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前編 空手馬鹿、異世界転生!〜チート発動!?〜
第二十話 知られたくない母の過去
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オスカーに引かれ、ノエルは月明かりに照らされた夜道を歩き、一件の大きな店にやってきた。
そこには「湯屋」と看板に書いてある。
(湯屋ってもしかして……?)
オスカーに手を引かれノエルは湯屋の暖簾をくぐると、懐かしい湿った木と湯気の香りに包まれた。
(やっぱり、銭湯じゃねぇか!この世界にも銭湯があったのか!)ノエルは興奮する。
「どうしたノエル?ここに来るのは初めてじゃないだろう?……お前好きだっただろ?『湯屋』」
「お、おう!父ちゃん!俺は銭湯大好きだっ!サウナ、水風呂、生ビール!」
「銭湯……?おっとノエル、生ビールはまだダメだぞ!お前はまだ未成年だからな!」オスカー満身の笑顔を見せた。
「父ちゃん、この世界には生ビールがあるのか!!」ノエルは目を輝かせた。
「おっ、ノエル!お前が成人したら一緒に飲もうなぁ。俺も楽しみだっ!」
(この父ちゃん、やっぱり最高だ。この人の息子に生まれて良かったぜ……)
服を脱ぎながら、ノエルは父の鋼のような肉体に目を奪われる。
「うわぁ父ちゃんのデカい!俺のは……」ノエルはガクンと凹む。
「お前なぁ、俺は大人なんだぞ!お前だって俺の子なんだから将来は嫌でもこれくらいに成長するさ」オスカーは堂々と腰に手をやり、豪快に笑った。
「本当か?父ちゃん、本当だな!!」ノエルははしゃいだ。
(やっぱりこいつは馬鹿かもしれない……セリアの苦労がわかる……)オスカーは心の中で項垂れつつ、息子と共にサウナの熱気の中に身を投じた。
「なぁノエル、母さんが昔、騎士団にいたの知ってるか?」
「父ちゃん、イカルロス様に聞いたよ」
「二つ名はイカルロス様から聞かなかったのか?」
「いや、聞いてない」
「セリアの二つ名は『砲丸のセリア』だったんだ……」オスカーの顔が、堪えきれないというように綻ぶ。
「『砲丸のセリア?』砲丸って、あの鉄球のことか?治癒士の母ちゃんの二つ名が『砲丸』!?ウハハハハ!ヤバい!ウケる!」
「そうなんだ、可笑しいだろ?それを今でも本人は気にしていてな……」オスカーは汗を拭いながら語り出した。
「ノエル、治癒士が使える打撃技で『スマッシュ』を知ってるか?」
「スマッシュ……?」
「攻撃に特化した技ではなく、あくまでも防御を目的としたものだが、セリアのは一味違う」
「えっ?何、なに!それで母ちゃんの打撃技がそんなに凄いのか?」
「杖で相手をぶっ叩く防御技だが、そのスマッシュの威力が凄まじいんだ!」
「うぉぉぉぉっ!ぶっ叩くのか!!」ノエルは興奮する。
「迫りくる精霊獣を次々に『砲丸投げのように』吹き飛ばしていく様を見て、当時の騎士団の連中が名前をつけたそうだ。
「その二つ名を付けた奴、センス最高ー!」
「セリアは元々、回復魔術の腕は国でもトップクラスだったんだが、あの性格がな……少々勝気っていうか」
「うんうんわかるわかる……」ノエルの顔がニヤつく。
「セリアは『コスモス』のようにエレガントな癒やし手』になりたかったようだが、周りがそう見てくれなかったと今でも時々ぼやいているよ……」
「だがノエル、セリアはその『砲丸』の力で、多くの仲間や街の人たちを守ったんのも事実だ!」
「誰が何と言おうと、セリアは最高のヒーラーだった」オスカーの言葉に、静かな力が籠る。
「そうっすね……」ノエルの興奮は心地よい熱に変わっていく。
オスカーはサウナを出て水風呂に浸かりその後、檜風呂へと移動する。
「ノエル、お前が冒険者になった事は俺もセリアも喜ばしく思っている」
「だが、セリアはお前が無茶して危険に晒されないか心配なんだ……」
「特に最近のお前は危なっかしくてしょうがない。セリアの気持ちも汲んでやれ」
「うん、わかったよ父ちゃん……」
「では学校も卒業した事だし明日から鍛錬開始だ。ヒーリング技術と、そうだなお前が望むのなら剣術も教えてやる!いいな?」
「マジかよ、父ちゃん!頼むっす!」ノエルは湯気の中で勢いよく立ち上がった。
そな瞳には、母、セリアのように「戦う治癒士」としての決意が宿っていた。
<あとがき>
読者の皆様におかれまして、いつもご精読ありがとうございます。
おかげさまで、第二十話を迎えることができました。
小学校を無事に?卒業したノエルはいよいよ強くなるために「鍛錬」という名の修行に移行していきます。もちろん一筋縄ではいきませんが面白おかしく、持ち前の図太さで乗り越えていきます。
いいねやお気に入り登録などいつもありがとうございます。大変励みになっております。
今後とも、「空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
くまみ
そこには「湯屋」と看板に書いてある。
(湯屋ってもしかして……?)
