モブ以下転生者のゲーム世界無双〜序盤で死ぬモブの女の子を守るために最強になったら、物語に巻き込まれました〜

あおぞら

文字の大きさ
110 / 150
第4章 サラの正体

第108話 教師はまさかの……

しおりを挟む
 俺は俺たちとこの雑魚教師に何があったのかを細やかに話す。

 そして話終わると少し沈黙が続いた後ルイーゼが口を開く。

「此奴は屑ね」

「ほら俺悪くないでしょ?」

「そうね、今回は此奴……いや此奴を雇った私の責任ね。本当にごめんなさい」

 そう言って律儀に頭を下げてくるルイーゼ。

 うーん、仕事をしている時のルイーゼはめちゃくちゃクールな美人って感じだな。

 まぁ俺は本性を知っているので違和感しかないのだけれど。

「まぁルイーゼは此奴がこんなのだったのは知らなかったんじゃないのか? 大方教頭が勝手に雇ったんだろ?」

「え、ええ、そうなのだけど……よく分かったわね」

「……まぁね」
 
 だってこの教頭は色々良くない噂もあるし、何よりも……まぁこの話はまた今度でいいか。

「それよりもルイーゼ、此奴にさ何か認識を阻害する魔法か何か掛かってないか?」

 俺はずっと気になっていたことを聞く。

 俺は此奴を鑑定しようとした時、うまく見れなかったのだ。

 見れたのは見れたのだが、文字化けしていて何と書いてあるのか全くわからなかった。

 なので殴っている最中に【ディスペル】と言うバフを消す魔法を掛けたのだが、それでも見ることができず、俺の予想では恐らく【オブストラクション】の上位魔法である、【ハイ・オブストラクション】だと考えている。

 俺は【ハイ・ディスペル】はまだ使うことができないので、こうしてルイーゼを頼ったと言うことだ。

 先程からルイーゼは黙ったまま教師をガン見しており、何かしらしているのだと思われる。

「……でどうだ? 何か分かったか?」

 俺はガン見をやめて椅子の背もたれにもたれかかったルイーゼに聞く。

「多分【ハイ・オブストラクション】ね。ソラ君は【ハイ・ディスペル】使えないのよね?」

「うん。出来てたら今頃ルイーゼにどんな奴だったか報告してるさ」

「まぁそうよね。——よし、それじゃあ今から【ハイ・ディスペル】を使うから調べるのはよろしく頼むわ」

「勿論だ、任せとけ!」

「頼もしいわね。———【ハイ・ディスペル】」

 教師の頭上に光が発生し、それが教師の体に降り掛かる。

 すると体の中から黒いモヤが飛び出してきて、光に当たると消滅してしまった。

「【鑑定】」

 俺が鑑定するとちゃんと文字化けしていないステータスが浮かび上がってきた。



___________________
モンク
種族 中級魔族
level:92
タイプ:回復魔道士
___________________



「いや回復魔道士かいっ! この性格で!?」

 俺は思わずステータスに出てきたタイプを見てツッコんでしまった。

 いやだってそうだろ?

 あんなにみんなから嫌われていた性格屑がみんなを癒す回復魔道士だったなんてどんなドッキリだよ。

 ただもう阻害は掛かっていないからこれは本当のことなんだろうな。

 うーん、想定内だったけど想定外。

 正直魔族だったことに関しては想定内だった。

 何となく人を見下しているところとかは似ているしな。

 あと俺の気配感知で人間じゃないと感じていたのもある。

 だからもしものことがない様に2人を逃したのだ。

 いや勿論シューマは此奴に預ける気はなかったよ?

 ただのジョークだから。

 しかし回復魔道士なのは完全に想定外だ。

 俺の予想では魔法士か近接系のタイプだと思っていたのだが、まさかの非戦闘員。

 しかも回復魔道士はどの種族でも貴重な存在だから、この学園に来ているとは全く思っていなかった。

 取り敢えずこのことをルイーゼに報告する。

「鑑定して分かったことだが、こいつは魔族で回復魔道士だったと言うことだ。そして中位の魔族だったのでそこまで強くないと思われる」

 だってこいつ俺に一方的に殴られていたもん。

 回復魔道士というタイプも弱い理由としてあると思うが。

 俺が報告し終わるとルイーゼが言う。

「なるほど……とうとう我が学園にも不届き者が侵入してきたか。と言うことは———」

「きっとルイーゼが思っていることで正解。教頭は魔族で、魔王軍の中でもそれなりの地位にある」

「そ……うなのね……。まぁ此奴が魔族だったってことで大体誰が手引きしたかもわかるしその正体を掴むのも簡単だったわね」

 ルイーゼが小さな声で『あのクソ傲慢野郎ね』と呟いているのを俺は聞き逃さなかった。

 魔族は何度も言うが人間を見下している。

 そのため溶け込んでいたとしてもどうしてもプライドが許さないのだろう。

 格下にこき使われるのと自身より強い相手がいることに。

 だから傲慢になる。

 自身の劣等感を隠すために。

「さて、色々と面倒なことが飽きているから、これからどうするかね……?」

 俺は綺麗に晴れた青空を窓越しに見てそう呟いた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕 タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】 3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!

落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!

ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。 ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。 そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。 問題は一つ。 兄様との関係が、どうしようもなく悪い。 僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。 このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない! 追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。 それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!! それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります! 5/9から小説になろうでも掲載中

ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~

エース皇命
ファンタジー
 学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。  そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。 「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」  なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。  これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

処理中です...