや猫ちゃんも仲間にしたいよ?スラちゃんはスライム以外はダメ?」
(ぷる~)
もう一押しだ!これは押せばいける!
今こそ必殺のナナメ45度!下からおねだりのポーズ!ママに教えてもらった必殺技を使う時だ!
「ねえ~んいいでしょう、ぷりんちゃーん?もうムカデさんもいるんだしさあ~?」
(しょうがないプルなあ)
「よっしゃあ!って、あれ!?今お話できた!?」
(できてるプル?)
「やった!やった!いっよっしゃー!ついにスラちゃん語をマスターしたぞ!あーしゃ は すらちゃんご を おぼえた! だね!」
(そうとも言うプル。神様にも報告しとくプル)
「神様ってだれ?」
(それは……言っちゃだめプル。そのうち分かるって言ってるプル)
「ふーん?」
なんだかよく分からないけどスラちゃん語をマスターできたので良しだ!
それにしてもスライム語を喋れるようになる日が来るとは驚きだなあ。シエラ先生にも自慢しないと
「ね!プリンちゃん!」
(そうプルね)
「アーシャ様・・・プリンちゃんとお話してるんですか?」
あ、シエラ先生が入ってきてた。
プリンちゃんとのお話に夢中で全く気付かなかった。
「あ、シエラ先生!私プリンちゃんとお話できるようになったよ!」
「そうですか。早かったですねえ」
「スライムちゃん達とお話できるようになるのってよくあることなの?」
「契約しているモンスターと念話が出来るようになるというのは時々あります。色んな条件をクリアしている事が前提ですけどね」
そうなんだ。知らなかったなあ。他のモンスターたちとも会話が出来るようになるんだろうか?それにしても色んな条件か。プリンちゃんの場合どんな条件だったんだろう?
「先生、条件ってどんな?」
「いろいろな場合がありますが、術者に一定以上の魔力があることや、それから契約したモンスターもある程度以上成長していることなどが考えられていますね。もちろん両者の仲がいいことが大前提らしいですが。おそらくは他にも色々な条件があると考えられていますよ。ですが何しろモンスター側にも条件は良く分かっていないようです」
「ふーん?そうなんだ?」
(そうプル。気が付いたら伝わるようになるプル)
「気が付いたら伝わるようになるって言ってます」
「そうらしいわよ?アーシャちゃんにもどうして話が出来るようになったかわからないでしょう?人間にもモンスターにも良くわからないものらしいわ。いつの間にかできるようになるって話しか伝わってないのよ。それにしてもうらやましい。先生の牛乳スライムもお話できるようにならないかしらねえ」
「先生!愛情だよ愛情!」
これはきっと私のプリンちゃんに対する愛情が生み出した奇跡!なのだ!
そうだといいなあ。
「愛情ですか。確かにそれは大変重要な要素だと思いますよ。ところでアーシャ様、ここ最近、国外が少しきな臭い状況になっているのはご存知でしょうか?」
「え?そうなの?わかんない」
「アーシャ様には誰も教えてなかったようですね。ユグドラシル王国の位置する精霊の森から東に位置するドワーフの国『ドヴェルグ王国』とそのさらに東側にある人間の国である『ローレル王国』の間できな臭いことになってきています。だから私も出征する事になりました。」
「出征って……戦争に行くんだよね?」
「そうです。私も軍人ですので。まあ、今回はドワーフどもの国を偵察がてら見に行ってきますよ。ローレル王国の方もどうやらあまり本気ではないようですし、特に戦闘にはならないでしょう。」
「ならいいんだけど。気をつけてね」
「はい。姫にはその間に宿題を出しておきますね。そうですね、姫は直接戦闘が不得手なので、魔力を纏っていてくださいね、できれば寝る時以外ずっとですよ。」
「え?こう?」
魔力を全身に薄く纏わせる。
ぼんやりと魔力の光を纏っているだけだが、これだけでも少しは防御力が上がりそう。
でも疲れるし、集中してないとすぐに切れちゃいそうだなあ。
「そうです。それを私が帰ってくるまでずーっとですよ。頑張ってくださいね」
「ええっ!これそんなに長く続かないよ」
「慣れれば大丈夫ですよ。慣れればね。息をするように魔力を纏うことができます。そしてそのうちもっと濃い魔力を体内で纏い続けるようになれます。というかダンジョンの深層にいくならそのくらい出来ないと困りますよ」
「むむっ。がんばる」
「頑張ってくださいね。アーシャ様もいずれ学園に通うでしょうし、その頃までにはマスターしないと」
学園。学園かあ……
「先生、私は学園にいきたくないよ。知らない人と遊ぶのはちょっと苦手だし、寮なんてやだよ。ママやシエラ先生と一緒にいたいよ。それにダンジョンにもいけなくなっちゃうんでしょ?」
学園は15歳になると通わないといけないとだけ聞いている。みんな寮生活をするんだって。