オスカーに手を引かれノエルは湯屋の暖簾をくぐると、懐かしい湿った木と湯気の香りに包まれた。
(やっぱり、銭湯じゃねぇか!この世界にも銭湯があったのか!)ノエルは興奮する。
「どうしたノエル?ここに来るのは初めてじゃないだろう?……お前好きだっただろ?『湯屋』」
「お、おう!父ちゃん!俺は銭湯大好きだっ!サウナ、水風呂、生ビール!」
「銭湯……?おっとノエル、生ビールはまだダメだぞ!お前はまだ未成年だからな!」オスカー満身の笑顔を見せた。
「父ちゃん、この世界には生ビールがあるのか!!」ノエルは目を輝かせた。
「おっ、ノエル!お前が成人したら一緒に飲もうなぁ。俺も楽しみだっ!」
(この父ちゃん、やっぱり最高だ。この人の息子に生まれて良かったぜ……)
服を脱ぎながら、ノエルは父の鋼のような肉体に目を奪われる。
「うわぁ父ちゃんのデカい!俺のは……」ノエルはガクンと凹む。
「お前なぁ、俺は大人なんだぞ!お前だって俺の子なんだから将来は嫌でもこれくらいに成長するさ」オスカーは堂々と腰に手をやり、豪快に笑った。
「本当か?父ちゃん、本当だな!!」ノエルははしゃいだ。
(やっぱりこいつは馬鹿かもしれない……セリアの苦労がわかる……)オスカーは心の中で項垂れつつ、息子と共にサウナの熱気の中に身を投じた。
「なぁノエル、母さんが昔、騎士団にいたの知ってるか?」
「父ちゃん、イカルロス様に聞いたよ」
「二つ名はイカルロス様から聞かなかったのか?」
「いや、聞いてない」
「セリアの二つ名は『砲丸のセリア』だったんだ……」オスカーの顔が、堪えきれないというように綻ぶ。
「『砲丸のセリア?』砲丸って、あの鉄球のことか?治癒士の母ちゃんの二つ名が『砲丸』!?ウハハハハ!ヤバい!ウケる!」
「そうなんだ、可笑しいだろ?それを今でも本人は気にしていてな……」オスカーは汗を拭いながら語り出した。
「ノエル、治癒士が使える打撃技で『スマッシュ』を知ってるか?」
「スマッシュ……?」
「攻撃に特化した技ではなく、あくまでも防御を目的としたものだが、セリアのは一味違う」
「えっ?何、なに!それで母ちゃんの打撃技がそんなに凄いのか?」
「杖で相手をぶっ叩く防御技だが、そのスマッシュの威力が凄まじいんだ!」
「うぉぉぉぉっ!ぶっ叩くのか!!」ノエルは興奮する。
「迫りくる精霊獣を次々に『砲丸投げのように』吹き飛ばしていく様を見て、当時の騎士団の連中が名前をつけたそうだ。
「その二つ名を付けた奴、センス最高ー!」
「セリアは元々、回復魔術の腕は国でもトップクラスだったんだが、あの性格がな……少々勝気っていうか」
「うんうんわかるわかる……」ノエルの顔がニヤつく。
「セリアは『コスモス』のようにエレガントな癒やし手』になりたかったようだが、周りがそう見てくれなかったと今でも時々ぼやいているよ……」
「だがノエル、セリアはその『砲丸』の力で、多くの仲間や街の人たちを守ったんのも事実だ!」
「誰が何と言おうと、セリアは最高のヒーラーだった」オスカーの言葉に、静かな力が籠る。
「そうっすね……」ノエルの興奮は心地よい熱に変わっていく。
オスカーはサウナを出て水風呂に浸かりその後、檜風呂へと移動する。
「ノエル、お前が冒険者になった事は俺もセリアも喜ばしく思っている」
「だが、セリアはお前が無茶して危険に晒されないか心配なんだ……」
「特に最近のお前は危なっかしくてしょうがない。セリアの気持ちも汲んでやれ」
「うん、わかったよ父ちゃん……」
「では学校も卒業した事だし明日から鍛錬開始だ。ヒーリング技術と、そうだなお前が望むのなら剣術も教えてやる!いいな?」
「マジかよ、父ちゃん!頼むっす!」ノエルは湯気の中で勢いよく立ち上がった。
そな瞳には、母、セリアのように「戦う治癒士」としての決意が宿っていた。
<あとがき>
読者の皆様におかれまして、いつもご精読ありがとうございます。
おかげさまで、第二十話を迎えることができました。
小学校を無事に?卒業したノエルはいよいよ強くなるために「鍛錬」という名の修行に移行していきます。もちろん一筋縄ではいきませんが面白おかしく、持ち前の図太さで乗り越えていきます。
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今後とも、「空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
くまみ
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