すっごく嫌だ。
ダンジョンにも好きな時にいけなくなるし、スラちゃんたちともお別れだし、パパやママや、お城のみんなともなかなか会えなくなっちゃう。そんな辛いの嫌だよ。
「行きたくない……お別れしたくないよ」
「まあ!アーシャ様、泣かないで。先生が悪かったわ。もし学園に行くようになってもどうにかしてみんなで一緒に暮らせるようにしましょう。それまで先生も頑張るから。ね」
「うわあああんシエラ先生ぇー!」
お別れの事を考えると涙が止まらなくなって、シエラ先生に抱きついて泣いてしまった。
何事かとメイドのみんなが部屋の入り口に来て心配してくれているのが分かる。でも涙が止まらないよ。
「大丈夫ですよ。皆さん仕事に戻ってください」
「はい。失礼します姫様」
カリナの声がした。
そちらを見るとカリナがメイドのみんなに指示を出していたみたい。
カリナともお別れかあ、と思うと悲しくなって今度はカリナに抱きついて泣き出してしまった。
これから少し時間を空けてシエラ先生の授業が始まる予定だ。
今日は国際情勢のお話らしい。
なんだか近くの国々も小競り合いをしているらしいのだ。
あんまりダンジョンとは関係ないし、私は興味ない話だなあ。
そんなことよりはさっきの話だ。ダンジョンからドラゴン連れて帰ってをペットにする。
それはとってもすばらしいことだと思う。でもだからって……
「だからってプリンちゃんは要らないって訳じゃないから拗ねないでよ」
(プルプル)
プリンちゃんからは何を言ってるのかよくわからない言葉のようなものが聞こえてくるなあ。
プルプルって何なんだろう。別にドラゴン仲間にしてもいいのよってことかな?
(プルプルプル!)
「怒った!やっぱりダメってことかあ」
ドラゴンなんか仲間にしないで!私だけを見て!ってことだな?
なかなかスラちゃん達もやりおるのう。
やっぱり時代はモフモフよりぷにぷにだろ?って言いたいに違いない。
(ぷるぷる)
「うんうん。って言ってるのね。うーん、でも私はモフモフも欲しいしドラゴンちゃんもワンちゃんや猫ちゃんも仲間にしたいよ?スラちゃんはスライム以外はダメ?」
(ぷる~)
もう一押しだ!これは押せばいける!
今こそ必殺のナナメ45度!下からおねだりのポーズ!ママに教えてもらった必殺技を使う時だ!
「ねえ~んいいでしょう、ぷりんちゃーん?もうムカデさんもいるんだしさあ~?」
(しょうがないプルなあ)
「よっしゃあ!って、あれ!?今お話できた!?」
(できてるプル?)
「やった!やった!いっよっしゃー!ついにスラちゃん語をマスターしたぞ!あーしゃ は すらちゃんご を おぼえた! だね!」
(そうとも言うプル。神様にも報告しとくプル)
「神様ってだれ?」
(それは……言っちゃだめプル。そのうち分かるって言ってるプル)
「ふーん?」
なんだかよく分からないけどスラちゃん語をマスターできたので良しだ!
それにしてもスライム語を喋れるようになる日が来るとは驚きだなあ。シエラ先生にも自慢しないと
「ね!プリンちゃん!」
(そうプルね)
「アーシャ様・・・プリンちゃんとお話してるんですか?」
あ、シエラ先生が入ってきてた。
プリンちゃんとのお話に夢中で全く気付かなかった。
「あ、シエラ先生!私プリンちゃんとお話できるようになったよ!」
「そうですか。早かったですねえ」
「スライムちゃん達とお話できるようになるのってよくあることなの?」
「契約しているモンスターと念話が出来るようになるというのは時々あります。色んな条件をクリアしている事が前提ですけどね」
そうなんだ。知らなかったなあ。他のモンスターたちとも会話が出来るようになるんだろうか?それにしても色んな条件か。プリンちゃんの場合どんな条件だったんだろう?
「先生、条件ってどんな?」
「いろいろな場合がありますが、術者に一定以上の魔力があることや、それから契約したモンスターもある程度以上成長していることなどが考えられていますね。もちろん両者の仲がいいことが大前提らしいですが。おそらくは他にも色々な条件があると考えられていますよ。ですが何しろモンスター側にも条件は良く分かっていないようです」
「ふーん?そうなんだ?」
(そうプル。気が付いたら伝わるようになるプル)
「気が付いたら伝わるようになるって言ってます」
「そうらしいわよ?アーシャちゃんにもどうして話が出来るようになったかわからないでしょう?人間にもモンスターにも良くわからないものらしいわ。いつの間にかできるようになるって話しか伝わってないのよ。それにしてもうらやましい。先生の牛乳スライムもお話できるようにならないかしらねえ」
「先生!愛情だよ愛情!」
これはきっと私のプリンちゃんに対する愛情が生み出した奇跡!なのだ!
そうだといいなあ。
「愛情ですか。確かにそれは大変重要な要素だと思いますよ。ところでアーシャ様、ここ最近、国外が少しきな臭い状況になっているのはご存知でしょうか?」
「え?そうなの?わかんない」
「アーシャ様には誰も教えてなかったようですね。ユグドラシル王国の位置する精霊の森から東に位置するドワーフの国『ドヴェルグ王国』とそのさらに東側にある人間の国である『ローレル王国』の間できな臭いことになってきています。だから私も出征する事になりました。」
「出征って……戦争に行くんだよね?」
「そうです。私も軍人ですので。まあ、今回はドワーフどもの国を偵察がてら見に行ってきますよ。ローレル王国の方もどうやらあまり本気ではないようですし、特に戦闘にはならないでしょう。」
「ならいいんだけど。気をつけてね」
「はい。姫にはその間に宿題を出しておきますね。そうですね、姫は直接戦闘が不得手なので、魔力を纏っていてくださいね、できれば寝る時以外ずっとですよ。」
「え?こう?」
魔力を全身に薄く纏わせる。
ぼんやりと魔力の光を纏っているだけだが、これだけでも少しは防御力が上がりそう。
でも疲れるし、集中してないとすぐに切れちゃいそうだなあ。
「そうです。それを私が帰ってくるまでずーっとですよ。頑張ってくださいね」
「ええっ!これそんなに長く続かないよ」
「慣れれば大丈夫ですよ。慣れればね。息をするように魔力を纏うことができます。そしてそのうちもっと濃い魔力を体内で纏い続けるようになれます。というかダンジョンの深層にいくならそのくらい出来ないと困りますよ」
「むむっ。がんばる」
「頑張ってくださいね。アーシャ様もいずれ学園に通うでしょうし、その頃までにはマスターしないと」
学園。学園かあ……
「先生、私は学園にいきたくないよ。知らない人と遊ぶのはちょっと苦手だし、寮なんてやだよ。ママやシエラ先生と一緒にいたいよ。それにダンジョンにもいけなくなっちゃうんでしょ?」
学園は15歳になると通わないといけないとだけ聞いている。みんな寮生活をするんだって。
すっごく嫌だ。
ダンジョンにも好きな時にいけなくなるし、スラちゃんたちともお別れだし、パパやママや、お城のみんなともなかなか会えなくなっちゃう。そんな辛いの嫌だよ。
「行きたくない……お別れしたくないよ」
「まあ!アーシャ様、泣かないで。先生が悪かったわ。もし学園に行くようになってもどうにかしてみんなで一緒に暮らせるようにしましょう。それまで先生も頑張るから。ね」
「うわあああんシエラ先生ぇー!」
お別れの事を考えると涙が止まらなくなって、シエラ先生に抱きついて泣いてしまった。
何事かとメイドのみんなが部屋の入り口に来て心配してくれているのが分かる。でも涙が止まらないよ。
「大丈夫ですよ。皆さん仕事に戻ってください」
「はい。失礼します姫様」
カリナの声がした。
そちらを見るとカリナがメイドのみんなに指示を出していたみたい。
カリナともお別れかあ、と思うと悲しくなって今度はカリナに抱きついて泣き出してしまった。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
アタシたち第四救護団!~頭を使う戦場の天使は回復魔法ゼロで駆け抜ける~
夕姫
ファンタジー
怪我して治すのは二流。怪我させないことこそ一流。分かるか?頭を使え!
自称「布団の妖精」ことガチニートのアリス・ミリエル(18)の野望は、一生働かずに寝て暮らすこと。
しかし、その夢は地上最強の母・マリアンヌの物理攻撃(ドア爆破)で粉砕される。
「誕生日おめでとう、今日で子育て終了よ♡」
という慈愛に満ちた宣告と共に、アリスは家から物理的に追い出され、所持金ゼロで庭に放置。野宿回避の道は、嫌々ながらも王宮騎士団に就職することのみ。
安眠と食い扶持のため、不純度MAXの動機で試験会場へと殴り込むが、元々、魔力ゼロで態度も悪い彼女は、騎士団の就職試験にことごとく不合格。
路頭に迷い、空腹の限界で辿り着いたのは、変人ばかりが集まる掃き溜め部署「第四救護団」だった
そして、アリスは屁理屈を使い、なんとか「第四救護団」に採用されることになるのだが……
凝り固まった戦況を打破し、歪んだ常識を打ち砕く、回復魔法ゼロの彼女の衝撃的な「手当て」とは――。
痛みこそが生きている証。最底辺の救護団が世界を揺るがす、痛快医療(?)ファンタジー開幕!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる